歩くたんぽぽ

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カメラを止めるな!

2018年11月02日 | 映画




『カメラを止めるな!』

監督、脚本、編集:上田慎一郎
製作:市橋浩治
制作会社:ENBUゼミナール
出演:濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ



映画『カメラを止めるな!』がずいぶん前から話題になっているのは知っていた。

ラジオをよく聞くので、あちらこちらでその名前を聞くのだ。



この映画は監督&俳優養成スクール・ENBUゼミナールの《シネマプロジェクト》第7弾作品で、

インディーズ作品ということでたった2館での上映からスタートしたにもかかわらず、

SNSや口コミで話題になり、累計観客動員200万人、

累計興行収入は30億円突破目前という異例のロングランとなった。

日本国内のみならず海外でも多数の賞を受賞しているらしい。



この映画を見たいと思ったことはなかった。

著名人たちが「面白い」といえば言うほど、なんだか遠ざかる。

フライヤーのデザインとか、タイトルとかが気に入らない、というようなしょぼい理由に加え、

インディーズ映画だから話題になっているのではという疑念も少しあった。



昨日映画館で映画を観たいという強い衝動にかられ上映作品を調べてみたがパッとしない。

その後ろの方に『カメラを止めるな!』があった。

まだ上映しているのかという衝撃と、夫の「観たい」という一言に根負けし、

気乗りしないまでも一丁どんなもんか観てやろうじゃないかと腕をまくった次第。



そして感想、はっきりいって、最高。

ラジオの中の著名人は箝口令でも出ているのかというほど内容には触れず、ただ面白いとだけ言っていた。

前情報は極力入れない方がいいと言っていたが、確かに知らない方が倍楽しめる構成だ。

著名人たちのそういう映画に対する気配りにさえドラマを感じるのは考えすぎか。

この映画には人を優しい気持ちにさせる不思議な力がある。

インディーズということもあり少しは尖っているのだろうと力んで観るものの、スカッと肩透かしをくらう。

誰が観てもわかる力のいらない開かれた映画で、観終わった時にとても爽快な気分になるのだ。

煩雑な日々のややこし事を箒でサッサッと履いて捨てちゃったように、私の日常までもがスッキリする。

他人の「面白い」を無条件に信じていい映画だと思う。

暗黙の箝口令に従い、私も一切のネタバレをしないようこれくらいにしておこう。

いやはや、面白かった。
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