浦佐の池田記念美術館ロビーにいた又三郎。真っ白な越後駒ケ岳と右手に山頂がわずかに見える八海山を見ている。
鷲さんに誘われて長岡に住む日体OBの元教師Y澤さんと3人で、大湯温泉ホテル湯元の恒例カニ食べ放題大満足の翌日に来た美術館は素敵なところだった。
ここはベースボールマガジン社の創立者にして日本のスポーツと文化に貢献した池田恒夫氏のコレクションと足跡が詰まっている。良寛、會津八一をはじめ巨匠の作品の数々。なかでも小泉八雲文学資料室は圧巻。八雲作品を数多く出版した縁で小泉家から直接提供されたとあった。松江にある記念館と焼津にも3か所に分散しているラフカディオハーン。 長嶋茂雄特設コーナーで使い込んだグローブ(Rowlings)に見入った一日いても飽きない場所。
文化勲章、中村晋也作「風の又三郎」。ネット見ると京都京セラ美術館に1体、そして物語の舞台となった岩手種山高原星座の森に建っている。3体?しかない又三郎がなぜここに?だ。下世話な話だが美術年鑑の評価額に1,600万の数字見つけた。
小出がふるさとの池田氏は宮沢賢治ファン?というより昔から頚城、魚沼地方にあった「風の三郎」という風神信仰を氏はこの像に見たのではないだろうか。三郎→又三郎だなんて賢治も連想した風神信仰は東北にもきっとあったろう。
二百十日にやってきた「どっどど どどうど どどうど どどう」と吹く風に向かって
マントをひるがえし、今にも飛び立とうとする少年高田三郎の姿はまさしく風神だ。春になったらまた会いに来よう。
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