濁泥水の岡目八目

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史記の「滑稽列伝」には「笑い」に命をかけた芸人の先輩たちが出てくる

2020-11-05 14:31:12 | 芸能


 スペインの映画「どつかれてアンダルシア」には芸人の「業」がありありと描かれていて感心させられる。どつき漫才は日本だけではないみたいだね。どんなに地位や富を手に入れても、刑務所に送り込んだ相方の「才能」に嫉妬して忘れられない姿も痛ましい。芸人にとっては芸がすべてなんだろう。昔の侠客は男伊達に命を張ったが本物の芸人は「笑い」に命を張り、傍から見れば何もかも恵まれていて才能もずば抜けているのに自分の芸に不満をもち「もう駄目だ!」と思い込んだら自ら命を絶ってしまうのだろう。今東光が芥川龍之介、三島由紀夫と親友だった川端康成が自殺した理由を「書けなくなった」からだろうと述べていた。自分の納得できる仕事ができなくなれば生きていてもしょうがないと思い込む、恐ろしい世界である。

  



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