人々の入れ替わりが激しい大都市江戸だから、そんな事も可能だったのだろうと思う。身分や古い家柄が重視される多くの地方では許されないはずである。江戸時代にある地方の下人身分の男が江戸に出稼ぎに行った。そして努力と才覚のすえそこそこの金を蓄えて故郷に戻ることが出来たという。そこで下人身分の母親を引き取り農地も買って百姓になろうとしたら「お前は下人身分のままだ。」と言われたという。酷い話だが、周囲の妬みもあったのだろう、結局彼は母親と共に江戸に戻ったらしい。江戸なら金さえあれば旦那として扱われる。一代で金持ちになった話も数多くある。正に「都市の空気は自由にする」である。
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