山村辰雄がいかに器量の無い親分であったかは「仁義なき戦い」の中で繰り返し述べられている。あるとき山村の客人として招いている親分への振る舞いがあまりに酷いので子分の服部武(二代目共政会会長)が「あれだから人に見せられん!」と嘆いている。これって親分が子分に言う言葉だよ。それを子分に言われるのだから半端じゃない。山村のそんな気質は大阪時代に染み込んだと思う。稼業人だから組の縛りは受けず「私は表向き堅気の工員ですから。」と博徒に愛想を振りまき、工員仲間には「俺の後ろには博徒がいるんだぞ!」と幅を利かせて好き勝手に生きていたのだろう。ただ金銭感覚と言葉巧みに人を操る術は身に付けることが出来た。特に海生逸一(かいお いつひと)の懐に飛び込み資金も人材も揃えて貰って親分になれたから、子分を育てる感覚は全くない自由人のままだったようである。小早川静馬や海生逸一のような老人に取り入る能力はずば抜けていたが。
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