卯月の手鏡

小さな手鏡でも、広い世界が映る。

M's SPIRIT

2007年01月31日 | 卯月の雑感
「M's SPIRIT」は私の前に突然現れた。

「何で今さら?」

それがどんな物なのか よく分からなかったけど、最初にそう思った。



松は、3年前にソロになってから、自分でレーベルを立ち上げてインディーズとして活動してきた。
政治力で動いていく業界では、本当に自分がやりたい音楽ができないと言っていた。
そう言っていたのに、ファーストシングル「想い出の降る朝」は、突然現れた「M's SPIRIT」と言うメーカーから発売された。



先日の苗場イベントに、「M's SPIRIT」のボス(年齢 40代後半か50代前半?)が参加され、夜の座談会で話を聞く事ができた。



だいたい、こんな話だった。

「長年、某大手音楽メーカーで製作、宣伝の仕事をしてきた。
音楽は文化であり芸術であると言う考えを持って、沢山のミュージシャンと関わって、一緒に音楽を作ってきた。
ところが、いつの間にか数字だけを追う企業になってしまった。
確かに宇多田ヒカルなど、莫大な数のCDを売り上げ、企業として、そうしたユーザーを作った事は素晴らしいが、音楽をちゃんと聴くリスナーを作ってこなかった。
文化であり芸術である音楽を、ビジネスにしてしまった。

それに気が付いた時、メーカーの時代は終わったと、2005年(確か・・)にその会社を辞めた。
それから2年間、ライブハウス通いを続けて様々なアーティストを見てきた。
ある日、少し開演に遅れて行ったライブハウスで、たまたま松の「運命」を聴いた。

「まだ、こんなアーティストがいるんだ!」

そう思った。
それと共に、どうしてメーカーはこういう人を放っておくんだと思った。

自分が求めていた文化、芸術がその音楽にはあった。」


ボスの話を聞いて、すごく納得できた。 なんで「M's SPIRIT」なのか理解できた。

私がこんなにも松を好きなのは、松に「心」があるから。
その「心」が音楽に現れるから。

ボスも「心」のある人だった。 松と同じ匂いがする人だった。
だから一緒に仕事をする事になったんだと思う。



「私たちファンをどう思われましたか?良いファンですか?」

ボスの話の後の質問タイムで、こんな質問が出た。
こういった質問に対しては、相手を傷つけないように、当たり障りの無い答え方をする場合が多いと思う。

「正直言って、まだよく分かりません。」

それがボスの答えだった。
それを聞いた時、なんて素直な人なんだろうと思った。
なんて誠実な人なんだろうと。


こんな人が松と組んだら、鬼に金棒!!


最後に、「これからも松ヶ下をよろしくお願いします。」と言われたけど、それはこちらから言いたい!

ボス!松をよろしくお願いします!


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