大工風の道

仮設住宅ってわけでもないけれど、
ま、しばらくここで様子みようっと。

わすれられないわすれもの

2005年08月31日 | 文化
絵本で、「わすれられないおくりもの」というのがある。
死んでしまった長老がのこしてくれた、数々の想い出と知恵。
それが、結局残されたものたちの、悲しみに打ち勝つための力となる…、っていう、涙なしでは読まれないお話。



私がこの現場に来る前に応援に来ていた「M井さん」は、一つの「墨つぼ」を忘れていった。

「M井さあん!M井さん見かけなかったかな?」
「M井さんは確か勝手口にみえましたよ…」
現場では、一日たりともM井さんを忘れることはない。
人間、こうありたいものだな、と、O氏とうなづく日々。

「パーフェクト墨つぼ」の「M井さん」は勝手口に“居た”。
そしてO氏は、糸が引っかかって時折動きの悪くなった「M井さん」を、軽く振りながらこうつぶやいた。
「誰か、『パーフェクト』な『パーフェクト墨つぼ』を開発してくれんかな」。

M井さん、貴方の分身は元気です。またそのうちに里帰りする日までお預かりいたします。




☆基礎のパッキンを調整するため、土台を持ち上げるのに使用している油圧式ジャッキに、
私はふと手を止め、なぜか人生を考えさせられてしまった。



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