大事小事―米島勉日記

日常起きる小さな出来事は,ひょっとして大きな出来事の前兆かも知れません。小さな出来事に目を配ることが大切と思います。

朝青龍は再起不能―ここまで堕ちたら再起できない

2007年08月06日 21時50分17秒 | Weblog
 朝青龍が,日本相撲協会の処分にショックを受けて神経衰弱になり,「あと3,4日も放置すればうつ病になるから,モンゴルで療養すべきである」とは,主治医と称する心療内科医の言ですが,これはおかしいな,と直感してネットを調べたら,やはり精神科医師などから疑問が提出されていました(香山リカ氏など)。それというのも,神経衰弱なるものは今日の精神科領域ではもはや用いられていない「状態を表現する」語に過ぎず,神経衰弱が嵩じてうつ病になる,というものではないようです。
 失礼ながら,世の中には金で転ぶ人たちが多いので,そもそもの発端である腰骨疲労骨折の診断書が虚偽であると問題にされているのと同様,この心療内科医の見立ても眉に唾付けたくなるものに見えます。
 ただ,いずれにしても,これまで勝手放題,したい放題で日本相撲協会を手玉に取ってきた朝青龍が,今回も不問に付されると軽く考えていたのが,案に相違して予想外の厳しさだったので,さほど良くない頭の中が整理できなくなった,ということでしょう。
 問題になるのは,朝青龍が謹んで日本相撲協会の処分を受け入れて日本で2場所を休場したとしても,来年の初場所でまともな相撲が取れるか,ということです。
 まず,本人がもともと練習をさぼってきたこと,今回の問題で戦闘意欲が萎えてしまったこと,などで,とても前のような無敵の面構えとはいかないことです。
 つぎに,勝負師として決して見せてはならない弱みを天下に晒したことです。これにより,下位力士は朝青龍を侮り,笠にかかって攻めてくるだろうことは容易に予想されることです。勝負の世界は動物と同じ,弱みを見せたらライオンでも喰い殺されます。騎馬民族の朝青龍はそれを十分承知のはずです。にもかかわらず弱みを見せたと云うことは,すでに勝負を捨てた,と云うことでしょう。
 結局,朝青龍は,日本相撲協会が期待したように,ここで引退するのが一番傷つかない道でしょう。勝手放題してきた報いは結局高いものにつきます。
 日本相撲協会は,一度決断した処分を緩めてはなりません。ここで再度朝青龍を甘やかしたら,日本国民は日本相撲協会にそっぽを向いて,大相撲は消滅することでしょう。もはや,大相撲に朝青龍は要りません。日本人は,すぐ同情するから甘く見られるのです。温情は,いつも美徳とは限りません。