カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

一枚の写真を訪ねて

2007-09-28 | カメラ

今回の【尾瀬】行きにはある目的がありました。

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一度も訪れたことのなかった私は、この風景をガイドブックなどで見て
多分尾瀬だろう、と予測して訪ねていくことにしました。

この日、山の鼻から歩き始め、自分の歩く速度と同じ分だけ、
燧ケ岳がどんどん近くなってきます。
もうすぐかな?もうすぐあの場所かな?とドキドキしてきました。

写真を持って出かけたわけではないので、
自分の記憶を頼りに撮りました。
何枚か撮った中で、一番近かったものがこれです。


昭和30年頃の写真


現在の写真

50年前と、山の基本的な形はやはり、変わっていないんですね。
(山痩せた?ちょっと剥けたところが痛々しい)
当たり前かもしれないけど、変わらぬ姿をこの目で見ることが出来るのは、
ホントにありがたいことです。

私と父が山に興味を持った理由は、結局わからなかったけど、
この【尾瀬】には、ただこの広い湿原に身を置き、
その風景を見ているだけで、自分の頭の中が「無」になれる何かが
あるような気がします。

カメラ好きの父は、私がこの日すれ違った何人ものカメラマンと同様、
今、この瞬間、ここにいなければ見ることの出来ない風景を、
自分の指でシャッターを押すことだけに集中することに、
何にも変えられない心地よさを求めていたのかな・・・
子供の頃、よく私を撮ってくれた父のカメラのシャッター音が、
聞こえたような気がしました。

この日、ちょっとした悩みを抱えて訪れたこの場所。
私にだけ聞こえた天からの父の声は、
「甘えるな」

「感謝しろ」
でした。



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家に帰って父の写真を取り出し、比べてみましたが・・・

私「ねーねー、ここだよね!この写真の場所」
ダンナ「・・・・違う!もっと山が近いよ、竜宮より先だろっ!」
私「あぁぁぁ・・・・・・・・・ホントだぁ・・・」
ダンナ「はい、やり直し」
私「

ここで詰めの甘い私の悪いところが・・・

「竜宮小屋が工事していて、先へ進めないように見えたんだよなぁ~
といい訳言っても始まらない。
オチがつくところが私らしい

という訳で、また行ってきま~す。
次は春かな?