カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

バタバタな年末

2010-12-30 | ヒビのこと

今年の年末は、ダンナの実家にも帰らず山にも行かず。
12月、少ない休みの度にコツコツと部屋を片付けて準備しておりました、
まとまった休みがないとなかなかできないリフォームのために。


我が家は築30年以上のボロ屋ですが、諸事情により今は建替出来ないことになっています。
父の部屋だった6畳の部屋を寝室に使い始めて13年、ほぼ毎年夏に悩まされていたダニ?
猫ノミ?対策の為には、じゅうたんを撤廃すること、とかかりつけの皮膚科の先生に言われておりました。

普段遊び歩いてばかりなので、この年末は思い切って床リフォームを決意!

と言っても大工さんに直してもらうほどでもない・・・費用的にも古い家にお金を掛けるのが嫌なので自力で。
家具をどけたりするのが面倒でなかなか踏み切れなかったリフォーム開始です!



作りつけのじゅうたん床。1980年代頃に流行った技法でしょうか(笑)
まずは剥がして、カッターで切って行きます。



床をどうしようか?悩んだ時、厚みが約1.3cm程度のちょうど良い置き畳をホームセンターで発見。
今回はソレを敷き詰めていくという、シロウトでも何とかなりそうな方法で床を作っていきました。

置き畳のサイズが決まっているので、部屋の大きさにぴったりには行きません。
隙間は以前使っていた消音マット?を切って、家具の下になる見えない場所に敷いていきます。
置き畳は好みのサイズにオーダーできるようでしたが、注文~納品まで時間が足らず断念。
置き畳は1枚3980円、材料費は約50,000円でした。
これで来年から痒みに悩まされなくなるといいんだけど・・・



予想外に(?)うまく行き、畳の上にバンブーラグを敷き詰めて完成
家具を元通りに設置&山道具スペースも作って(くれた)、大掃除も一緒に2日間で終わりました。

でも終わったのはよかったけど、超~~~腰痛い
いつも15kgザック背負って歩いても腰が痛くならないのに、なぜ片付けはこんなに疲れるのでしょうか?
中腰姿勢が辛いです


おかげで少しすっきりした部屋で新年を迎えられそうです。
このキレイな状態を続けられれば良いのですが・・・(汗)頑張りましょう。


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今年最後のお買い物?


「チェアレス」


どうやって使うのかは上記サイトをご覧下さい。

我が家ではテント場でマッタリするときに使う予定です。
以前購入したチェア(クレイジークリーク系)は重たくて、やっぱり山のテントでは余分な装備で持っていけなかった。
心地よさでは劣るけど、こらなら気軽にザックに入れて置けそうなので購入。
色もかわいいしね~~。


そんなこんなのバタバタな年末で、旅行記の続きも全然書けないし、
締めくくりに楽しい記事もUP出来なかったこのブログですが、
今年も一年ご覧頂きありがとうございました!また来年も引き続きよろしくお願い致します


皆様も良いお年をお迎えくださいませ









自分へのごほうび その2

2010-12-25 | モノのこと

(クリスマスだというのに今日も仕事ですた・・・。)

自分へのごほうび、第二段
ちまちまと色々なものを買っているのですが・・・



中でもお気に入りはこちらのギャッベ座布団(約40cm)

ギャッベとはイランの遊牧民が織る、草木染の手織の絨毯などのこと。
ウール100%で毛足が長く、モコモコがかわいいの
手作りなので同じものは二つとないんですよね♪
お高いので、座布団ぐらいしか買えませんが、どこか懐かしい香りが好きなのです。
我が家の猫、早くも興味を示していますボロボロにされそうなのがコワイなぁ~




そして次は・・・ん???




あら?これはなにかしら?

今年何個目?という声は聞こえない~~
相棒が買うと悔しくて自分も欲しくなるのは、どこも一緒ですよね?ね?
はやくこれでテント泊したいなぁ。早く春にならないかなぁ(?)



でもでもでも。
冬のボーnasu最大の使い道は・・・


歯の治療費¥200,000也



12月初旬、折れてはならない歯が折れてしまいまして・・・自費治療へ

来年早々より治療が始まります・・・自分へのご褒美とはいえない・・・むしろ・・
寒い年の瀬です・・・






自分へのごほうび その1

2010-12-19 | カメラ

この週末は仕事&忘年会だったのでどこにもいかず・・そんな時はお買い物。


冬のボーnasuで買ったもの。




カメラは精密機械だ、ということを理解していない私。
レンズ交換の際にゴミがはいっちゃうんですが、ブロワーくらいしか掃除も出来ないし・・・
でもいつもの18-55mm一本だとちょっと物足りない時もあるし・・・


そんな理由でレンズ交換が面倒になって18-200mmのレンズを買ってしまいました
純正はお高いのでこっちで。

使いこなせるかどうかは解りません。今までより更に重いし(レンズだけで650g)、
D40にセットするとバランス悪いし・・・


先日清掃にNIKONプラザ行った時、新しいカメラを見たら、そっちが欲しくなっちゃったんですけどね・・・
D40ちゃんも私の手粗い扱いにずっと付き合ってくれたありがたい子なので、
もうしばらくお供してもらうことにして、今回はレンズだけで我慢です。


新しいレンズ、ちょっと頑張らないとなぁ





降臨忘年山行in奥多摩

2010-12-15 | ヤマのこと

12/11(土)~12(日)奥多摩へ。

年内はこの先もう仕事で連休がない私たち。
今年最後のテント泊がしたくて、大好きな奥多摩小屋のテント場へ行こうと計画していたところ、
たまたまどこかでテント泊したいなぁー、と思っていたと言う友人から別件で連絡があり、
じゃあ一緒に忘年会でもしようか、と急遽決定した。


誰かとご一緒するのは今回が初めて。
超人見知りのダンナは誰かと歩くのが苦手、私は体力に自信がないから苦手・・・
だからいつも二人だったけど・・・今回は現地集合という無理のない形でスタートです。


約1ヶ月ぶりのテント装備、焼肉忘年会が目的なので一番ラクに行けそうな鴨沢からと決めました。

奥多摩駅から鴨沢行きのバスは大混雑で2台出ました。
バス停で合流し、9:30、歩みの遅い我らが先にスタート。


この日は気温18度になるとかで、朝から日差しはギラギラ。小袖へ行くまででもう既に汗だくです。
真っ青な空に見守られながら、もうすっかり葉を落とした初冬の登り尾根。
木々の間から見える石尾根目指し、A君&Jちゃんペアとは抜きつ抜かれつ進んでいきます。




堂所を過ぎると、富士山スポットです。
わ~い!ちょっと雲があるけどテカテカと光っている富士山に会えてよかった~



テント場に着いたらすぐに焼肉だから・・・と昼食をとらずにいたらさすがにパワーダウン・・・?
それとも久々のテントザックの重さにやられた?
七ツ石小屋への分岐あたりからすっかり足が上がらなくなりました、ヤレヤレ。



 
七ツ石小屋の「生ビール」ののぼりに惹かれる~~~この日すごく暑かったので今すぐ飲みたい気分・・・。
でも小屋を過ぎたあたりから、日影に雪が出てきました。

「七ツ石は巻かないからね!七ツ石山頂で集合だよっ

と、ねーさんぶって言ったは良いが、自分が一番バテてる・・・つ~の


ところで堂所あたりから気になることが・・・
時折、ご~~っと強い風がうなりをあげていたのです。
前方は真っ青な空で、とても穏やかに見えるのに。
尾根に着く頃には止んでくれるといいな・・・と思いながら登っていました。


  
休み休み、やっと石尾根に乗っかりました。雪が解けてどろんちょ。
みんなの姿を見上げながら、足重っ!と最後にやっと到着した私。



「こっちこっち~~」とJちゃんが嬉しそうに手を振っています。
わ~い、今日はじめてのピーク、疲れたけどやっぱりここに来て良かったね!
そうそう、私はこの風景が見たかったのよ!




と、言うなりザックを放り投げ、チョコを出して座り込みむさぼり食すのは誰・・・
更にJちゃんにおせんべいを貰い、無心に食べる私・・・なんだ、シャリバテですか(笑)

雲取山に続く尾根の風景が一番好きなのに、食べることに夢中になって、
写真を一枚も撮っていなかったことに後で気づきました・・・バカバカ

山頂は風が強く、休んでいると寒いので早々に退散。
七ツ石山頂から雲取方面の吹き溜まりは、20センチ位雪が残っていました。
フカフカの新雪が気持ちよかったです♪



七ツ石山まで来ればテント場まではあと少し。
みんな、たった一晩なのに重たいザック背負ってきたもんだからもう疲れた~~
「ビール♪ビール♪」とやっとこさ到着。



14:30、奥多摩小屋ヘリポート着陸~




この頃、富士山はだんだん雲に覆われ見えなくなっていました。

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私が水場に水汲みに行っている間に、テント設営完了。さあ、忘年会の始まりです。

この日は空いていて、テントもヘリポート側に4張り程度しかありませんでした。
小屋に一番近いベンチで宴会をしようとそこにテントを張ったのですが、
悪い予感的中で、風が止んでくれません・・・しかも強風・・・



ベンチはまともに強風を受けるので、テントの影に隠れて焼肉を始めました。
カルビ・しょうが焼き・ピーマンチーズ巻き・サラダ・鴨ロースト・ポテサラ・キムチ・苺etc・・・
出るは出るは
こんなに担いで来たからザックの重さが20kg越えだったのね、A君Jちゃん、ありがとう~~



寒い寒い言いながらも、とりあえず肉だけは外で焼いてしまおうと頑張って食べる&飲む4人。
風さえなければそんなに寒くなかったと思うのですが、残念です。

16:00過ぎるとさすがに寒さに耐えられなくなり撤収。
去年の同じ時期は雪があっても穏やかだったのになぁ?
富士山もシャンプーtime?アワアワ富士山になっていました。


強風で体感温度が低く寒いので、それぞれのテントに入り続きを飲みます。
テントは隣なので会話は出来ますが、やっぱり顔が見えないとつまらないもの。
覗きに来た友人に「こっちのテント片付いててキレイ~~」と言われ気づいた、
「そうだ、4人こっちに入って飲めばいいんじゃないか
と「エアライズ2」の我が家に合流し、宴会の続きが始まりました。



テントの中は温かくて心地よい。外は相変わらずの強風。
だけどおかげで大きな声でしゃべっていても、遠く離れたテントには多分声は聞こえないはず。
大声で話が出来る、空いたテント場なんてめったにないよね~~と、
4人とも酔っ払って大笑い&大はしゃぎ

ビール・焼酎・ワイン・梅酒etc・・・持ち寄ったお酒もとうとう空になり、
散々飲んでしゃべって酔っ払って20:00、そろそろお開きにしようか、
と話していたところに事件は起きたのでした・・・




「バン!」




「え?」


テントになにかぶつかった?!

この日、設営した段階から、テントが右に左に揺れるほどの強い風でした。
そして時折、ものすごい圧力で風がテントを押してくることも度々あったのですが・・・



まさか・・・



この音は・・・




そんなことが・・・








こんな真っ暗闇の中で起きるとは・・・・





「テントフレームが折れたぁ!!!」


と、強風に押されみるみるうちにテントの形がいびつになってくるではないですか

そこからがさー大変!
酔いが最高潮に達した時に起きた事件、手元足元おぼつかず、頭も働かなくなってる酔っ払い3人組。
とりあえずダンナが接続用のパイプをザックの中から出し、それで折れた部分を補強しようと、
地面側からフレームに通し、折れた部分へ送ろうと考えたのだ。


強風の中、果敢にも外に飛び出し、傾きかけたテントを押さえる勇者A君。
この寒さの中、じっとたってソレを支えることが、どれだけ辛いことか・・・
「早くーーー早くしてーーー寒いーーー」と叫び続ける勇者A君。


(イメージ画像:この上に外張りが張ってあります)

テント設置したままフレームをパイプにいれ、生地を少しずつずらしてパイプを破損部へ持って行く。
が、暗いワ寒いワ酔っ払ってるワ、で、なかなか思うように上がってこないのだ。

A君「まだー?まだー?全然こないよー!今どのへん?」
私 「おかしいなぁ、これかな?送ってるんだけどまだ届かない?」
A君「全然来ないよー寒いよー寒いよー凍えるよーまだーまだー???」






テントの中でパイプを下から上に滑らせて、A君の持つ所まで手繰り寄せようとする必死な私。
「頑張れー頑張れー!」と応援するJちゃん。
酔っ払ってまともに歩けなくなってサンダルかたっぽ脱げちゃってヘラヘラしているダメダメなダンナ・・・。



「なぜだ~なぜなんだぁぁぁぁ~~~ 夜の奥多摩に響くA君のデカ声・・・。


何だ?この状況・・・やっぱ早く直さないとまずいっしょ!!


しばらく同じことを繰り返したが、あまりに進まないのでだんだんイライラしてきて、

私「ホントにパイプ入れたの?ダンナぁ~!」
ダンナ「入れてるよ!」
私「どこから入れたのよっ!」
ダンナ「ここから・・・」
私「ここから入れてどこまで上げたの?え?・・・」






「・・・・・・・・・・・・・まだスタートにいるじゃん」


アホすぎる・・・



(後日撮影)
すっかり酔いが醒めた私はもう無理だから一旦フレームはずしてから、
破損部にパイプを通そうよ、と提案。
テントを平らにして、フレームを出してみるとこんな状態で折れていたのだ。
そして裂けた様になったその破損部には、パイプの直径が小さすぎて通らないことに気付いたのだった・・・。

この後、無残な姿になったテントを置き去りにして、「奥多摩小屋」へ逃げ込んだのは言うまでもない。

こんな簡単なことに気付くまで約40分、
寒さと強風の中で山行至上最強のコントが繰り広げられようとは夢にも思わなかった・・・



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その強風はなんと午前0時ごろにはすっかり静かになり、夜中は満天の星空だった。
多分、日本海側を前線が通過するといっていたからそれだったのだろう。
奥多摩小屋は私たち2人だけだったので、広すぎて寒かったけどお騒がせしたので誰もいなくてヨカッタ。



翌朝外に出てみると、あの強風がウソのような静かな山の朝・・・富士山が微笑んでる・・・(失笑?)



事件現場に戻ると昨夜の格闘の跡が・・・(笑)
ここには昨夜、笑いの神が風に乗って舞い降りたに違いない。うん、きっとそうだ。

一晩中そこで我らのテントを見張っていてくれた友人に一応声を掛けに。

「雲取山頂行きますか?」
「行かな~~い」
「だよね~~~」

事件に全てのエネルギーを注いだ私たちは、山頂など踏まずとも十分満足であった
じゃ、ゆっくり撤収して帰りますか。



が!これで終わらないのが私なのだ!!



目が覚めて、現場に行ったのが5:00。
あれ?ずいぶん明るいなぁ?日の出時間、また私間違えたかな?
今から山頂じゃどの道間に合わなかったね~。



と小屋に戻り、テントで寒い夜を過ごした友人に温まってもらおうと、
昨夜食べる予定だった「白菜鍋」をダンナに準備させる私。
他に誰もいないので、小屋の土間を使わせてもらい、4人で朝食。

私「や~、昨夜は大変だったね。さあ、温まって♪
朝ごはん、こんなにゆっくり食べるの初めてだね。山頂行かなかったから時間ができてよかったね。
鴨沢のバスの時間に間に合うように8:00には出たいけど、あと1時間半あるからゆっくり・・・」

J「ん?ねーさん?今何時って・・・?」
私「今?6:40でしょ。だからあと・・・」
J「アタシの時計は7:40だけど」
私「へ?私の時計は・・・ええええっ?ウソっ?」
J「1時間遅れてるよ!」
私「なんだって?!あと20分で撤収して出ないとバスに間に合わないっ


「8:00に出発するって言ってる割にはゆっくりしてんなーと思ったんだ」
とA君。なるほど、日の出時間間違えたのじゃなくて、私自体が間違っていたのね・・・
またやっても~た・・・


 

20分で撤収できるはずもなく8:40、昨夜の騒ぎを小屋番さんに詫びて、大慌てで来た道を下山する。
七ツ石の巻き道はやはり凍っていてへっぴり腰だったけど、
なんとか時間に余裕が持てそうになった。



11:20、バスの時間に間に合った~。
初めての忘年山行、ドタバタな二日間が終わった。

この後、いつもの麻葉の湯でスッキリ汗を流し、いつものヒカステで打ち上げをして帰りました。

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なぜフレームが折れたのか?下山しながら考えました。
誰も入っていなかった時のテントは、ぐわんぐわん揺れていた・・・
4人でテントに入っていたことで、4隅のフレームが固定されたようになり、
強風でしなりたかったフレームがしなることが出来ずに・・・破損したのかな?
と推理しました。

アライテントのHP(より引用)にも
「テント用のフレームは曲がることによって、フレームにかかる力を受け流し、吸収しています。
これが、曲がらないほど硬いフレームだと、フレームにかかる力を受け流すことができないために折損してしまいます。
(受け流すのが間に合わないほど大きな力が働いた場合にも、フレームは折損します)」

と書いてあったのでそうかな、と。
営業小屋の側でのアクシデントだから良かったけど、何もない場所でこの事態だったら・・・
と思うと怖い。ちゃんと対処方法を勉強しておかなくちゃ。

でも何よりの原因は・・・やっぱり・・・皆さんのお気づきの通り・・ 多分それ正解。

こうして2010年の締めくくりにふさわしい山歩きが幕を閉じました。



* * * * *





強風と寒さの中、持てる力の全てを出し切って戦った4人の勇者たち・・・ありがとう。
私は今日の事を忘れることはないだろう。
そしてもう二度と・・・時計の使い方は間違え・・・ないとおもう・・



おしまい。






イタリア・世界遺産を訪ねる旅【シエナ編】

2010-12-10 | タビのこと

【1日目:出発~ミラノ編
【2日目:ヴェネツィア編
【3日目:サンジミニャーノ編

サンジミニャーノの続きです。


サンジミニャーノから約1時間半バスに揺られ、やってきたのが「シエナ」ここも世界遺産の街です。
バスを降りると遠くにその一帯だけが赤く見えました。
あまり経験のない不思議な光景・・・そこが「シエナ」の街。

道端に落ちていたどんぐりは小ぶりですらっとして、ちょっとおすましヨーロッパ顔?(*^_^*)
持ち帰れないから、写真で記録。




街を見下ろせる坂の上から見えたのは?
夕方ですし、天気が悪いせいもあってどんより暗い空、要塞のように見えますが・・・



近づいてみると、そこには幻想的な赤茶色に染まった街の姿がありました。
シエナ色。英語で黄褐色の絵の具をこう呼びます。

ここからはガイドさんに連れられて行きます。
イタリアではガイドのライセンスのない人がガイドをすると、罰せられるそうです。
その為皆さんライセンスを見えるように首から提げ、ガイドをします。
まずは「サン・ドメニコ教会」の悲しい少女の説明を受け、街へと入っていきます。



「サリンベーニ広場」
3方をゴシック、ルネッサンス、バロックという三つの様式の建物で囲まれているこの広場は、
19世紀末に作られた広場です。

広場に向かって右側の建物は、もともとあった建物を模倣しながら、
1800年代に作られたルネッサンス様式の建物。
向かって左側の建物は、16世紀の半ばに建造されたバロック様式の建物。

広場の中央には17世紀の会計学者の記念碑が立っています。


3つの様式を比較すると、窓の作りにその様式の特徴が表れています。

先のとがった尖塔アーチを持つゴシック様式の窓枠、
先の丸いアーチを持つルネッサンス様式の窓枠、
そして四角い窓枠のバロック様式。
現在建物はすべてモンテ・デ・パスキ銀行の本部になっており、
貴重な歴史文書を初め数多くの芸術作品が所蔵されているそうです。

私は学生時代、美術・服飾関係だったのでこれらの歴史はうんざりするほど学んできたはずですが、
記憶力が悪いのでなんのことやら?試験のために暗記しただけの世界。
あの頃、ここに来ていたら「百聞は一見にしかず」でよく解ったはず。
興味が湧いて今は別の職業についていたかもしれない・・・(笑)
などと、遠い昔を思い出しながら聞きました。



ルネッサンス様式の建物の上部からは、たくさんの顔がこちらを見下ろしています。
それぞれ表情がある上、陰影が加わりがなかなかリアル。ダ・ヴィンチの顔もありました。
トスカーナ州で生まれた方ですから、やはりどこに行ってもお目にかかりますね。



曲がりくねった道に延々と続く中世の館・・・

ここ「シエナ」はローマへの巡礼ルートであり、南北ヨーロッパを結ぶ重要な路だそうです。
その為、人の往来が増し、商取引や両替も盛んになり、ヨーロッパの金融業の中心地として栄えて、
豊かな財力を持った都市国家として独立しました。(モンテ・デ・パスキ・シエナ銀行)
現在もイタリアの3大銀行の一つで、従業員の約50%がシエナの市民。
世界に500近くの事務所を持ち、各国の事務所に必ず一人シエナ人がいるそうです!


 
だいぶ陽も暮れてきたので、駆け足の案内です。
画像左のお菓子屋さんに並ぶのは、こちらの地区のドルチェ達。

・リッチャレッリ:小麦粉、卵白、オレンジの砂糖漬けなどを練って固め、オーブンで焼いて粉砂糖でくるんだもの。
・パンフォルテ:13世紀頃に修道院で食されていたという円板型ドルチェ。
・カントゥッチ:固焼きビスケット。お土産によくあるアレです。

画像右は日本にも入ったという「GROM」ジェラート屋さん。



photo:Duomo di Siena
そして最後はドゥーモ。
イタリアの各都市には必ずあるという大聖堂も、場所によってさまざま。



ここのドゥーモはブラック×ホワイトのコントラストが粋なデザイン。
多色大理石とモザイクで装飾されたファサード(建築物の正面)はイタリア最美といわれているようです。
(イタリア人は見栄っ張りだからどの地区へ行っても自分のところが一番というらしい、とガイドさんより。日本も同じだよね(*^_^*))


内部の彫刻や絵、特に床が素晴らしかったです。



閉館時間となり外に出ると、到着したときからずっとそこにいた、
バイオリンを弾くひとりの女性・・・何時間弾いているのでしょう?






建物に音が反響し、広場に静かに広がって・・・
自分がクラシックのホールににいるような気持ちにさせてくれました、素敵な時間をありがとう。



photo:Piazza del Campo
町の中央にある扇形をしたカンポ広場.
「世界一美しい広場」と言われているところです。
そびえ立つ塔は「マンジャの塔」その横が「プブリコ宮殿」



広場の周囲にはゴシック様式の美しい建造物が立ち並び、
華やかだった中世の姿を今に残しています。そして白い杭が均等に・・・?


シエナは17のコントラーダという、中世からの伝統を持つ地区に分けられ、
住民達は強い絆で結ばれておりますが、対抗意識ももっています。



地区には、それぞれのシンボルが描かれた旗が掲げられていますが、
シンボルはいもむしさんチーム、貝殻さんチーム、みたいなユニークなもの。



(ドゥーモの中にあったシンボルの一覧・ピンボケでごめんなさい)
この扇状の広場で住人達が絆を深めるのが、カンポ広場で行われるパリオという地区対抗の競馬。
最高の名誉である優勝旗の獲得を目指して、熱いレースが繰り広げられるそうです。

写真の白い杭の外側が馬の走るトラック、内側が観客席、
前のほうの席を確保するのも大変なほどの人気だそうです。

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夜も18:30を過ぎ、観光も終了。今日のディナーはこのカンポ広場にあるレストラン。


トスカーナ風ステーキ、とのことでお姉さんが取り分けてくれます。


あと1品あったけど何だっけ(汗)美味しかったです。

美味しく感じたのはワインのおかげでもありますが。

こちらに修行に来ていると言う、イケメンの日本人ソムリエが場を盛り上げてくれます♪

教えてもらったのが、イタリアンワインのラベルに書いている "DOCG" のこと。
DOCGの意味は割愛。星の数ほどあるイタリア製ワインの中で、
きわめてクォリティー・コントロールの行き届いたものの証明だそうです。


シエナには、この DOCG 適合ワインが数多くあります。
飲まない方でも耳にしたことがあるであろう「キャンティ・クラッシコ」等。
ロッソはピンクのラベル、ビアンコはグリーンのラベルです。
DOCGの文字、どこかで飲む機会があったらチェック?


そしてここトスカーナにきたら飲まずには帰れないワインを頂きました。
「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ」
「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」
ワインの価格も急下降している日本でも、これらは¥8000~程度出さないと飲めない様でした。
それをグラス1杯€4程度で試飲?させてもらいました。

ワインの味は好みで、どれが美味しいとか決められないものだと思うのですが、
そのものの味よりも、ワインを飲むシチュエーションが味を左右する、と思う私です。
やっぱりワインの産地で飲むのが一番美味しく感じる♪
からっと乾いた空気の土地柄に合うような気がするのです、湿気の多い日本で飲むよりずっと沁みます。
雪が深深と積もる冬、雪国で飲む日本酒が格別なように・・・

このモンタルチーノ、永遠に飲んでいられそうなほど美味しかったのですが(ご機嫌で写真撮るのすらしなかった)
グラス3杯程度飲んだところで、

「ハイ、出発です

と夕食タイム終了。バスに揺られてホテルまで。

ツアーの食事はほぼ食べ終わった段階で撤収となります。お酒を飲まない方に合わせるしかないのですが・・・
でもこうやって決められた時間があるからいいのかもしれませんね。
じゃないと、二日酔いでツアーが成立しない人も出そうです・・・(私達か(~_~;)

このツアー、見どころに到着するのが昨日に引き続き日没後なので、
私の中でじわじわ不満が出ていたのですが、ワインで帳消しになりました


そんな満足した気分で終えたトスカーナの1日でした


旅も4日目突入です。




カサカサ落ち葉のヨモギ平~三ノ塔

2010-12-05 | ヤマのこと

12/4(土)ずっと行きたいと思っていた「ヨモギ平」、やっと歩いてきました。

なんと1ヶ月ぶりの山歩き!わくわくします♪

7:35秦野駅発ヤビツ峠行きのバスは、12月になってもまだ大混雑。
2台?で峠に到着しましたが、混雑はやはり富士見荘まで。
そこから先は私たち二人だけとなりました。


 
諸戸山林事務所を過ぎたら、左手にBOSCOキャンプ場の看板。
この辺りに取付きがあるはす・・・とりあえず中に入ってみました。



1/25000の地図によると多分この辺り・・・?
若干迷いましたが、キャンプ場区画奥、沢を渡った先に「三ノ塔・2時間」の道標がありました。
バス停からここまでやはり(迷ったりして)約1時間かかりました。


 
最初は植林の中をジグザグ登って行きますが、ゆるい傾斜なので1ヶ月ぶりの足にはちょうどよかったです。
でも30分もしないうちにすぐ、明るい尾根に出ました。


 
後ろに「大山」を見ながらぐんぐん登ります。
ふみ跡がしっかりしていたので迷うところはありませんでした。先日のタワ尾根の方が私には難しかったかな?

鹿よけの柵、扉は壊れて落ちていました。中に入って・・・また扉を抜けると、前方がなんだか明るいぞ!もしかして・・・



わ~!なんて広々と気持ち良いのでしょう



山の中の広場。のびのびしたブナの木。
紅葉の時期はきれいだっただろうけど・・・でも落葉してしまっても、これはこれで美しい。



 
とにかく静かで、しーーーーーん、という音が聞こえそうなほど。
丹沢でこんな静かな山歩きが出来るなんて。
この日は日差しが強くて無風。このままここでずっとお昼寝でもいいかな~
なんて思うほど気持ちがよかったです。取付きから1時間くらいでした。



でも富士山も見たいから進みます。しばらくはこんな平らな尾根。



見えているのは長尾尾根?結構崩れたところが目立っていました。



進むにつれ見覚えのある表尾根が。尊仏山荘も見えてきました!



烏尾山荘が同じくらいの高さに、すぐそばに見えました。
ここからそのままトラバースして行けるのでは?と思うほど。
行けたらいいのになぁ、そしたらあの苦手なザレ場を通らなくてすむのに・・・

表尾根を裏から見るのも面白いものですね



お~!あの三つコブは3月に歩いた「丹沢三峰」
今日は雲ひとつない快晴眺めが良いので飽きない尾根歩きです。


 
三ノ塔が近くなると、今年初めての霜柱に会いました。
霜柱の道は段々傾斜が増してきて・・・


 
息を切らしながら登ると、今までの静寂が破られるような賑やかな声が聞こえてきました。



表尾根に出ると、ぱーっ、と目の前に広がる眺め&富士山!この爽快感!
一気に景色が変わるのが楽しいかも、このコース。



お地蔵様の後頭部に着きました。今日は眺めが最高ですね、お地蔵さま♪
(カメラが汚れてて画像の中にシミが・・・^_^;今日慌てて清掃に出してきました)


表尾根でこんなに無風で、天気の良い日に当たったのは初めてかも
気持ちの良い眺めと天気に、尾根を見てると珍しくこのままどこまでも歩いていけそうな気分。
「塔まで行っちゃう?」と聞いてみたけれど「行くならドウゾ、私は帰ります」って・・・

塔ノ岳まで行けば、私の足ではこの日の短い時期、途中で日没になること間違いなし。
ダンナは日曜日が出勤の為早く帰る約束で来ていたので、ぐっと我慢で予定通り帰ることに。


 
11:30、三ノ塔で昼食。前日の嵐のせいか?登山道が池になっているところもありましたが。
ここで富士山を眺めたことがなかった(と思う)ので、これはこれでいいかな・・・(未練たっぷり)



なんと、江ノ島が見える~~



あっちには大島・式根島(かどうかは定かではない)まで見える~~



12:30、名残惜しいですが下山開始。
今回は歩いたことのない「三ノ塔尾根」を下ります。


 
ヤビツ峠へ降りるより、大倉へ降りたほうがバスの本数が多いので、こちらを選びました。
下山開始後すぐに薄暗い植林の登山道になりました。
自分の目の前が急に暗くなった!と思ったらすぐ上空にパラグライダーが。


 
それなりに急な階段が延々と続きます。ひたすら植林の中なので、ここを登るのはイヤですねぇ。
時々大倉尾根が見えますが、同じ階段でもやはりあちらのほうが眺めも良くて好きです。


 
1時間ほどで一旦林道に出ました。車の方は、ここに止めれば近いですね。
駐車場脇の林道のすぐ横に、並行するように登山道があるようです。
林道はつまらなそうなので、登山道へ入ります、登り返しですが・・・


 
こっちを選んで正解でした。
まだ紅葉が残ってくれていました!やっぱり山の紅葉はきれいです街の紅葉はイマイチだもん・・


 
落ち葉を踏む、カサカサという音だけが響く、誰にも会わない静かな登山道・・・


 
街が眼下に見えていてもまだ続く・・・林道歩きを終えると賑やかな戸川公園に出ました。



15:00「風の吊り橋」を渡ったら、いつもの大倉バス停、こちらに降りたのは初めてでした。
久しぶりの山歩き、いつもは疲れていかない「弘法の里湯」に久しぶりに途中下車して、
ゆったりとした山時間を締めくくりました。


ヨモギは評判通りの静かな尾根で、とても快適でした。
危険なところもなくとても歩きやすくて、丹沢にこんな優しい尾根道があったのか?と思うほど。
静かなまま、そっとしておきたいという皆さんの思いが理解できた一日でした。





イタリア・世界遺産を訪ねる旅【サンジミニャーノ編】

2010-12-01 | タビのこと

【1日目:出発~ミラノ編
【2日目:ヴェネツィア編

今回の旅で気になったこと①


朝食はちょっとびっくり。
というのも、どの地区へ行っても毎朝同じメニューしかないからです。

基本的にイタリア人は朝食はエスプレッソと甘いパン、程度しか食べないらしく、
アメリカのように朝からサラダバー&フルーツetc・・・の朝食ではないそうです。
ホテルなのでこれでも多いほうだとか?
基本メニューはスクランブルエッグ・チーズ・薄く伸ばしたハム・サラミ・
デザート(缶詰フルーツ・甘い焼き菓子系)エスプレッソ・ラテ でした。

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さて今日はヴェネツィアをあとにして、朝一から310km約4時間のロングドライブです。


車窓からの風景は、ブドウ畑が赤く色付いた様子や、のどかな景色。
久々に自然が一杯の景色で楽しいです♪
紅葉も見られましたが、黄色が主で・・・やっぱり日本がきれいかなぁ。
朝は天気が悪かったのでうまく写真が撮れなくて残念です。

途中休憩を挟みながら午前中に到着。

 
photo:Porta San Giovanni

実は今回の旅でとても来て見たかった場所がここ「サンジミニャーノ」
なかなかここに来るツアーはなかったのです。
だからちょっと移動がハードでしたが、このツアーを選んだのでした。
サンジョヴァンニ門より石畳の町へと入ります。



ここは「美しき塔の町」と呼ばれているトスカーナ州にある町、世界文化遺産。



中世の街並みがそのまま残り、現在塔の数は14ですが、
13世紀には72もあり、塔が町を埋め尽くしていたそうです。

12世紀初頭、対立する2つの勢力が互いの動きを見張るために10ほどの塔が建っていましたが、
対立は激しさを増し、貴族たちは互いに競い合って次々と高い塔を建てました。
塔の高さが、富と権力の象徴だったそうです。



今目の前にあるのは、そんな戦いの場であったとは思えぬほど静かで美しい町。



日本人観光客は少ないそうです。地元の観光客もシーズンが終わったということで少なくて、
静かな散策となりました。



photo:Plazza della Cisteruna

 
画像上:チステルナ広場(真ん中は井戸) 画像:下は町で一番、といわれている、
この広場にあるジェラートやさん、「ジェラテリア・ディ・ピアッツア
なんと今日はお休み!残念。



まずは人々が生活する路地を抜け、レストランへ。


 
今日のランチは「トスカーナ風パスタ」です。
うどんのナポリタンみたいな感じ(笑)なかなか歯ごたえがあって美味しかった。
久しぶりに野菜が食べれて嬉しいです。サラダは先に出して欲しいけど・・



photo:Plazza del Duomo


 
食後は自由時間が2時間近くあるということで、
ドゥオーモ広場の塔に登ろうと来て見たら・・・なんと休みだって!
なんで?あさってまで休みと言われました。ジェラートも休みだし・・・
塔の上からトスカーナの町を見下ろしてみたかったのに・・・


 
諦めて町歩きに変更。
実は自由時間などないと思っていたので、このエリアの資料も地図も何も持っていませんでした。
他にも見どころはあったみたいで残念・・・

この町は治安が良い、とのことで安心して買い物も出来るとのこと。

余談ですが、イタリアは治安が悪い、スリ・ひったくり・ぼったくりetc・・・
ツアーの最初から最後まで度々注意があるのです、そんなに悪いの?と思うくらい。
ジェラートもぼったくりの店では注文もしていないのにてんこもりにして、
「はい、€10です」断っても聞こえないフリで、日本人は払ってしまうそうです。
だからあちこちでガイドさんから「ここはぼったくりの店です」等の案内を受けました(笑)



 
ピスタチオのジェラート€2.5 美味しかったけど一番小さいのを頼んでも量が多くてまいった
町を見下ろせる城壁の所までゆるゆる散歩。この地区はオリーブの木がたくさんあります。



ここからの眺めはよかった~、見たかった風景に近いものにやっと出会えました。
糸杉と畑、のびやかで温かい香りのする風景。まさにトスカーナ・絵画の世界。
ここに来るまでに良いスポットがたくさんあったのですが、バスは止まってくれません。
ツアーの辛いところです。

やっぱりイタリアに来ても自然の風景に目が行ってしまった


 
集合時間まで町歩き&ウィンドウショッピング、今回のツアーで初めてゆっくり出来ました。
(昔こんな絵の付いたお皿が流行った時があったなぁ、地中海風とか(笑))






 
そしてまたバスに乗り、次の目的地へ。
車窓からの眺めは本当に美しくて「THEトスカーナ」と一人興奮しておりました。
バスはノンストップ、やはりきれいな風景を写真に収められなかったけど、
目を閉じるとあの温かい風景が蘇ってきます・・・


文字制限の為続きます