山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士山の上に輝く月を撮影に行くが・・・  高指山  平成28年8月18日‐19日

2016年08月22日 | 山梨無名山
 来年の9月に山梨大学が主幹で鼻科学会なる全国学会が甲府市で開催される。そのポスターの画像を撮影するために、夜明けの富士山と月の位置をカシミール3Dとステラナビゲーターでずっとチェックしていた。撮影場所は山梨県内からで、山梨県らしい景色と富士山を追い求めている。8月18日の朝、高指山から見る富士山が一番良さそうだったのだが、この日は天候不良で富士山は見えず、翌日の朝を狙って高指山に撮影に行く計画を立てた。火星、土星、アンタレスが接近していることだし、未明に西に傾いた夏の大三角形も良さそうだ。テントを担いで山頂泊と考え、夕方6時ごろに山中湖に到着した。ところが、昼間は晴れていた空が一変し、真っ黒な雲が富士山周辺を覆い始め、ついには小雨が降り出してしまった。予定変更、山中湖湖畔で車中泊することにして車内を寝られる体制に整えた。すると夜の8時ごろになると、雲が晴れて星が見え始めた。間もなく東の空から月が昇り始めた。これならば山頂泊で大丈夫なのではないか?ということで、ザックにテントを詰め込んで8時半から高指山山頂を目指して登り始める。

 中腹まで行くと霧雨が降り始めた。空を見上げると雲の切れ間から星が見えている。9時半、山頂に到着した頃には霧雨に小雨も混じるようになり、富士山は全く見えない。テントを設営するが、雨は降らないと見ていたのでフライシートを持ってこなかったため、当然の如くテントの中は結露して水浸しになってしまう。テントの中だというのにカッパを着て一夜を過ごすこととなる。


    霧雨と小雨の高指山山頂。富士山は全く見えず。


    雲を透かして見える月。星も時々姿を現していた。

 9時半ごろに富士山の左側に接近した火星・土星・アンタレスが輝いているはずだったのだがこれでは撮影は困難だ。天気予報と雲画像を見る限りでは未明から晴れてくれそうなので、明朝を期待して10時半に寝る。

 未明3時半に目覚まし時計の音で目が覚める。外を見ると・・・霧雨だがだいぶ小降りになっている。残念ながら富士山は見えないが、軽く朝食をとって再び外に出ると月が見え始めていた。日の出までにはなんとか回復してくれそうに見える。


    未明4時半の空。雲が多いが青空も見える。


    やがて月が見え始めた。


    4時45分、雲がだいぶ晴れてきた。日の出は5時2分ごろ、もう少し!


    4時54分、笠雲を被った富士山が姿を現し始めた。


    よし、なんとかなりそうだ。とこの時は思ったが・・・。


    富士山の後ろ側にうっすらとアースシャドウが出ている。日の出目前、しかし雲が増えてきた。


    ちょうど日の出の頃だが、残念ながら富士山は雲に覆われてしまった。


    その後はさらに雲が増えて富士山は2度と姿を現すことは無かった。


    残念、撤収。

 ポスター用には縦位置で山中湖・富士山・月と良い位置に収まってくれたとおもうのだが、この雲では富士山の裾野が見えず、富士山なのかどうかが判別できず残念ながら使い物にならない。またの機会に月の位置を見て狙ってみたい。


    この周辺にはヒオウギという稀少なアヤメの仲間が咲き、手厚く保護されている。


    保護ネットの中で咲いたヒオウギ。鹿の食害を逃れるためには仕方ないのだが、これでは受粉出来ないのではないか?と疑問を持ってしまう。


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夜叉神峠から高谷山新道を周回の予定だったが・・・失敗。  平成28年8月18日

2016年08月18日 | 南アルプス
 夜叉神峠から高谷山を経て夜叉神トンネルの脇に出る新道が切り開かれたのはもう5年くらい前になると思う。以前から歩いてみたいと思っていたがなかなか機会が無く、偶然に時間が空いたこの日、歩いてみることになった。

 短時間だが仕事を片付けてから出発したので、夜叉神峠登山口を出発したのは12時半くらいになってしまう。台風が通り過ぎて午前中は青空が広がり、気温はどんどん上昇してその頃の甲府盆地はもう気温が35℃くらいまで上がっていた。夜叉神峠登山口もかなり暑く、バス停横の水場から流れ出る水が熱湯と化していた。


    登山道脇に咲いていたシデシャジン


    キバナアキギリは大部分終わっていた。


    フシグロセンノウ。以前に比べるとずいぶん減ったように思う。


    マルバタケブキで吸蜜するキアゲハ


    イヌトウバナ(シソ科 トウバナ属)だと思う。


    ママコナの大群落。これはあまり鹿が食べないらしい。


    圧巻のママコナ。苞(花柄の根元に付く葉のような部分)に鋸歯があり下唇の2つの班紋が黄色いことから、シコクママコナと思われる。


    コフウロ(フウロソウ科 フウロソウ属)


    コフウロの花


    峠の近くに咲いていたのは良く似ているが葉が3深裂(根元まで裂けない)しているゲンノショウコ(フウロソウ科 フウロソウ属)。


    ノアザミ(だと思う)。


    笹に飲まれそうなタチフウロ


    マツムシソウが1輪


    夜叉神峠。雲が湧いて白根三山は見えず。

 通常ならば1時間少々の行程だが、この日は暑くてバテたうえに体調が悪く、2時間近くかかってようやく夜叉神峠に到着した。空模様が次第に悪くなり、少しずつ雲が迫ってきており、天気予報通りに雨になりそうな気配だ。昼食をとって小休憩して高谷山に進む。


    高谷山のカラマツ林。おそらくこれは植林。


    登山道を隔てた反対側はミズナラを中心とした広葉樹林。こちらが本来の姿だと思う。


    夜叉神峠から見ると尖った急峻な山のように見えるが、こちら側の登山道はさほど傾斜はきつくない。


    高谷山(1,842m)到着。夜叉神峠から30分ほど。


    木の隙間から北岳が見えるのだが、この日は雲の中。

 小休止して桧尾峠に向かう登山道を下りる。こちら側は夜叉神峠側と違ってかなりの急下りである。途中からはロープ場やハシゴ階段のある細尾根になっており、少しばかりスリルが味わえる。途中から左に分かれる新道が出ていると聞いていたのだが、なかなか見つからない。標高差150mほど下りたところの小ピークで尾根が2方向に分かれており、その右側の尾根が夜叉神トンネルに向かって伸びているので、そこが分岐点だろうと思っていたのだがその場所には新道は無かった。その先は桧尾峠だが、そこまで行くと2本の谷を渡らなければ夜叉神トンネルにはたどり着けないはずだ。もしもその先で道が見つからないと・・・リカバーして高谷山に戻るのにかなりの時間を費やすことになる。下調べが不十分過ぎた。ここで撤退して高谷山に戻ることにした。


    高谷山から桧尾峠、桃の木温泉ルートは、急傾斜の上にロープやハシゴ階段や細尾根のあるスリルがあるルート。


    ここにはイワカガミの葉がたくさんある。


    ギザギザした大き目の葉から見て、これはヤマイワカガミ。花の時期には白いイワカガミが咲いているのだと思う。

 午後4時10分に高谷山に戻り着き、夜叉神峠の正規ルートを下山する。ルートの真ん中あたりで雨が降り出したかと思ったら次第に雨脚が強くなり、駐車場まであと10分ほどというところで本降りの雨に変わった。カッパを着て下山するがさらに雨足は強まり、駐車場に到着した頃にはバケツをひっくり返したような豪雨になっていた。帰りの道路は川のように水が流れ、路肩が良く見えなくなってしまっていたが、幸いにして私の車の前をバスが走ってくれていたので助かった。甲府まで戻ると、こちらはさほど酷い雨では無かったようだ。判断を間違ってこの豪雨の中を道迷いしていたら大変なことになっていたかも知れない。

 後にネットで新ルートを調べてみたところ、引き返した地点より先にある桧尾峠でルートが分かれており、夜叉神トンネル近くの護岸工事を行った斜面あたりが一部崩落していて通行が難しくなっているらしい。ヤマイワカガミが咲く頃に再訪できればと思う。


    今回見たかったのがこの花。


    猫招きの草。


    赤紫色の花が可愛らしいが、接写すると猫というよりは牙を持った虎のようだ。


    大きな株があったが、まずいことに鹿に食べられている。稀少な花だけに生き残ってくれれば良いのだが・・・。

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ペルセウス座流星群流れず 三ツ峠  平成28年8月13日ー14日

2016年08月16日 | 山梨百名山
 昨年のペルセウス座流星群も三ツ峠山荘に1泊で狙ったが星空は現れなかった。今年も昨年に続いて三ツ峠山荘泊りで流星群の撮影に出かけた。山登りにデビューしたいという同僚とそのお子さんがおり、三つ峠山荘の中村さんにもいろいろと相談したいことがあったのでちょうど良い機会だ。最近の空は夜になっても星が見えないことが多く、雲画像では雲が出ていなくとも富士山や山の上にはどうしても雲がかかってしまう。当初から空模様を心配していたのだが、晴れてくれれば良いのだが・・・。午後1時から御坂側から最短ルートを使って花を楽しみながら三ツ峠に登る。


    ハナイカダは黒い実が成っていた。


    ミソガワソウかと思っていたが、これはイヌヤマハッカか?テンニンソウに混ざって咲いている。


    ノブキ(キク科 ノブキ属)


    テンニンソウの中にマルバタケブキが1本


    ジャコウソウ(シソ科 ジャコウソウ属)。萼や茎に毛の生えたアシタカジャコウソウというのが御坂山塊にはあるらしい。


    アザミの同定は難しいが、これはホソエノアザミか?


    ソバナがたくさん。


    元気なカイフウロ(フウロソウ科 フウロソウ属)


    この季節の三ツ峠といったらこれだろう。レンゲショウマ。まずまずの咲き具合。


    トモエシオガマ


    シュロソウ

 幼稚園の年長さんの子供を連れての登山だったが、予定通り2時間ほどで三ツ峠山荘に到着した。あいにくの曇り空の上にガスがかかってしまい、眺望は全く得られない。山頂は翌朝に行くこととしてさっそく休憩モードに入る。中村さんには植物保護のことではいろいろと相談にのってもらっており、危機的な状況に陥ってしまったヒナノキンチャクについても報告した。まずは種を蒔くことだろう。

 日が暮れる前にお風呂に入らせてもらって夕食になる。この日は夜の9時半ごろに接近した火星と月が富士山の上にやって来る日だったが、夜になっても全く空が晴れる様子が無く、明日の未明に期待して夜8時過ぎには寝ることになった。

 未明3時半、目覚ましはかけていなかったが目が覚めた。窓から外を覗いてみると・・・ちらりと星の輝きが霞を透かして見えるが、富士山の姿も富士吉田の町灯りも見えない。カメラを持って外に出ると、東の空にオリオン座が見え隠れしているがとても流星群を観察できるような空では無い。一旦あきらめて山荘に戻り、体制を整えて山頂に行ってみることにする。


    未明3時半の景色。ちらりと町灯りとわずかに町灯りが見える。富士山は見えず、流星群の観察はあきらめる。


    夜明け前に山頂に登る。


    ガスが切れると眼下は雲海が広がり、向かいの尾根に滝雲が流れ込んでいた。


    隣の御巣鷹山の電波塔が雲に浮かんでいる。


    雲に浮かんだ御巣鷹山電波塔


    夜明けが近付くにつれて富士山が見え隠れし始めた。


    滝雲と富士山


    雲海の彼方に霞む富士山


    同上


    雲海の間にちらりと見える山は黒岳。


    広角レンズで捉えた風景。


    山頂の日の出


    日の出の頃にはもう富士山は雲に覆われてしまい、その後姿を現すことは無かった。

 一緒に来た同僚と子供が山頂に到着した頃にはもう富士山は雲の中に隠れた後だった。

 御巣鷹山側にあるレンゲショウマを見に行こうとした途中でカメラが電池切れとなってしまった。交換電池2本持って来たので問題なしと思っていたのだが、充電したと思っていた2本の交換電池のいずれも充電し忘れたようで、カメラが起動しない。電池を温めてもこすっても電源が入らず、撮影はここであきらめる。山荘に戻って朝食をいただき、しばしまた中村さんと花の情報交換をして8時45分ごろから下山し、10時過ぎ、駐車場に到着した。

 ペルセウス座流星群は今年も撮影出来ず、電池切れなどもあって消化不良な山行になってしまった。しかし、同行した同僚とお子さんは初めての山と山小屋泊りで満足してくれたようだった。幼稚園の年長さんなのに、ソバナとカイフウロ、レンゲショウマの名前はしっかりと覚えてくれたようだ。    




    
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危機的な状況に陥っているヒナノキンチャク  平成28年8月10日

2016年08月11日 | 花・花・花
 先日の植物観察会で訪れた草地のヒナノキンチャクは既に満開を迎えていた。例年ならば8月中旬から下旬ごろと見ていたのだが、今年は早く咲いたようだ。あちらに咲いているならばきっとこちらの山も・・・。さらにまだ開花している花を見ていない寄生植物が咲いている頃だろう。

 春先に聞いた情報では草地の中を横切っている作業道に重機が入って道が拡張され、斜面がだいぶ削られていると聞いた。そちらの状況がどうなっているかもかなり心配である。現地を訪れてみると、一見したところではいつもとあまり変わっていないように見える。


    作業道脇に咲いたヤマハッカ(シソ科 ヤマハッカ属)


    ここには数が激減している稀少な蝶、姫シロ蝶が生息している。


    フクシマシャジン


    白いツリガネニンジン


    イヌゴマ(シソ科 イヌゴマ属)


    キセワタ(シソ科 メジハギ属)。これは山梨県では絶滅危惧種。


    カセンソウ(キク科 オグルマ属)


    オオバギボウシが咲く草原。


    花数は若干減って来ているようにも見えるが、大きな変化は無いように見える。

 草むらの中をガサガサと探していると、下からお~いと呼ぶ声が聞こえる。誰かと思えば、ななんと、みちほさんご夫妻だった。先日私がアップしたヒナノキンチャクを見て、避暑を兼ねて山梨まで来られたそうだが、こちらも連日35度を超える猛暑日続きで、山の上でも30度近くまで気温が上がっている。とても避暑などど言えるレベルでは無い。一緒に本日お目当ての花を探して歩く。


    踏み跡らしきものをかき分けて草地に入ると、ありました、お目当ての花オオナンバンギセル(ハマウツボ科 ナンバンギセル属)。


    さながら真っ赤な口紅をつけたおばばの唇。花冠裂片に鋸歯があるのがオオナンバンで、ナンバンのほうは全縁。


    こちらは色が控えめでナンバンのようにも見えるが、花冠には鋸歯がある。


    本日一番の大株。蕾のものもあるが、大部分終わっている。

 さて、問題のヒナノキンチャクが咲く場所の近くまで来たが、まず目に付いたのが作業道が連日のゲリラ豪雨で大きく溝が出来てしまっていること、そして、おそらくはこれが重機が入って道が削られたと聞いていた場所なのだろう、ヒナノキンチャクが咲いていた道脇の斜面が削り取られてしまっている。そのあたりを探してみたが、例年観察していた場所ではもはやほとんど発見出来なかった。


    作業道に大きな溝が出来ていて、斜面が削り取られている。例年この道脇の斜面でヒナノキンチャクを観察していたが、今年は見当たらず。


    削られた作業道脇の残ったところにわずかにヒナノキンチャクが残ってくれている。


    ギリギリで削られずに残っているが、雨で崩れたら終わってしまいそうだ。


    ほんの一角だけ、かろうじて残ってくれていたヒナノキンチャク。きわめて危機的な状況に陥ってしまった。

 ここは地元の業者さんたちがワラビを採取する山で、地権者の利益が優先されるためにこのような事態が起きてしまう。おそらくはこのような貴重な植物がこの場所に咲いていることなど知る由も無いだろう。削られて無くなってしまったものは取り戻すことは出来ないので、出来ることと言えば種を採取して環境の良さそうな場所に播いてやることくらいだろうか。今後のことを考えなければならない。


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ツリシュスラン再訪 富士山樹海の森  平成28年8月10日

2016年08月10日 | 富士山麓
 先日の植物観察会ではまだ咲き始めだったツリシュスラン、暑い日が続いているのでそろそろ満開になっているのでは?と再訪してみた。


    きわめて大きな株だが、位置が遠くて撮影はかなり難しい。Borg300㎜レンズでようやくこの程度。


    エクステンダー2倍を装着して600㎜で撮影。今度は解像度とブレに問題が生じる。


    トリーミング。花は8部咲きといったところか。現在の装備ではこれが限界と思われる。


    角度を変えて600㎜で撮影。


    トリーミング画像。

 日が当たりそうな午前中に訪れたが、微妙に花には日が当たってくれず、わずかに日が射した画像は白飛びが起きてしまっていてむしろ花はボヤけてしまっていた。高いところに居る着生植物の撮影は難しい。

 ついでにベニカヤランの場所にも立ち寄った。こちらも春に何度も訪れているが、満足に撮影できたものはひとつも無かった。


    カエデの幹に着生しているベニカヤラン、別名マツラン。


    陽が当たってくれると速いシャッタースピードで撮影できるため、ある程度ブレは軽減される。


    トリーミング。まだバナナのような長い種にはなっておらず、固くて丸い蕾がいくつも着いているように見える。

 今期のこの界隈の着生植物撮影はこれで終わりになるだろう。また来年。
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富士山麓の植物観察会 ~午後の部~  平成28年8月7日

2016年08月08日 | 花・花・花
 午前中は草地の植物観察を行い、午後から樹海の森に移動する。次なる目的の花はツリシュスランであるが、今回観察するツリシュスランは樹海の中でも特別に大きな株である。かなり遠くて高い位置に着生しているため、300㎜天体望遠レンズとエクステンダーを持って行く。


    大株のツリシュスラン。300㎜望遠レンズでようやくこの程度。


    さらに2倍のエクステンダーを装着して600㎜で撮影したツリシュスラン。5本出たのは初めてらしい。


    角度を変えて撮影。


    トリーミング画像。唇弁は上向きだが、曲がらずに真直ぐ下方に伸びれば下向きということになるのだろうか?

 まだ咲き始めたばかりで、満開になるのは3~7日後になりそうだ。

 場所を移動して別の稀少なランを見に行く。こちらもまだ時期が早いのではないかと思ったのだが、ちょうど見頃になっていた。


    林床に咲いた小さな白い虫が飛ぶようなラン。


    ハクウンラン。ちょうど見頃。


    昨年も同じ場所を訪れているが、時期が遅く数株しか発見できなかった。


    こちらは茎が茶色のタイプ。


    密腺があるとか無いとか? オオハクウンランではないかという議論があったが・・・


    私には全くわからない話。

 レベルの高い人たちが集まるこの観察会では相変わらず私が知らない宇宙語が飛び交っている。基本的なことが分かっていない私には会話に入ることさえ出来ない話題もある。この先、そのようなハイレベルにまで持って行けるのかどうか?おそらく無理だと思う。それよりも、これらの稀少植物が咲く環境がこれからも保たれて行けるのかどうか、咲き続けることが出来るのかどうか、そして私たちに何が出来るのかということのほうに興味がある。
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富士山麓の植物観察会 ~午前の部~  平成28年8月7日

2016年08月08日 | 花・花・花
 今年3回目となる富士山周辺の植物観察会に参加させていただいた。前回参加したキバナノショウキラン観察会にお会いした人たちや昨年お会いした人たちとも再開することが出来、何かファミリアルな感じでの観察会となった。

 まず案内していただいたのは広大な草原が広がる富士山の裾野で、開放される日が限られており、私は初めて訪れる場所だった。この手の草地はほとんどの場合、鹿の食害で酷い状態になっていることが多いのだが、ここは特殊な場所であるが故に鹿の食害が少ないようで、様々な草原の花に混じって他では見ることが出来ないような稀少植物が咲いていた。何よりも、オオバギボウシがたくさん咲いていることにまず驚いた。


    広大なススキ野原と草地が広がる。


    コオニユリ。向こうには富士山の眺望。


    カセンソウ


    キキョウ。この花は数が激減しており、山梨県では絶滅危惧種に入っている。


    ヒキヨモギ(ゴマノハグサ科 ヒキヨモギ属)。これも絶滅危惧種(DD)に入っている。


    ネジバナ(別名モジズリ)がちらほら。


    そして以前から見たかった花、ムカゴソウ(ラン科 ムカゴソウ属)。


    草むらの中に隠れるように咲いていたが、思っていたよりも背が高い。


    花はまさしくランの花。唇弁が3裂していて真ん中が短く、緑色のカゲロウのような花。


    そしてこれが今回の一番の目的の花、マツバ(の花)ニンジン(アマ科 アマ属)。


    キキョウと一緒に咲いたマツバの花。右側にも花が散った株が3~4本ほどある。


    花は基本的に下から咲き、1日1輪だけ午前中に咲いて午後には散ってしまう。上部にあるのはこれから咲く蕾。

 この変わった咲き方をする花は絶滅危惧種の上位にランクされており。おそらく山梨県ではこの草地でしか見ることが出来ない貴重な花である。

 場所を移動して別の花を観察に行く。この花も絶滅危惧種上位にランクされている花で、小さな花なので踏まないように足元に注意しながら花を探す。


    時期的にまだ早いのではないかと思っていたが、もう満開になっていた。


    立ち入りが制限されているこの場所は比較的数が多い。


    小さな花、ヒナの巾着(ヒメハギ科 ヒメハギ属)。

 予想していたよりも遥かに鹿の食害が少なく、様々な花たちが咲いているこの草原を見てほっとした。鹿の食害が著しい山梨県にもこのような草地がまだ残っていてくれたのはたいへん嬉しかった。

 昼食をとって午後からは樹海の森に入る。    



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花谷泰広ヒマラヤキャンプ写真展 いよいよ始まりました。  平成28年8月1日

2016年08月01日 | 番外編
 山梨県北杜市在住の山岳プロガイド花谷泰広さんの写真展がアウトドアショップエルクでいよいよ始まりました。

 このヒマラヤキャンプは、昨年10月選抜された有志の大学生とともにトレーニングを積み、ヒマラヤの山でキャンプを張ってランダック、ランシャールという6,000級の山に登った時の記録画像です。花谷さんは学生の時に先輩に連れていってもらったヒマラヤの山々の思い出が強く残っており、山の素晴らしさを後輩たちに伝えたいこと、そして若いクライマーたちを育成して行きたいという思いでこのキャンプを行っています。今年も既に6人のメンバーが選出され、毎月集合してヒマラヤキャンプに備えてのトレーニングが行われています。


    7月31日夕方、展示が終了。8月1日から1ヶ月間開催されます。


    会場風景


    こんなところに登れるのかという凄い写真の数々。


 作品を何点か紹介します。解説は全て山岳ライターの柏澄子さんに書いていただきました。


    【ランダック】エベレストが見えた!

 世界最高峰のエベレストは、どこから見ても威風堂々とした大きな山である。ひときわ高いだけでなく、どっしりと大きい。この日、キャンプ1を出発し、氷河に上がってから振り返ると、エベレストが見えた(写真中央)。山頂からわずかに雪煙をたなびかせており、秋の気配がただよう。

    

    【ランダック】ヒマラヤ襞を行く

 このような氷雪壁をトラバースしていくのは、ヒマラヤらしいところ。花谷が先行したあと、蒲澤と塩谷が続く。初のヒマラヤのふたりにとっては、かなり手ごわく、緊張が強いられるセクション。
     



    【ランダック】帰路で振り返って見る鋭鋒ランダック




    【ランシャール】頂上へ

 長い1日のはじまり。ヘッドライトを灯して出発。まずはコルを越え、ベースキャンプのあるクーンブ山域からロールワリン側へと入っていく。



    【ランシャール】夜が明ける山々

 ロールワリン側にあるドラムバウ氷河に降り立った。標高4500~5000mほどにある長大なこの氷河は、6000m級の山々に囲まれており、普段から風が強くスケートリンクのように硬かった。夜のとばりに閉ざされ蒼かった山々に、昇った日が差し込み、だんだんと明るくなっていくなか、ランシャールに向けて、氷河を行った。



    【ランシャール】目前に迫るランシャール山頂


 柏澄子さんに書いていただいた花谷泰広さんのプロフィール、およびヒマラヤキャンプの説明が以下のパンフレットです。




 パンフレットに掲載した写真はカトマンズで仲間たちが集まった時のもので、花谷さんは左から2番目、その後ろにいるのが栗城史多さん、右から2番目の女性が谷口けいさんです。凄いメンバーが揃っている写真です。


 日本にいるとまずはお目にかかることが無い凄い山並がずらりと並ぶ景色です。是非ともお越しください。

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櫛形山再訪  平成28年7月24日

2016年08月01日 | 山梨百名山
 この山を訪れるのは今期何度目になるのだろうか?もう7~8回訪れているように思う。バリアンスルートの花探しでアヤメ平まで至っていないことが多いが、それでも4度目のアヤメ平となる。7月3日に訪れた時はアヤメ平はキンポウゲの黄色いお花畑になっており、さらに裸山では復活した多数のアヤメに出会うことが出来た。保護柵の効果は確実に現れており、アヤメを含めて植生は確実に回復している。おそらく今回はキンポウゲが終わりマツムシソウやクガイソウの紫色のお花畑に変わっているはず、そしてまだ満開のところを見ていないアオスズランが咲いている頃だろう。山岳連盟の植物観察会の時に見たオオヤマサギソウらしき葉のその後がどうなっているかも気になる。花仲間を誘って今回は池の茶屋からの新道を時計回りに周回した。


     林の中はバイケイソウが満開。


    鹿の食害後に残った花と思うと残念だが、咲いた花はとても綺麗だ。


    マルバタケブキとウラギンヒョウモン。これも鹿が食べない花。


    時計回りだと、もみじ沢に急降下する。ここから先は登りが続くが、傾斜は緩い。


    サルオガゼが着生したカラマツの森を進む。気持ち良い。

 オオヤマサギソウの葉らしきものを見つけた場所に到着した。たくさんあったはずの葉を探すがなかなか見つからない。ようやく何株か見つけたと思えば・・・ほとんどが鹿に食べられた後で、花はひとつも咲いていなかった。ガッカリ、これは勝手に網で囲って保護するしか無いのではなかろうか?そのうちに生えなくなってしまう可能性が高い。


    オオヤマサギソウと思われる花。穂の上部が食べれれていて花が咲かない。


    こちらは葉も茎も食べられている。残念。


    まだ少し早かったタカネフタバラン。


    アヤメ平の保護柵に到着。柵の外と中は植生の違いが明らか。

 アヤメ平に到着。予想していた通り、キンポウゲのお花畑にはクガイソウがたくさん咲いていた。その先にはマツムシソウ、コウリンカ、コオニユリなど、様々な花が咲いている。お昼の12時をとっくに過ぎているが、空腹も忘れてこのお花畑に見入ってしまった。


    クガイソウのお花畑。この場所は7月初旬キンポウゲの黄色い絨毯が広がっていた場所。


    コウリンカ


    コオニユリ


    マツムシソウの群落


    もうすぐ咲きそうだが、何??


    キソチドリだと思うが、距が非常に長い。


    ここにもシナノキンバイが咲く。初めて登った8年くらい前にも見たような気がする。


    トモエシオガマ


    保護柵の外で6月に見つけたものは鹿に食べられてことごとく消失していたが、柵の中のこの花は元気いっぱい。


    エゾスズラン


    接写。紫と緑の混じる不思議な感じの花。


    柵の中ではこの花も元気に咲いていた。


    オオヤマサギソウ。薄緑色のクリオネが舞うような花はなんとも言えない美しさがある。

 予定時間を1時間ほどオーバーして、午後1時半アヤメ平の避難小屋前で遅い昼食となる。これだけのお花畑を見れば足が止まって当然だが、以外にも登山客は少なかった。花好きな仲間たちばかりが集まったので、花談義が絶えない。ゆっくり休んでから裸山と山頂を経由して池の茶屋に戻った。


    裸山到着。


    アヤメはすっかり終わり、マツムシソウが咲いていた。3年前に比べるとマツムシソウが減ってアヤメに置き換わりつつある。


    藪の中にホザキイチヨウラン。こんなのを見つけられるるたんさんの目がうらやましい。


    櫛形山山頂で記念撮影


    心配していた天候も1日中晴れて富士山もちらりと姿を見せてくれた。

 わずか3週間でがらりと姿を変える櫛形山のお花畑は何度訪れても目を楽しませてくれる。8月に入ると今度はシモツケの赤紫色の花がお花畑を賑わせていることだろう。8月、時間がとれれば、再訪するかも知れない。

   

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キバナノショウキラン観察会 富士山麓他  平成28年7月23日

2016年07月29日 | 花・花・花
 昨年富士山麓をこの花を探して歩いてみたが、花期のちょうどど真中であったにもかかわらず発見することが出来なかった。今回は植物観察会が開催されたのでそちらに参加させてもらうことにした。

 まずは富士山の樹海の森を訪れる。


    コイチヨウランはまだ蕾。と思ったが周辺にはちょうど見頃の株が多数あった。


    まだ蕾のコイチヨウラン。


    こちらは開花していた株。


    接写してみると、通常は唇弁が全縁のはずなのだがこの株はややギザギザしていて、ハコネランに近いような形をしている。

 お目当てのキバナノショウキランを手分けして10人ほどの参加者で探すが、全く見つからず、どうやら今年は外れらしい。運良く斜面に横たわる倒木の脇を覗き込んでみたところ、1株だけ発見することが出来た。若干痛んではいたが満開状態、見られただけでも良かった。


    ようやく出会えたキバナノショウキラン。


    若干痛んでいるが、咲く環境がおおよそわかったので、来年はもっと出会えると思う。


    シャクジョウソウ


    同上。


    木に着生するヤドリギだが、これはホザキヤドリギ。山梨県では絶滅危惧種。


 樹海の中で昼食をとった後、静岡県の湿原に移動する。山梨県にはあまり湿原が無く、ここで見る花はほとんど知らない花ばかり、特にカヤツリグサの仲間はほとんど名前も知らないものばかりだが、この観察会はレベルが高く、知識が豊富な方が多いことには毎回驚かされる。


    静岡県の湿原に移動。黄色い花は・・・??


    チダケサシ(乳茸刺 ユキノシタ科チダケサシ属)。 チダケ(乳茸)というキノコをこの茎に刺して運んだことが名の由来。


    ヌマトラノオ(サクラソウ科オカトラノオ属)。 オカトラノオに比べて花穂が直立し、葉が細い。


    ミズチドリ(ラン科ツレサギソウ属)


    まだ咲いていないサワギキョウ。意外と数は少なかった。

 そしてここから先は全く会話について行けないカヤツリグサの類の花たち。


    沼地で良く見かけるが名前を聞くのは初めて。カンガレイ(カヤツリグサ科フトイ属)。


    良く見れば面白い花。葉の脇から花が咲いているように見えるが、実は葉では無くて三角形の茎。


    これもたぶん、普通に見ているのだろうが・・・アブラガヤ(カヤツリグサ科クロアブラガヤ属)。


    漠然と眺めていると上と同じもののように見えるが、良く見ると花の付き方が全く違う。


    ヒメマツカサススキ or コマツカサススキ(いずれもカヤツリグサ科クロアブラガヤ属)。

 カヤツリグサ科は最近、属の分類が変わったらしく、図鑑のものとネット上のものでは属分類が異なっており、情報の新しいインターネットの記載を使用したが、花の名前も分類も間違っているかも知れない。ご指摘いただければ幸いである。

 今回も自分の知識と実力の無さを思い知った観察会であった。まあ、植物学者になりたいわけでは無いので焦らずゆっくり知識を付けて行きたいが、そんなに流暢にやっていると覚えるより忘れるほうが多くなってしまうのかも知れない。





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