今、この場所から・・・

いつか素晴らしい世界になって、誰でもが望む旅を楽しめる、そんな世の中になりますように祈りつづけます。

初雪の頃

2012-11-02 11:30:03 | 生きて行くこと

昨日から少し熱があり寝たり起きたりで夢ばかりみているが、どんな夢なのかよくわからないが、どうやら、登山していたころの記憶が・・・
今頃の季節になると思い出す忘れられない記憶!!!
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ひとりハンドルを握り、谷川岳にむけて、関越道を飛ばしながら、まだ10月だというのに、いやに底冷えがする、ダウンのジャケットをひざにかけても、寒さが体中に伝わってきて、明日登る予定の谷川岳が気になるが、今夜の宿に入り、まだ、夕食には間があるので、ひとり、持ち込んだ本を読むが、今朝の夫との気まずいやり取りが頭から離れず、どうも、気分がすぐれない、こんな日は大抵何かが起きる事が多い・・・

大阪から来たという、やはり、あすひとりで谷川に登るというご婦人と、ひとしきり山の話に盛り上がったが、あまりに寒くて、山の装備を全部着込んでも、まだ寒くて、仕方なく宿の人に暖房を入れてもらう事にした。

夕食もおえて、明日のために、早めに休もうかとふたりで話していたら、宿の主人が、「お二人は明日、谷川に登るのですか?」と言って、今、山はかなり雪が降っています!昼にハイキングで山に入っている何人かが下山していなくて、どうやら、遭難したようで、捜索できる状態ではなくて、吹雪いていて!、と、無線機を手放さずに話している。

そのあとも気にしながらも、どうする事も出来ないので、部屋に戻って横のなっては見たが、熟睡など出来るはずもなく、朝をむかえた。

昨日の遭難騒ぎが嘘のように、空は快晴!本当に美しい青空だ、だが現実は、一晩のうちに谷川岳は90センチの降雪で、多くのハイカーの命を奪っていたのだ・・・
ほとんどの人が、紅葉の美しさを求めて山に入り、軽装で吹雪の中で彷徨いながら、疲労凍死したのだった。

その状況をここで書くことは出来ませんが、その日、谷川へ登る気持ちにはなれず、宿の主人の好意で、一の倉の岩場が見えるところに連れて行ってもらう事になり、車を走らせていると
、朝から頭上をヘリの爆音が響き渡っていた音が一段と大きくなって、そして、目の前に、遭難者を収容するヘリが、私の目の前で見る事になってしまった。

そこで、人間の死とは、物体になってしまう事を、実感させられた!山をやっていると、多くの遭難事故のニュースを見聞きしなくてはいけないが、このときほど、私は衝撃を受けた、辛い思いではない・・・

谷川岳は、山の師である、長谷川恒男氏と一の倉の岩を登り、また、多くの山仲間との思い出があり、又ひとりで、何かを考える時に訪れた山で、苦しみの中に、喜びが、感動が多くある山
で、初雪の便りが届く時、いつも、あの美しく輝く青空の下に、残酷な現実を見たあの日が、忘れられない、今も・・・

・・・初雪の頃・・・





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