昨日は「古典の会」でした。現在は「徒然草」を勉強しています。昨日の章段は97段「物につきてそこなふ物」でしたが、短い文章ですが、兼好さんの痛烈なる皮肉となっておりました。「身に虱あり、家に鼠あり、国に賊あり、小人に財あり、君子に仁義あり、僧に法あり。」とその中に「君子に仁義あり、僧に法あり」と兼好さんは鋭く突っ込んでおります。即ち、君子(国を統治する者)は仁(博愛の精神)と義(正しい行動)で道徳上の理想とするところ。仁義がなければ君子とは言えないそんな大切なものであるのに、それがその身を破滅に追い込むものとなるのは、頼みとすべきものに溺れやすいという人間の弱点をさらけ出すからである。昔からの諺に「サルも木から落ちる」「弘法も筆の誤り」などなど、人間権力を持つと溺れやすいという自戒の教えですね。たまたま、日本国内では、安部総理から菅総理へと政権交代になり、国民の期待も高まりますが、「君子に仁義あり」の言葉を菅総理に送るものです。兼好さんもみております。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます