鎌倉 明月院 あじさい寺 4K Hydrangea in Meigetsuin Temple
毎日の報道にこのところ、とても憂鬱なことばかり、それに加え日本特有の梅雨の季節がやってきます。鎌倉時代の日本において人々は「いまが未知の世だ」という意識を持っていました。そんな世に道元禅師が釈迦の教えを伝える者として登場しました。その中に「八大人覚」即ち、「大人として覚知すべきこと八つ」です。道元の遺書ともいわれています。その八つの教えとは・・・
1)少欲=物足りないものを、物足りないままにしておくこと。
2)知足=与えられたものを全部が全部自分のものとしないで、一部を他人のために回すこと。
3)楽寂静=寂静を楽しむ、喧騒の場所を離れること。
4)勤精進=精進に努める、己一人の利益の為に頑張らないこと。
5)不忘念=常に仏法を思ってること。
6)修禅定=心静かに真理を観察すること。
7)修智慧=智慧を習得すること。
8)不戯論=物事を複雑にせず、あるがまま単純そのまま受け取ること。
この中で特に大事なことは「少欲」と「知足」です。欲望を充足することで幸福にはなれません。幸福になるには欲望を少なくすることです。それが「少欲」です。なるほどこの道元の教えは今の世に生きる者に大変勉強になることと思いました。世の安寧を望みます。