小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

喘息治療の吸入ステロイドは「大きく深く」吸いましょう。

2017年05月05日 06時55分34秒 | 気管支喘息
 喘息治療に用いる吸入ステロイド薬にはたくさん種類があります。
 しかし統一規格はなく、各製薬会社が「自分の所の吸入器(デバイス)がベストです!」と開発競争が盛んです。

 それが混乱の原因にもなっています。
 各デバイスで吸入方法が微妙に異なり、指導・実施に迷いが生じがち。

 当院では小児適応のあるDPIのフルタイド、アドエアとpMDIのキュバールを採用しています。
 表を見ると、各デバイスの吸い方は、

(DPI:フルタイド、アドエア)→ 強く深く「スッ〜と」
(pMDI:キュバール)→ ゆっくり

 となっています。
 この二つ、具体的には違うのでしょうか?

 薬の側からみると、粒子径はDPI>pMDIであり、DPIは流速が速くないと肺の奥の方まで到達しませんので「強く深く」という表現になっているのですね。
 この二つを同じように指導できないものだろうか?
 と以前から考えてきた結果、現在は

「大きく深く吸いましょう」

 と指導するようになりました。

 なお、子どもにpMDIを使用する場合は、吸入補助器具(スペーサー)を用いるのがふつうです。大人で指導される「オープンマウス法」「クローズマウス法」ではほとんど吸入できないとされています。

 これらのことを扱った記事を紹介します。
 大林先生は吸入指導の本も書いている有名な方です。

■ 吸入は「強く吸う?」それとも「はやく吸う?」
大林 浩幸(東濃中央クリニック)(日経メディカル:2016/11/29)
 吸入指導をしていて常日頃から感じているのですが、吸入の仕方や息止めなどの吸入手技操作に対する表現、あるいは通気口やマウスピースなどのデバイスのパーツ部分の表記がメーカーごとに異なっていることに不便を感じています(表1、表2、表3参照)。

DPI(ドライパウダー式吸入デバイス)別の表記一覧


pMDI(加圧噴霧式定量吸入デバイス)別の表記一覧


SMI(ソフトミスト式吸入デバイス)別の表記一覧


 ドライパウダー型吸入薬のデバイスを別のドライパウダー型に変更した時に、患者さんに「強く深く」を「はやく深く」の吸い方にするには、どのように変えれば良いのかと聞かれ、答えに詰まったこともありました。
 また、薬剤師の先生方への講習会やロールプレーイングの際に、デバイスの部分の呼称が薬剤師ごとにバラバラであることがしばしばあります。おそらく患者さんに様々な伝わり方をしているのではないかと考えさせられます。
 表現が異なると、意味合いが正しく伝わらないことがあり、ピットホールが生じる要因の素地になります。吸入デバイスをよく知り、用語や表記が意味するところを理解することが、患者さんの疑問に答えられる第一歩です。


<参考>
キュバール吸入方法の説明会(当院ブログ)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

喘息における環境整備の意義を再確認

2016年11月21日 09時16分26秒 | 気管支喘息
 古くて新しい「喘息発作」の予防対策としての環境整備。
 悪さするのはダニだけではなく、ペットのふけや唾液、カビ類、揮発性化学物質など色々あります。
 近年の研究では、残念ながら環境整備(≒そうじ)が「喘息発症」を予防する効果は否定的とアレルギー系の学会で聞きガッカリしました。
 しかし依然として発作予防としては有効のようです;

■ 家を清潔にすると子どもの喘息を改善できる可能性
HealthDay News:2016/11/21ケアネット
 室内のアレルゲンを低減することが子どもの喘息管理に役立ち、薬物療法の必要性を減少できる可能性があるという米国小児科学会(AAP)の報告が、「Pediatrics」11月号に掲載された。
 子どもの喘息では、感染症が症状の誘因となることもあるが、今回の報告では環境要因に着目した。アレルギー検査により喘息の誘因を特定し、それに基づいて環境を調整することが重要になるという。
 たとえば、喘息小児の6割はチリダニアレルギーがあり、カーペットとぬいぐるみを除去することが役立つ可能性がある。ダニの制御には、HEPAフィルターを用いた空気清浄機を使うこと、子どもの布団を防ダニカバーで覆うこと、寝具類を熱い湯で定期的に洗うことも有効である。
 一方、ネコアレルギーもよくみられる誘因だが、この場合、アレルゲンは空気中に広がり極めて付着しやすいため、ネコの新しい飼い主を探す以外の選択肢はない。一部の子どもでは、室内の汚染物質が喘息を誘発することもある。特に喫煙は主要な寄与因子であり、少なくとも家の中では喫煙しないことが鍵となる。
 本報告の共著者である米ジョンズ・ホプキンズ大学ブルームバーグ公衆衛生大学院(ボルティモア)のElizabeth Matsui氏は、「こうした環境要因に対するアプローチは、子どもの喘息管理に不可欠である。これにより薬物療法と同程度の効果を得ることができ、少なくとも長期管理薬の必要性を低減できる」と話す。
 今回の報告書では、ほかにも以下の点が重要だとされている。

・喘息小児の約半数はカビに感受性がある。
・持続性喘息がある小児の3分の2はネコ・イヌにアレルギーがある。
・ゴキブリ・ネズミの糞も一般的なアレルギー性喘息の誘因。都市部の貧困家庭では、ネズミのアレルゲン濃度は郊外の家の1,000倍高い可能性がある。
・ガスストーブなどのガス器具も、喘息を増悪させる可能性がある。
・芳香剤や洗剤に含まれる化学物質は気道を刺激することが多く、喘息発作につながる。

<原著論文>
Elizabeth C, et al. Pediatrics. 2016; 138: e20162589.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アセトアミノフェンはイブプロフェンと同じくらい小児喘息患者に安全?

2016年09月14日 06時35分09秒 | 気管支喘息
 先日「アセトアミノフェンは喘息患者にとって危険なく解熱剤ではない」という報告がメディアに取り上げられました。
 内容を読んでみると、「イブプロフェンとの比較検討で非劣性が証明された」とあります。
 医学論文独特のわかりにくい表現ですが、要は「イブプロフェン同様安全である」ということ。

 え?
 イブプロフェンが安全という前提なの?

 と感じた日本の喘息専門医は多いのではないでしょうか。

 成人喘息患者ではその1割がアスピリン喘息(≒解熱鎮痛剤喘息)で、解熱鎮痛剤服用で重い喘息発作が引き起こされます。
 解熱鎮痛剤の中でも、特に「NSAIDs」(non-steroidal antiinflammatoty drugs, 非ステロイド性抗炎症薬)に分類される薬物が危険です。
 その代表がアスピリンというわけです。
※ 小児ではアスピリン喘息は希です(0ではありません)。

 アセトアミノフェンはNSAIDsに分類されない珍しい解熱剤で、喘息患者にも比較的安全とされてきました。
 ただし、中には発作に繋がる喘息患者さんもいますので要注意ではあります。

 一方、イブプロフェンはNSAIDsに分類されますので、日本の常識では「喘息患者には禁忌(=使っていけない)」とされてきました。
 信頼できる情報として宮川先生の下記HPをリンク;

□ 「アスピリン喘息」(宮川医院HP) 

 すると、下記論文のストーリーに?がついてしまします。
 どうなっているんだろう・・・私が知らないだけ?

■ 「アセトアミノフェンで喘息増悪」を検証 〜小児対象RCTでイブプロフェンとリスク差なし
2016.08.18:Medical Tribune
 アセトアミノフェンの使用が喘息の新規発症リスク、あるいは喘息増悪リスクに関係するとの観察研究などが報告されて以降、同薬と喘息との関係を巡り議論が続いている。特に喘息の小児に対しては、同薬は使用すべきでないと考える医師も多いという。しかし、米・Boston Children's HospitalのWilliam J. Sheehan氏ら米国立衛生研究所(NIH)/米国立心肺血液研究所(NHLBI) AsthmaNetの研究グループが軽症持続型の喘息の小児を対象に実施したランダム化比較試験(RCT)では、イブプロフェンと比べたアセトアミノフェンによる増悪リスクの上昇は示されなかった。詳細はN Engl J Med(2016; 375: 619-630)に掲載されている。

◇ レスキュー薬使用や予定外受診の頻度にも差なし
 研究グループによると、小児や成人を対象とした観察研究でアセトアミノフェンの使用が喘息症状あるいは肺機能の低下と関連することが示されている他、小児の発熱に対するアセトアミノフェンとイブプロフェンを比較したRCTの事後解析では、予定外受診のリスクがイブプロフェンに比べアセトアミノフェンで高かったとの結果が得られているという。これらが報告されて以降、特に喘息の小児に対しては「安全性を支持するデータが得られるまではアセトアミノフェンは使用すべきでない」とする意見が聞かれるようになった。ただ、観察研究や事後解析ではバイアスが生じやすいため、適切にデザインされたRCTの実施が求められていた。

 今回、研究グループが実施したAVICA※試験の対象は、米国内の18施設で登録された12~59カ月の軽症持続型喘息の小児300例。2~8週間のrun-in期間の後、解熱あるいは疼痛の緩和の必要性に応じてアセトアミノフェンを投与する群とイブプロフェンを投与する群にランダムに割り付けた。試験期間は48週間、主要評価項目はステロイド薬の全身投与を必要とする喘息の増悪の頻度とした。
 その結果、同期間にアセトアミノフェンまたはイブプロフェンを使用した回数は平均5.5回〔四分位範囲(IQR)1.0~15.0〕で、両群間に有意差はなかった。喘息増悪の頻度も両群間に有意差はなく、1人当たりの増悪の頻度(平均)はアセトアミノフェン群で0.81回、イブプロフェン群で0.87回だった〔イブプロフェン群と比べたアセトアミノフェン群における増悪頻度の比(RR)は0.94、95%CI 0.69~1.28、P=0.67〕。
 試験期間中の喘息増悪の頻度が1回以上の小児の割合はアセトアミノフェン群で49%、イブプロフェン群で47%、2回以上の割合はそれぞれ21%、24%だった。また、喘息コントロールの日数やレスキュー薬(サルブタモール吸入薬)の使用頻度、喘息症状による予定外受診の回数、有害事象の発生頻度についても両群間に有意差はなかった。

◇ 「安心感与える成績」
 この試験結果を受け、米・Harvard Medical SchoolのAugusto A. Litonjua氏は、同誌の付随論評(2016; 375: 684-685)で、「(アセトアミノフェンの使用と喘息との関係を巡る問題の)一部については解答が得られた」とした上で、「必要に応じて使用する限り、イブプロフェンと比べたアセトアミノフェンによる喘息増悪リスクの上昇は認めらない」とする今回の成績は、喘息の小児の介護者に安心感を与えるのではないかとの見方を示している。
 ただ、今回は健康な小児に対するアセトアミノフェンの使用で喘息発症リスクが高まるのかどうかについては検討されておらず、「この問題についてはあらためて検討が必要」と指摘している。
※The Acetaminophen versus Ibuprofen in Children with Asthma


 調べてみると、「NSAIDs解熱鎮痛薬不耐症・過敏症(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)」に「従来、安全とされていたアセトアミノフェンは、日本人では一回500mg以上で肺機能が低下しやすく、もし使用するなら、一回300mg以下にしたほうが良い。」という文言を見つけました。

 そうなんだ・・・。
 医学常識は変わるため、アップデートが必要ですね。
 この記事を受けた「編集こぼれ話」(同じく Medical Tribune)を読んで、さらに理解できました。

□ アセトアミノフェンと喘息の関係、疑い晴れる?
編集こぼれ話 | 2016.09.07
 100年以上の歴史を誇り、小児から高齢者まで広く使用されているアセトアミノフェン。他の解熱鎮静薬に比べると特に安全面で評価の高い薬剤ですが、2000年、英国の症例対照研究で同薬の頻回使用が健康な成人の喘息発症リスクや喘息患者の増悪リスクに関係していたと報告されたのをきっかけに、同薬と喘息の関係について疑いが浮上。その後、複数の観察研究で妊娠中に同薬を使用した母親から生まれた児を含む小児や成人で同様の関係が確認され、特に喘息の小児には同薬の使用は控えるべきとする意見も聞かれるようになりました。
 これに対し、喘息の小児は健康な小児に比べて呼吸器感染症が重症化しやすく、解熱鎮痛薬を使用する機会が多いなどのバイアスがあるのではないかといった指摘があり、ランダム化比較試験(RCT)での検証が求められていました。そして先日、記事でご紹介したように、喘息の小児を対象としたRCTのAVICA試験で、ようやくその関係性が明らかになりました。結果はシロ。この報告に安堵された先生も多いのではないでしょうか。
 同試験では倫理的な問題からプラセボではなく、アセトアミノフェンと同様に小児の解熱鎮痛薬として使用されることの多いイブプロフェンを対照としています。そのため、両薬が同程度に喘息増悪リスクを高めた可能性は完全には否定できません。しかし、同試験に関する付随論評では、両群で観察された増悪の頻度は同年齢層での頻度として特に高いわけではないことが示唆されています。
 ただ、この試験でアセトアミノフェンが喘息リスクを高めるかもしれないという疑いが完全に払拭されたとは言えなさそうです。というのは、同試験の対象は12~59カ月の軽症の喘息患児。5歳以上、あるいは重症の患児でも今回と同じ結果が得られるかどうかは分かりません。また、健康な小児への使用で喘息の新規発症リスクを高めるのか、成人に対して使用した場合のリスクなどについても、今後のRCTで検証が進むことに期待します。(岬りり子)


 なるほど、勉強になりました。
 こんなブログ(↓)も見つけました。この小児科Dr.、よく調べて英語論文も読まれていて・・・尊敬します。

□ 「解熱鎮痛薬アセトアミノフェンと気管支喘息との関係
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天気予防ができる喘息児

2016年04月01日 06時21分27秒 | 気管支喘息
 昔から喘息児は台風が来るのがわかると言われてきました。
 特に、台風が発生、あるいは天気図に入ってくる頃に気づく印象があります。

 下記論文を元にすれば「喘息悪化予測アプリ」が作れそうですね。

■ 天気予報で喘息の増悪が予測できる
ケアネット:2013/11/06
 気象要因と通学状況の組み合わせにより、小児救急科に搬送された小児における喘息増悪が予測できることが、スペイン・バレアレス諸島大学のDavid Hervas氏らにより報告された。Allergol Immunopathol誌オンライン版2013年10月26日の掲載報告。
 小児期に救急科に搬送される喘息増悪は、季節による影響がきわめて大きい。しかしながら、どの季節に増悪が起こるかは、人によってさまざまであるうえに、関係する要因はあまりわかっていない。本研究の目的は、地域病院の小児救急科に搬送された小児において、気象要因と通学状況が、喘息増悪とどのように関係しているのかを調べることである。
 著者らは、2007年~2011年の間に喘息増悪で搬送された、5~14歳の医療記録を後ろ向きに調べた。気象データは研究対象が通う学校にごく近い気象台から収集し、回帰分析により、喘息増悪の回数と気温、気圧、相対湿度、雨量、風速、風向、紫外線、日射量、水蒸気圧の相関を検討した。
 主な結果は以下のとおり。

・試験期間中に喘息増悪で搬送された小児は371人で、年齢の中央値は8歳(四分位範囲は6~11歳)、59%は男児であった。
・喘息増悪は、春と夏にピークを有する二峰性のパターンを示した。
・年間を通じた喘息増悪の最大のピークは年初から39週目であり、これは夏期休暇終了後に新学期が開始してから15日以内の時期であった。
・回帰分析の結果、月間の喘息増悪は平均気温、水蒸気圧、相対湿度、最大風速と通学状況で98.4%(p<0.001)の説明がついた

<原著論文>
Hervas D, et al. Allergol Immunopathol (Madr). 2013 Oct 26.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エンテロウイルスD68と喘息発作に関する学会報告

2016年03月07日 07時16分05秒 | 気管支喘息
 秋は喘息のハイシーズンであり、その原因は夏までに増えたコナダニが死んで、その死骸が室内に浮遊しやすいから、と説明されてきました。ウイルス感染(=風邪)の関与も指摘されていましたが、主にライノウイルスが犯人とテキストには記載されています。

 2015年秋は喘息発作で受診される患者さんが例年より多いことに違和感を感じた頃、実はある風邪ウイルスが原因であることが判明し「エンテロウイルスD68が喘息発作を誘発しやすい」というニュースが流れました。
 エンテロウイルスD68は近年、ポリオ様の麻痺を起こす感染症としてアメリカで話題になった病原体です。
 日本小児科学会が調査した内容が国立感染症研究所のHPに公表されました;

■ 日本小児アレルギー学会が全国調査結果を報告 昨秋の小児喘息の増加はEV-D68流行の影響か EV-D68検出の急性弛緩性麻痺例は4例
(2016/3/4日経メディカル)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第1回総合アレルギー講習会へ参加してきました。

2014年12月22日 06時57分44秒 | 気管支喘息
 日本アレルギー学会の秋の学会が「講習会」に名前を変えてはじめての会合です。
 参加費20000円なり(高い!)。
 土日開催ですが、開業医はこのインフルエンザ流行期に休診にすることが難しいので、日曜日だけの参加となりました。半分だから参加費も半分にならないかなあ・・・(苦笑)。
 愚痴はさておき、印象深かったのが2つの「実習」です;

■ 吸入指導(小児):長尾みづほ先生(国立病院機構三重病院)
 小児喘息の吸入療法で使用されるデバイス(機械/器具)の解説です。
 日本人は漢方薬の影響か飲み薬には抵抗がないのですが、「吸入」という方法になかなか馴染めません。ましてや相手は子どもです。現場のノウハウを実物を見せながらの説明は説得力があり、聞いている方もウンウンと納得できました。
 日々の診療でも指導しているので知識の確認目的でしたが、気になった点/気づいた点をメモ;

・大泣きしていたら、しっかり吸入できていると思うのは間違い。吸気速度が速すぎるので薬が咽頭部に付着してしまい、気道の奥まで到達せず効率が低下する。
・子どもは「吸う」動作に慣れていない。「ジュースをストローで飲むように」など、具体的な例を挙げてイメージさせるとよい。
・マスクつきスペーサーを使用するときは密着度がポイント。しかし、密着させていざ吸入薬をプッシュすると「プイッ」と顔を背けて失敗することが多い。頭を保持して吸入させるべし。
・練習用トレーナーで音が出ることだけを強調すると、短時間(瞬間的)に勢いよく吸うクセが付いてしまいがち。音を長く出すよう指導すべし。
・市販されているスペーサー(吸入補助器具)で代表的なのはエアロチャンバー。しかし、マスクタイプは乳児用/小児用、マウスピースタイプは男の子用/女の子用と細かく分けられ年齢が長ずると買い換えなければならない(商魂たくましい?)。一方、オプティチャンバーダイアモンドはマスクの付け替えができるので経済的/良心的である。ボアテックスは静電気対策がされている商品。
・DPI製剤(フルタイド/アドエアディスカス等)でうまく吸入できているか確認する方法:吸入後のDPIをコンコンとたたいてみて粉が落ちてくるかどうか観察(しっかり吸入できていないと薬剤がまだ吸入器内に残っている)
・重症牛乳アレルギー患者はDPIに乳糖が入っているので注意すべし。経口では無症状でも、吸入はダイレクトに血流に入るので症状が出る可能性がある(抗インフルエンザ薬のイナビルにも乳糖が入っておりアナフィラキシーの報告あり)。

■ アトピー性皮膚炎のスキンケア:加藤則人先生(京都府立医科大学皮膚科)
 アトピー性皮膚炎における保湿の位置づけと保湿剤の解説、そして洗う際の石けんの泡立て方の実技、保湿剤塗布の実技指導。
 固形石けんを泡立てる方法と、液体石けんをビニール袋で泡立てる方法を実際に行い比較してみると、固形石けんの方がクリーミィできめが細かいことに気づかされました。界面活性剤が少ない方がクリーミィになりやすく肌に刺激が少ないと説明されました。
 近年有名になったFTU(finger tip unit)の原著の記載は25gチュープでの話(日本では5gチューブが中心なので少なめになる)。
 ヒルドイドソフトとローションを実際に自分の肌に塗布しましたが、ローションは手のひらに1円玉大落としてそれを手のひら2枚分として塗るのですが、ベタベタして拭き取りたくなるくらい。塗った直後に服を着ることをためらわれる量でした。
 こちらの実習では質疑応答が盛り上がりました。

Q. 保湿剤とステロイド軟膏はどちらを先に塗るべきか?
A. 私(講師)は保湿剤→ ステロイド軟膏の順番で指導している。しかし、どちらの順番でも効果/副作用に差がないという報告がある。

Q. アトピー性皮膚炎に対してローション、クリーム、軟膏の使い分けは?
A. 乾燥しやすいのはローション>クリーム>軟膏の順なので、ステロイド軟膏は基本的に軟膏が第一選択。しかし保湿剤は内容物に乾燥対策が取られているので、好みのものを季節も考慮しながら使ってよいと思う。ただ、ワセリン(軟膏)の上にローション/クリーム・タイプのステロイドを塗っても吸収されないことに注意すべし。

Q. ステロイド軟膏と保湿剤を混ぜて使うのは良いか悪いか?
A. 「ステロイド軟膏を薄めて副作用を軽減する」イメージがあるが、逆に吸収がよくなる組み合わせもあるので「何が起こるかわからない」と認識すべき。混ぜないことが基本と考えるが、私(講師)は、患者さんの湿疹がひどいときに全身に保湿剤とステロイド軟膏を2度塗りするのは大変なので、急性期に限定して処方することはある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「小児気管支喘息治療の最新情報」(渡辺雅子/勝沼俊雄先生)

2014年12月05日 08時08分54秒 | 気管支喘息
 前置きとして、経験談を少々・・・

 私は小児喘息の診療に四半世紀以上関わってきました。
 その間、治療の主役となる薬物の入れ替わり~変遷を経験しました。

 小児科医になった1980年代後半は、気管支拡張薬「テオリフィン製剤」の全盛期。
 内服ではテオドールやテオロング、点滴ではネオフィリン。
 この薬は効くのですが、有効域が狭いのが難点で、多いと中毒症状が出ますし、少ないと効きません。
 そのため、採血して血液中の濃度を確認しながら“さじ加減”を調節する必要がありました。

 その後、1990年代に入ると「喘息の病態は“気管支収縮”ではなく“気道炎症”である」という考え方に代わり、吸入ステロイドを中心とする抗炎症薬が使われるようになりました。
 ただ、「ステロイド」は既にアトピー性皮膚炎の副作用で社会問題になっていたこともあり、普及はなかなか進みませんでした。
 実際に使用してみると、その効果には目を見張るモノがありました。
 テオフィリン製剤を定期内服していてもなかなか発作のコントロールが難しい患者さんに吸入ステロイドを導入すると、発作入院の回数が激減したのです。
 小児喘息は、入院を睨みながら病院小児科で治療する病気から、開業小児科で管理できる病気へ変わった瞬間です。
 それとともに、長期入院療法を行っていた病院小児科は患者数激減のため閉鎖するところが増えました。
 その後、私自身も開業し、日々、吸入ステロイド薬中心の喘息診療に携わっていますが、発作がひどくて点滴したり、入院目的で病院へ紹介することは希です。


 さて、本題です。
 題名の小論文は医療雑誌「小児科」(金原出版)2014年5月号に掲載されたものです。
 最近、「喘息のフェノタイプ分類によるオーダーメイド治療」という言葉を耳にします。
 吸入ステロイド薬でもコントロール困難な難治例に対して、喘息のタイプをその病態により再分類し、最適な薬物を使用すべしという考え方。
 そういう時代が間もなく訪れるのですね。
 ただし、学会レベルではよく取りあげられているものの、なかなかまとまった文章が見当たらず、たまたま購入した雑誌の掲載に気づいたのでした。

 近年、吸入ステロイド薬の先にある喘息治療薬として、分子標的薬が注目されています。
 具体的には、オマリズマブ(抗IgE抗体)、メポリズマブ(抗IL-5抗体)、レブリキズマブ(抗IL-13抗体)、ドゥピルマブ(抗IL-4受容体・サブユニット抗体)等々。
 このうちオマリズマブは製品化され(ゾレア®)、従来の治療ではコントロールできない難治性喘息に認可されています。

【喘息のフェノタイプと特異的治療薬】
早期発症アレルギー性 Early-onset allergic(病態:IgE↑、Th2、SBM↑)→ オマリズマブ
後期発症好酸球性 Late-onset eosinophilic(病態:ステロイド不応、好酸球、IL-5、IL-13)→ レプリキズマブ、ドゥピルマブ
運動誘発性 Exercise-induced(病態:マスト細胞、Th2、Cys-LT)→ ロイコトリエン受容体拮抗薬
肥満性 Obesty-related(病態:Th2↓、酸化ストレス)→ ダイエット、抗酸化剤
好中球性 Neutrophilic(病態:好中球、Th17、IL-8)→ マクロライド


 他に注目されている治療法として、舌下免疫療法も紹介されていました。
 2014年10月にスギ花粉に対する舌下免疫療法剤「シダトレン®」が発売されたばかりですが、ダニアレルギーに対する舌下錠が発売予定とのこと(前項参照)、適応はアレルギー性鼻炎ですが、いずれダニアレルギーの喘息にも適用されることが期待されます。

 それから、吸入ステロイド療法の使い方の工夫として「間欠吸入法」にも触れています(前々項参照)。


メモ
 自分自身のための備忘録。

オマリズマブ(ゾレア®)
 95%ヒト化された抗IgEモノクローナル抗体。IgEのFcεRI結合部位を認識するので、マスト細胞表面上のIgEを刺激することはない。すでに小児に対しても保険適応が認可されており、既存治療でコントロールが得られない難治性喘息患者が適応となる。
 臨床的には、経口ステロイド減量効果、さらには重症例での医療費削減効果等が認められている。

メポリズマブ
 ヒト化抗IL-5モノクローナル抗体。成人の難治好酸球性喘息を対象としたランダム化二重盲検比較試験が行われ、喘息増悪阻止効果とQOL改善効果が報告されており、ステロイド抵抗性の好酸球性喘息患者への臨床応用が期待される。

レブリキズマブ
 ヒト化抗IL-13モノクローナル抗体。吸入ステロイド抵抗性成人喘息を対象としたランダム化二重盲検比較試験が行われ、血清ペリオスチン高値の亜群において有意な呼吸機能改善が認められた。

ドゥピルマブ
 ヒト化抗IL-4受容体αサブユニットモノクローナル抗体。IL-4およびIL-13のシグナル伝達を抑制する。中等~重症の好酸球性成人喘息に投与したところ、ICS/LABA合剤を減量/中止後、プラセボとの比較において増悪が抑制された。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キュバール吸入方法の説明会

2014年11月26日 13時14分16秒 | 気管支喘息
 当院では乳幼児の喘息治療にキュバール・エアゾールを使用しています。
 今回、スタッフの吸入指導を再確認する目的で、製薬会社さんに説明会を依頼しました。

 乳幼児なので、キュバール本体のみ使用する「クローズドマウス法」「オープンマウス法」は行っていないため省略し、「スペーサー(エアロチャンバー)を用いた吸入法」を解説していただきました。
 各吸入方法の動画はメーカーサイトで閲覧可能です。

 あらためて聞いてみて、いくつが気がついたことがありました。特にエアロチャンバーの使い方にコツがあるな、と感じました。

・静電気防止の洗浄方法:中性洗剤を薄めた陽気に5分間付け洗いをするが、初回(使用前)は水洗いしてはいけない。2回目以降は水洗いしてよいが、水滴をふき取ってはいけない、陰干しで自然乾燥させる。本体の格納容器も週に一回洗浄しよく乾燥させてから再使用する。
・エアロチャンバーの使用方法:密閉が基本で、フローインジケーターを有効利用すべし。


などなど。
それから、疑問点を質問しましたが、即答できず持ち帰りとなりました。
→ 回答がありましたので追記します;

Q. 薬剤を各方法(クローズドマウス法、オープンマウス法、スペーサー使用法)で吸入した時、肺内沈着率に差があるか?
A. データがない。

Q. 小児の副作用に「コルチゾール低下」が報告されているが、これは通常量使用時か?
A. データがない。

と、ここまでは?の回答。

Q. 添付文書において小児と成人で量設定が異なるが、小児とは何歳までか?
A. 5歳~15歳まで。4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)ので、慎重に投与すべし。

Q. キュバールは肺のどこまで到達するか?
A. 肺胞まで。
※ ちなみに、フルタイドでは主気管支までと聞きました。

Q. 飛行機など気圧の低いところでは本体が爆発するおそれはないか?
A. 飛行機で輸入している薬剤であり、問題ない。

以上です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「軽症持続型喘息に対する吸入ステロイド間欠療法の是非」(勝沼俊雄先生)

2014年11月24日 16時13分17秒 | 気管支喘息
 現在、気管支喘息の治療の主流/第一選択は吸入ステロイドです。
 基本は「連日投与」、すなわち調子が良いときも悪いときも毎日使用します。
 一度始めたら最低3ヶ月は継続し、そこで再評価して継続/減量/中止を検討するのが常識でした。

 一時期、乳幼児発症の喘息に吸入ステロイドを早期導入することにより喘息の治癒が期待されたこともありました。
 しかしその検討結果は「吸入ステロイドを止めると喘息がぶり返す」という残念な結果に終わりました。
 つまり、吸入ステロイドは根治療法ではなく、あくまでも対症療法にとどまることが判明したのです。

 そんなタイミングで、吸入ステロイドの「間欠療法」という言葉を最近耳にするようになりました。
 こちらは調子の悪いときだけ(あるいは調子が悪くなりそうなときだけ)使用するという省エネ療法。
 「治らないんだったら悪いときだけ使えばいいんじゃないの」という、今までの常識を覆す考え方です。

 ただ、なかなか文章/論文になっているものがなく、今回小児科系医学商業誌「小児科」(金原出版)2014年11月号に題名の論説を見つけ、読んでみました。
 結論から申し上げると、まだデータは不十分ではあるものの、連日使用と間欠使用で差がないという報告が出てきているとのこと。
 まあ、対象はあくまでも「軽症持続型喘息」(↓)という設定で、中等症以上は連日投与が必要ですので、誤解なきよう。 



メモ
 自分自身のための備忘録。

■ エビデンス2件
MIST trial(Zeigerら):乳幼児喘息(1-5歳)、軽症持続型相当(ステップ2)の長期管理治療としてブデソニド(BUD)連日吸入(500ug/日)の間欠吸入(上気道炎症状が発現し喘息増悪が予見されるときに2000ug/日を1週間施行)に対する優位性を示すことはできなかった。
TREXA study(Martinezら):学童齢(5-18歳)の軽症持続型喘息児におけるベクロメタゾン(BDP)間欠吸入(小発作時にBDP80ug+サルブタモール180ug吸入)の有用性を示唆。連日吸入群において有意な成長抑制が認められた。

■ 吸入ステロイドと成長抑制
 CAMP study(The Childhood Asthma Management Program)によれば、5-12歳の小児が400ugのBUD吸入を4年間継続すると、1年目に-1.1cm/年の有意な成長抑制が認められた。さらにCAMP study の長期追跡調査結果が報告され、結論として最終身長においても-1.2cmの抑制が認められた。

※ 吸入ステロイドの種類による差;
 動物実験におけるステロイドの局所作用(有効性)/全身作用(副作用)の相対力価比は、以下のごとし;
 FP25.0>>BUD1.0>>BDP0.1
 つまり、FPと比較してBDPとBUDは全身性作用を起こしやすい。

■ システマティック・レビューの見解
 MIST、TREXAを含む6試験(対象は未就学児2試験、就学時2試験、成人2試験)の、連日吸入に対する間欠吸入の増悪リスク比は1.07であり統計的に有意な差はないものの、確定するにはまだ根拠不十分と結論。
 


 日本でも著者の勝沼先生が音頭を取って検討が始まっているようです。
 どんな結果が出るか、興味あります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シムビコート®によるSMART療法の有用性(鹿児島大学:井上博雅先生)

2014年11月03日 10時51分29秒 | 気管支喘息
 これも製薬会社からいただいた冊子(Astellas Square 2014年10-11月号)の記事です。

 現在、喘息治療の基本は吸入ステロイド薬です。
 これを十分量使用しても発作のコントロールができない例に対し、追加治療のオプションがあります。
 内服では抗ロイコトリエン薬、吸入ではβ刺激薬がその代表です。
 さて、吸入β刺激薬は即効性のある短時間作用型(SABA)と長時間作用型(LABA)に分けられます。
 さらに近年、吸入ステロイド薬とLABAの合剤が開発・発売され、吸入ステロイド薬でコントロールしきれない例の次の選択枝として導入されるようになりました。
 商品名では「アドエア®」「シムビコート®」「レルベア®」の3種類、今回の記事はこのシムビコート®を扱ったものです。
 小児喘息ではなく成人喘息に関する記述ですが、参考になりそうな箇所を抜粋しメモメモ(青字);

 成人喘息の治療指針である「喘息予防・管理ガイドライン2012」(JGL2012)には重症度に応じて4つの治療ステップが示されており、そのステップ2と3においてSMART療法が記載されている。

SMART療法(Symbicort maintenance and reliever therapy):ブデソニドとホルモテロールの配合剤であるシムビコート®を、定期吸入に加えて発作発現時に追加吸入する治療法。

 SMART療法の利点は、シムビコート®1剤で維持療法・発作治療の両方を行うことができる点である。
 これはLABA(long acting β-agonist:長時間作用性β刺激薬)でありながら即効性を有するというホルモテロールの優れた性質による。ふつう、長時間作用薬は効き始めもゆっくりで、例えばホクナリンテープは貼付後4時間しないと効いてこない。ホルモテロールの“即効性のあるLABA”は画期的である。
 また、一つのデバイスで維持療法と発作治療の両方が実施できる点もアドヒアランス(携帯性や吸入方法の煩雑性/混乱など)に関して大きなメリットである。

エビデンス
COSMOS試験(2012)
 シムビコート®COSMOS試験と他のICS/LABA配合剤+発作時SABAの群を比較し、喘息増悪(入院・救急受診、3日以上の傾向ステロイド薬使用、予定外受診)の最初の発言までの期間・発現頻度を1年間観察したところ、シムビコート®SMART療法群は、最初の増悪発現までの期間が長く、喘息増悪の累積発現頻度を有意に減少させた。
喘息増悪予防に対する15種類の長期管理治療法を比較した64のランダム化比較試験のネットワークメタアナリシス(2014)
 「重度の増悪の発現」を有効性の指標としたところ、「ICS/LABA配合剤による定期吸入に症状発現時の同剤追加吸入する治療」が最も優れており、次いで「ICS/LABA配合剤の固定用量(SABAによる頓用吸入可)」が有意に優れていた。また、「中等度と重度の増悪の発現」においても同様の結果であった。


 フムフム、究極の抗喘息薬吸入治療法と言ってもよいかもしれません。
 2つめの論文で登場する治療法を具体的な薬剤名にすると、
「ICS/LABA配合剤による定期吸入に症状発現時の同剤追加吸入する治療」→ シムビコート®SMART療法
「ICS/LABA配合剤の固定用量(SABAによる頓用吸入可)」→ アドエア®(あるいはシムビコート®)+メプチンエアー
 となります。
 で、具体的な使用法は・・・

添付文書より
【用法・用量】
1. 気管支喘息:
 通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、ホ ルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg)を1日2回吸入投与する。 なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回 4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280μg、ホルモテロールフ マル酸塩水和物として36μg)までとする。
 維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者 は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。 維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)まで増量可能である。


 ・・・まことにわかりにくい(苦笑)。表に整理したものを見つけました;



参考資料
シムビコートの吸入方法(アステラス製薬HP)
SMART療法(自治医科大学さいたま医療センター呼吸器科教授:小山 信一郎先生)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする