小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

食物アレルゲン〜「第5回総合アレルギー講習会」より

2018年12月20日 07時02分35秒 | 食物アレルギー
 前項に引きつづき、「第5回総合アレルギー講習会」(2018.12.15-16)テキストを読んで目にとまったことをメモしたものです。  基礎医学の分野でのアレルギーも、私がアレルギー学会専門医になった四半世紀前から当然進歩しています。  基本中の基本である、Coombs &Gellによるアレルギー分類が、現在はタイプIVが4つに再分類されていることを最近知り、驚きました。  インターロイキン(IL . . . 本文を読む
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アトピー性皮膚炎 〜「第五回総合アレルギー講習会」より

2018年12月16日 12時45分53秒 | アトピー性皮膚炎
 総合アレルギー講習会は、アレルギー診療を底上げするための教育・啓蒙活動です。以前は秋に行われたアレルギー学会でしたが、5年前から講習会に変更されました。アレルギー疾患関連の最新情報をアップデートするチャンス。  私は第一回から毎年参加してきましたが、今回(2018.12.15-16)は諸般の事情で不参加となってしまいました。  だた、スライド原稿が冊子にまとめられていますので、それを読むことはで . . . 本文を読む
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「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」を読んでみました。

2018年11月23日 15時45分17秒 | アトピー性皮膚炎
 今までは、日本のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインは2つ存在していました。  一つは日本皮膚科学会作成「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版」(皮膚科専門医向け)、もう一つは日本アレルギー学会作成「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2015」(非皮膚科専門医向け)。  2018年、春のアレルギー学会で「皮膚科と内科が協力してガイドラインを一つにまとめている、夏以降に発表される予定」という情 . . . 本文を読む
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成人のRSウイルス感染症

2018年11月20日 10時02分04秒 | 感染症
 RSウイルスは乳幼児が罹ると気管支炎になりやすいことで小児科医の間では有名です。一度罹っただけでは終生免疫は得られず、繰り返し感染することによりだんだん軽症化し、学童以降は咳の頑固な風邪、程度で済むようになります。  しかし大人になっても罹るかどうかは、小児科の教科書には書いてありません。近年、生まれたお祝いに会いに来た祖父母から風邪をもらって重症化し、それがRSVだった、という話をたまに耳にし . . . 本文を読む
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エピペン®の歴史

2018年11月01日 14時54分43秒 | 食物アレルギー
 エピペン®は、小児科医にとっては重症の食物アレルギー患者さん(アナフィラキシー・タイプ)に処方する携帯用薬剤です。  中身はアドレナリンという、蘇生にも使う劇薬。  当初は林業に従事する人たちのハチ毒アレルギー用として登場しましたが、その後食物アレルギーにも使えるようになりました。  その頃は、小児科医でも講習を受けなければ処方できなかったと記憶しています。    所持しているのが患者さん自身で . . . 本文を読む
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小児科におけるオンライン診療の必要性

2018年10月24日 07時10分32秒 | 小児医療
 オンライン診療とは、患者さんが来院せずにインターネットを使って診療することを言います。  当院では今まで導入してきませんでした。  理由は「直接の診察なしに、診断・治療することなんてありえない」という単純なものです。  ただ、重症心身障害児を診療している医院では必要だと感じてきました。  患者さんが来院するには多くのエネルギーを費やすからです。  実際に導入している医院は「在宅医療」をしている . . . 本文を読む
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「SARSと闘った男」(2004年、NHK-BS)

2018年10月21日 14時07分00秒 | いのち
 我々は未知のウイルスにどう立ち向かえばよいのか?  〜人類永遠の課題です。  ウイルスは人間に感染して自分のコピーを作られ、増殖して広がっていきます。  しかし、人間がすぐ死んでしまうほど病原性が強すぎると、自分をコピーしてくれる場所がなくなるので、ウイルス自身が困ります。  なので、生きながらえるウイルスは毒性を弱めて、人間との共存という選択をします。  インフルエンザ・ウイルスがよい例ですね . . . 本文を読む
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アトピー性皮膚炎治療のエビデンス〜スキンケア〜

2018年10月21日 14時05分33秒 | いのち
 前項と同じく、第52回小児アレルギー学会(2015年11月開催)の講演メモ(実際はWEB配信)です。  入浴方法や石けんの使い方について、世界各国のガイドラインを比較して相違点を浮かび上がらせています。  ただ、薬物療法ではないので、エビデンスは乏しい傾向がありますね。 ■ 「アトピー性皮膚炎に効果的なスキンケアは? 〜入浴、体の洗い方、石けんの使用、保湿剤について考える」(海老島優子Dr.) . . . 本文を読む
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アトピー性皮膚炎治療のエビデンス 〜プロアクティブ療法〜

2018年10月21日 10時55分20秒 | アトピー性皮膚炎
 アトピー性皮膚炎治療では現在、「プロアクティブ療法」が主流になりつつあります。  「え、プロアクティブってあのCMの?」と驚かれる方がいるかもしれませんが、CMのニキビ治療のプロアクティブとは全く別物です。  簡単に言うと「アトピー性皮膚炎の予防治療・維持治療」ということになりますか。  アトピー性皮膚炎にはステロイド軟膏を用いますが、今までとは違う、その特徴的な使用法を意味します。  従来 . . . 本文を読む
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大人用薬、子どもへ適応促進

2018年10月19日 11時33分47秒 | 小児医療
 日本では新薬が発売されても成人向けで、小児への適用はないことが多く、その後何年かしてやっと許可されるのが一般的です。  仕方がないことなのかな、とあきらめてきましたが、あるとき、アメリカでは新薬開発の際に小児の治験も義務化されているので、成人と小児の両方で同時に許可されるのが一般的であると耳にして驚いたことがありました。  下記記事を読むと、日本政府もようやく重い腰を上げて取り組むようですね。 . . . 本文を読む
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