山奥から久しぶりに下界にもどったら、「ド壺゙にはまった瀬戸際」が辞任していた。
驚いたことにメディアのタイトルにもこんな風に書かれていた。
「『瀬戸際』大臣が退場にまで追い詰められた流れを振り返る 『通常の活動だ』強弁、苦しい釈明、はぐらかし」
【東京新聞より】
「私が国会議員として何か法に触れるようなことをやってきたわけではなく」⇒ここが最大の問題、「法に触れること」ではなくても、大臣を務める資格を根本から否定される「重大問題」があることを、この人も(岸田首相も)、全くわかっていない。 https://t.co/Zs5aKAdTRm
— 郷原信郎【長いものには巻かれない・権力と戦う弁護士】 (@nobuogohara) October 24, 2022
辞任に際しても「それほど深い関係でなかった」と言い続ける山際議員
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) October 24, 2022
「法に触れていない」山際大志郎氏、衆院議員の辞職は否定
統一教会と自らの関係は「それほど深い関係ではなかった。何か深い関係があったわけではないので、説明ができなかったのは事実なんですね」 https://t.co/gEAAAbU859
山際大臣の辞任は当然だが遅すぎる。
— 山添 拓 (@pioneertaku84) October 24, 2022
「国会運営に影響しないよう考慮」というが、統一協会との深刻な癒着に向き合わない姿勢こそが問題だ。
ここまで留め置いてきた岸田首相の責任も重大。他の大臣、副大臣、政務官の政務三役についても、政権として調査し明らかにすべきだ。https://t.co/4h3N6Vpvz0
すでに内閣支持率が30%を割った後でも問題閣僚を更迭できなかった岸田文雄の危機管理のなさであろう。
>統一教会の解散命令「請求すべきだ」82% 毎日新聞世論調査
— ドン マッツ@反カルト (@DonMatz1959) October 23, 2022
> 「請求する必要はない」の9%
✏️9%の方が気になる。
意外と多いですね。
「信教の自由」を勘違いしてるのか。年齢層を知りたいですね。
https://t.co/AruXiPlGHs
昨年の自民党総裁選では「アベスガ」よりましという岸田文雄が選ばれたのだが、総理になって「何もしない」間は内閣支持率が50%台を維持していたが、残念ながら安倍晋三が銃殺された以降から、経験のない事態に対する判断の悪さ・遅さが支持率を下げ続けている。
まさに安倍晋三の亡霊に取りつかれているようだが、その安倍晋三は周知のように旧統一教会問題の核心ともいえる人間だったのだが、なんと、統一教会総裁だった文鮮明の孫娘の夫を安倍晋三が自民党本部に招き入れて写真まで撮っていたという新たな事実が発覚した。
「【独自】安倍晋三が統一教会「文鮮明一族」を党本部に招き入れた蜜月写真を入手ズブズブの決定的証拠」
すごいスクープ現代ビジネス出してきたな……。これでも首相は「故人なのでわからない」と頬被りし続けるのかな。国会が開いてるのってホントに大切ですよねー(棒https://t.co/LocwmW4zjL
— 津田大介 (@tsuda) October 25, 2022
■父親は統一教会トップ、義祖父は文鮮明 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係で、自民党は窮地に立たされている。山際大志郎経済再生担当相は、旧統一教会との深すぎる関係への疑惑と、それに対するブレブレの説明が原因で、10月24日、ついに辞任した。 「表向きは辞任だが、実質的には解任だよ。山際は数年前のことを『資料がない、わからない。覚えていない』と繰り返したが、そんな記憶力では大臣は務まらない」(自民党閣僚経験者) だが、自民党と統一教会の「ズブズブ」の関係は、そんなレベルでは済まされない。「現代ビジネス」は、今回の問題の発端となった故・安倍晋三首相と統一教会の密接な関係を示す、決定的な証拠を入手した。 014年3月3日、非公開のFacebook上で【がんばれ安倍さん! at 自民党会館 第二次安倍政権発足1年前】という文言とともに、下の写真を投稿したのは、大塚洪孝なる人物。この大塚氏は、日本の統一教会の会長を二度にわたって務めたトップ・大塚克己氏の長男であり、そして文鮮明氏の孫の夫でもある。 洪孝氏は、韓国の旧統一教会系の中学、高校に進学し。その後、帰国して早稲田大学に入学した。卒業後は日本を代表する名門商社を経て、2006年8月、統一教会の創設者である文鮮明氏の孫・文信淑氏と祝福結婚した「ロイヤルファミリー」の一員だ。その名は教団内でもつとに知られており、洪孝氏が信淑氏と結婚した翌日には、洪孝氏の父・克己氏が日本統一教会会長に異例の「再選」を果たしている。・・略・・ 「洪孝さんはお父さんが日本統一教会の会長というエリートですし、いずれは旧統一教会を背負って立つことは間違いない。なんといってもロイヤルファミリーの一員ですからね。文鮮明と魚釣りに同行し、写真をとるなんて、普通の信者ではありえない。 安倍元首相とのツーショット写真をSNSに投稿した件は仲間内でもよく知られていて、まさに旧統一教会と自身の力を見せつけるようなものでした。洪孝さんは嬉しそうに『安倍元首相と話してきた。教会のことを気にかけてくれていたんだ。自民党が政権に復帰し、安倍元首相が返り咲けば、もっと教会と自民党の関係は深くなり、選挙など支援に力が入る』と語っていました」 ■安倍氏のダンス動画まで この洪孝氏は、Facebookの統一教会信者が参加するグループで、幾度となく安倍総理との「昵懇」ぶりを示す記述を行っている。そのうちの一つが前述した「がんばれ安倍さん! at 自民党会館 第二次安倍政権発足1年前」である。 前掲の写真には「元ネタ」がある。2011年12月2日、洪孝氏が「With ex-prime minisiter Abe.」と題して、安倍氏と共に写った集合写真を、トリミングのうえで再掲載したものと思われる。再登板を画策していた時期の安倍晋三総理を応援すべく、自民党本部で会っていたという意味であろう。統一教会の「ロイヤルファミリー」と安倍氏の密接な関係を示唆している。 このほかにも洪孝氏は、2015年10月2日、《let's get together .feel all right.by PM Abe》と、安倍元首相が女性と踊っている動画をシェアしているし、2014年5月4日にも《頑張れ安倍さん》などと応援メッセージを書いている。 また洪孝氏が関連しているとみられる統一教会関係者のFacebookグループには、今年夏の参議院選挙で統一教会の組織的応援で当選したとされる井上義行参議院議員についての記述もある。井上氏は、言わずと知れた安倍氏の元秘書官である。 今年6月24日、世界平和連合主催で「より良い社会の実現」「若者の政治参加への関心と行動」について考えるセッションと称して、井上議員を招いてトークセッションを開催したと書いている。 《井上先生は私たちと志をともにしている》《井上先生は安倍政権において総理大臣第一秘書官を務められ、家庭を中心とする私たちの考えに深く共感し、その内容をいかに実現していくかを真剣に考えておられる》といった記述があった。 「井上先生が食口(シック:信者の意味)だと多くの信者が信じている」(統一教会の現役信者)ことを裏付けるような書き込みだ。 安倍元首相は2021年9月、旧統一教会の関連団体「天宙平和連合」の会合にビデオメッセージを送っていた。それが安倍元首相銃撃事件、山上徹也容疑者の犯行の引き金の一つになったとされている。本人も秘書も、統一教会との関係がいかに深かったかは、今回の記述から裏付けられる。 ■自民党代議士の秘書募集までやっていた またFacebook上の統一教会系グループでは、洪孝氏の友人で同じ韓国の統一教会系中学・高校に留学していた人物が、こんな投稿をしている。 《【学生必見!】 政治家をガチで目指すあなたへ 衆議院議員の秘書を募集! これもとある2世のヒョンから伺った話です。神奈川県?にて衆議院議員に当選された政治家の方が、秘書を募集しているとのことです。(UCの方ではないとのこと。) あなた、もしくはお近くに政治家志望の方がいらしたら、滅多にない機会だと思うので、是非、将来を明るくできるようにご協力をお願い致します。 詳しく話を聞きたい方はご一報お願い致します!》 UCとは旧統一教会を意味する。この投稿からすると、旧統一教会が、自民党に入り込んだうえ、そのルートで衆議院議員の秘書を募集していることが示唆される。 投稿は2013年のものだが、時系列から考えると、2012年の衆議院選挙で当選した自民党選出議員の秘書募集だとみられる。ちなみに今回統一教会との関係が取り沙汰された山際大志郎氏は神奈川県選出である。 元統一教会幹部が語る。 「2009年、自民党から民主党への政権交代がありました。そのとき、教義も考慮して統一教会は自民党推しになった。その作戦は見事に的中し、自民党との関係を築くことができたのです。トップや幹部が自民党に行けば、向こうも気遣って目立ってしまう。だが洪孝氏のような若いロイヤルファミリーであれば、表向きは幹部ではないから、自民党も受け入れやすかった」 かくして、統一教会の「ロイヤルファミリー」である洪孝氏は、自民党本部に招き入れるほどの関係を築いたというわけだ。 これまで統一教会は「政治に直接関与していない。関連団体が政治との関係を持っている」「選挙は信者が自由に投票している」と説明していた。だが、文鮮明の一族が自民党本部に乗り込んで安倍元首相と会っていたとすれば、その説明も疑わしくなる。 今回の写真を見た自民党幹部が沈鬱な表情で語る。 「これが自民党本部で撮影されたというのは、背景のカーテンなどから間違いない。大塚氏は教団トップの息子で、創立者の孫の夫にあたる。一緒に映っている関係者も旧統一教会の幹部だ。自民党が下野したとき、多くの支援団体が去ったが、統一教会は逆に支援強化したことで評価され、以前より関係が緊密になった。 民主党に政権交代を許し、自民党が厳しい時代で、安倍元首相も苦労したのだと思うが、なぜ党本部で統一教会の関係者と写真をとったのか理解に苦しむ。周囲はどうして止めなかったのか。 旧統一教会の幹部一族がこういう投稿を堂々とFacebookに上げていること自体、問題だ。岸田政権に飛び火しないかどうか心配だ」 安倍晋三元首相と統一教会の関係については、「調査しない」と岸田首相は明言した。だがそれで済まされるだろうか。 |
ところで、「旧統一教会関連組織のパンフに名前が載った「メディア人」の実名」によると多くの政治家やメディアの人間は旧統一協会のおびただしい関連組織と関りがあったのだが、かつて世界日報に身を置いていた金沢大学法学類教授の仲正昌樹が今回、統一教会と関連団体、そして関連団体同士の単純ではない関係性を解説していた。
「元信者が解説、統一教会と「関連団体」はどのような関係にあるのか」
■統一教会と関連団体はどういう関係なのか? 旧統一教会が、自民党の何人かの議員と「政策協定」を結んで、契約書を交わしていたとされる問題で、勅使河原改革本部長は、それは、関連団体であるUPF(=天宙平和連合)、ないしは世界平和連合との協定であって、教団としては関与していないと答えた。旧統一教会問題、特に政治との関係で、多くの「関連団体」が登場するが、これらと教団本体はどういう関係なのか、と思っていると人もいるだろう。特に、天宙平和連合や世界平和連合は、世界平和統一家庭連合と名前が似ているし、報道でも“同じ団体"扱いされることもあるので、元統一教会信者である私でさえ時々錯覚する――私が信者であった当時は、宗教法人名を変えていなかったし、天宙平和連合、世界平和連合はまだなかった、ということもある。 そこで、あくまで30年前の私の経験に基づく話だが、これらの旧統一教会とこれらの関連団体がどういう関係にあるのか説明しておきたい。前回のMAG2NEWSの記事でも述べたように、私は統一教会系の学生団体である全国大学連合原理研究会(全大原研、英語名CARP)を経由して入信し、9年後に世界日報の社員になった。いずれの組織も積極的に活動しているメンバーのほとんどは、統一教会の信者だが、100%というわけではない。 CARPは表向きは学内サークルということになっているし、教義、あるいは、それを哲学や政治思想に応用した統一思想、勝共理論を聴いているだけで、統一教会の教えを受け入れていない人は信者ではない。2Days、7Days、21Days等の修練会に参加して、教義を受け入れる、つまり文鮮明教祖を再臨のメシアとして受け入れて、その教えに従って生きると誓ったメンバーは、ホームと呼ばれるところで集団生活する。CARPの場合、その大学に近い住宅街の、本来の4~5人の家族向きの大き目の家を借りて、2~30人くらいで住んでいることが多い。 内部的には、この入教生活を送っているメンバーが狭義の原(理)研であり、かつ食口(信者)である。このメンバーは、入教してから何年か経つと、面接などを経て、祝福(≒合同結婚式への参加)の候補者としてリストアップされる。私の入信していた時の“常識"からすると、教祖夫妻をメシアとして受け入れて生きることを誓い、祝福を受けることを少なくとも願っているのが食口=信者である。その意味で、最近の報道で“信者"扱いされている議員たちは、全然信者ではない。関連のフロント団体を通じてお付き合いしている“お得意様"にすぎない。 ■統一教会本体との関係は少々複雑。CARPの実態 CARPと統一教会本体の関係は少し複雑である。今はどうなっているか分からないが、私がいた頃は、CARPとは別に統一教会学生部というのがあった。それぞれ別個に活動していたので、同じ学生を取り合うことがある。また、花、お茶とか珍味などを訪問販売で売る万物復帰(※)という活動も、お互いに事前調整しないでやるので、同じエリアでかち合ってしまうことがある。そういう場合、アベル(上司)に報告してどうするか判断を仰ぐが、大抵、「無視してやれ、信仰の競争だ!」と言われるので、お互いに気まずくなるし、訪問先の人からは、ほぼ同じ物を売っている同じような装いの人間が連続して現れるので、かなりいぶかしく思われる。 ■事務職員のほぼ全員が信者の勝共連合に後援会名簿を差し出す議員も 先ほど信者とそうでない人の区別を強調したが、信者にも、教会の信者として命令されたらどこへでも行かねばならない専従のメンバーである「献身者」と、そうでない人がいる。CARPの場合、学生は休みの期間等には万物復帰のために、他府県に行くことがあるが、基本的に自分の大学で活動しているので、献身者ではない。全大原研の会長・副会長、東京、東日本、中部、関西などのブロック長、いくつかのホームを束ねる学区長や寮母に当たるような役割を果たしている女性は、献身者で、彼らが学生の食口を指導している。 統一教会本体の場合、献身者は教会=ホームに住んで布教や万物復帰などをやっていて、その教会に、一般の企業に勤めている人や自営業の人など一般信者が通ってくる。当時は、一般企業に勤めている人で比較的若く、将来献身者になる可能性のある人を「勤労青年」、主婦は「壮婦」、年配の男性は「壮夫」と呼んでいた。ノルマなどが直接課されるのは、献身者だが、献身者はまともな給料をもらっていないし、万物復帰をして稼がないと献金できない。高額献金をするよう求められるのは、主に、教会に通ってくる壮婦・壮夫である。 現在、祝福二世が話題になっているが、同じ祝福二世でも、両親が献身者の場合でずっと「教会内」で育ち、将来両親と同じように教会の指導者になるよう期待されている人と、勤労青年の祝福家庭に生まれた人では、育った環境、教会に対する距離感がかなり異なるはずである。 勝共連合は事務局員はほぼ100%信者だが、「共産主義と戦う」という理念を共有して一般会員になる議員やジャーナリスト、文化人がかなりいた。本当はダメなのだろうが、(恐らく選挙協力などの見返りに)後援会名簿を差し出す議員もいた。当時は自民党だけではなく、民社党系の会員もいた。自民党も、清和会だけでなく、旧中曽根派や宏池会の一部で会員になる人もいた。後援会名簿などのためにかなり水増しになるが、勝共連合会員の数が100万人を超えていたこともある。(自分が登録されていると知らない人も多く含まれている)その全員が統一教会信者だというのは無理がある。ただ、当時から、統一教会―勝共連合と敵対していた左派の人たちは、実体を知っていたのかどうか分からないが、勝共連合の会員とか、会員でさえない、単に勝共連合系のイベントで講演しただけの保守系知識人を、勝共=統一教会信者と呼んでいた。実体を知っている私としては、そういう水増しはかなりひっかかる。 ■関連団体は保守系論客を広く浅く集めるためのフロント組織 私が脱会した後にできた天宙平和連合、世界平和連合、平和大使協議会なども、同じ様に、事務局などは献身者である信者が担当し、保守系の人を広く浅く集める組織だと思われる。広く浅く集めるために、教義を押し付けることはなるべくやらないようにしていると思われる。これらは、統一教会が有益な社会貢献をして、識者からも認められているという印象を与え、いざという時に守ってもらうためのフロント組織だ――どちらの目的についても、あまり役に立っていなかったことが今回証明されつつあるわけだ。 世界日報については、前回述べたように、社員のほとんどは信者だが、一部、他の新聞を退社して顧問のような立場で再雇用されている人たちもいた。また信者全員が献身者ではなく、何人か勤労青年として雇用されている人もいた。勤労青年の人は、教会の人事で派遣されてくるわけではなく、印刷関係の技術を持っている関係で推薦を受けて、教会系の企業である世界日報に雇用されていたのだと思う。 献身者は教会関連グループ全体の間で人事異動があるが、教祖直属の幹部を除いて、統一教会本体が個々の信者についての詳しい情報を把握しているわけではない――統一教会本体が完全に把握しているのは、祝福に関する情報だけである。世界日報であれば、CARPや統一教会学生部に、今年の卒業生に新聞に向いていそうなメンバーは何人かいるか、という感じで問い合わせ、リクルートしていたようだ。違う団体間で異動する時は、教祖から出される基本方針と、各組織の事情に応じて相互に調整していたようである。 ■経済活動の合間に布教するという本末転倒 こうした関連団体の中で特別な位置を占めていたのが、「ハッピーワールド」という商社である。当初は高麗人参茶などの輸入販売をやっているだけだったが、私が入信した80年代初頭頃から、海外での事業のための教祖からの献金要求がエスカレートしていくと、この会社を中心に万物復帰を組織化していくようになった。各地区の統一教会が、事実上、ハッピーワールドの支店のようになり、布教の合間に経済活動するのではなく、経済活動の合間に布教するような感じになっていったようである。悪名高い霊感商法も、ハッピーワールド主導の経済活動の一環として行われるようになった。 別の宗教法人や事実上の子会社を介して販売したりしているので、ハッピーワールドの名前は直接出てこないこともあるが、日本の統一教会グループの経済活動全体をハッピーワールドが統括していたのは間違いない。世界日報、勝共連合、世界平和教授アカデミーなど、お金を使うけれど、あまり金儲けの手段を持っていない組織の献身者の給料の大元は「ハッピー」から来ていたと思われる。少なくとも私が入信していた間は、今は経済活動がメインになっているので、日本統一教会の会長・副会長にはあまり実権はなく、ハッピーワールドの社長が、他の組織のことまで実質的に取り仕切っていると言われていた。 ■幹部たちに信仰の強さを競わせる教祖 前回の、世界日報の元編集局長の話がそうだが、教祖は、幹部たちに信仰の強さを競わせることで、全体の実績を挙げようとする。統一教会本体の会長・副会長・局長クラス、ハッピーワールドの社長、CARPの会長、勝共連合の事務局長、世界日報の社長・副社長・編集局長などが、教祖直属の幹部で、年に何回か御前会議のようなものに参加していたようである。この幹部たちが、経済活動、布教、VIP渉外などに関する割り当てられた任務をこなすことで、自分こそ一番の信仰者と認められ、お父様(文教祖)からより重要な使命を与えられ、傍で働けるようになりたいと思って、競争する。時として、喧嘩に発展する。それで、世界日報事件のようなことが時々起こる。 その幹部たちが、自分の下にいるカイン(部下)たちの間の競争を煽る。霊感商法で、同じ信者から見ても明らかに詐欺だろうと思われるような行為――霊が降りてきたふりをする小芝居のような演出――が横行したのも、そうした信仰競争の激化の帰結である。彼らの上のアベルも、ノルマを達成するよう強く求められているので、かなり悪質だと分かっていても、“実績"を上げているメンバーにペナルティを科すことはできない。 また、組織同士が張り合っているので、「統一」という名前を冠している割に、組織間の風通しが悪いし、先の万物復帰の話のように、活動領域がかち合ってしまうこともある。日韓関係などをめぐって、勝共連合、世界日報、CARPの公式見解が対立することもある。なので、勅使河原氏の天宙平和連合がやっていることです発言も、満更嘘ではないかもしれない。実際、何をやっているかよく教えてもらっていない可能性はある。 現在、政府が質問権の行使を宣言したことで、家庭連合の解散が視野に入ったと言われているが、ハッピーワールドや天宙平和連合等の関連団体は、別の団体なので、解散にはならない。宗教法人としての税制上の優遇はなくなるが、これらの組織に人と金を移して何とか活動を継続しようとするだろう。 旧統一教会の関連団体は複雑に分岐していた実態を掴みにくい。しかし、だからといって、やたらと巨大な秘密結社のようにイメージして、過剰に怖れ、陰謀論にはまってはならない。「信者数」自体はそんなに大きくない。彼らがいろんな所に手を伸ばしているからといって、その対象になっている自民党や維新の会、地方自治体、保守論壇、学校のPTAなどを全部牛耳っているわけではない。「コロナ」に関連して少し前まで散々言われていたことだが、正しく警戒すべきである。 |
さて、「いわゆる暴対法(暴力団対策法)が施行された1992 年から減少傾向にあり、同法施行前には全国に約 9 万人いたとされる暴力団員(準構成員を含む)も、現在では約 3 万人、純粋な構成員では 1 万 5 千人ほどになっているとされています」という記事を読むと暴力団員は激減しているように見える。
その実態は「フロント企業」と呼ばれるデータベースにヒットしない「“名もなき悪"」なのだが、現在では旧統一協会が名を変え、複数の別の団体を作り、さまざまな「反社会的」活動を行っているのだが、旧統一協会も仮に解散命令がだされても暴対法施行後の暴力団と同様、」フロント協会」のような地下に潜った組織に発展するかもしれず、まさに新型コロナウイルスと同様、「正しく警戒すべき」ということは「至言」であると、オジサンは思う。