WHYから始めよ! ―インスパイア型リーダーはここが違う | |
クリエーター情報なし | |
日本経済新聞出版社 |
大雑把に読んで終えていた一冊。
気になるところだけを記録します。
第2章 飴とムチ
Pp21.L4
人間の行動に影響を及ぼす方法は、ふたつしかない。
操作(マニピュレイト)するか、鼓舞(インスパイア)するか、だ。
L21
ビジネスから政治まで、あるいはセールスからマーケティングまで、どんな世界でも操作がはこびっている。なかでもよく見られる例を紹介しよう。価格を下げる。プロモーションをおこなう。恐怖心を利用する。周囲と同じ行動をとるよう仲間集団から圧力をかける。上向志向のメッセージを送る。あるいは、あなたが行動を変えればイノベーションが起こると訴える。(略)操作にすっかり依存してしまうのだ。無理もない。操作には効果があるのだから。
人間の行動に影響を及ぼす私たちの職務。
“操作”と“鼓舞”にあたる振る舞いを、どれだけ意識しているのだろうか?
とふと疑問に感じました。
“操作”することこそ教員の本務、と本気で取り組んでいる方々、沢山いらっしゃるような気がしてなりません。
第3章 ゴールデンサークル
P60,L5
はたしてWHATで自分を定義してきた多くの企業や産業は、長きにわたって生き残っているだろうか?あまりにも長いあいだ同じ手法をとってくると、新たなテクノロジーに対抗したり、新たなものの見方を獲得するのが、ますますつらい任務となる。
現場にいると、山のようなWHATリストが降ってきます。出処はいろいろです。
HOWまで細かく指定され工夫の余地もないことも多々あります。
さらに、個人レベルでWHATを定義して苦しむことも。
「○○科は××だから~」や
「校種が違うから」
「偏差値が違うから」等、
バージョンは多数あり。
結局、視座をどこに置くかで見え方が変わってきます。
自分がどの位置で感じたり考えたりしているのか?
自由に動く余地があるのか?
自問自答です。
P64,L6-
(略)このように、私たちはどこに行こうが、価値観や信条を分ちあえる相手を信頼する。
どこかに帰属していたいという願望は、非常に強力だ。だから私たちは、どこかの一員になるためなら苦労をいとわない。
今となってはありがたいことに、
自分自身の価値観や信条に相当するものに対して、
理解を示されないだけでなく、
問題ありとジャッジメントを受けるという経験があります。
経験不足や興味関心の方向性の相違いなど、
相手にも少なからず要因があったと、
今では分析できます。そして、分ちあえない時の不信感も痛いほど。
価値観、はいつごろから身につくのでしょうか?
仕事で接する中学生は、立派にそれぞれの価値観があります。
3兄妹の成長を思い返すと、
生まれてすぐの授乳時から、それぞれの主張があったように思います。
生まれた瞬間から、1個体のホモサピエンス。
尊重すべき存在。
第5章 明快さ、厳しい指針、一貫性
P82,L4-
終始一貫したWHATには「本物であること」(オーセンティシティ)が求められる。「本物であること」「真正であること」を意味する「オーセンティシティ」は、企業や政治家がよくまき散らしている言葉だ。本物であることが大切ですと、だれもが熱く語っている。(略)本物であることは、成功の必須条件ではない。だが、永続する成功を望むなら、必須である、ここでもまた、もとをたどればWHYにたどりつく。自分が心から信じていることを言い、行動に移す。それがオーセンティシティだ。だが、自分のWHYがわかっていなければ、志や理念を言葉であらわすことなどできない。自分のWHYと行動が矛盾せず、終始一貫していなければ、本物にはなれない。WHY抜きで本物になろうとするのは無駄な努力だ。そんな真似をしても、結局、ニセモノで終わるのだから。
第6章 危機に瀕する信頼
P98,L3
会社が従業員を酷使すれば、それは次に、客にたいする従業員の態度にあらわれる。山頂から土石流が落ちてきて、ふもとに立っている人間がまともに一撃を食らうようなものだ。
P192,L8
勝ちたいという欲望は、本質的に悪いものではない。ところが得点だけが成功の基準になると、問題が生じる。そもそも、最初に動機としていたはずの自分のWHYを忘れ、得点稼ぎだけに夢中になってしまうからだ。
P124,L8
内部の人間が守られていると感じるからこそ、すばらしい組織が生まれる。企業文化を強く意識するからこそ、帰属意識が生まれ、それが安全ネットのような役割をはたす。上司や同僚が、そして組織全体が、自分のことを見守ってくれているとわかっているからこそ、社員は安心して出勤する。その結果、全体のために働こうとする意欲が生まれる。個人の決断、努力、行動が、組織全体に長期的な利益をもたらす。そしてまた、その利益を守るようになるのだ。
同型性。
どれだけ気づけるか。
どれだけ気づく人を増やせるか。
第12章 WHATとWHYの乖離
P220 数値化できないWHY