日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

学校組織で取り組む『探究』の指導デザインを考える研究会

2018-09-22 20:50:32 | 探究に関すること

ベネッセ主催の研修会に行ってきました。

気になったところだけメモです。


<全体を通して印象的だったお話>

 

探究活動における教員自らの問い立て:
Doingばかりに目が向いていないか
Beingに意識にはむいているのか
閉じた学びになっていないか。
全体性を失っていないか

 自分たちのbeingを耕すこと
常識の捕らわれをいかに手放せるか。

 

社会からの要請がある中で、
無意識にとわわれることがある。
その捕らわれを、玉ねぎの皮をはぐように剥ぐ必要がある。


学習者の視点で:

探究はまず、固定概念を壊す・・・自分を壊すことから始める。
自分の内面に気づくことから。

ある時をきっかけに、

他者ベースの発言から、自分ベースの発言に変容した。
自分はどんな気持ちか、自分はどうか。


授業(学級?)担当者が常日頃から開示している。
あ、自分はどうなのか?に。気づき、認識するようになる。

 

参考資料に、ピーター・センゲの「学習する組織」が挙げられていました。
講演の中では、メンタル・モデルのディシプリンと、
ダイアログで始まるチーム学習というディシプリンを意識して組まれているんだろうなぁ
という部分があり、あこがれ?を感じました。

学校そのものが「学習する組織」をめざしているんだろうな・・・・。

学習する組織――システム思考で未来を創造する
クリエーター情報なし

英治出版

 




<問いを生成するための技法・工夫>

〇小学生のような質問に対して、問いの細分化して検証可能なものまで落とし込む。その生徒とじっくり話して、何に興味があるのかを抽出していく。
〇覚えることが日々の学習スタイル、を脱記憶スタイルに変えるところから。
〇体験の中で自分の興味関心を見つける。
〇問いをひたすら出す時間をつくる。哲学対話で学ぶ。開始前の3月に教員研修を行う。

参加者からの質問でした。
この辺りは手法の話。
それでも話し手が前提としているものがそれぞれことなり、
それぞれ話して終わったという感じでした。

 

 

<面倒見の良さについて>

〇面倒見のよさって、これからは危険だなって、関わることで、承認をゲットしているのは、教員ではないのかな。探究になった場合は、必要の無いことは手放さなければならない事前の準備は必要なんだけど、生徒が自力で進むのを邪魔しているのはないのか?

 

〇面倒見の良さって何なのか?身につけさせたい学力が変わってきた。

以前は護送船団的に運んでいく。
これからはスタートは手助けするそして、我慢して見守る、

 

〇探究を始めた初期、ずっとついて教えてしまう流れができていた。
大学の先取りをする必要もないし、つもりもない。
先生たちに教えないでください、というと、
言われた先生は生徒に対して、
答えは先生の頭の中にあるけど、たどりつけるかな?という態度をとる。
生徒は、先生の答えにたどり着かなきゃいけないのか、と思ってしまう

「でも、誰も答えを知らないこと」にチャレンジすることで、
先生も知らない、先生も一緒に考えるっていうことが大切。
問題を再設定する能力って大事。

 

 

〇面倒をみる、失敗させない、を学校の売り。
いきなり変えるのはむり。
でも、問いかけの仕方は変えられるかな?と思った。
教員の問いかけ能力を磨くだけで変わるのではないかと。
そこを信じて、問いかけ、見て待っていたり、まなざしだったりが大事。

 

 

〇めんどうみの良さは、時代によって求められているものが変わっている。
彼らが求めているものは、失敗しない実験。
答えの提示がないと不満、

マインドを変えていく、その考え方に迫る指導は必要。
マインドが変わっていくために必要な校内での進め方。

 

〇何が足りなかった、生徒にも聞いた。探究が目的になっていた。
探究が目的で、プロセスを見ていなかった。
どうやったら、広められるのか
マインドとバリューを一致させないといけない。徐々に近づける。
担当者の自分らしさを担保しながら。

 

パネルディスカッションの司会者のコントロールから外れた途端、
パネラーから生の語りが得られたように感じました。

探究活動に必要な要素は、
・安心して学べる場づくり
・探究する力を育むためのプログラム作り
・適切なコンテンツ準備
・適切なアセスメント
だと思っています。
今日の研修会、は上2つに関して収穫があったと思います。
実践者の発言をは会を通して「授業者自らが探究を楽しむ」、

果たして、授業者は全員、探究活動を楽しんだことがある、
という仮説は、しっかり?棄却されるのでしょうか?

 


模型ってすごいよね、写真だって伝わります。

2018-09-16 23:00:01 | 中学理科2分野(生物)

某ミーティングの前に、
国立科学博物館の特別展に行ってきました。

http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2018/konchu/index.html

ちょうど2学期にはいってから、
中2理科「動物の分類」で無脊椎動物を分類しているところ。

 

これだけ大きいと、
「頭」「胸」「腹」が嫌ほど分かります。



足に節で「節足動物」
節が嫌ほどわかります。



見ているだけで痒くなりそうな、蚊。
口の形状と虫刺されの瞬間が、嫌ほどつたわります。
拡大すると、ザ・複眼で見つめられているようです。



模型っていいですね。
大きくしているから特徴が伝わりやすい、
本物ではないから動かなくて虫嫌い派には安心。





Gっだって、異様な輝きを放っていました。