生命科学史 | |
遠山 益 | |
裳華房 |
生物教育の在り方を考えるために、
科学史をおさらいしてみました。
冒頭から、
「無生物から生物は発生しない」
アリストテレスの自然発生説を、
当たり前のように否定していた自分の矛盾。
始原生物の誕生、
様々な説があるけれど、どう考えるのよ。
無生物と生物の間には明確な断絶があるわけではないのです。
研究成果の羅列ではなく、
その研究者の背景がさらっと描かれ、
読みやすい1冊でした。
ただ、2006年発行なので、
その先の記述はありません。
最終章の締めくくり
「生命倫理は混乱させられている」とした上で、
「人類はここで冷静な判断と行動によって、
新しい人間観と生命観を構築する方向に向かわなければならない。」
そのための生物教育、でありたい、
かも。