日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

今更ですが、アリストテレスから(No.5)

2019-04-15 18:05:29 | 最近読んだ本
生命科学史
遠山 益
裳華房

 

生物教育の在り方を考えるために、
科学史をおさらいしてみました。

冒頭から、
「無生物から生物は発生しない」
アリストテレスの自然発生説を、
当たり前のように否定していた自分の矛盾。
始原生物の誕生、
様々な説があるけれど、どう考えるのよ。
無生物と生物の間には明確な断絶があるわけではないのです。

研究成果の羅列ではなく、
その研究者の背景がさらっと描かれ、
読みやすい1冊でした。

ただ、2006年発行なので、
その先の記述はありません。

最終章の締めくくり
「生命倫理は混乱させられている」とした上で、
「人類はここで冷静な判断と行動によって、
新しい人間観と生命観を構築する方向に向かわなければならない。」

そのための生物教育、でありたい、

かも。