建交労長崎県本部

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石綿じん肺労災不支給取消川名訴訟が結審!注目の判決は5月24日

2013年03月08日 17時02分27秒 | 活動報告
<石綿肺労災不支給取り消し川名訴訟が結審>
 石綿じん肺労災不支給取消川名訴訟の第12回弁論が3月7日、宮崎地裁で開廷されました。この日の裁判は、原告側被告側双方の最終陳述が行われ結審しました。
<原告側は石綿暴露や死因を陳述し、国側の失当を指摘>
 原告側は、故川名國男さんが旭化成延岡工場などで就労していた当時の綿密な調査に基づいて、高濃度の石綿暴露があったことや國男さんが重症の石綿肺にり患していた医学的根拠を示し、国は速やかに「管理4相当の重症の石綿じん肺」であったと認めるべきだと陳述しました。さらに、國男さんの死因は「MPO-ANCAが高値で、顕微鏡的血管炎に伴う間質性肺炎であった」と国側は述べているが、「血管炎であったとしてもその原因は、結晶質シリカやアスベストが体内に長期間滞留して起こす自己免疫疾患であることが、じん肺治療の第一人者である海老原勇医師らの研究でも明らかになっており、何ら矛盾しない」と陳述しました。
<原告勝代さんが意見陳述>
 法廷では、原告の川名勝代さんが、酒も煙草も吸わず仕事一筋に働き、石綿じん肺になった夫の無念さと延岡労基署が石綿肺と認めなかった悔しさを意見陳述しました。勝代さんは「裁判官には、夫の死亡が石綿によるばく露が原因であるとして労災と認められるように希望します」と結びました。
<判決は5月24日に言い渡されます>
 原告側は、国が危険なアスベスト使用を放置した上に、石綿肺になった人たちを間質性肺炎などという病名で切り捨てていることを厳しく批判しました。
判決は5月24日午前10時に言い渡されます。裁判には、宮崎農林支部や九州支部宮崎分会の組合員、勝代さんを支え続けてきた友人など、15人が傍聴しました。
<報告集会で、勝代さんがお礼と判決に期待表明)
 裁判終了後に宮崎中央央法律事務所会議室で行われた報告集会で、成見暁子弁護団事務局長は「國男さんは、石綿暴露後50年経ってから石綿肺が出てきた、当時の調査をするのは困難を極めた」「国は、石綿暴露の事実からは逃れられないので一旦認めたうえで、不支給にするために高濃度の暴露がないと言っている」と国の責任逃れを厳しく戒めました。勝代さんは「長い間ご支援いただいた皆さんに心からお礼を申し上げます」「裁判所にはぜひいい判決を出してもらいたい」と述べました。


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