建交労長崎県本部

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2023年(第34回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第1号=

2023年10月11日 11時07分52秒 | なくせじん肺キャラバ...

第34回キャラバン第1回全国実行委員会開催

東京集結行動は10月23~24日

 第34回(2023年)じん肺キャラバン第1回全国実行委員会が2月5日、全国じん肺弁護団連絡会事務所とオンラインで結び開催され、長崎実行委員会から横山巌代表世話人(弁護士)と中里研哉事務局長が参加しました。先ず、第33回キャラバンの各地での取り組みが報告され、長崎の取り組みについては中里事務局長が報告しました。中里事務局長は、「コロナ禍の中で対面の実行委員会を開催したこと」「屋外での宣伝署名行動を3年ぶりに行ったこと」「署名目標5000筆を突破したこと」「長崎市議会でアスベスト解体問題について質問してもらったこと」を報告しました。じん肺裁判については、横山代表世話人が三菱長船第3・4陣訴訟について「第3陣は控訴審での闘いの準備中であること」「第4陣は2月14日に結審するので、第3陣判決を踏まえて陳述の準備中であること」が報告されました。そして、第34回実行委員会では、33年間の経験を踏まえ全国の優れた経験を持ち寄り要請に生かすこととなどを了承し、東京集結行動は10月23日~24日に行うことが確認されました。第2回実行委員会は、4月15日(土)10時から開催されます。

九州建設アスベスト第2陣・第18回弁論

長崎の遺族原告が涙ながらに意見陳述

2月17日、九州建設アスベスト第2陣訴訟の18回弁論が福岡地裁にておこなわれました。
当日は3人の原告に対して本人尋問がおこなわれました。
福岡地裁前の原告の皆さん崎の原告Hさんは、亡夫の仕事内容や亡くなる直前の体調、仕事を誇りに生きてきたのに皮肉にもその仕事が原因で命を失うことになった理不尽を、涙ながらに語りました。じん肺やアスベストで苦しむ多くの人に救いの手が差し伸べられるようにと裁判官・被告へ訴えて結びました。

反対尋問では被告企業の代理人が、解体作業に携わった期間が短かったように印象付けようと食い下がりました。しかし、国の責任も断罪され和解解決を経た今、被告企業として責任の所在を覆すような事実は何一つ示していません。今後も6月まで原告本人尋問が続き、今年中の結審が予定されています。

三菱長船じん肺第4陣が結審・・下請工の苦しみ陳述

7月18日(火)10時に判決

三菱長船じん肺・アスベスト第4陣訴訟は2月21日長崎地裁で結審しました。裁判には、50人を超える支援者が参加しました。結審弁論では故Uさんの遺族原告で三女のHさん、武藤智浩弁護士、横山巌弁護団長が意見陳述を行いました。

Hさんは、「父は若い頃、マラソン競争に出るくらい健康を誇っていたが、長い間じん肺やアスベストの危険性については知らされなかったと聞いている」「三菱の本工社員であれば『じん肺・アスベスト保障制度』があり、裁判によらない解決方法があると聞いている。それが下請け工にはない」「裁判所にはこの社会からじん肺・アスベスト被害をなくし、被害者をもれなく救済する決意を込めて、どうか、公正な判断を」と亡き父親に代わって訴えました。

武藤弁護士は「じん肺管理区分決定の医学的信用性が高いこと」、「被告の反訴方法にCTを用いてX線で認められたじん肺を否定していることの不当性」、「被告側協力医の応訴姿勢は解剖所見で明らかになったじん肺まで否定するような応訴姿勢であること」、「被告側証人として尋問に出た医師は『非特異的所見』『典型的所見ではない』などと言ってじん肺を否定しているが、こうした意見はじん肺を否定する根拠にはならない」と陳述しました。

横山弁護団長は「3人の原告のうち一人は結審を迎える前に亡くなった」「下請け労働者に対しても本工労働者と同じように安全配慮の義務を負うべき」「本工でも平成年代に入ってすら毎年200名から300名の労働者が、じん肺管理2以上の決定を受けた」「肺癌、中皮腫、石綿肺等の石綿関連疾患にり患したものは平成17年から28年の12年間だけで198名にのぼった」「これは、事業所別では一番多い数。長崎造船所が大量に粉じんが発生、飛散する職場」と厳しい口調で述べ、「(裁判所には)被告の原告らに対する責任を明確に認め、原告らの被害にふさわしい賠償額を認める、公正、適切な判断を」と訴えました。

裁判長は「7月18日(火)10時に判決」と述べ裁判は結審しました。

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裁判終了後、記者会見と報告集会が長崎県勤労福祉会館で行われ、弁護団や原告からの報告ののち記者団からの質問が行われました。

報告集会では、三菱長船じん肺第1陣原告で前キャラバン長崎実行委員会事務局長の村里正昭さんから、「三菱長船の現場ではたくさんの労働災害が起き、郷土の先輩や技術学校時代の友人が亡くなった」「裁判でたたかいじん肺補償制度をつくらせた」「下請けの仲間は本工以上に劣悪な現場で働かされた。被告三菱の言い分は絶対に許されない」「最後まで一緒にたたかいつつづける」と激励しました。

西日本石炭じん肺長崎請求団の山口等団長からは、自分自身も三菱長崎造船所で働きじん肺になったが本工だったので補償制度で解決したことや、下請けの仲間が勝利するまで支援を続けると力強い発言がありました。

最後は尾崎豊原告団長の「団結頑張ろう」で集会を終わりました。

三菱長船じん肺第3陣訴訟第1回控訴審弁論(福岡高等裁判所)は524日(水曜日)14時から開廷されます。引き続きのご支援ご協力を宜しくお願いいたします。



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