建交労長崎県本部

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じん肺キャラバン実行委員会が「じん肺・アスベスト学習会」を開催

2013年10月03日 11時24分12秒 | 活動報告
 なくせじん肺キャラバン長崎実行委員会主催のじん肺・アスベスト学習会は10月1日夜、講師に田村昭彦九州社会医学研究所所長を迎えて長崎県勤労福祉会館で開催され、全体で52名が参加しました。建交労からは18名が出席しました。戸田清代表世話人(長崎大学環境科学部教授)が主催者を代表してあいさつ、加世田和志長崎地区労書記長が連帯あいさつ、村里正昭事務局長がキャラバンの報告と提案、横山巖代表世話人(弁護士)が閉会あいさつをおこないました。
 田村先生は「『職業性呼吸器疾患研究会有志医師の会』『ドクターズネット・九州』の活動紹介と間質性肺炎をめぐって」と題して講演をおこないました。田村先生は「有志医師の会を発足させたのは、2011年末に厚労省の石綿肺がんの労災認定基準を改悪しようとした時」「翌1月7日には8名の医師が集まり会を緊急に結成した」と述べました。そして、「労働組合などと共同し260名の医師の賛同署名を提出し、改悪を止めることができた」「それ以来、勉強合宿や集いを継続している」と報告。
ドクターズネット・九州については「93年に発足し、全九州規模の職業病掘り起しを提起した」「そのためには、医師の組織化が必要ということで、医師の研修と交流の場になってきた」「2012年3月には、福岡で専門家を講師に大規模なアスベスト学習会を成功させた」と述べました。
 間質性肺炎をめぐっては宮崎地裁で勝利した田平裁判の判例をとりあげ、「石綿肺か間質性肺炎かが争われた都城労基署事件」と題して、争点、裁判所の認定事実、判断、判決の教訓について詳しく報告しました。
 田村先生の講演を聞いて、組合の果たすべき役割をあらためて痛感しました。厚労省の改悪を阻止するために、長崎でも組合員が診療を受けている医師のみなさんにお願いし賛同署名を集め、共に闘いました。さらに、宮崎地裁で勝利した田平裁判の教訓が医療機関にも影響を与えています。今後、一審判決で敗訴した川名訴訟と今山訴訟については、控訴審で勝利することがいかに重要であるかも痛感しました。
建交労長崎県本部 執行委員長 中里研哉

報告する村里正昭事務局長

講演する田村昭彦医師