CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

発症からの日数による切り捨て医療制度 その(1)

2006-02-21 13:01:47 | リハビリ
診療報酬改定の算定日数の上限について、その起算日は【発症日】とのこと。
しかも、【医学的にリハビリが効果がある】と予想できても、例外は【厚生労働大臣が定める】いくつかの疾患のみ。除外疾患は、まだ発表されていませんから、行動するなら今のうちだと思います。

今、把握している資料では、
高次脳機能障害のない片麻痺が主症状の脳卒中の患者さんだけでなく、長期的にも回復中の高次脳機能障害を有する脳外傷や脳卒中の患者さん、関節リウマチの患者さん、変形性関節症の患者さん、慢性閉塞性肺疾患の患者さん、パーキンソン病の患者さん・・・・ほとんど全ての患者さんが、【発症日】から90日とか150日とか180日で、リハビリ治療を受けられなくなります。

資料は、下記の
http://nhj.or.jp/modules/news/article.php?storyid=138
F002602.pdfの資料の37ページにあります。

期限が切れたら、全てを【介護保険】で介護予防できる、と考えているのでしょうか?

全く、リハビリ医療の現状を知らない人が作った制度に見えます。制度によって、切り捨てられてしまうのは、【不必要な】医療を受ける元気な人、ではなく、本当にこの治療がなくなったら、寝たきりにもなりかねない【生身の人間】だという、想像力が欠けています。

介護保険で介護予防をできるのは一部の基本的に【元気な】患者さんです。介護保険をどんなに充実させても、個々人の障害に合わせた介護予防のためのリハビリ医療を実施しなければ、全く効果はないでしょう。

個別性の放棄は、結局高くつくことに気付いて欲しいものです。


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