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ラッキーのこと②

2021-09-08 19:05:30 | 地域猫

ラッキーの面会日。
夕方に行く予定でしたが、お昼前にTさんから電話。

なんでも、ラッキーのことを前から聞いていたTさんのお知り合いのボランティアさんが「どんな様子?」と聞いてきたようで、Tさんがラッキーの状態を伝えたら「うちで面倒見ようか」と。
その相談を受けて、私は「いやいやいやいや、もうあのラッキーの姿は希望持てないよ、ちゃんと伝えてよ」と念押し。
Tさんもその辺は正直に伝えたと。
それでも元気になるまで面倒見てくれると。
じゃあ、一応病院に行ってラッキーの状態を見てみてから…ということで、Tさんとそのボランティアさんはすぐに病院へ。
私は内心「あのラッキーの症状見たら、無理だって思うんじゃないかな…」と思っていました。

そして、面会中のリアルタイムでTさんからラインで状況報告が送られてきたんですが…


ん?


んん!?


んんん!??

ラッキー、目が開いてる!?
身体起こしてる!?
意識ちゃんとある!?

「え、何がどうした!?」
「わからん(笑)」

我が目を疑いました。
私が面会に行った時と、全然様子が違うじゃないかーーーっ!

このラッキーの姿を見て、ボランティアさんはすぐに連れ帰ってくれることになりました。
しかも都外!
投薬も点滴も自宅でやってくださるそうで、すでに地元の病院で耳の塗り薬も処方してもらってるとか!

2人で「奇跡だ!奇跡が起きた!」「ラッキーはやっぱり幸運の持ち主だったんだ!」と大喜び!

ボランティアさんは、帰宅してからすぐにラッキーの様子を知らせてくれて、写真や動画もたくさん送ってくれました。


他にもたくさんの猫を保護している方のようですが、ラッキーは自宅に置き、1日付きっ切りで献身的に看護してくださいました。


弱っているとはいえ、ラッキーもボランティアさんに全てを委ねているようで、抱っこしてもらったり、添い寝してもらったり、いっぱいの愛情を注がれてる様子が伝わってきました。


ナデナデされて気持ちよさそう…


ボランティアさんは、ラッキーの耳を見て『扁平上皮癌』ではないかと思ったそうです。
病院でハッキリ診てもらったわけではないけれど、薬を塗ってる時に奥に腫瘍のようなものが見えたとか。
こちらの病院でも「腫瘍の可能性もある」とは言われていたけど。
虐待→野生動物に襲われた→腫瘍
ラッキーの片耳の原因は、ここに来てようやく「癌だったのか…」という1つの答えに。
『扁平上皮癌』って予後がかなり悪いんですよね。
早期発見出来ていたら…ってボランティアさんは悔しがってたけど、私がラッキーを見つけた時にはもうかなり進行してたと思う。
そのうち顔の方も腫れて来たようで、水分を飲む時に詰まるような感じにもなってきたらしく、それでもラッキーからは「食べたい」「生きたい」という気持ちが伝わってきて「精一杯面倒みます」と言ってくださいました。
私たちも免疫力アップのサプリを送ったりしました。


でも急にラッキーの報告が止まってしまい、なんとなく嫌な予感がしていました。

そして「8月21日に息を引き取りました」と連絡が…


ボランティアさんは、亡くなった後にラッキーの身体をシャンプーで綺麗にしてくださいました。
最初は「回復したらそちらに戻します」と言ってくれていたんですが「もううちの子みたいな気がして…」と言ってくださり、火葬も全てお任せすることになりました。
私も看取った人が本当の飼い主だと思っているので、有り難くお願いしました。
ラッキーもきっとその方が嬉しいはず。



送った花に囲まれたラッキー。


とても立派な祭壇と棺で見送ってくださいました。


ラッキーは今、ボランティアさんの元にいます。
ラッキー、本当に頑張って生き抜きました。

一時は、ラッキーをあの時保護したのは、ラッキーの痛みや苦しみをただ引き伸ばしてしまっただけではないかと、保護が良かったことなのかずいぶん考えました。
それでも、あのままならただ野垂れ死んでいただろう1匹の薄汚い野良猫が、たくさんの方の力を得て、保護から43日も生き、最後には深い愛情を受けて手厚く見送ってもらえたことは、なかなか起こり得ないことでもあるし、ラッキーが名前の通り、自分で幸運を引き寄せていたのだろうとも思えて…
ラッキーは、推定7〜8歳。
その歳まで去勢手術もしてないということは、人間に面倒をみてもらったことがなかったのかもしれません。
おそらくうちの地域の猫ではありません。
病気や空腹でフラフラになりながら、たまたまあの場所に行き着いて倒れていたのでしょう。
私だって「両耳切られて血が出てる猫がいた」って情報があったから、あの日あの時あの場所を偶然訪れてラッキーを見つけたわけで、最後くらいは野良猫ラッキーにも人の愛情を…という、まるで神様に誘導されたかのような展開には、ラッキーとの不思議な縁を感じるんです。

名ばかりの飼い主として私とTさんがラッキーのためにしてあげられたことは治療費の支払いくらいですが、捕獲に協力してくれた方、預かりボラさんを紹介・仲介してくださった方、預かりボラさん、病院の皆さん、看取ってくれたボラさん、カンパしてくださった方々…
直接的にも間接的にも、ラッキーのために多くの人が力を与えてくださいました。

ラッキー。
本当にキミはラッキーだったね。
もっと早く出会えていたら…とか、もっと早く保護出来ていたら…とか、どうしても思っちゃうけど、それは全て結果論。
その時のベストを皆で悩んで考えて、結果的に最後に優しい人の元で過ごせた数日間は、これまでの過程があったからこそ。


ラッキー、次は野良猫として生まれ変わって来ちゃだめだよ。

オジイやラッキーのことを思うと、やっぱり野良猫はいない方がいいです。
可哀想です。

これからも月命日の21日には、遠くからラッキーに手を合わせたいと思います。



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コメント (10)
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