交友関係が広がるにつれて実感するのは、自分が無知であるということだ。
この場合、ひとまず学問的な知識というのは置いておいて(無学だからそれもないけど)、相手と話す時の共通項の多さ、という意味である。
自分自身では、そこそこ趣味や興味の対象が少なくはない人間だと思っている。
昔は何人か「趣味はない」という仲間がいたから、そういう人が不思議で仕方なかった。
(個人的な話で申し訳ないけど、M利氏、あなたのガンダム好きは立派な趣味では…)
しかし、どうも狭く深くという傾向が強い。あんまり色々なものに手を出さずに、ひとつのものをとことんまで知ろうとする性質なのだ。
だから、人気ブロガーの品川祐氏や中川翔子嬢などとは完全に別のベクトルを向いているといってよかろう。
だから話が合わなくて困る。若い人となら“ジェネレーション・ギャップ”という便利な言葉があるから何とかなるけど、同世代と話す時にそれは使えないだろう。
音楽ばかり聴いていたからなのか、日本人にスターウォーズにそれほどのめりこむ人がいないからなのか、やはり日本はサッカーよりも野球の国だからなのか、話していてもいわゆる“同時代感”にすら著しく欠けるから困っている。
例を挙げれば、男なら一度は通過する少年ジャンプ連載漫画を僕がどれくらい知っているかでわかりやすいだろう。
これは、2007年7月当時の週間少年ジャンプ歴代コミックス売り上げベスト20である。
(ソース:
週刊少年ジャンプ 歴代コミックス売上げランキング)
1位 『DRAGONBALL』 1億5000万部
アニメはそこそこ観てたけど、ファンだったかと問われると…。
2位 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 1億3500万部1989年初頭くらいまでしか読んでいません。
3位 『ONE PIECE』 1億3000万部主人公の声が田中真弓さんということと、数名のキャラの名前以外知らない。
余談だが、最近の映画版の主題歌であるMr.Children「fanfare」は、Fの言っていた通りジョージの「What is Life」のリフに酷似したフレーズが聞く度に気になって仕方ない。
4位 『SLUM DUNK』 1億2000万部殆ど読んだことはないが、名作だとは思う。
ただし、この連載当時の周囲の人間の異常なかぶれっぷりに辟易したせいで、正直言ってあんまりいいイメージがない。
体育の授業、バスケットボールの時に張り切る彼らの嬉しそうなこと。「庶民のシュートだよ!」とか「リバウンドにつめるのは常識だろ馬鹿!」とか言われましても。知らねぇっつーの。
井上作品だと『リアル』が一番好きです。
5位 『NARUTO』 7500万部マジで全然知らない。ワンピースよりも知らない。
6位 『北斗の拳』 6600万部いつか読んでみたい作品の一つだけど、基本的に何も知らない。
世紀末もので知ってるのは『ゴッドサイダー』くらいなので…。
7位 『キャプテン翼』 5200万部傑作。でも読んだのはごく最近。このブログでもよく触れましたね。
『スラムダンク』ばかりが持て囃されて、キャプ翼が蔑ろにされる昨今の評価には納得がいかない。
世界でのコミックスの売り上げ含めたら、こんなもんじゃないよ、間違いなく。
8位 『るろうに剣心』 5100万部アニメはちょっとだけ観てたなぁ。でも詳しくはない。
9位 『キン肉マン』 5000万部キャプ翼やスラムダンク同様に、周囲が熱狂していた時代に完全にスルーしていた作品の一つ。
数年前に馬論が持っている文庫版を一気に読破しました。
9位 『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』 5000万部少年ジャンプを購読している時代には読んでいたと思う。
でも知らないに等しい。
11位 『ジョジョの奇妙な冒険(第6部まで)』 4700万部いまやネット界の共通言語と化した感のあるこの作品だが、基本的に知らないに等しい。
おぼろげに第1部の最終回を覚えている程度。連載時は絵柄に馴染めず、飛ばしていた。
12位 『幽遊白書』 4400万部アニメ放映期がちょうど高校受験あたり。憂鬱な日々を思い出す。作品自体は殆ど知りません。
13位 『ろくでなしBLUES』 4300万部連載時はいつも飛ばして読んでいた。
『べしゃり暮らし』は面白いです。
14位 『HUNTER×HUNTER』 4000万部作者がネタにされていることしか知らない。
14位 『BLEACH』 4000万部今回取り上げた作品の中で、最もわからない作品。主人公の顔すら浮かんでこない。
16位 『テニスの王子様』 3800万部開設当初のニコニコ動画でネタにされていたことくらいが知識の限界。
いまだに作者の苗字が読めない。
17位 『CITY HUNTER』 3500万部今回ランクインした中で、唯一連載当時からずっと好きな作品。
単行本も全部持っているし、アニメも熱心に観ていた。特に97年のスペシャル版『グッドバイ・マイ・スイート・ハート』が出色の出来。
当然、ファンになるきっかけはTM Networkの主題歌からでした。
17位 『Dr.スランプ』 3500万部そんなに知らないんだよねぇ。昔、ガッちゃんの人形が実家にあったが、果たしてあれは誰が所望したものなのだろうか…。
19位 『BASTARD!!』 3000万部絵がエロいのと、キャラクターや魔法の名前がHR/HMのバンド名やメンバー名から引用されていた事だけを覚えている。
これってまだ連載続いてるんですね。
20位 『遊戯王』 2800万部これも昨今のネットでは“一般常識”の域に入りつつあるが、当然まったく知らない。昔のバンドメンバーには知ってる奴がいた記憶が…Field of Viewの「乾いた叫び」のシングルを持っていたが、別にこのアニメの主題歌だから買ったわけではない。
とまぁここまで振り返ってきたわけだが、これ以外にも知らない有名漫画は山ほどある。
アニメはわざわざ書き加える必要もない。ジブリ作品だって殆ど観ていない(『耳をすませば』は好きですが。あと『ポニョ』も気持ち悪くて怖くて面白かったな)。
ただし、働いている業界での処世術として、エヴァンゲリオンだけは「好き」と言っておかないと色々と不都合が生じる場合が多々あるので、一応話をあわせられるくらいの知識は持っている。
ゲームだってかなりの時間やってきてはいるけれど、ファミコンの有名なゲームはほぼやっていないし、それどころかドラクエもFFもやったことがない。
ポケモンも全く知らないが、まぁこれはちょっと世代が違うからね。
しかしここまで書いておいてなんだが、音楽マニアを気取っている割には最近の若いバンドはぜんぜん知らないし、サッカー好きの癖には海外の事情には疎いのも事実で。
オタクはオタクらしく、無理に人に合わせようとしては駄目ということでしょうか。