United Minds (Strikes Back)

2013年に解散した電子音楽ユニット、SpiSunのWeblog“United Minds”跡地

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2010 Music of the Year 〔by ラウド〕

2010-12-31 00:21:00 | Music
更新は滞ってもこれがないと一年がしまらない。
今年もやり方は去年と同じ。再発ものは省きました。



邦楽アルバムBest5


1.メルヘン / フレネシ
冷静に振り返ってみても、これしか1位にふさわしい作品がなかった。
研ぎ澄まされたセンスが遊び心とお茶目な音作りによって巧妙にコーティングされている。
「コンピューターおばあちゃん」のカヴァーよりも、個人的な目玉は「不良マネキン」。完璧な出来のフェイク80年代歌謡に思わずあの頃の空気を思い出し、涙。PVも完璧な出来。


2.クロール / DEEN
幾度目かの絶頂期は続いている。短いスパンでこれほどまでのクオリティを保った作品を連発できるのは脱帽。


3.マリアンヌの憂鬱 / キノコホテル
今年最大の発見。ガレージやネオGSのジャンルにカテゴライズされる彼女達だが、洒落よりも本気度の高さが凄い。


4.A journey to freedom / De De Mouse
自らが信じた道を突き進むのみ。あくまで彼でしかない世界観と音を両手に、De De Mouseの自由への旅が始まった。


5.VaniBest / バニラビーンズ
新曲多数の実質2ndアルバム。北欧系から完全に打ち込み主体の音にシフトチェンジした彼女達の行方はいかに。



洋楽アルバムBest5


1.The Big Machine / Emilie Simon
最後の最後で大きく追い上げてきての首位。聴けば聴くほど…という作品。
4年ぶりの新作は全編英語歌唱。コケティッシュさやフレンチの香りは薄れたが、音楽的な引き出しの多さで圧倒する。
ケイト・ブッシュ成分が多めだが、変わらぬエレクトロとの絶妙な融合ぶりで個性を発揮。才能は全く枯れる気配がない。


2.Night Train / Keane
ミニアルバムだが、決して余技などではない。新たなるKeaneの始まりを予感させる実験と意欲が詰まった作品。


3.The Masquerade / Melee
来日ツアーも果たした待望のメジャー第2作。期待を全く裏切らない美しいメロディに、更に今作では快活さも加わった。


4.Pilgrims Progress / Kula Shaker
インドでも、ブリットポップでも、ストレートなロックでもない。自らの故郷のルーツに立ち返ったかのような、異色のトータルアルバム。


5.Wake Up the Nation / Paul Weller
盟友、ブルース・フォクストン参加。それだけで価値のある作品。モッド・ファーザーは怒り続け、走り続ける。



今年は「音」と「文」という自分にとっての二本柱のうち、あまりにも後者に力を注ぎ過ぎてしまいました。
自らの活動は勿論、実際に音に触れた機会もたった一度のみ。これは耳の問題もありますが…。
その唯一のライブ鑑賞は、Meleeのアルバム発売記念アコースティックライブ。メンバー全員と握手し、サインまでしてもらえるという最高のイベントでした。
来年はこの辺の反省を活かしつつ、意欲を持って取り組んでいこうと思います。少なくともそういう機会は数多くあるはずなので。
走る事が出来るうちは突っ走る。そうじゃないと人生面白くありません。

しかし今年も今日で終わり。あまりウダウダと野暮なことを言っても仕方ないでしょう。
今書いている文も、ブログに発生したと思しき問題で一度消えています。そういった苛立ちの種は、今年に全て置いていきます。
みなさん、良いお年を。
コメント

『龍馬伝』感想 〔by ラウド〕

2010-12-28 01:07:17 | History
またまたお久しぶりです。サインイン自体も一ヶ月ぶりくらいかもしれない。
来年は回数は少なくとも、もう少しコンスタントに更新していこうと思います。
気力の面できついのは来年も同じでしょうが…もうちょっと何とかしたい。



そしてこの『龍馬伝』の感想も、なんと4月以来。コンスタントに更新するはずがこのザマ。
それは僕のこの作品へ対するモチベーションの変化も影響しているのだが…。
今回はパートごとの感想を非常に簡単にだが述べていこうと思う。


二部:武市&以蔵シークエンスの長さ

土佐でのパートを描く前に、もっと龍馬の同志の動きを描いて欲しかった。
直接的に維新に関わってくるのは武市でも以蔵でもない。長州や薩摩や幕府の動きを単独で描いても良かったはず。
必要以上にここの部分が冗長過ぎ、無理矢理引き伸ばしているように感じてしまうのである。

賛否両論あった武田鉄矢の勝海舟だが、個人的には愛が伝わってきて嫌いではない。
特に登場回の龍馬への演説は素晴らしいの一言で、思わず落涙してしまうくらい魂がこもっていた。


三部~四部:スーパーヒーロー?坂本龍馬

残念ながら、結局このドラマの行方は危惧していた方向へとシフトしてしまった。
例えば、僕が坂本龍馬という人物の事を一切知らずにこのドラマを観ていたら、「とんでもない天才が日本にいたのか!」と諸手を挙げて龍馬を絶賛したに違いない。そして、事によっては「龍馬のような男が何故現代の日本にはいないのだ!」などと憤ったりもしていたかもしれない。
それくらい、このドラマの中の龍馬は凄すぎた。幕末を、その場その場の機転と閃きで思うがままに変えていく天才的なクリエイターであり、不世出の策士でもある。
勿論、それは否定しない。僕が生まれて初めて好きになった日本の偉人は坂本龍馬その人であり、その尊敬の念は今も全く変わっていない。グローバルな視点を持ち続けたこと、出来うる限り戦闘を回避しようとした事、身分の差を無くそうと低い出自から昇り龍のように活躍した事。こんな人物を好きでないわけがない。

ただ、やりすぎなのだ。主人公とはいえ、あまりにも周囲からの影響や尽力を無視しすぎなのだ。
友人Fから聞いた話だが、このドラマの龍馬を「詐欺師」と称した方がいらっしゃったらしい。残念ながら、そう言われても仕方がない面があるし、むしろこのドラマだけにおいてはその言葉に共感せざるを得ない。
龍馬は周旋家で、歴史的にも「薩長同盟と大政奉還の最後の仕上げを担当した」というのが定説となっている。つまりそういった派手な部分をまとめる才があった事は間違いが無いし、そういった人間に好かれる、信用されるという点で唯一無二の存在だった事に異論はないのだが、それにしても「土台」の部分をすっ飛ばし過ぎである。
だから、龍馬が突然閃いた事を次々に実現させたように見えてしまう。どのアイデアにも先人がいたはずなのに、龍馬が全て手綱を握っていたことになってしまっているのだ。これは少しまずい。「詐欺師」と評した人も、そういった点を気にしての発言だったのではなかろうか。
船中八策において、今までの仲間達からの影響を活かしたという感動的な逸話が披露されたが、申し訳ないが僕は「何を今更…」と醒めた目で見ていた。

Twitterにて、この点に関してやんわりと#ryomadenタグをつけて呟いた事がある。リプライは頂かなかったが、多くの人が僕の呟きに否定的な意見を述べていらっしゃったのがわかった。
それを要約すれば、「ドラマとして面白ければ問題ない」という事だった。
僕だって子供ではない、福山龍馬が目立たなければ大河ドラマとしてまずいのはわかるし、ドラマとしての完成度を重視するのは当然だと思っている。
だが、ドラマだからこそ言いたいのだ。福山雅治氏が演じていたのは、あの歴史上に残る偉人「坂本龍馬」ではなかったか?そこに「坂本龍馬」と名の付いた登場人物がいる限り、史実上の坂本龍馬と比較し照らし合わせてしまう、これは歴史好きでなくても止むを得ない事ではないだろうか。

最も割を食ったのが、上川隆也氏が熱演した中岡慎太郎であった事は間違いない。
お前がファンだから、出番が少なかったのが不満なのだろう?と言われるかもしれないが、坂本龍馬を主人公にしたドラマであそこまで中岡が絡んでこないのでは、当然不満しか残らない。
多くの視聴者にとって、このドラマにおける中岡は常に「わかってない人」(by yuz君)という印象しか残らなかったのではなかろうか。
制作者の方の話では、中岡を龍馬と意見の上で対立するライバルとして描きたかったらしい。別にそれは問題ないと思うのだが、どうも中岡の著書『時勢論』の一節「富国強兵と云ふものは、戦の一字にあり」にこだわりすぎてしまったように思える。
二言目には「武力倒幕、武力倒幕」。単なる好戦的な男にしか思われていないだろう。それに比べて、何と龍馬が開明的なことか。
ここで中岡の功績を挙げるのはあまりフェアではないのでそれはやめておくが、少なくともこのドラマにおいて中岡は薩長同盟にも薩土盟約にも大政奉還にも、全く関わっていない。断言してもいい、少なくとも中岡はこういった時代の大きな転換点において、龍馬を「凄い奴じゃ、龍馬は!」と讃え追随していたに過ぎない。
最近は研究が進んで、中岡の功績も再評価されつつある。少し期待していたのだが…。


総まとめ:幕末万歳


僕が大河ドラマを一年間欠かさず観たのは、『風林火山』以来だが、完成度であの作品に及んだとは思えない。
舞台が日本が近代国家として歩み始めようという未曾有のターニングポイントである幕末であり、その時代を類稀な先見性で一筋の流星の如く駆け抜けた坂本龍馬。どう描こうが面白くならないわけがないのである。
そういう点で、龍馬一人をスーパーヒーローにするのではなく、多くの志士達の才能の中で切磋琢磨していく姿を観たかったのだが、そういうドラマではなかったのが個人的には残念である。
龍馬の物語を、苦境に陥った現在の日本を活気付けるヒントにしたいのならば、一人のカリスマに引っ張られるよりも、もっと草莽崛起の精神を訴えた方が良かったと思う。
ドラマとしての完成度は、どう考えても『坂の上の雲』の方が上。こっちは観ている人は少ないようだけど…。

とはいえ、一年間とても楽しく観させてもらったのは事実。
上川慎太郎は勿論、伊勢谷晋作も素晴らしく、毎週日曜20:00から(録画や再放送を観る事も多かったけど)は幕末ワールドに浸らせてもらった事を感謝したい。
特に二部の途中までは本当に面白かった。スタッフ・キャストの皆さん、お疲れ様でした。

あと、もう戦国時代の大河ドラマは飽きた。再来年の平清盛に期待。
それよりも、『坂の上の雲』完結編が楽しみだけど。
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