噛噛堂 あと2112冊

遅読、積ん読、併読、乱読。それでも読んどく、70までの2112冊。いよいよカウントダウン。

ラスト・チャイルド

2010年07月28日 | やぱミス棚

本年も、
クーラーなし、扇風機なし にて乗り切る我が家にあっては、
いくら冷房の利いた通勤車両内で読んだ内容も、
帰り着く頃には忘却の彼方です。

いやー、フツーの暑さじゃないです。
なのに今年もクーラー設置却下なのは、
室内冷房効かせちまったら最後、過激なまでの室外との「落差」に、
体はもとより気持ちがついてく自信がないから…

もはや夏という季節は 必要最低限 を旨とすべし。
なんとか眠ることと、なんとか食べることに於いて心血注げ。
ジョーダン抜きで命かかってる感がありますから。

そんなこんなで、レビューも必要最低限…(言い訳)


ジョン・ハート    ハヤカワ・ミステリ  2010年(2009年CopyRight)

2009年の作品を、2010年に読めるとは。うるうる。
「川は静かに流れ」では、この妻に惚れる理由がわからないという、
私的には穴とみる設定に納得いかず、どんなに賞とっているか知らないけどイマイチ感でしたが。

はぁ、本書でも、人物設定に腑に落ちない感のある部分はあれど、
読ませます。
読んでる間は、「夏」を忘れました…

読み進めるにつれ、「ラスト・チャイルド」のタイトルの意味が、あらゆる方向から迫ってまいります。

new108冊目(全114冊目)

ゴミ分別の異常な世界

2010年07月18日 | よのなか棚
サブタイトル「リサイクル社会の幻想」
杉本裕明・服部美佐子    幻冬舎新書  2009年

郷に入っては郷に従えから、
郷に入ってはゴミは従えの時代に…

各地方自治体のゴミ(リサイクル)処理事情にフォーカスした本書、
…しかし、いったん「リサイクルする」と宣言すれば、「ごみ」に戻すわけにはいかないのだ…
ダメなのね~ダメなのよ~
でもわかっちゃいるけど、やめられない止まらない。

ま、ゴミ問題だけじゃないですね。
一事が万事。
わかっちゃいるけど、やめられない止まらない。

new107冊目(全113冊目)

妖怪と歩く

2010年07月14日 | 「この人」を見よ棚

サブタイトル「ドキュメント・水木しげる」
足立倫行    新潮文庫  2010年(1994年単行本)


ませガキだったあの頃。
叔父の部屋に忍び込んではこっそり読んでた、「COM」と「ガロ」。
手塚治虫「火の鳥」が柱だった「COM」の方は、ガキが読んでも、まあわからないではない、どこか明快さがありましたが、
「ガロ」の方は、暗いわ、怖いわ、よくわかんないわ。。。
でも、それでもどこか惹かれるもの有り。

今にして、手塚と水木の確執を本書で知ったり、
ご存じ連ドラ「ゲゲゲの女房」で「ガロ」(劇中では「ゼタ」)創刊の経緯を知ったりしてみれば、
ガキの感じた二誌比較も、あながちズレてはいなかったのですねぇ。



妖怪よりも強烈なキャラをもつ水木氏を前にして、
「はたしてどこまでこの人を書けるのか…」と悩み逡巡しながらも、とにかく見つめ続け、書き続けてきた後に、著者の感じたこの感覚が、まさに水木とこの本の魅力を表しています。
…そして、水木のいるあたりから聞こえてくるのは強烈な生命力の叫びだった。食欲と性欲と睡眠欲と排泄欲に基づいた根源的な生命肯定のメッセージである。人の「死」や「不幸」をも取り込んで栄養素としてしまう、貪欲なまでの生の賛歌である……

執筆から15年を経ての文庫化に際して補記された「まえがき」と「あとがき」が、
米寿にいたってこの大妖怪が、少し変性している様も映して興を添えます。

new106冊目(全112冊目)

ゴールデンスランバー

2010年07月13日 | that's ものがたり棚

伊坂幸太郎    新潮社  2007年

それにしても見事に映画をなぞっていますな。







じゃなくて。
映画が、見事になぞってるわけですが。

しかしどーしても、「原作を読んでる」って感じじゃなくて、「ノベライズを読んでる」感覚。とほほ。

new105冊目(全111冊目)