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噛噛堂 あと2112冊

遅読、積ん読、併読、乱読。それでも読んどく、70までの2112冊。いよいよカウントダウン。

箕作り弥平商伝記

2010年09月10日 | that's ものがたり棚

熊谷達也    講談社文庫  2010年(2007年単行本)
 足の悪い弥平は徴兵検査も丙種だが、箕を作らせたならば天下一品。その箕を作るだけでなく売りに出たことから、“差別”ある世界を知り、そして恋を知り…


目で読んじゃうから、ついつい、もた~っとスローになってしまいますが、
展開される秋田弁での会話、実は、
めっちゃ早口 なことを知ってる身としちゃ、
秋田ジモピー俳優によるドラマでこれを味わってみたいものです。

ぼやーっと聞くともなしに聞いていると、
フランス語にも聞こえる(と、思う)秋田弁を、秋田弁のままに味わいたい物語。

new117冊目(全123冊目)

デパートへ行こう!

2010年09月08日 | that's ものがたり棚

真保裕一    講談社  2009年
 経営のひっ迫しているあるデパートの、ある“夜中”。宝石泥棒、逃避行の男女、ホームレス、ヤクザに追われる元警察官、そしてデパートの社長…等々、次から次へと絡み合って登場し、なんともはや賑やかな事態になって…


真保裕一。
『ホワイト・アウト』以来ですか。
どんだけ昔だ。

作風ってか、もはや別人?

new116冊目(全122冊目)




閑話休題。

世も末です。
先日、書店の平積みに見つけた新書の某著者。
新書界、なんでもありっすか?!
新書ってものの信ぴょう性まで一気に地に落ちてしまうような事態ですよ。
こいつに書かせるか?!祥伝社!
ほら。
案の定だよ、受け売りオンパレード。
祥伝社、ネタの出典きちんと確認しているかー?!
せーぜー著作権侵害で訴えられないようにな。

はー。

申し訳ありません、真保裕一氏とは一切関係のない独(毒)白でございます。

誕生日はジミー・ペイジ

2010年09月01日 | that's ものがたり棚

角田光代    新潮文庫  2010年(2007年単行本)

「めでたいですかねえ」思わずそんなことをつぶやいた…
そんな脱力妊婦のマキ。
「少しはうれしいよね」かすれた声で夫はおそるおそる訊く。「ちっとも」「ちっとも?」「ちーっとも」…
まったくこの状態にノれないマキ。

いっしょになってどんよりしているその空気は、
後半になってあれよあれよと、前半のマキをユルく感じれば感じるほど、
間違いなく涙腺を攻撃してきます。


未経験世界をこれだけ書き切る力量にゃ、感服です。

new115冊目(全121冊目)

建てて、いい?

2010年08月22日 | that's ものがたり棚

中島たい子    講談社文庫  2010年(2007年単行本)
 独身女の長田真里が、家を建てたくなってしまった。一人暮らしの家を「建てる」ってあり?ひょんなことから、でも確実に、真里の家づくりが進んでゆく…
「彼の宅急便」併録。


「漢方小説」以来の中島たい子2冊目。
「漢方小説」もそうだったけど、ルポな感じのテーマを「小説」に仕上げるんだね、この人は。
いや、時として、「小説な感じ」に仕上げたルポなのか?と錯覚してしまう。。。

だから建築家の福島氏の語るこんな言葉も、
小説の登場人物のことばというよりも、取材した相手のそのまんま語りに思えてしまうわけですが。

「一人の人間が住むというシンプルなライフスタイルを考えたときに、複数人数の家では見えない、家の原点みたいなものが見えてくる…最後に何が一番大切か、みたいなことかな」…

雑談なんかしてる方が、その人の真の姿が見えるという。その人自身が気づいていない面白いところも。「スリーサイズを採寸すれば大まかにその人が見えますが、もっと変なところ、足の薬指が妙に長いとか、そういうところを僕たちは測ります」…


たまたま土地があって、たまたま建築家の人と知り合って…みたいな恵まれた夢物語かもしれないけれど、
しかし、
土地を前に家族・親族が集まった時に、皆が皆「自分の家」に想いを馳せる場面、
「玄関入るとすぐお風呂!」などと議論交わしながらも仮想の家空間を浮遊するような場面、
おままごと遊びのゴザの上が無限の空間だった頃の幸せな記憶がよみがえる場面、

「住む」ことを、ていねいに、いとしく感じたくなる一冊です。

new112冊目(全118冊目)

ゴールデンスランバー

2010年07月13日 | that's ものがたり棚

伊坂幸太郎    新潮社  2007年

それにしても見事に映画をなぞっていますな。







じゃなくて。
映画が、見事になぞってるわけですが。

しかしどーしても、「原作を読んでる」って感じじゃなくて、「ノベライズを読んでる」感覚。とほほ。

new105冊目(全111冊目)

サクリファイス

2010年04月28日 | that's ものがたり棚

近藤史恵    新潮社  2007年

ロードレースとはいかなるものか。
ってあたりがさらりとわかりつつ、さらりとミステリーの気配もあり、と。

しかし、両方さらりで、結局どっちも印象薄く…

new94冊目(全100冊目)


 ところで。

さすが大殺界の恐るべき最終年「停止」の年…
てんこ盛りです。
まぁ、本が読めてるだけ上出来としましょう。


尚、てんこ盛りの中には副業プログにログインできなくなっちまった事も含まれておりますゆえ、お身内方はどうか副業へのアクセスでお時間ムダにされませぬよう…

プリンセス・トヨトミ

2010年04月17日 | that's ものがたり棚

万城目学    文藝春秋  2009年

ああ。
仕掛けが、ありえないほどご大層。
発想が面白いとか、奇想天外とかのレベルで楽しめる閾値を越えてます。
っていうか達していないというか。

そのご大層さを「説明」で切り抜けてしまった(っていうか切り抜けきれずにかなり苦しい)箇所がいくつかあり、
まあ、マンガで見たかったかな、という感じでしょうか。

これが大阪でなく、勝手知ったる横浜が舞台!だったならば、
地元贔屓の目線で別の楽しみ方があったのかもしれませぬ。

って、あたしゃもはや地元じゃないだろ!ブルーライトヨコハマ…(泣)
中田の新党結成に憤慨できる立場じゃないしー
桜木町の新スポットも恐らく今後ずっと縁がないだろうしー
くそー
はー
ヨコハマーっ


new93冊目(全99冊目)

あなたと共に逝きましょう

2010年04月13日 | that's ものがたり棚

村田喜代子    朝日新聞出版  2009年
 なんだかんだで今まで夫婦を続けてきた義雄と私。
そんな夫婦が、およそ睦まじいとは言えないすったもんだの中に終わった東北旅行から戻ってみれば、
夫はいつ破裂するかも知れぬという大きな動脈瘤を内に抱えた『風船』であることが判明した…


…むろん夫が死んでも明日はある。日にちは続く。しかしその明日は、将来、とは呼ばないのだ。将来とは人生の連れ合いが欠けたりするようなことのない、もっと翳りのない、まだ何かいろいろ充実してやることのある、そういう日々のことをいうのだ…

のっけから、
『夫婦』、それも30年も40年も『夫婦』してきた『夫婦』の風景が、これでもかこれでもかと展開され、
それは別に美しくもなんともないものだから、
素直に自分に引き寄せて、すっかり物語に入り込むことになるのでした。
だって、たった3年の我が家でも、それはもうトシがトシなだけに相手の『老病死』、我が身の『老病死』を考えない日はありませんから。

誕生にまつわる「ドンナ・マサヨの悪魔」がコテコテの小説!…てなノリでできあがっていたのに比して、
死や病や老いや夫婦をテーマにした本作は、いつしか限りなくノンフィクションな体験記をたどっているような気分にもなる一冊でした。

new91冊目(全97冊目)

刺繍

2010年04月07日 | that's ものがたり棚

表紙イラストと題字と、絶妙な活字・文字間・行間に誘われて手に取った一冊は、
第21回 太宰治賞受賞作。
それにしても、この年にして未だ太宰作品「走れメロス」オンリー…

川本晶子    筑摩書房  2005年

日々が過ぎるのと同様に、私たち父娘は、母に忘れられてしまった事実に、少しずつ慣れていった。慣れるというより、母の変化の慌ただしさについていけなかったのかもしれない。慣れるふりをして、一つ一諦めていくという作業を、その頃進めていたような気もする…

認知症で「壊れて」ゆく母。
器用で、エリの家庭科の宿題も、刺繍も編み物も、その手から様々なものをつくりだしていた母。
壊れても、その手は何かを作りだそうとするかのように毛糸玉をこねくり回し。。。。

介護系のネタもさほど珍しくはない、どころか食傷気味かもしれないほどの昨今ですが。
母の介護に実家へ戻ったバツイチ四十路イラストレーターの娘エリ、
その娘のうーんとうーんと年下の恋人・敏雄、
敏雄を慕う、というか恋している?!母、
「敏雄君にいっしょに暮してもらおう」と提案する父。
そんな4人の『生活』は、
淡々としていながらユーモラスで、
残酷なほど現実的で、
でありながら夢のようでもあり、
随所随所にホロリの種。
介護体験記が『小説』に昇華するのはどのようにしてなのか、
そのエッセンスがたっぷりと詰まっています。

母との時間に寄り添うように、私は刺繍をした。刺繍は祈ることに似ていた…
おお。
アタシにとっての編み物が、いつしか『祈り』に変わっていると気づいたここ半年ほど。
ここん箇所、ズバリ直球琴線に触れるのでした。
今日も編みます。

new89冊目(全95冊目)

凸凹デイズ

2010年04月01日 | that's ものがたり棚

山本幸久    文藝春秋  2005年
 凪海は、大滝とクロが運営する弱小デザイン会社「凹組」の新人。つぶれかけ遊園地の再生企画でキャラクターデザインが認められた凪海は、今をときめく新進デザイン会社のQQQに出向することになるが、QQQの美人社長・醐宮はなにやら凹組とワケありの因縁がある様子…。はたして生き残るのは凹組か、QQQか。青春オシゴト物語。
 

遊園地再生を旗振る副社長、
その比喩が 『ビルとテッド』の頃の莫迦っぽいキアヌ…

わかりやすすぎー(笑)

キアヌは『JM』んときが一番カッコよかったよな。うわ、過去形。

new85冊目(全91冊目)