西川監督作品「ゆれる」の、西川監督自身による小説「ゆれる」。
西川美和 ポプラ社 2006年
血のつながり。
うんざりするほど湿気にまみれ、どろどろと腐臭を放ち、べったりと貼りついてくるもの。
鼻の奥がツーンとくるほど甘やかな一瞬を誇り、うっすらと皮膚をやわらかく包み込むもの。
血のつながり。
いやも、いいも、ないもの。…
さてと。映画は見ていませぬ。
西川監督は、映画ですくいきれなかったことを活字に追い込む作業を今度の「ディア・ドクター」でもされているようですが、
映像の手練れイコール小説の手練れとはいかないようで。
表現者としての「思い」が、あまりにもちりばめられすぎた文章は、文章としては吟味されたのでしょうが、「小説」という作品手段で全体を堪能しようという身にとっては、
オール緊張をはらんだ文章の連続が、、、、少々かったるいのでした。
平平凡凡な表現もあってこその、ヤマ場、見せ場といったところでしょうか。
やはり映画で観たいものです。
もとい。映画も観たいものです。
特に、兄が知っているということを弟が気づくことになる、あのシーンを…
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