goo blog サービス終了のお知らせ 

噛噛堂 あと2112冊

遅読、積ん読、併読、乱読。それでも読んどく、70までの2112冊。いよいよカウントダウン。

悪意の森  上・下

2009年11月18日 | やぱミス棚

タナ・フレンチ    集英社文庫  2009年(2007年CopyRight)
 20年前。3人の仲良し幼馴染みはいつもの通り遊びなれた森に入るが、3人のうちアダムだけが「救出」されることになった。残り2人は殺されたのか?自ら失踪したのか?…
20年後。アダムは殺人課の刑事となる。相棒キャシーとの絶妙なチームプレイで事件を担当する日々だったが、ある日、20年前のあの森で、少女の遺体が発見される。断片的に蘇る記憶、20年前に繋がる人物…はたしてこの殺人は20年前の事件とかかわりがあるのか?…
エドガー賞、アンソニー賞、バリー賞、IVCAクラリオン賞、マカヴィティ賞、アイリッシュブック賞、ストランドマガジン賞、各賞の新人賞総嘗めのデビュー作!


いやー。
ほんとに新人さんですか?デビュー作ですか?

確かに、むやみやたらと文章中に注釈文が挿入されて、前半読みにくいったらありゃしないし。
アダム(ロブ)とキャシーのからみも、軽妙で魅力的な人物像を描き出しはするけれどここまでひっぱるかなー、と長いし。
しかし。
これで結末がトホホだったらどーしてくれる!と、ジレだす中盤から、
保証します。
ダルいほど長く思えたキャシーとアダムのやりとりも、
こうくるための布石。
これから読む方は二人の漫才コンビチックなかけあいも、いとおしむように味わって下され。


ミステリー? いえ、「愛」のはなしですから。

new45・46冊目(全51・52冊目)

笑う警官

2009年11月17日 | 見て記て

いくら他に見るもんがなかったとはいえ。ねえ。

角川春樹・監督    2009年  日本
だいたいさー、これ、向井万起男さんですか? 
まったくここまでのモノはいったい何の作品以来だろう… ってゆーか、最悪? かも。

主役は、上記の通り、向井さんには悪いけど向井さんにヒーロー性があるのか?
脇役は、アマ劇団も真っ青の、そこまでリキんでどーするな演技。
音楽は、ムダにジャズ。
カメラは、遠回したぁ聞こえがいいが、ただ写してるだけ。
そして、激しく恥ずかしいぞエンドロール!



相方  「ま、角川春樹だからねぇ。どうせ『キャバレー』風かとは思っていたけど。いやー、それにしても『キャバレー』からまるで脱却してないなぁ~。ある意味ここまでジブンの趣味を貫けるのはスゴいけどな、あはは…」

 だーっ。そんな予感がしてたんなら、「クリスマス・キャロル」の方に賛成票投じてくれっての!

肴    日本の名随筆26

2009年11月14日 | 食っ棚

初版から6年たった1990年に購入し、20年になんなんとする積んどくを経て今ここに…
まあ、この『肴』をしみじみと味わえるのは、今、このトシだからかもしれず。
積んどくにも何が意味があるもんです。
と、勝手に意味をつけてみる、20年の罪滅ぼし、と。

池波正太郎・編    作品社  1984年

日本の名随筆シリーズ!
その、編者とテーマの取り合わせの妙には唸りますって。
まずはこの「肴」にしてからが、池波正太郎。ずばり。
「男」は森瑤子。うはっ。
「顔」が市川崑。ほほう。
芝木好子の選ぶ「藝」、白洲正子えりすぐりの「陶」、野坂昭如が編んだ「死」、
どれもこれも、全100巻の目録を見ているだけでも楽しめます。

37人の執筆者は、このテーマのために書きおろしたわけではなく、
肴といえば、なるほどこの人、の池波正太郎氏があちらからこちらからと選び取っているのですが、
北大路魯山人あり、
東海林さだおあり(大家にはさまれて、あのショージ節も風雅なかんじに見えるのが可笑しい)、
林京子あり(←下戸なんだけど、下戸の書く、なるほどそれも『肴』か!の天晴れ)、
ある者は「日本酒には肴などいらぬ」と言い、
ある者は「ワインなどと違って日本酒は肴あってこそ」と言い。
いいねえ、いいねえ、
酒飲みたちのこの勝手さが。
嗚呼、しみじみ滋味…

さんざんイケそうな肴を紹介していて挙句、「私は家人の腕をほめたことがない。こうしたのをこしらえるのが当然だからである」ときた立原正秋にはドン引いたけど、
その『肴』にも、文にも、したたかに酔わせてくれたのは、開高健。ウマすぎます…

各執筆者に、
編者・池波正太郎に、
何より、この企画、この出版の作品社に、

new44冊目 (全50冊目)

グランド・プルテーシュ奇譚

2009年11月10日 | that's ものがたり棚

ご存じ古典新訳文庫。
バルザックねぇ。
谷間の百合すら読んじゃいないがレベルの、いまさら。。。

バルザック    光文社古典新訳文庫  2009年(1845年)

しかし以後、「何か、‘怖~いハナシ’、ない?」と尋ねられたなら、
お勧めしますとも、表題作「グランド・プルテーシュ奇譚」を。。。
これがまた短いだけに、ああもこうもと想像めぐらし、怖さは倍増。

そのノリで残り4編に臨むと、ちょっと肩すかし食らいますが。
恐らくこれらも、バルザックファンならば、時代と国を超えた『人間模様』の佳作として楽しむのでしょうが。

new43冊目(全49冊目)

小さい魔女

2009年11月01日 | 噛噛堂のできるまで棚

これもオヤジが「おみやげ」で買ってきてくれた本だったなぁ…
あのころ。
隣の家が100メートル先の、開発されたばかりのイナカ分譲地に住んでいた子供には、
本屋さんは遠い遠い存在でした…

オトフリート・プロイスラー    学研  1965年(CopyRight1957)
 ワルプルギスの夜の魔女の祭りに、小さい魔女は出る資格なし。なぜって、まだまだたったの127才なんだもの…
ところが年に一度のその夜、ブロッケン山にまぎれこんだ小さい魔女は、いじわるなルンプンペルおばさんに見つかり、魔女のおかしらに突き出されてしまったからさあ大変!
「よい魔女」になることを条件に許してもらった小さい魔女。相棒のカラス、アブラクサスのアドバイスに従い、「よい魔女」を目指して魔法を駆使するのですが…


そうですなぁ。キャスティングするとしたら、ターシャ・テューダーか? ザンバラ髪でね。

誰がどう見ても「よい魔女」だよなあ、てな成長ぶりの最後になって、ドンデン。
そしてそれが、最後の最後に、
さらにドンデン。
子ども心にも、今読んでも、胸のすくその最後にゃ、いっしょに叫びたい、
「ワルプルギスのよーる!」 って。

さ、いけずな上司にガッツリやられちまった日の夜とかに、
どーぞオトーサンも、オカーサンも、読んでいっしょにスカッと、「ワルプルギスのよーる!」


ウィニー・ガイラーの挿絵がまた秀逸です。
この線のタッチに、日本ではないよその国のにおいを見ていた気がします。あの頃。

Re6冊目 (全48冊目)