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噛噛堂 あと2112冊

遅読、積ん読、併読、乱読。それでも読んどく、70までの2112冊。いよいよカウントダウン。

ゴミ分別の異常な世界

2010年07月18日 | よのなか棚
サブタイトル「リサイクル社会の幻想」
杉本裕明・服部美佐子    幻冬舎新書  2009年

郷に入っては郷に従えから、
郷に入ってはゴミは従えの時代に…

各地方自治体のゴミ(リサイクル)処理事情にフォーカスした本書、
…しかし、いったん「リサイクルする」と宣言すれば、「ごみ」に戻すわけにはいかないのだ…
ダメなのね~ダメなのよ~
でもわかっちゃいるけど、やめられない止まらない。

ま、ゴミ問題だけじゃないですね。
一事が万事。
わかっちゃいるけど、やめられない止まらない。

new107冊目(全113冊目)

「事業仕分け」の力

2010年05月13日 | よのなか棚

枝野幸男    集英社新書  2010年

「片付け、しなきゃなー」
と言う定番のボヤきでエンジンがかからなくても、
「仕分け、しなきゃ!」 これで一気にスイッチが入る今日この頃です。
今期一度も着ることのなかったセーターも、天下る先なくズバッと「仕分け」してみました。
(ちいせぇ~)

まさに、旬の一冊。
そして、10年後に必ず読み返したい一冊ですね。
現在の政治の旬が、10年後に熟成の芳香を放っているのか、はたまた腐臭を撒き散らしているのか…

new98冊目(全104冊目)

普通の家族がいちばん怖い

2010年05月02日 | よのなか棚

岩村暢子    新潮文庫  2010年(2007年単行本)

ついこの間、知りあいの「うちのコ(14歳)まだ本当にサンタさんがいると思っているの」…
なる発言になんともコメントを返せなかったという経験をしたばかりのところにこの本です。

223世帯を対象にした「正月」「クリスマス」を主軸に、七夕、ひな祭り、節分等のその他年中行事の実態調査。
ただの実態調査なんだが、この現実を養老孟司の帯広告通りホラーと感じるか、
どこが悪いの?と感じるか。
これは世代間的な感想の差が現れるであろうな~、と予想した当のジブンは、
ある部分はホラーと感じ、ある部分はアタシもそうだしーと思い…
なんとなれば、私好みにこだわって各種行事をアタシルールで演出していく主婦年代と、伝統浸み込み主婦年代の分岐点が、生年1955年前後なのだというからむべなるかな。

ま、伝統行事といったって太古の大昔から続いているわけでもなく、
七夕なんか太陽暦の7月7日にするもんだから梅雨のさなかにやってるわけだし。
盆暮れ正月にこそシャカリキに働かなくてはならない人(&そういう人のいる家族)はもはや少数派ではないと思うし。
もちろん文庫版あとがきの通り、…人はどうも私を、日本の伝統行事推進者か保存委員みたいなお堅い人間だと思っているらしい。はて、困った。だから今一度言わなくてはいけないだろう。「この本は、日本の伝統行事や正月の伝承り御節が衰退している事を嘆いたり戒めたりしている本ではありません」と。
そういう本なのです。誤解のないように。文脈が批判風である箇所もあるけれど。

223世帯をただただ浮かび上がらせただけのこの本が放つものについては、
各章各章辿りながら、ぜひとも「誰か」と語りあいたい。
そんな、ただごとではない気分に満ちて、いったん読み終えた、という一冊でありました。

new95冊目(全101冊目)


それにしてもこのタイトルとサブタイトル。
著者のスタンスに反して、読者に予断を許しまくってしまうこのタイトルのつけようは…

心にナイフをしのばせて

2010年03月31日 | よのなか棚

奥野修司    文春文庫  2009年(2006年単行本)
 その事件が起きたのは、1969年。高校入学間もない加賀美洋は全身をめった刺しにされた上に頸部を切断されて死に至った。犯人は同級生・少年A。40年近くの歳月を経てもなお、情け容赦なく事件を引きずらざるを得ない遺族に添って取材を進めていた著者が知った衝撃の事実とは、少年院で更生(?)した少年Aが、長じて弁護士となっていたことだった…!
少年法とは何なのか。被害者の視点を欠く法律が、犯罪により傷ついた被害者の遺族を更にどん底へと引きずりこんでいる実態を明らかにした渾身のルポルタージュ。


服役を終えた犯人が弁護士として活躍している?!

小説?
と、一瞬迷うほど衝撃をおぼえる帯広告ではありますが、本文の大部分は淡々とした独白形式。
導入部分と、その後ポツポツと母親の語りは挿入されるものの、
母親がどれほど「壊れた」のか、残された家族がどれほど「底を見た」のかを浮き彫りにするのは、
今は家庭も持ち、仕事も持つに至った、洋の妹による独白です。

さて、「心にナイフをしのばせて」いるのは誰なのか?

このタイトルの意味を知るその箇所まで読み進めた時には、その心にしのばせているナイフのあまりの鋭さに言葉をなくすしかありません。

その一瞬一点で起きた犯罪が、
どんなに長く、どんなに広く闇を投じるものなのか。
読後はただ、その闇を知らずにいられる奇跡を思うばかりです。

new84冊目(全90冊目)

居住の貧困

2010年03月06日 | よのなか棚
本間義人    岩波新書  2009年
 住宅。それは本来、国民の人権としての居住権を保障する上で社会政策の一環として展開されなければならないはずの問題。それが政策なきままに、いや、社会政策ではなく「経済政策」として展開されてきた結果の諸問題を提示する一冊。


災害とは背中合わせのこの国土。
ジブン自身の高齢化は想像の及ぶ範疇内。
「ハウジングプア」は他人事ではありませぬ。

ジブンの金の言い訳に日々を費やしているあのお二人には他人事でしょうがねえ。。。



図書館新着本コーナーの中から、
普段なら手に取らないかもしれない一冊をムリヤリ選んでみるのも此の如く一興でしたな。

new75冊目(全81冊目)

黒いマナー

2010年02月28日 | よのなか棚

カメハメハ大王からのプッシュ本です。

酒井順子    文春文庫  2010年(2007年単行本)

少女だと思っていたヒトが…
今やすっかり御意見番の風格を備え、満を持してのマナー本。

マナー本といえば新社会人へのプレゼントとしても無難なアイテム。
かくいう噛噛堂もかつて「ドタンバのマナー」(サトウサンペイ)を毎年のように贈った時期がありました。
しかし今。
ヨノナカのことどもが、ドッグイヤーで変化してしまう「今」にあっては、
知ってるつもり、わかっているハズ、分別盛りのアラフィフこそが、こんなマナー本のお世話になるべきなのでしょう。
誰に対しても常に丁寧にしていれば問題はないかというと、この時代においては問題大アリ…(本文より)
その問題大アリの有様を、筆致静かに「いかがなものか」とご提示されれば、
筆致静かであるほどに反比例する笑の渦。

いえ。
笑ってる場合じゃないし。

あたくし、各所で、
いてっ。 特にねー 「年賀状のマナー」章じゃ、満身創痍(爆)
ま、自分自身を笑えるならば、まだ何とか世の中のマナートレンドについていけるということでしょうか。


尚、勝負勝負勝負勝負の毎日だったこの2週間。
バンクーバーの皆様には、「勝負のマナー」章をお贈りしましょう。

new73冊目(全79冊目)

トラウマの国

2010年02月16日 | よのなか棚

「素晴らしきラジオ体操」のついでに、そうそう、「ご」さんから薦められていたっけね、と本書もお貸出しに加えてみれば…

高橋秀実    新潮社  2005年

うわっ。
やっぱ、日本辺境論に通じてないか?
うーん。日本辺境論の方をよくは噛み砕けてないので、なんとなく、なんだけど。

ゆとり教育の空回りも、
ビジネスマンの英語も、
地域通貨の使い道も、
肌でしっくりわかっちゃう点では日本辺境論よりはるかにキョーレツな日本人論。

妻の殺意章についちゃあ、しっくり来すぎて怖い。 (苦笑)
田舎暮らしの現実章についちゃあ、相方にご提示して差し上げたい。

ああ我が身とことん、日本人。

new70冊目(全76冊目)

日本辺境論

2010年01月27日 | よのなか棚

内田樹    新潮新書  2009年

「はじめに」で、すでに面白さが約束された一冊のあのカンジを得て、ついニマニマ。
そして中盤で、ぐうの音も出ない 状態。
中盤以降に、古今の哲学者たちが登場するあたりでやや足踏みしてしまうも、
実にすがすがしく読了っ。





で、何をどう感じ入ったのか、っちゅうハナシになりますと、
うん。もう一度読んでみます。

いや、とりあえず付箋だらけマーカーだらけなんで、そこだけでも。

ま、著者も相互に関連のない事柄をランダムに列挙している人間をつかまえて「相互に関連のない事柄をランダムに取り上げている」と文句を言われても困る。そういうことをやろうと思っているわけですから。 と言っている通り、あちらにもこちらにもと散漫に広がってゆく論件の山なんですから、ただ楽しみ、時に立ち止まり、時に感に入りと、それだけでもいいじゃないですか。
そうして何回かめかの読了の後に、ぐうの音も出ないところから「ぐう」くらいは音を出せるようになるのかもしれませんから。

とりあえず本棚にしまいこまず、いつパラリとしてもいいように、手元に置いておく本となりそうです。

new66冊目(全72冊目)

美智子皇后と雅子妃

2009年12月15日 | よのなか棚

福田和也    文春新書  2005年

というわけで、納得いかねーぞと積読を漁ってみたら、ありましたわ。
皇太子と(つまりアタシと)同年代の福田和也の手による皇室本が。

「そんなことじゃいかんのだ」なんて感情論じゃなく、
本にまでするならば、やっぱりここまで解きほぐして提示してくれなきゃ。

『美智子さまの…』のオヤジのグチったれ節の後だと、
福田節が2倍冷静で、3倍論理的に見えるナ。

new49冊目(全55冊目)

美智子さまの恋文

2009年12月15日 | よのなか棚

橋本明    新潮文庫  2009年(2007年単行本)

天皇のご学友・橋本明氏。
ってことは、皇太子と同年代のアタシにとってみれば親の世代。
ってせいなのかどうなのか、
全編違和感。(美智子さまの書いたという推測のお手紙部分を除く)

ここまであからさまな皇太子(&雅子妃)バッシング。
何様ですか?
親の世代として納得いかねーんだってことなら、自分の息子にでも正面切ってガンつけたらどうですか?

あくまで美智子様の手によるというのは推測だが、という前提で公開されている秘蔵の文書の、
高潔さ、清々しさ。
恐らく、いや間違いなくその手による実物でしょう、と納得する底力のある文章。
こういう形で、こんな前後の文脈の中で紹介されるべきものじゃあない。

new48冊目(全54冊目)