アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

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役者交代?

2006-01-08 07:27:28 | 恋愛・結婚
2004年/2005年の年末年始は何をしてたんだろう~ってこのBlogをさかのぼってみたら、去年は「20代の集い」で知り合った人たちと年越しパーティーをして、新年はチャイナタウンでお粥をすすってました。恋人いない分、活発な活動をしてたんだなと、自分の行動力に驚き。今年はというと、打って変わって地味な年越し。年を越す前に、Jimmyと11時頃就寝して、いつ年が明けたのかも分からずじまい。こんな平凡・退屈な僕の年末年始を、振り返ってみました・・・。


<12月30日>

年末、仕事納めをしてJimmy宅に到着したのは30日の夜8時過ぎ。約束どおり、Jimmyは夕食を作って待っていてくれた。だけど、Jimmyが、ゴホゴホいってる。風邪をひいたみたいで心配。

肉・チーズが好きなJimmyが作った夕食は、グリルされたチキンにサルサソースとチーズが乗っかったものだった。それに、茹でたブロッコリーが添えられていた。もちろんブロッコリーには味がついていないし、チキンも、特に下味がついているわけではなく、胸肉がデ~ンとお皿に鎮座している状態。だけどJimmyが作ってくれた手料理だし・・・と我慢して頬張っていた。

そして僕がチキンと悪戦苦闘しながら、半分くらいを食べ終えた頃、話題が旅行についてとなった。僕がクルーズ旅行で知り合った人から聞いた話として、彼がブタペストで入ったゲイバーがかなりワイルドだったというのを話したのがきっかけになったのだけど、またもや先を読まないJimmyが自分の体験談を披露しはじめた。――嫌な予感。

「僕も旅先で、サウナやワイルドな場所に行ったことあるよ」、とJimmy。

「僕はないなぁ。怖くない?」、と僕。(←すいません、少しかまととぶってます・・・)

「パリにもセックス・バーがあって、僕ものぞいてみたよ。旅行に行くと、そういう場所を見てみたい」とJimmy。

「だけど、もうそういう場所には行かないでしょう?」と、僕という恋人がいることを確認してみた。

「いや、行くんじゃないかな」

平然と、こんな問題発言をするJimmyに、唖然。

「え?何で?」

「僕のこれまでの経験からして、一人の人とだけしか関係を持たないというのは現実的じゃないんだ。例えば、昔付き合っていたDavidとは、1年間つきあった後、別の人とも関係を持っても良いっていうオープンな形になったし。一人の人にすべて完璧なものを求めるって現実的じゃない」

「じゃ、僕以外の人ともセックスしたいって思うんだ」

「いや、これまでTyと付き合い始めてから、他の人とセックスしたいと思ったことはないし、してもないけど・・・。例えばジムにいったとき、シャワー室で僕の正面で自慰行為している人がいたとして、互いに体に触れないし体液も交換しない場合、それはセックスをしたということになる?」

そんな、ジムのシャワー室で、突然自分の前に自慰行為する人が登場するっていうセッティング自体、僕にとってはショッキングな状況なんですけど・・・。Jimmyには、きっと過去にそういう経験があるんだ。そういえば、昔付き合った人の中にも、ジムで知り合った人がいたと言っていた。

「見てるだけでも、それはセックスしたことになる。だって、その後、電話番号とか交換するかもしれないじゃん。互いに眺めながら、そういう性行為をしたっていうことで、向こうもJimmyが気があると思って、それ以上の関係に進展する可能性がある。チャットや電話も含めて、人がかかわってるものはセックス」

「じゃ、ポルノビデオもダメってこと?」

「ポルノビデオはOKだよ。だって、ポルノ男優からJimmyに電話がかかってくることはないでしょう?」

「僕のこれまでの体験からして、そういうのって現実的じゃないんだ。この人とだけしか性交渉をしないっていう約束をするのってしがらみ。逆に、他の人とセックスしても、それは単に性行為であって、その人を愛しているということじゃない。愛しているのは君だけだけど、性交渉は他の人ともするっていう関係、納得できない?」

ここまでJimmyの理論を聞き続けた時点で、僕は我慢して食べ続けていたチキンの胸肉を吐きそうになった。なんとか最後の一口を水っぽいブロッコリーと一緒に飲み下し、フォークとナイフをテーブルに静かに置いた。

「他人と性交渉するっていうことは、Jimmyが僕に性病とか染す可能性があるよね?」

「体液は交換しないし、intercourseもしないんだよ。だから、僕はこれまで性病にも感染してない」

「それは『これまで』の話であって、『これから』を保証するもんじゃないよね。Jimmyが他人とセックスするっていうことは、僕にとってはリスクだよ」

「今までの関係では、うまくいってたんだけど」

「分かった。Jimmyが言いたいことはよく分かりました。だけど、この一つの状況を眺めるのに、Jimmyの視点と僕の視点は完全に違うね。Jimmyの意見を聞いていると、『自分は鳥籠に閉じ込められたくない』っていう被害者意識がとても強い。だけど、僕にしてみると、それは単に自分の弱さに流されているだけで、相手のことなんて全然考えていない身勝手な行為」

「弱さじゃないよ。これまでの体験から、現実的じゃないって言ってるんだ。それに、これまで誰にも、『僕以外の人とセックスいないで』ってお願いされたことない」

「じゃ、僕がお願いしたらそうする?」

「そうしてみる努力はするよ。もしくは、色々考えてみて、そうできないって僕が決断するかもしれないけど」

「それはいつになったら分かる?・・・ま、これは今聞いてもJimmyは答えを出せないんだろうけど。わかった。じゃ、Jimmyが『努力してみる』って言うんだったら・・・。だけど、こんな話をするのって、早すぎじゃない?僕たち、付き合い始めてまだ2ヶ月くらいだよ。もう少し、ハネムーン期間を味わいたかった」

「こういうことは早い段階で話し合っておいたほうがいいんだよ。ほとんどのカップルが、こういうことを正直に話さないで避けるから、浮気して、結局関係がダメになってる」

「Jimmyの誕生日の前日、しかも年末年始の4連休の最初の夜にこういう話をするのって、ものすごくタイミング悪いと思うんだけど。それに、僕が拒絶反応をするかもしれないって考えてみた?他の人ともセックスしたいって言うっていうことは、僕が愛想つかして関係がそれで終わりになるかもしれないってことだよ。Jimmyにはその覚悟が出来てたってこと?」

「タイミングが悪かったのは謝るよ。話の成り行きでこの話題になったっていうだけで、特に今晩、この話をするつもりはなかったから。それに、付き合い始めてからこれまでに他の人とセックスしたいって思ったこともない」

単純には喜べないし、納得いかないけど、これ以上、議論を繰り返しても結論出そうにないのでこの話はこれで終わることにした。

そのまま夕食を終えて、僕たちはリビングルームのソファーに座って、Jimmyのレコード(本物のドーナツ版)を聞いた。僕を楽しませようとはしゃぐJimmyなんだけど、僕は心ここにあらず。Jimmyが僕を笑わそうとすればするほど冷めていた。そしてレコードを何枚かかけ終わって、

「Jimmyが僕を楽しませようとしてくれてるのは分かるんだけど、あの話の後じゃ、難しいよ」と僕が切り出した。

「家に帰る?僕は君に泊まって行ってほしいんだけど。タイミングが悪かったことは謝るよ」

平日だったら、家に帰っていたと思う。だけど、明日は大晦日。しかもJimmyの誕生日。年末年始はJimmyと二人で過ごすことしか計画していなかった僕は、ここで意地を張って家に帰っても辛いだけ・・・そんな打算も働いて、この晩はぐっと堪えてJimmyの家に泊まることにした。しかも、仲直りセックスもしてしまったし。僕はやる気なかったんだけど・・・。

<31日>

Jimmyの誕生日。年に一度しかやってこない誕生日だし、昨晩あった出来事はとりあえず今日は忘れることにして、Jimmyをお祝いすることに専念した。実は前日、ゲイ・ショップに行ってカードを購入して、Jimmyへの誕生日メッセージを書いていた。内容は、「今年は特別な年になったね。来年は丸々1年間、一緒に過ごせるのを楽しみにしています」っていうような感じで書いていた。昨晩のJimmyとの議論の途中、この誕生日カードを書き直そうかとも思ったけど、せっかく書いたし、渡すことにした。

朝、コーヒーを飲み終わって、シンクにカップを置きながら、こっそりキッチンのテーブルの上にカードを置いておいた。僕の後にキッチンに入ってきたJimmyは、早速、僕のカードを見つけた。

「おー、誕生日カードだ」と嬉しそうに声を上げるJimmy。

早速封を開いて中身を読み始める。カードの表紙には、"If you rub me the right way..."とあり、アラジンの魔法のランプの写真が印刷されている。そして中には、"Your wish will come true"。つまり、「僕を正しく擦れば、願い事がかなうよ」っていう意味なんだけど、「正しく擦れば」っていうところに、ゲイならではの意味が込められていた。

「Sweet. Thank you」とお礼を言うJimmy。

「明らかに、このメッセージは昨日の夜より以前に書いたものなんだけど」、と僕は一応フォローを入れておいた。だって、あの議論の後じゃ、普通こんなラブリーなメッセージは書けない。

*  *  *

午後、映画『The Producers』を観にいき、その後、イタリアン・レストランでお祝いをした。支払いは全部、僕。アメリカでは、バースデーの人にはお金を使わせないっていう習慣が(一部)ある。Jimmyは僕にそういうことを期待していなかったみたいだけど、この日は王子様扱いしてあげました。あんなことがあった翌日なのに、僕って心が広い!20代前半だったら、絶対にありえなかったような自分の成長振りに驚き。

そしてこの晩、僕も喉の調子がおかしくなってきた。Jimmyに風邪を染された模様。風邪薬を飲んで、朦朧としているのに、今日、3度目のベッドイン。ちょい、多すぎないか?と訝しながら、Jimmyの誕生日だし・・・結局、Noとは言えずに言われるがままに応える僕。今にして思うと、Jimmyは昨日の罪滅ぼしをしていたのかも。(別の方法は思いつかなかったのか!?)

――結局この晩、真夜中を待たずして、11時過ぎには意識を失うようにして風邪気味の僕たちは眠りについたのでした。(いつの間にか年明け。)

<元旦>
朝目が覚めて、いつもと変わらない週末の朝。まじめに年越しのカウントダウンをしなかったせいもあり、本当に年が明けたのが信じられない。しかも、窓の外を見ると、寒空の下、ジョギングをしている青年の姿が目に入ってきた。今日は本当に元旦?

僕は外出したかったのだけど、「元旦でお店もほとんど閉まってるよ。それに風邪気味だから自宅でゆっくりしたい」というJimmyの言葉に、僕たちは終日、自宅でゴロゴロ過ごした。夜、『The Family Stone』という映画を観にいったのが唯一の外出でした。

映画の中のLuke Wilsonがメチャいけてた!Jimmyも、少しLuke Wilsonに似てるかも?映画を観終わったとき、Jimmyに「Luke Wilsonにちょっと似てるんじゃない?」ってお世辞を言ってあげたらマジで喜んでた。

二人してゴホゴホの中、この晩、Jimmyが面白いウェブがあるよと言って僕に見せてきたのが、前回ここで紹介したChris&Gearyのサイト。しかも、このサイトにJimmy自身のワイルドな写真が掲載されている。2日前のことになるけど、30日夜の会話の内容をいまだに引きずっていた僕にとって、その写真を見せるJimmyの無神経さというかぶっきらぼうなところが、恨めしいというか呆れるというか。

しかも、Jimmyがこのサイトの中の写真を色々とクリックして見せてくれたのだけど、中にはアイコンの色が変わっていて、最近、Jimmyがこのサイトを見ていたというのがバレバレに。既に見ているはずなのに、食い入るように男たちの半裸の写真を眺めるJimmyを横目に、僕は疲れてベッドへなだれ込んだ。目をつぶって横になりながら、Jimmyが写真をクリックするカチカチという音が聞こえる。そんな状態が続くこと10数分。眠りに落ちる前にシャワーをと思い、僕はバスルームへと姿を消した。

シャワーを浴び終わり、歯磨きもし、寝る準備万端で僕は寝室にもどってきた。Jimmyはというと、今度は別のウェブサイトで半裸/全裸男たちの写真を見ていた。唖然。(この写真も、Jimmyが眺めていたサイトにあったものの一つ。)

疲れと諦め。僕はそのまま寝ることを決めて布団の中に入った。そしてしばらくして、Jimmyが全裸で僕の上にのしかかってきた。

「写真みてたらやりたくなった?」って皮肉たっぷりにJimmyに言ってみた。

「いいや。君がセクシーだから」

あまりにcheesyで、まるっきり根拠に欠けるJimmyのセリフに笑ってしまった。あれだけポルノサイトを眺め続けておきながら、このJimmyのセリフをまともに信じる方がオバカさん。

お酒に関してもそうだったけど、Jimmyって、なにかと依存症癖があるんじゃないかなぁ。セックス依存症っていう病気もあるし・・・。

ちなみに、このサイトにセックス依存症の定義が載っている。これによると、『まず「セックスが好きな人=セックス依存症」ではありません。セックス依存症とは、他の何よりもセックスを最重視している状態で時に人間関係の破綻や犯罪行為を犯すなど生活に支障を及ぼします』とある。Jimmyは単にセックス好きなだけかも。だけど、僕との人間関係が、Jimmyのセックス好きが災いして破綻すると、Jimmyはセックス依存症に当てはまる?

<2日>
明日は僕もJimmyも仕事始め。年末年始というより、普通の週末が過ぎ去ったという感じ。しかも、二人とも咳がひどい。唯一、熱がないというのが救い。こんな症状だというのに、Jimmyはまた朝からhornyな様子。さすがに付き合いきれず、このときはJimmy一人で行ってもらった。


今回の年末年始は、Jimmyに振り回された感が強い。新年の抱負なんて考える暇もなく、このブログを更新する気力・時間も奪われ・・・。1年後の年末年始、このブログに僕は何を書くのだろう。またJimmyは登場するのだろうか。

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