「描く」仕事の現場から

イラストレーター兼デザイナー兼ディレクターTETSUの独り言

■MIXI規約改正問題、終息へ。

2008年03月21日 | ■社会
何かと,振り回されて、
大いに勉強になったMIXIの規約改正問題だが,
改定した規約が3月19日に発表された。

問題が特に大きかった18条は全面撤回。
加えて,様々な箇所にユーザーサイドからの
意見を取り入れた改訂がなされ、
ユーザーの多くからは、「一定の評価」は得た。

この問題はこれで、一応の決着といえるだろう。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/03/19/030/

しかし、私が特に感じたのは、リアルに自分も当事者の
一人として、この現場に居合わせた事で非常に多くの事が
勉強になったということ。
「著作権」について、これほど深い議論が2週間以上、
徹底的に行われたのは、日本のネット史上に残る出来事
ではなかったろうか。
今後の在り方も含め、非常に多くのヒントを学ばせて
いただいた。多くの知的副産物を得たので、MIXIには
悪いのだが,非常に感謝している。

MIXI、クリエイター、コミュニティ。

2008年03月12日 | JILLA(日本イラストレーション協会)
ここ数日で、実に多くの「理由」が見え出したMIXI規約改定
問題。最初の3,4日でその「規約改悪の影響」が予想し尽く
され、ここ何日かは,それでもその規約を出してしまって,
かつ簡単には規約を引っ込められない「MIXI」の裏事情に
ついても、ユーザーだけでなく多くの人から関心が寄せられて
いる状況。

ここ何日か恥を忍びつつ、この問題の重要性と警鐘を鳴らす
意味で、拙く綴っていたが、私の近くの人たちとも問題意識も
共有出来たように感じるので、私がそれをここで再び、一夜
漬けで書き出したノートよろしくぶちあげてもあまり意味が
ないのでそれについては記述はしない。

直面している問題についてだけ,書こう。
コミュニティ閉鎖についてだ。

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といっておいて,いきなり脇に逸れるが、
イラストレーターには、残念ながら門戸を開いた業界団体がない。
メジャーで入賞歴があれば入れる団体はある。
(例えば,TIS/東京イラストレーターズソサイエティ
http://www.tis-home.com/index.cgiなど。)
ただ、それでは、フリーランスとしてイラストレーターとして
食べていく事を普通に選ぼうとするまだ、芽吹いていない若い
才能の多くは入れないし、芸術家保険も受けられないし、何の
セーフティネットもない、賃金の保証も著作権もクソもない道
ばたに放り出され続けている現状がある。その責任はどこにあ
るのか?育成の場を広げる努力をしきれないで、指針を提示で
きなかった,先人であり,私たちそのものだ。道ばたには、
才能があって、仕事の仕方がわからなくて、かつ,どこにも受
け入れられていない「原石」がいる。僕はここ数年,こういう
原石たちをとてもたくさんみて来た。彼ら,彼女らの自己責任
は否定しないが、活躍出来るはずの原石が多く、行き場を失っ
て迷っているのが今の日本のクリエイティブ。
ただでさえ,小さな国なのに、そんな原石をほったらかしては、
この国のクリエイティブに未来などあり得ない。
「原石」だけではない。中堅の多くのプロが料金の価値格差に
この業界で仕事をする事をあきらめる現状がある。
こういう,不況下においては特にその傾向は顕著だ。
これも、そのままにしておいてはいけない。

Jリーグが成功した背景には「Jリーグ100年構想」がある。
地域に根ざした適正な人材のピラミッドを各地で広く作る事によって、
人口に限りのある日本という狭い国から、多くの才能をコンスタントに
吸い上げていくことと、人材育成していくことを可能にしようとした。

選手だけではない。それぞれのチームに2部があり、3部があり、
ジュニアチームがある。あるいは,湘南のように、ベルマーレという
地域スポーツ事業を株式会社にして,湘南のスポーツのプロ=ベルマ
ーレという図式を作って,地域活性に成功している例もある。

さらにJには「セカンドキャリアサポートセンター」がある。
Jの選手であった人の経験を他の業種でも生かしてもらい、
人的資源を社会還元しかつ、若くして選手寿命を終える多くの
中堅プロたちを積極的にサポートしようと言う試み。

つまり、「原石を磨く」「人的資源を生かす」意志を持って、
強力に動いている「協会機能」があるからこその、今のJリーグ
の隆盛があるのだ。
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MIXIに出会った3年前、僕の中で1つの実験として
「Creator's Networks」は始まった。
僕が,様々な仕事の紆余曲折を経て、今の仕事をしている
「経験」を書面化して、伝える事で磨かれる原石もあるはず
という思いから。

将来的に「日本イラストレーション協会JILLA」においても
その経験値は、役に立つに違いないという思いもあった。

「承認制」「紹介なしで入れない」「コミュニティ」の
コントロールがしやすいなど、リアルなケースワークを質疑応答で
疑似体験してもらいたいと考えていた僕にとって、MIXIは理想的な
ライブスペースだった。
「広告業界」におけるドローイングライターやイラストレーター
カンプライター、コンテマンなどの仕事は「守秘義務」がある故に、
美術大学の授業レベルでさえも、その現実のトップランクのレベルを
垣間見る機会はまず,ないと言っていい。書籍は何冊か出ている。
が、前後の「文法」があって、その技術というつながりが理解出来
るのであって,書籍,印刷物だけではなかなか,その凄みは伝わら
ないのである。伝わらなければ,後進はいなくなる。
先達の使っているプロの仕事道具もどんどん廃盤になり、技術を継ぐ
ものもどんどん減っていく。
今,私が見ている風景は,そうやってやせ細っていく日本のクリエイ
ティブそのものだ。話がそれた。
で、MIXIのコミュニティとして始めたCreator's Networksは3年間
いろいろな質疑応答の流れの中で密な時間を何人かの仲間と共有する
だけでなく、時系列の制作過程や練習用の作画などの公開などを含めて
リアルに多くの「フリーランス」の事業者の離陸を見守って来た。

今回の規約改定で、理由は様々あれど、このコミュニティの根幹に
あるものは全て保護されない条文がある。このままであれば、ここ
は管理運営の責任上、全部閉鎖せざるを得ない。MIXIからは撤退する
タイミングなのかもしれない。これと同様に,多くのクリエイターの
コミュニティが今回の規約による著作物の扱いについての問題を抱え
悲鳴を上げている。万人単位のコミュニティを無償で育てて来た、
有志である管理人がクレームを付けられられているケースも少なから
ずある。

MIXIを良質のコンテンツたらしめてきたのは、多くのクリエイター
ではなかったのか?

「クリエイターのプラットフォームになりたい」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/08/news013.html

これはMIXIの笠原社長の言葉である。
今となっては、現実との乖離に違和感を覚える。

商業的なダイナミズムだけが、クリエイターのメリットではない。

ここまでのMIXIはすばらしく有益な空間だった。
本当に感謝してもいる。
だからこそ、きちんとした規約改正を切に望む。






NET検索についての著作権許諾自体が不要に?

2008年03月08日 | ■社会
ここのところ、MIXIの規約改定騒動で
恐ろしいスピードで法務関係の情報を
頭にたたき込まなければならないと言う、
やや本業と違う部分での頭をフル回転な
日々なのだが、その件、どうやら、
こういう事もふまえてなのかもしれない。

http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=AS3S22018%2022012007

つまり、「著作権」の許諾に関する認識も
少し変えようと国が言い出して来ているのだ。

> 「世界最先端のコンテンツ大国の実現を目指して」
> と題した案は約50項目
これは、以下からダウンロード出来るようだ。
www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/060609keikaku.pdf

まだ、法案が通過した訳ではないようだが、
(3月中旬)実現すれば、非常にたくさんの
コンタクトが起こる(いいものも、悪いものも)
のと同時にインターネットにおける「自己防衛
能力」を各自が高いレベルで持ち合わせなけれ
ばならない、そういう時代だということかもしれ
ない。

「可能性」と「リスク」。
「チャレンジ」と「防衛」。
表裏一体のこれらの事象が、国内、海外違う文化の
人間たちをも巻き込んでいっぺんにやってくる。

これは、鎖国を解き放った時くらいのインパクト
ではあるまいか?(大げさか?)
インターネット自体、本質的にはそういうものであるが、
いくつもかかっているうちのいくつかのフィルターを
とっぱらおうということ。

フィルターをかけていただく中で情報交換する事を
有効利用していたものにとっては困ったものだが、
こと、MIXIの問題に関しては、法案の如何に関わらず、
MIXIがSNSであり続けるのか、もうその気はないのか
という問題でしかない。ビジネス的な「数」で考えれば、
グーグルの「OpenSocial」にも参加しAPI公開に向け
準備を進めていることも納得出来るが、それは同時に
ここまで優良コンテンツを内包させて来た自己の体質
自体を変化させていく事に他ならない。

いろいろなネットの「中身」が考え直す時期に来ている。

MIXI規約改正の問題(経過まとめ)

2008年03月07日 | ■社会
さて、MIXIの騒動もすでに4日目。
私個人としては、情報を集めた上で現状は、事の推移を静観します。
著作物を多くお預かりしている身として、必要な判断と行動を行って
いきたいと思います。

【MIXI規約改正問題(経過まとめ)】
■3/4日にMIXI運営事務局が4/1日改正の新規約を発表。
■同日より、ユーザーから多数の批判が噴出。
■同日、ユーザー有志による18条改正問題コミュニティが複数発足。
 直接関連の大きい著作権、クリエイター関連のコミュニティ始め、
 意見が相次ぐ。
■問題は18条のみでない事が具体的に指摘されていく中で、ユーザー
 あってのMIXIと言う使用者側の認識と海外進出等含めコンテンツを
 如何に展開、運用するかの姿勢面等で、MIXIの企業姿勢との乖離が
 様々指摘され、多くのユーザーがこれを問題視。
■問題点が解決しない限り、4/1日を前に著作権に認識の深い識者や
 クリエイターなどのユーザーのコンテンツ廃棄とMIXI離脱が懸念
 される事態に。
■3/4日にMIXI運営事務局が「今回の規約改定の理由」として、誤解を
 解くためにという主旨で以下の説明を発表。
 ・著作権は著者にある。
 ・投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ
  形式や容量が改変されること。
 ・アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数
  のサーバーに格納すること。
 ・日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサー
  バーから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信
  されること。
 ・日記等の情報の書籍化もユーザーの了承なしには進めない
■上記発表を受けて、各ユーザーの反応は、上記説明と18条規約文
(著作者人格権を行使しない、改変、使用等についてはMIXIの自由)
 の意味が全く「真逆」の方向であるとの指摘が多数噴出。火に油を
 注ぐ結果に。
■3/5日にMIXI運営事務局が18条についてのみ、著作権は日記の作者に
 帰属するという見解を出し、18条条文の見直し、他にも質問のあっ
 た用語に対するQ&Aを行うと発表。
■SNSの本質は「招待制で「信頼出来る交友関係」の元でのクローズド
 なコミュニケーション。それに、オープンなブログなどのツールに
 おける運営規約に近いものを持って来た事に対する批判が多数。
 曰く、「足下が見えていない」「本末転倒」
■条文改訂を前に、ネガティブイメージが広がっている。
 理由はMIXIの中国進出。(※2008年4~5月予定で上海MIXIが設立
 される。資本金270万ドル。社長はミクシィ代表取締役笠原健治氏)
 かの国の著作権に対するメチャクチャぶりは言わずもがな。これを
 想定して先手を打ったのではという疑念が噴出。今後、MIXIサイド
 のユーザーとの話合いの進展があるのか、あるいは、これらの事業
 計画の前に、18条条文の一部改訂のみでの強行突破を図るのか?
 など、ユーザーの注目が集まる。
■市場も反応を始め、2/29日の終値(124万)からわずか、4営業日
 で3/6日には終値(88万3000円)となり、下落率は3割近く。とは
 いえ、現状まだ、想定内の料金との見方も。大和が反論のレポート
 を出した本日3/7日も終値(84万8000円)と株価は続落した。
 モルガンが株価の指標を60万まで下げる等、厳しい評価が続く。
【関連サイト記事】
〈ミクシィ株の下げ続く、利用規約改訂でユーザー揺れる‐相次ぐ格下げ〉
 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003003&sid=aqLxe5RJ0NUo&refer=jp_stocks
〈ミクシィ大幅続落、大和では反論リポート〉
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/fis/080307/080307_mbiz510.html
〈日経株価/ミクシィ〉
http://company.nikkei.co.jp/index.aspx?scode=2121




MIXI規約改正問題、運営事務局が対応始める。

2008年03月06日 | ■社会
現時点でも規約改正問題はいっこうに
終息を見せないMIXI。

MIXIの運営事務局が、事態の収束のため、
話合いの場をもち、規約改正を含む態度の
変更を提示しました。
(以下、MIXIより抜粋)
------------------------------------------
mixi運営事務局です。
利用規約の改定に関して引き続き検討をおこない、
以下の件につきまして対応を進めさせていただく
こととなりましたのでお知らせいたします。
・mixi利用規約第18条の条文修正
ユーザーのみなさまに著作権があることの明記など
について検討しております。
・Q&Aの作成、公開
寄せられたお問い合わせ、用語などについてのQ&Aを
検討中です。
早急に対応を進めてさせていただき、進捗に
つきましては本ページにて随時お知らせいた
します。
------------------------------------------

これに対して、先述の18条条文の無効を唱える
多くのユーザーは、まとめると、「著作権が作者
にあるのは当たり前で、今さら、検討ではなく、
当初より運営サイドの補足と条文の不一致等に
垣間見えるビジネスとしての本音の部分をきちんと
話合い、どうにでも解釈出来る曖昧な条文ではなく
会員サイドの利害等も考えた上で、今出来る事を
きちんとした細則・条文として整備してほしい」
といったような厳しい意見が相次いでいる。

まだまだ、この事態の本番はこれからという
感じです。


MIXI規約改正で「???」著作者人格権他

2008年03月05日 | ■社会
私は、日頃の情報交換や、人から相談事をうけたり、
回答したりするのに、MIXIを活用している。
その多くが著作物を生業にするクリエイターだ。
100人以上のコミュニティも2つほど管理している。

MIXIがSNSとして、使い勝手が良かったのは、
紹介者同士の非公開空間として個人情報流出の
制限がゆるくかかり、「日記」という各自の
コンテンツや、アルバムという、ある程度だが
私的公開の可能な場がある事で、適度な交流が
図れる楽園でのフランクな情報交換が魅力的
だったからだ。

昨日、その状況が崩壊しかねない(いや、とっく
に、そんな場はないのだと再認識させられる)
事態が起こった。それが、「MIXI運営事務局からの
規約改正」のお知らせであった。

骨子は以下。(抜粋)
-----------------------------------------------
【第17条 日記等の情報に関する権利】
本サービスを利用して日記等の情報を投稿するユーザーは、
弊社に対し、当該日記等の情報が第三者の権利を侵害して
いないことを保証するものとします。万一、第三者との間で
何らかの紛争が発生した場合には、当該ユーザーの費用と
責任において問題を解決するとともに、弊社に何等の迷惑
又は損害を与えないものとします。
-----------------------------------------------
【第18条 日記等の情報の使用許諾等】
1
本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する
場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を
日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利
(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行う
こと)を許諾するものとします。
2
ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものと
します。
-----------------------------------------------
【第19条 免責事項】
1
弊社は、ユーザーの通信や活動に関与しません。万一ユーザー
間の紛争があった場合でも、当該ユーザー間で解決するものと
し、弊社はその責任を負いません。
2
弊社は、本サービスの内容の追加、変更、又は本サービスの
中断、終了によって生じたいかなる損害についても、一切責任
を負いません。アクセス過多、その他予期せぬ要因で表示速度
の低下や障害等が生じた場合も同様とします。
5
弊社は、次に掲げる場合には、当該日記等の情報の内容を閲覧
したり、保存したり、第三者に開示すること(以下、本項にお
いて「閲覧等」といいます)ができるものとします。弊社は、
それによって生じたいかなる損害についても、一切責任を負い
ません。
(1)
弊社が日記等の情報を投稿したユーザーの登録メールアドレス
に宛てて閲覧等の同意を求める電子メールを送信した場合であっ
て、次の各号に掲げるいずれかに該当するとき。
(ア)当該ユーザーが閲覧等に同意したとき。
(イ)弊社が閲覧等の同意を求める電子メールを送信してから2日
以内に、これを拒否する旨の当該ユーザーの電子メールでの回答
が弊社のメールサーバに到達しなかったとき。
6
弊社は、本利用規約又はその他の利用規約等に違反する行為
又はその恐れのある行為が行われたと信じるに足りる相当な
理由があると判断した場合には、当該行為を行ったユーザー
の強制退会処分、日記等の情報の全部もしくは一部の削除、
及び公開範囲の変更等を行う場合がありますが、それによって
生じたいかなる損害についても、一切責任を負いません。
-----------------------------------------------
【第21条 本利用規約及びその他の利用規約等の有効性】
1
本利用規約及びその他の利用規約等の規定の一部が法令に
基づいて無効と判断されても、本利用規約及びその他の
利用規約等のその他の規定は有効とします。
2
利用規約等の規定の一部があるユーザーとの関係で無効と
され、又は取り消された場合でも、利用規約等はその他の
ユーザーとの関係では有効とします。
-----------------------------------------------
第20条 弊社の削除権限
弊社は、次に掲げる場合には、日記等の情報の違法性・規約違反
の有無に関わらず、関連する日記等の情報について、その全部
もしくは一部の削除又は公開範囲の変更等の不利益な措置を行う
ことができるものとします。
(1)
人(実在の人物であるか否かを問わず、漫画・アニメ等のキャラ
クターを含みます)の裸体(着衣の全部又は一部を欠くものをいい
ます)を撮影・描写した日記等の情報が投稿された場合。
(2)
公的な機関又は専門家(国、地方公共団体、特定電気通信役務
提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の
ガイドラインに規定された信頼性確認団体、インターネット・ホット
ライン、弁護士等をいいます)から、日記等の情報について、違法、
公序良俗違反又は他人の権利を侵害する等の指摘・意見表明があった
場合。
(3)
権利者と称する者から、日記等の情報が自分の権利を侵害する旨の
申告があった場合。
-----------------------------------------------
附則
1、本利用規約は平成20年4月1日から施行します。
2、本利用規約の施行前にユーザーによって行われた行為
についても本利用規約が適用されます。
-----------------------------------------------
以上である。(重要部分抜粋)

〈簡単に言うと→〉
・MIXI上に公開された日記、写真、動画などのコンテンツは
 MIXIが勝手に使用公開出来る(と、取れるよね?)
・権利もMIXIが持つ。許諾猶予は2日だけだよと。
 んでもってそれで、それらを公開している人が、
 その権利を持つ第三者とトラブルになったら、
 それを公開した人が責任を取れ。と。
・第三者と合意の取れた著作物しか載せるなと
 しかも、著作者人格権は行使するなと。
(それじゃあ、普通のブログとどう違う?
 クローズドのSNSの意味がまったくない。いや、
 普通のブログの方がオープン故にプライバシー
 ポリシーしっかりしてる気が?)
・公開したMIXI運営は責任とりませんと。
・勝手に歪められた内容を発表され、その訂正すら
 許されず、損害賠償などの責任だけ負わされる可能性

※著作者人格権不行使特約条項についてはこちらに
 詳しくあります。違法ではありませんが、  
 内容の詳細をケースワークで話していかないと
 ひどく誤解を生みやすい話。
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041208#1102509516

・で、この規約は過去にも及ぶよと。
(過去に遡及する事後法については,こんな例で仰る方も
 いらっしゃいます。「たとえば、昨日犯罪にならなかった
 喫煙が、今日"タバコ吸ったら死刑"と法改正され、今まで
 タバコを吸った人全員を死刑にしていったら、法治国家と
 して成り立ちがたいですよね。」と。)
・さらに、21条にいたっては、訴訟起こされてMIXIに
 勝つ人がいても、その人以外には、この規約は有効のままだよと
 あるいは、法的に敗訴しても、MIXIのルール自体は引き続き有効と。
(すでに現行規約の動画規約については、この条項が盛り込まれている)

読み方が悪いのだろうか???

で、その後、MIXIの運営事務局が補足説明を出した。
↓以下
-----------------------------------------------
特にお問い合わせの多い【第18条 日記等の情報の使用許諾等】
に関しまして、誤解を避けるため、当社が想定している具体的な
使用について補足説明をさせていただきます。

上記の条項につきましては、ユーザーのみなさまが『mixi』の
サービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおり
ユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。

また、ユーザーのみなさまが投稿した日記等の情報(公開している
自主作成の映像やイラスト、テキスト等)の使用に関しては、当社
の以下対応について同意いただくもので、当社が無断で使用すること
ではありません。

投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ
形式や容量が改変されること。 アクセス数が多い日記等の情報に
ついては、データを複製して複数のサーバーに格納すること。
日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバー
から国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。

なお、ユーザーのみなさまの日記等の情報を書籍化することに関する
お問い合わせもございますが、こちらの点につきましても、従来どおり、
ユーザーのみなさまの事前の了承なく進めることはございません。

なお、利用規約につきましては、今後もご利用いただくお客様に
ご理解いただきやすい内容になるよう引き続き検討してまいります。
-----------------------------------------------
(原文まま)

うむ、勝手に使わないのはいいとしよう。
さすがにヤバいと思ったようで。
(株価が下がってるところだしね)

でも、この説明があっても、条文が変わらなければ、
結局いつか悪用しない保証はない訳で、
4月1日までにいかなる条文改正がなされるのか?

公開でなく、非公開でSNS内でやっている情報交換まで
介入出来る(しないと言ってるが)「規約文章」がある
だけで、いくらそれは絶対しないと言い訳しても、
「退会者」が増えることは自明の理。

実は過去、様々なブログが、この手の問題で
トラブっています。オープンなブログでさえそうなのに、
クローズドなSNSでこの条文では…。
今回は、過去の教訓を全く生かしていない。

■livedoor Blog
「MIXIの著作権に関わる利用規約改定にユーザーから不満の声が」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/11/15/5416.html
■ITmediaエンタープライズ
「ドリコムブログ、利用規約変更にユーザー反発を受けて釈明」
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0606/13/news061.html


ここまで、非常にいいコミュニケーションの場として
利用させていただいていたので、今回の失態は残念。
さすがにここは迅速な対応が求められると思われます。
事の推移を見守りたい。

(基本用語注)
※SNS(ソーシャルネットワーキングサイト)
------------------------------------------
ソーシャルネットワーキングサイトとは、友人を
紹介し合ったり、サイト内で共通の目的を持つ人
と知り合ったりして、人間関係を広げていくこと
を目的とするインターネットサービスのこと。
SNSと略される。招待制をとっており、知り合い
や友人の招待がないと登録できない形態をとってい
る場合が多い(あるいは、このようにネット上で
限定されたコミュニティの場として使用されるもの
を限定してソーシャルネットワーキングサイトと
呼ぶ場合もある)。ブログサービスをコミュニケー
ションツールとして提供する場合もある。
---------------------------------------------
exbuzzwords~実務家のための専門知識・情報サイトより


いろいろなところで関連記事が書かれている。
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/03/mixi_16b7.html

■CNET
「mixi、4月1日より利用規約を改定--日記などについて著作者人格権の行使を禁止」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20368643,00.htm
他社の各ブログの規約が書いてあります。
■Yahooニュース
「mixi日記、無断書籍化はしない」??規約改定の意図をミクシィが説明
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/computer/mixi/?1204612948

■BroadBand Watch
「mixi、4月に規約改定。「日記等の著作物はユーザー自身が権利を有する」」
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/21151.html
■nikkei BP net
「mixi、4月より利用規約を改定、「日記情報の使用権をミクシィに許諾」条項を追加」
http://www.nikkeibp.co.jp/news/it08q1/563531/
■Internet.watch
「mixi規約改定の意図説明「日記を無断使用することはない」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/03/04/18668.html

用語メモ(タイトペンシル)

2008年03月03日 | ◆用語メモ◆
■タイトペンシル
これは、某D業界のみで使ってる専門用語。
非常に精密に描いた下絵の事。これを、そのままなどって
データ化すれば、スタイルシートとして使えるレベルの下絵をさす。
この前段階のラフスケッチを含め、ディテールの承認が行われ、
最終的に、いろいろな修正、確認・認証が行われた下絵レベルまで
達する間の「厳しい確認、調整」作業を総称してこう呼んでいる
気もする…。コンテ用の鉛筆や0.3mmの硬い芯のシャープペンシル
や、建築等で使用する、芯ホルダー等で描かれるケースが多い。
CLEAN-UP PENCILとかも言ったりする。
(正確な言葉かどうかわからないけど)
例えば、↓こういうこと。
http://thepenciltestanimationcleanup.blogspot.com/

世界卓球2008

2008年03月01日 | スポーツ関連
このところ、見ずにはいられない世界卓球。
http://www.tv-tokyo.co.jp/takkyu_08/

小学2年でラケットを握って、以降
30代中盤までずっと卓球をやっていた人間として
は「血」がうずくのは致し方ない。
才能もなかった私は下手の横好きの域を出ないの
だが、卓球に関わっていなければ、本当に体力が
なく、今の自分はなかったと断言出来る。

僕にとって卓球は「負ける」事と向い合う場だった。
負けるのは基本的に大嫌いである。
だが勝てない。努力が足りない、才能も足りない
の足りないヅクシだ。なんで、そんなに長く続けて
いたのか、自分でもよくわからないのだが、
やり始めると、やめられない。

そんな僕だったが、以前事務所を置いていた市で
地元の卓球連盟のチームに入れてもらって30代半ば
にして、かなり勝てるようになって来たことがあった。
だが、そこから先に行くには、時間を圧倒的にかけ
なくてはならない。課題はたくさんあった。,同時に
そのころ、イラストレーターとして事務所を維持して
いくには、大きな転機を迎えていて、二兎を追うこと
は不可能だった。事務所を引っ越し、卓球をやめた。
以降ラケットはほとんど握っていない。

ぼくはサーブが得意な選手だった。
レベルは比べ物にならないのは当然だが、
今回、福岡春菜の試合とTV東京のややわざとらしい
感の拭えない前振りにもかなり思い入れがあった。
なんせ、ぼくも大阪出身だ。
サーブで生きて来た身としてはいやが応にも応援に
力が入る。

昨日の試合は石川にチャンスと将来のために世界の
「プレッシャー」を体感させようとしたのだろうか。
僕としては、福岡の試合が見たかった。
まあ、それはさておき、
今回の世界卓球は、何といっても「平野」につきる。
こんなに「闘志」を感じる日本人のアスリートに
出会ったのは一体いつ以来か。
柔道の柔ちゃんや、レスリングの吉田といった「無敵」
だったアスリートはいるが、彼女らはある種、「達観」
の域まで達しており、「秘める」こともできる。
が、平野は違う。鬼というキャッチフレーズに異論が
ないほど、その鬼気迫る闘志と集中力は見るものを圧倒
する。昨日も、負けはしたが、大差がついたセットを
「負けたくない!」の強い一心で粘りに粘って接戦まで
持込むその姿は「戦う」ことがいかに重要かをあらためて
教えてくれる。
出来れば、日本代表のサッカーの男子選手に、ぜひ、
この姿勢を見習っていただきたいと切に思ったりした。

今日は、男子だ。
今大会は、吉田海偉選手にも平野選手と同等の「気」を
感じる。韓国にぜひ勝って、『根性」見せてほしい。