「描く」仕事の現場から

イラストレーター兼デザイナー兼ディレクターTETSUの独り言

気管支炎になる。インフルエンザ情報

2008年11月30日 | コラム
子供が咳き込みがひどくて、そのうち
みんな風邪気味になる。
まあ,良くあるパターンなんだが,
個人の仕事・協会の仕事を止められる状況には
ないので一駅先の救急の医者に。
診断結果は「気管支炎」。
横になって1時間もするとタンが口の中いっぱいになって
寝ることが出来ない。起きていても咳が止まらないの
何ともならない状況。点滴と、のど周りの薬と
抗生剤、炎症止めなどいろいろ貰って帰宅。

市販薬は予防に一役買いはするが、
実質発症している状態では抗生剤含め、
医療機関にかかったほうが良いだろう。

最近はパンデミック(感染爆発)という言葉が
頻繁にニュースを賑わせている。
これは、鳥から拡大する新型インフルエンザの
大流行を指して言われる。
必ず来るそうなので,事前に情報はチェックしておきたい。
現在のWHOに於けるインフルエンザ・パンデミックの
フェーズ度は「3」。パンデミックアラート期と言って
パンデミックがいつ起きても不思議ではないという警告期
に入っているということだ。
ちなみに「パンデミック」と正式に言えるのはフェーズ「6」
インドネシアでのH5N1による大量死は記憶に新しいが、
未知のインフルエンザウィルスによるパンデミックの
危機がいろいろ騒がれている。

今回、着目しておきたいなと思ったのが,
「咳エチケット」。

エスカレータ、エレベーター、電車内、駅、様々な場所にて
風邪気味の方と同席したり,不本意ながら自分もそこに風邪
気味の時に行かねばならなかったり。

当たり前のことだが,
基本の「マスクをする」、咳をする時は「口に手を添える」
「ティッシュで口を覆う」
この程度でも相当数の感染は防げるのだという。
当たり前にできることをきちんとする。
せめてそのくらいは心がけたい。

【参考リンク】
インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A
新型インフルエンザ対策報告書
インフルエンザ・パンデミック対策

Webクロスメディア時代のイラストレーション7

2008年11月28日 | イラストの話
定義の3つめ。
3,イラストレーションは創造性を刺激・活性化し感性
 を育むツールである。


今年から、日本イラストレーション協会で取組みはじめているいくつかの
イベントが、このテーマに関する良いインスピレーションをくれている。
ひとつはJMAAのワークショップ。
イラストレーションや絵を描くことが私たち人間に与える刺激は
やり方によっては,多くの人に非常に良い影響があると考えられる。

子供というのは,非常に感受性が高く、大人では考えられないほどの
インスピレーション、刺激を受信し,そして発信してくる。
イラストなどを媒介して,そういう活動をすることがいずれ、
多くのメンタルに関わる領域でも効能として認められる日が来る
かもしれないと考えている。

それと,以前別のコラムでも触れたが,
現代の情報化社会は「瞬時に」情報の選別が行なわれる。
「高感度」なアンテナを張っている人々にとって、
上質な感性をもって作られたアート性の高いグラフィックは
瞬時に識別され,選択される有能な方法の1つ。

新しいクロスメディアの時代においても、
「高感度」なクリエイティブ作品は
差別化における最有力な手段の1つである。

Webクロスメディア時代のイラストレーション6

2008年11月28日 | イラストの話
定義の2つめ。

2,イラストレーションはコミュニケーションに於いて
 その「時間・正確性」をコントロール又は促進する
 ツールである。(深く的確に伝達するツールである)


これについては説明を要する。

メディアが、マスコミ4媒体(TV・新聞・ラジオ・出版)
という電波・紙媒体が中心だった時代から、Webが
中心的役割を果たしていくであろう新しい時代に入った。
今までは,単一の媒体を相応の認識時間で楽しんできた訳だが,
これからのクロスメディア時代には、ビジュアルグラフィックの
「認識時間」が非常に短くなる。これは、メディアのハードの問題
だけではなくそれを使う側の視聴者、購読者の意識の変化も大きく
影響している。複数のメディアが同一画面などで情報を提供する
環境下に置かれるために「同時処理」の能力が上がると予測される。

まず、今までの新聞や雑誌などの紙媒体の場合、手に取って
見ている時間,ページの認識時間なんていうのがあって、
少なくとも何秒かは見る余裕があったものが、Webのバナー
広告などになると、本当に一瞬。0.何秒かの時間に次の画面に
切り替わってしまう。

あきらかに「認識時間」は短くなる。

クロスメディア時代で、デジタル放送が始まると、
TV画面の中でWebの画面も同時に見つつ、パワーポイント
で企画書書きながら、右下の画面でWikipediaで言葉を調べ,
AmazonやYahooで値段を調べ、Googleで関連を調べ、
合間にTVを見、時間が空いたらCSやTVで放送録画していた
好きな番組だけを見る、いや,録画さえ面倒で、You Tubeや
ニコニコ動画に検索ワードを入れて,お気に入りの世界へ
短時間でたどり着く。まわり道など存在しない。

忙しいったらありゃしないのだが,
すでに、携帯の画面において,若い世代はこれらの予行
演習とスピードについていける情報処理能力を身につけて
おり、いずれ、こうなることに疑いはない。

さて、こうなると2つのことに価値が出てくる。
1つは「認識スピード」の非常に早いもの。
もう1つはその反対。
じっくり見れる「すぐに認識しきれない深み・味のあるもの」だ。
あるいは「リアルな体感を伴う」パソコン外の経験とか。

あとスピードが早くなればなるほど、
「正確に伝える」ことの難易度が上がる。
ゆえに、「正確性がある」ということも
大きな価値となっていくであろう。
また、的確に「印象を伝える」ことも
認識スピードの上がっている状況下では
大切なこととなる。それを可能にするのは
人間の「表現力」というソフトに他ならない。

Webクロスメディア時代のイラストレーション5

2008年11月28日 | イラストの話
定義の1つめ。

1,イラストレーションは、言語を超えて共有・伝達
 するツールである。


イラストレーションは「視覚言語」である。
脳に感覚的,直感的なイメージを言葉よりも早く複雑に、
あるいはエモーショナルに伝えることが出来る。

これは,インターナショナル、ボーダレス、そして
異文化同士のコミュニケーションの要求される現代に
最適なツールという側面を持っていることに他ならない。

アイコンなどによる、世界共通の施設や仕組みの説明など
を見ても分かるように、共通認識として、世界中で活躍
しているのは言語ではなく,視覚言語である。

日本は高度経済成長が一段落したこれからの時代に、
観光などを含め、「日本文化」そのものを海外に発信
することを要求されている。(2006知財推進法など)
そういったミッションに対して、言語を超えて伝わる
ツールとしてのイラストレーションが果たす役割は
小さくない。

Webクロスメディア時代のイラストレーション4

2008年11月28日 | イラストの話
イラストレーションの経済価値
ーその定義と意義ー

で、前述の起業家の人に答えたことを、
後でいろいろ考えつつまとめたのが、
以下の4項目である。
【イラストレーション4つの定義】
---------------------------------------
1,イラストレーションは、言語を超えて共有・伝達
 するツールである。

2,イラストレーションはコミュニケーションに於いて
 その「時間・正確性」をコントロール又は促進する
 ツールである。(深く的確に伝達するツールである)

3,イラストレーションは創造性を刺激・活性化し感性
 を育むツールである。

4,イラストレーションは経済的結果に寄与するツール
 である。(上記それぞれの効果に対する対価として
 イラストレーションの技術料金対価は設定される)
---------------------------------------

使い手(発注側)と描き手がウィン×ウィンの関係
になるために私たち描き手が提供すべきことは上記
に濃縮される。

起業家の方が私に質問されたように、
一般の人々に,イラストレーションの
「効能」「価値」「意義」
は具体的に理解されていない。それが、さもすれば、
いろいろなメディア産業の従属的な「下請」事業者
になりがちなイラストレーターの問題の根源の1つ
でもある。

イラストレーションを使うとこういうことが起こると、
私たちは話せなければいけないのだ。こういうことを
定義するということは私たち自身の技術・知識領域の
ハードルを上げることにもなる、ある意味厳しい選択
の1つだとも思いもするが、避けては通れない。

私たちは今年、イラストレーションの協会を作った。
それは、法的に正式な手続きを踏んだ
日本のイラストレーション業界で初めての業界団体だ。

この業界団体の目標の1つが
「イラストレーションを産業にする」である。

イラストレーションは古代の昔よりずっと職業として
存在する。時代で消えたりしない仕事である。常に
「伝えるというテーマの支援ツール」としてどの時代
にも存在し続けている。

伝えたい「何か」があれば、そこにはイラストレー
ションが存在できる可能性は常にあるのだ。

進化した時代のイラストレーションは「どう伝える」
の「どう」の部分まで踏み込むことが要求されると
考えている。

例えば,
「どのくらいの時間で伝わる」
「どの年齢層の人に伝わる」
「どのくらいの人数に伝わる」
「どういう目的のために伝わる」
他にも,様々な、「どう。伝えたい」に対して
「イラストレーション」の応え方があるだろう。

今まで、このイラストにまつわる「どう?」の
部分の多くはアートディレクターの仕事の領域
として、認識されて来ているようにも感じる。

イラストレーターからアートディレクターになる
方も少なくはない。この2つの仕事の関係性の上
にイラストレーションそのものを考えるヒントが
多くあることも無関係ではない。

では,次のコラムで4つの項目についての
具体的な内容を話そう。

Webクロスメディア時代のイラストレーション3

2008年11月28日 | イラストの話
イラストレーションは「何のために?」
ーある起業家からの質問ー


いきなり、少し脱線するが,
非常に有能な若い起業家に
こう問われたことがある。

「”イラストレーション”というものが経済に
 おいて、どういうメリット/効果がある、と
 いうことを具体的に説明・定義していただけ
 れば,イラストは産業になります」
「イラストって誰にどんなメリットを与えるもの
 ですか?」
「例えば,車は人やモノの移動時間を短縮します」
(ー自動車産業ー)
「例えば,メディアは情報を流します」
(ーメディア産業ー)
「例えば,食品は多くの人が生きるのに欠かせません」
(ー食品産業ー)
「何か必然性のある必要があるという理由の説明はできますか?」
----------------------------------------
そう問われたことはなかったので、
目から鱗が落ちた気分だった。
案件ベースでそれぞれ考えてはいたが,
広義の「イラストレーション」でそれが何なのか
考える暇もなく,日常の技術研鑽や仕事をこなす
ことに追われ,自分が関わっていることの本質を
説明することを意外におろそかにしていた自分に
気づいた。

そういえば、この世界に入って、誰からもそれが
何なのか聞いた事がない。昔、日比野克彦がイラ
ストとは「照らし出す」ことと語ったのを思い出
したくらいだ。

私はこの質問ではじめて頭の中を整理して,
今までの経験は「何のためだったのか」を考えた。

私程度の者がたいそうなことだが、試しに
私案として、イラストの経済的な価値に寄与する
部分を定義してみようと思う。

Webクロスメディア時代のイラストレーション2

2008年11月28日 | イラストの話
Webがわからない(とはいっていられない)
ーその中で見えて来たイラストとは何かー

プログラミング/システムが分からないとはいえ、
それをどういう役目で使うか、は当然本も読んで
いるし、現場で,多くのやり取りをする中で学ん
でもいる。

僕に来る依頼の多くはWebコンテンツにイラスト
を使いたいのだけれど
「どういうイラストをチョイスするか」あるいは
「どうしたら、適したものを作れるか」または、
「こういう結果に導けるイラストは何か?」

という時点での依頼だ。
発注元からの具体的な指示があるケースよりない
状態で相談されるケースがわりあい多いということ
だ。つまり、
「イラストレーションをディレクションする」
ことが発注内容に入ってくるケースが多いという
こと。

これは、「イラストレーション」とは
「何か?」「何のために使うのか?」
ということを説明する作業と非常に重なる。

僕が,こういう案件処理に呼ばれる理由はいくつか
あるが、その転機の1つが、レスターワンダーマン
の著書である「売る広告」を読むきっかけにもなった、
ダイレクト広告の仕事との出会いである。僕の周辺に
日本のWeb広告やダイレクト広告の黎明期を作っている
友人、知人,先人がたまたま何人かいて、彼らの仕事
ぶりや考え方を近くで見て、あるいは伝え聞いて、
身に付いていった感覚だ。

【キーワード】
・レスポンス広告
・コンバージョン率
・レスターワンダーマン「売る広告」
・ダイレクト広告
・One to One
・双方向コミュニケーション

彼らの話や、制作現場を見る機会を多く持ち合わせた
ことで,Web制作者/マーケッターとしての優秀な方々
には100年たっても追いつけないが、その世界に自分の
経験して身につけて来た「描く技術」を「どうすれば
反映できるか」のヒントをたくさん考える時間を持てた。
それは今でも大きな財産だ。出来れば,共有することで
さらにイラストの世界が広がる一助になればなと思う。

Webクロスメディア時代のイラストレーション1

2008年11月27日 | イラストの話
プロローグ

2008年,11月末、年末進行が始まった。
企業の販促ベースの広告に付随した形で
イラストレーションの仕事をしている私に
とっては,12月から翌年の決算期である2月
前後までの何ヶ月かは,年間売上げの半分
以上を稼ぐ,大切な稼ぎ時となる。
(逆に言うと,それ以外の時期は予算のある
販促や広告キャンペーンなどが比較的少ない
時期なのだ。)ここで倍働かなければ、来年
後半がアップアップになる。
営業も制作もここは逃してはいけない時期
なのだ。

今年はWebの大手制作会社様からのお仕事が
次々と発生している。こういうご時世に、
本当にありがたい。

基本的な技術が広告/印刷/マーケティングの
私にWebの制作会社や代理店からいろいろな依頼
が来るにはそれぞれ理由がある。

私がWebのイラストを制作するようになったのは
数年前からだ。その時も今も,自他ともに認める
Web音痴でお恥ずかしいことにHTMLでさえ、
ほんの少ししか分からない私のWebのハード面の
知識は、今の中学生にも劣る。
そんな私がどうやってWebのイラストを制作を
こなしているのか。実はこれを話していく中で、
とても大切なイラストって何だろうということが
深く関わってくる。

少し長いコラムになるけれど,興味のある方は
読んでみて下さい。

国立科学博物館(上野)

2008年11月26日 | コラム
国立科学博物館の常設展、
好きで何度か行ってるのだが,
日曜日に息子と2人で。

マンモスの骨にびびってたりして
ちょっとチキンなんだが,
恐竜の骨を見て「すっげー」を連発。

電気の実験も面白いし、
乗り物の博物館もあるし、
昆虫の標本もすごい数がある。

学研の科学と学習の世代としては
ここはつぼ。
海洋堂のガチャガチャもマニアック。

ボンソワール。「少女漫画王子あらわる。」

2008年11月26日 | コラム
いろいろ言いたいことは山ほどあるが,
語っちゃうのはエレガントではないよね。
ということで、デビューおめでとー!!!!!
って、もう一ヶ月以上経つよ。
知らんかったがね。

書店、どんだけ気合い入っとるねん!
っていうか、自前??
(上野アトレ内の書店で)
みんな、いいから買え。いや買って下さい。買ってねー!!
出版、非常に嬉しいです。

イバラノツルヒコの華麗なる生活2~社会人編~
イバラノツルヒコの華麗なる生活