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「描く」仕事の現場から

イラストレーター兼デザイナー兼ディレクターTETSUの独り言

JMAATシャツアート展 受賞作品 展示会[久米繊維プレスルーム]

2009年10月10日 | Work's(Comprehensive)
JMAATシャツアート展 受賞作品 展示会[久米繊維プレスルーム]


さて、近々にでも時間が許せば
錦糸町の久米繊維工業プレスルームまで、
JMAATシャツアート展 受賞作品 展示会を
見に行ってきます。

いつ行っても素敵なギャラリーなので
楽しみ。行ったら会場写真アップします!

土日祝日は空いていないので
行くときはご注意を。

【訃報】川村かおりさん,死去。

2009年07月29日 | Work's(Comprehensive)
川村かおりさんが亡くなられたというニュース
とても悲しく聞きました。

生ききったというには、もっと生きて
歌ってほしかったな。
残念です。最後のコンサートの娘さんとの
様子、焼き付けたかったんだろうな。

合掌。
ご冥福をお祈り致します。

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先日は名脇役の山田辰夫さんが亡くなっている。

今年は、マイケル・ジャクソン、ファラ・フォーセット
ラウドネスの樋口さん、三沢光晴さん、忌野清志郎さん、
マラソンの佐々木七恵さん、栗本薫さん、三木たかしさん

などなど、「時代」を背負った方々がとても多く
帰天されました。

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新しい時代が刻々とその姿を現している、
そんな時代に生きている僕たちは、その
幸せさと、ありがたさと、大切さを身に染みねば
ならないなと感じます。


早描きカンプ、30分以内でイメージ共有

2009年01月09日 | Work's(Comprehensive)
広告がまだ元気だった数年前、
たくさんの現場描きでカンプを描いた。
一日、代理店やプロダクションに部屋を貰って、
10時間で20枚近く現場で描く、
何ていうことも、当時は珍しくなかった。

イメージを10分から、30分の間に、
共有することにお金を払う、
これは、とても有効な経費削減であると
こういう時代だから、もう一度提案しておきたい。

クオリティを上げたいならば、という前提であるが、
クライアント、アカウント、プランニング、
多くの絵が描けない人たちとともに、
広告は作られている。

広告のように目的のあるグラフィックの場合、
多くの人が早いタイミングでイメージを
共有すること、それを非常に簡便に、正確にすること、
その上で、多角的に検証することが大切である。
それが出来ている現場は多くの労力を、
目的に対して、正確にブラッシュアップすることに
時間を割ける。時間が限られてくれば、尚更、
それが必要だと思う。

添付は数年前に1枚20分ほどで描いた現場描き。
自分でも、決して上手いとは思えないが
最低限の目的は達したもの。
画材はスタビロソフトとスタビロのパステル。
クライアントはMド○○○
目の前に、レタスとトマトの実物を置いて、
水にばしゃっと入るフレッシュなイメージを
というオーダーだったかな。
こういう、時間が限られた中で表現すること
が非常にいいトレーニングであったことを
今は実感する。

カタログデザインのカンプ前

2005年03月26日 | Work's(Comprehensive)
僕の見てきたカタログデザインの達人さん達は、
カンプをフィニッシュレベルで何案も作る前に

必ず、一度広げてから、
絞る作業をサムネールでやっていた。

下手すると、懇意の担当者とは、
サムネールで最終案まで決めて、ほとんど
カンプをはしょるくらいのこともやっていた。

その方との現場は楽しかったし、
サムネールが新しいひらめきとアイデアに
満ちていたので、(とは言え、その人にとっては、
積み重ねの中のパターンとか基本があったようだが)
それを描いているところを見るのが好きだった。

なので、本番の各ページデザインは
本当に作業的な段取りでつめていけるので、
一段高いまとまりとデザインに仕上がっていくのだった。

そういう現場とは現実には
なかなか遭わない。

絵で見せて話すことが万能とはむしろ思わない。
精度の高い写真/仮ポジのカンプを否定する気もない。
それは、必要である。
予算の高いプレではこれを求められるのも当然だ。

だが、詰めてから
あるいは、手で一度広げて絞ってからに
出来るならば、しておきたいものだ。

大切なのはアイデアとそのカタログの
仕組みづくりがクリエイティブであるかどうか
なのだから。

画像は先日作成したカタログの
3回目くらいのサムネール。

予算がない時はこの手で
アイデアは高めてもコストは下げたい。

カンプライティングの技術

2005年03月24日 | Work's(Comprehensive)
僕の場合(人によって違うと思います)
カンプの描写技術の柱は、
2つあります。

一つは的確なシルエットを抽出できる
「ハイコントラスト」表現の技術と理解。

(カンプはイラスト自体を表現することは少なく、
ほとんどが写真のイラスト表現だから。
光と影のイメージを写真家に近いレベルで
理解できるかどうかが上手いカンプのカギ。
極論すると、写真撮れない人はカンプ描けない。)

もう一つは、
「略化するためのタッチ数の減らし方」の技術。
(なるべく、面に意識できるように
タッチを太くそろえて、少ない本数で
平行に使う/他いろいろ技術のコツあり。)

カンプを早描きする時に使う鉛筆は
ぼくの場合はスワンスタビロのsoftcolor。
伊東屋とかで見つけたら
黒は大抵買い占め。(笑)

あとは枚数描いて練習するしかない。
上手い人の技術から学ぶしかない。

そして、現場で、
アイデアの選択肢とイメージの確度を
あげる為に描きまくる。

スピードはそうすることでしかつかない。
(添付したものは下絵から完成まで約40分現場描き
トレースではなく、資料はあり。)

上手くこれらの技術と
パソコン表現を融合していくことも
一つの手。

減りゆくカンプライター(4)

2005年03月20日 | Work's(Comprehensive)
話が、回り道してしまったが、
「表現負担」はどこへいったか?
である。

(3)でも述べたが、「選ぶ」「再構成する」クリエイティブが
今の多くの広告プロダクションの主流になって来ている。
理由は、デザイナーが「描かなく」なってきているから。

あと、それに呼応して、多くのイメージ供給が企業化した○マナなどの
イメージラボとレタッチ業が融合したようなところから「選べる」ことも
大きい理由だ。

もっとも、このへんの順序は「鶏が先か卵が先か?」というやつだ。
理由はともあれ、デザイナーが描かない現場が増えた。

だが、デザイナー自体のカンプ作業は以前にもまして増加している
ように見える。
少なくとも私の知っているいくつかの大手広告プロダクションでは
そうなっている。

そう。結論から言うと、カンプライターの作業を
デザイナーが負荷として負っているケースが多いのだ。

「よりきれいに見栄えよく作る」
ために、写真の方がいいという理由もある。
「描き」の作業が見積から消えて「写真合成」に
変わってきている。

「写真合成」を誰に発注するか?

カンプライターで手描きどっぷりの人は
デジタルへの移行が遅れたり、あるいは、
写真とのミックス/コラージュに抵抗があったり
で、頼みづらいと考える発注者は多い。
(さすがにこのへんはクリアする人の方が増えたが。)

「描く」作業と言いにくい以上、
イラストレーターの仕事とも考えない。

レタッチャーのフリーなんて
カンプライター以上にいない。
(だから、ぼくはケースバイケースで
レタッチャーもやってきたのだが。)

となると、料金が高くても会社として
やっている前述の業者などに頼んでいるケースが少なくない。
そして、高いがゆえに、頼みにくい時は
社内で内作するということになって、
「合成イメージカンプ屋さん」になっている
プロダクションデザイナーが多くないか?

クライアントからしてみれば、
「選択肢」が増えるのがいいこと、と
安易に考えているかも知れない。
が、実際にいろいろな現場に行ってみて、
感じるのは、カンプの提案数が増えたからといって
本当にタイムリーな案が比例して増えていると
言えるのだろうか?という疑問だ。

アイデアの「よい意味での取捨選択」を少ないコストで
行っていくためにカンプやサムネールの技術を
私達は磨いてきたのではなかったか?

細分化する作業が大きな仕事では絶対必要である。
部分部分が企業化するのも進化の中で当然の流れだ。

より高いレベルの進化のために
今一度、「手描き」から「デジタル」「合成」
にシフトしていく中で「抜けがちな部分」を
見直す必要を強く感じている。