エスティマ日和

『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』2章まで収録の、エッセイ集です。独立しました。

【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第6話

2006年05月31日 | 連載
前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話

30日アップの予定が31日になってしまいました。
よくあることです・・・。特に月末。

2章-第6話 万引き疑惑

逆襲がみごとに成功したとは言え、翌日の登校は、僕にとっては憂鬱なものでした。
なにしろクラスの女子に、自転車の荷台に満載した超エロ本『○○ファン』を目撃されています。
いまごろはきっと、女子の間では、僕はたいへんな変態としてウワサになっているに違いありませんでした。

ちなみに僕のクラスは、38名ほどおりましたが、うち24名が女子、というたいへん恵まれた環境だったのですが、いまとなってはこれがアダです。つまりはクラスの過半数が「変態扱い」するということなのですから。

教室につき、重い扉を開きました。その瞬間の女子の凍り付いた雰囲気。
「あ、お、おはよーー」。棒読みで挨拶するボク。
いつもはやかましいほどの女子たちは、誰ひとり、挨拶を返しませんでした。それどころか、ただでさえうっとうしい男子から
「エロ本つんでたんだって?」
などという、いらぬ詮索まで入りまして、それはすでに女子だけではなく、クラス全体の話題であることがわかりました。
この雰囲気は、もう小学校の野良やぎ事件以来でしたねぇ。

しかし、男子がこの質問をしてくれたおかげで弁解の機会が与えられました。
僕は知りうる言葉の全てを使って、それが「西条のものである」ことと、駐在さんによって積まれたことを説明しました。が、後者については「おまわりさん」という職業からか、女子はこのことを信じようとしませんでした。

 おまえら、あの駐在を知らないからだ・・・。


ところで僕達も健全(か?)な高校生ですから、なにも毎日が毎日、イタズラばかりを考えていたわけではありません。ちゃんと高校生としての生活があるわけです。たとえ変態でサイテーで前科者でも学業はたいせつです。
すでにこの時、我々には中間試験が迫っておりました。

この日から数日後、僕は、西条くんと、村山くんという新キャラとともに、本屋さんにおりました。
言うまでもなく、中間試験の参考書を探すためです。この日、あのいまわしい事件がおきました。

 おい、西条

どこからともなく声が聞こえてきました。

西条がきょろきょろしていると

「おい、ママちゃり」。

僕のことをママちゃりと呼ぶ人間はひとりしかいません。

するといくつかの本棚の向こうに

「駐在!」

駐在さんは、本棚の向こうからさかんに手招きしています。
今日は制服です。駐在さん。

とっっってもいやな予感がしましたが、なにしろ国家権力。行かないわけにはまいりません。

我々が、
「なんですか?」
と声をそろえて駐在さんの前に行くと、へんににやける駐在さん。

そこは成人雑誌売り場。
ああ、思い出してもいやになりますが、この話には「成人雑誌」がかかせません。情けない。

僕たちが駐在さんの真ん前まで行くと駐在さんは
「あのな・・・・」と小声で言うので、思わず顔をよせてしまいました。

駐在さん。そこでしめたとばかりに突如僕たちの二の腕をわしづかみにすると

「お前ら!なにやってる!今日という今日は許さんぞ!」

ぐいぐいと僕たちを店の外へとひきずっていきました。

「な、なんですか?いきなり!」
当然の質問には答えもせず、

「話は署で聴く!」

と言いながら、書店のあるじに会釈などして、我々をとうとう店外へと連れ出したのです。

もう店内は騒然。そりゃそうです。
高校生が警察に腕をひっぱられて、連れ出されているわけですから。それも成人雑誌売り場。

いや。これってどう見てもエロ本万引きしてつかまったようにしか・・・・・・

  あ・・・・・!


     誰がどう見ても万引きの僕たちの運命は、2章-第7話へとつづくのです

BGM効果

2006年05月29日 | 雑記
ニンテンドーDSの『脳トレ』。
もうやりましたか?

面白いですね。本当に。

ところで、これ。BGMがなかなかすぐれものなのですが、その音をわざわざ消しまして、ドラマ『ER』のBGMでやると緊迫感が増して、脳年齢がおもいっきり下がります。
いや、本当。

57歳くらいだったのが、52歳くらいになっちゃうんですよ!すげー。

って、みんなもっと若いの?

ウソでしょ?


【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第6話は、30日アップの予定です。お楽しみに。


ちょっとだけ怖い話(後日談)

2006年05月28日 | 雑記
昨日まで続けました「ちょっとだけ怖い話」。
なんかおもいっきり怖い話な気もしますが、翌日の「真昼におきたこと」。後日書きます、とか言っていましたが、連続して書いてしまいますね。
だって、また後から思い出すのやだから(笑)。

ちなみに『僕たちと駐在さんの700日戦争 2章-第6話』は、明後日(30日)掲載する予定でおりますです。


さて。
あんまりおっかなかったので、トランスした2名を置いて、置き去りの荷物をとりに現場にもどった我々でしたが
現場について、ふと考えたことがありました。

それはですね。トランス状態になった高田くんが、最後に「この・・・」と言って指差した方角です。

「そっちになにかあるのかな?」

ああ。青少年ってやつは、どうしてこう好奇心旺盛なんでしょう?
今ならぜっっったいにそんなこと言い出しません。

その指差した方角は、旧道沿いの土手が見えるのですが、我々はそれが気になってしょうがありません。
さすがに真昼(12時ジャストでした)ですから、まぁ、なんにもおきないだろう、ってことでそっちを探索することにいたしました。

するとそっちからは川の流れる音が聴こえてきました。
というか、前日からその音はしていたはずなのに、気づかなかっただけなのですが。

こっちは10名以上もいますから、真昼の青空の下、さすがに恐怖もたいしたことありません。
だいたい心霊現象ってのは夜と相場が決まっています。

が。

考えてみると「夜おきる」というのは、我々の勝手なイメージであって、誰もそんなこと確約していないわけです。

そして僕たちが小さな土手を下って、その川で見つけたもの。

それは・・・

おまえだー!

こればっか・・・・。

ちがいます。それなら我々はずいぶんと幸せだったと思います。

それはですね・・・。


錆び付いた自転車だったんです。

それもぐんにゃりと曲がった。すごく古いタイプであることはわかりました。

誰かが捨てただけなのかも知れません。

しかし、その向こうは急斜面であったため、もし高田が指差したのだとすれば、ここなんです。

「おい、気味悪いから帰ろう」

と、言ったとたんにまたおきたんですよ。これが。

今度は同行した井上くん(仮名/16歳)。

また髪の毛が逆立っちゃってるわけです。

もうね。わたしら、鼻水たらして泣きました。

それで井上君を放っておいて、そのまま逃げちゃったんですよ。もう、余裕なんかありません。

私たちは、なんとか冷静に会話しようとしましたけれど、もうそれぞれ言葉になってないんです。
「あー、あ、うーーー」とか。誰がなにを言ってるのか、もうぜんぜんわからない。
逃げるにしても、すでに腰ぬけてるヤツなどもおりまして、もう、みんな這って逃げてるんです。

大慌てで道路までもどって、ふと気づきました。

「井上、もどってない・・・・」。

しかし、僕たちには、そこに戻る勇気がもうないわけです。
もう、足はがくがく、顔面蒼白。

でも見捨てるわけにはまいりません。なにより高価なカメラはそのまま置き去りです。

しかたないので、もっとたよりになる人を呼ぼう、ということになりまして、それぞれの兄弟に連絡することにしました。

1時間後、車でかけつけてくれたのは友人の兄。

お兄さんは、20歳を超えておられましたので、さすがに勇気が違いました。

「お前ら行くぞ!」
と、我々を後ろにひきつれ、現場へ。

「井上~!」

呼べど叫べど返事がない。

そしてまた私たちは土手をおりることになりました。

そこに・・・・。ああ、おっかねー!書いててもおっかないんですが

井上が倒れておりました。

それが自転車のすぐ側だったので、我々の恐怖はピークに達していました。

しかしさすが成人は我々ガキとは違います。
すたすたと井上にかけよると、おもいっきり往復ビンタをくらわして、彼を起こしました。

「だいじょぶか?お前」

井上は、見覚えのないお兄さんに驚いたのか
「ぎゃーーーーー」という叫び声をあげましたが、あとは必死に見ず知らずのお兄さんに抱きついておりました。

お兄さんと我々は井上をかかえて道路まで戻りました。
「井上、大丈夫か?なにがあった?」

井上は、こくこくとうなづくだけで、なにも話そうとしませんでした。

後日、当人に聴くと
「なにか見たようにも思うし、なにも見なかったようにも思う」という、実にあいまいもことした返答でした。

この時、カメラを取りに行ったひとりが、現場を連写しておりました。
我々は彼を褒めたたえましたが、写真は見たくはありませんでした。

現像は写真部が行いましたが、このフィルムには、なにも写っていませんでした。
ただただひどい顔をした我々が写っていただけです。
その顔も怖かったですけどね。

以上で、ちょっとだけ怖いお話は終わりです。結局なんだったのかはわからないのですが。

なんだったんでしょうねぇ・・・。

明日からまたふざけた『CG&建築パースブログ』にもどります、ってふざけた状態がニュートラルってのも・・・・。

ちょっとだけ怖い話(後編)

2006年05月27日 | 雑記
こんにちは!またお会いしましたね!
心臓はほうっておくと年齢とともにどんどん衰えていきます。
さぁ、私といっしょに怖い話で、どんどん心臓を鍛えましょう。
 ・
 ・
やっぱり無理があるなぁ。『心臓を鍛える大人のDSトレーニング』。無理ですかねぇ。宮本さん(任天堂の偉い人)。


昨日は、たいへん申し訳ございませんでした。
詳細を思い出しているうちに、自分が怖くなる(笑)、という「ミイラ取りがミイラの術」に陥ってしまいました。

だって、怖いんだもん。

ちなみに、現在の私は心霊信者ではございません。「死んだヤツより生きてるヤツが怖い」が信条です。
子供にも「幽霊に気をつけなくてもいいから、生きたヤツに気をつけろ」を教訓にしています。悲しい世の中ですね。
でも、この時は怖かったですね。というか、この時も怖かったですね。
アクセスすっごく高いので『心霊研究会』シリーズも連載しちゃおうかな?


話は17人のフルメンバーで、有名心霊スポットの峠に宿泊した夜のことでしたね。

もともと「心霊研究」などというものを興味半分でできるのは、せいぜい「見えるだけ」だからで、実害はさほどにない、と思っているからです。
よく、怪談や心霊体験を聴かされましたが、それらほとんどは「見た」「聴いた」に納まっています。

見えた聴こえたなら、街中であぶない目をした兄ちゃんに会うほうがずっと怖いわけで、そこに我々がたかをくくっていられる根拠があったわけです。

しかし。この日に起ったことはちがいました。

つまり実害があった、ということです。

それは・・・・・




おまえだー!

って、もうえーっちゅうねん。


それは午後10時くらいだったと思いますね。ちょうどラジオのナイター中継が終わる頃です。
私たちは、経験から「ラジオでナイター中継をやっていれば怖くない」ことを、体験で知っておりましたので、誰も聴かないのですがラジオをいつもかけていました。
これは本当です。もし夜道などが怖かった時は、ラジオでナイター中継をかけると、どんなに暗くても恐怖はやわらぎます。やってみてください。クマも来ないし。

さて。どんちゃん騒ぎがもりあがっている時、ひとりが気づきました。

「あれ?高田(仮名/16歳)は?」
「ん、さっきまでいたような気がするんだけど」

メンバーのひとりがいないことに気づきました。

そこはキャンプ場ではありませんから、20坪くらいしかない平地なんですね。
あとは林。
そんなところからいなくなるはずがありませんから、見回せばすぐに見つかるはずなんです。

「たかだーーーー」

返事はない。

もうすでにこの時点で私はかなりびびってました。

で懐中電灯でまわりを照らしたらおりました。高田。

それがですねぇ。へんな格好をしてるんですよ。こいつが。
まぁ、うづくまっているというか、なんというか。なにか痙攣しているようにも見える。

最初私たちは、彼が気分を悪くしてゲロはいてるんだとばっかり思ってました。

しかし。後ろ姿からして普通じゃないんですよ。高田。

なんと言うんでしょう。髪の毛がですね。逆立ってる。

いや、現在なら固めて紙を逆立てる技がありますが、まだそんなパンクなものは入手できない時代です。
それが、静電気でもおびたかのように、逆立ってるんです。髪の毛が。

「高田、おまえ、髪の毛さかだって・・・・」

高田がふりむきました。

白目むいて・・・・・・。

そいでですね。突然言うんです高田が。

「助けて・・・・」

もうね。声も普段の高田じゃないわけですよ。
口から泡ふきながら、高田が立ち上がりまして、ふたたび

「助けて」

はっきり申し上げてびびりまくりました。

それでも高田がなにか苦しくて本人が助けを求めているのだと困りますから、
「どうしたんだ、お前?」
と、声をかけましたが

彼がですねぇ。なんか電気を帯びているわけです。見た目。
いや。本当。誰でもわかるくらいに、ぽんやりと光ってる。

あ。こいつは尋常な状態じゃないかも知れない・・・・

残り16名が彼に注目していると
彼は突如普通にもどり、髪の毛も普通になって

「あれ?どうしてた?俺?」

我々はほっといたしました。

「いや・・・お前・・・・普通じゃなかったんだけど・・・・」

「ん。俺なにしてた?」

本人にも記憶がないみたいでした。

で、みんなの懐中電灯の明かりが彼にスポットライトを一身にあびせているところで
またみるみる髪の毛が立ってくんです。そうそう。マンガみたいに。

そしてまた彼が口を開いた時

「助けて・・・・・・・」

う、うわぁぁぁぁ

半数くらいがそこを逃げ出してしまいました。

逃げるったって、夜中の峠。夜道は危ないなんてもんじゃありません。

私よりもう少し勇気のあるやつが尋ねました。

「助けるって・・・・なにを?」

すると高田。トランス状態のまま右手をすぅっと上げまして、なんか指差したかと思うと

「この・・・」

まで言ったかと思うと、またすぅっと元の高田にもどりました。


こいつは尋常な場所じゃない。私たちは、急遽撤収を決めました。
決めましたが、すでに半数くらいがいなくなってしまっているので、もう荷物もそのあたりに残したまま。
高田をつれて大慌てでそこを後にしました。

あてなんかありません。その場を逃げるだけです。

ようやく国道も見えるかというところまで逃げて、最初に逃げたメンバーたちと再会しました。

「とにかくここはやばいよ」

びびりまくっているところ
今度は、最初逃げたメンバーのひとりがおかしくなりまして

「助けて・・・・」


ぎゃぁぁぁぁぁーーーーーーーーー

本当に怖いと、人間泣きますね。涙ぽろぽろです。

大慌てで国道まで出まして、通る車に助けを求めました。
止められた車もびびったでしょうけど。
おかしくなったヤツをその車に乗せてもらい、街までようやく逃げつきました。
その日は、あとはなにもおきませんでした。

翌日の昼、私たちは荷物をとりに現場にもどらなくてはなりませんでした。
トランスしたやつは、おっかないので街においたままで行ったのですが。

心霊現象が夜おきる、という考え方は勝手なイメージです。

そうなんです。真昼に行ったにもかかわらず、この時もまた私たちは同じようなめにあうのですが・・・・。

そいつはまた機会がありましたら書きますね。

とにかく怖かったですね。この時は。いろいろ体験しましたが一番です。


で、キャンプを終えた私たちは、うつした写真をプリントしたわけですが

そこには逃げ惑う私たちが線になってうつっていたわけです(バルブなので)が、

それとは違う人間がうつっていたんです。バルブなのに静止している。



それがですねぇ。あの鉄橋の女性だったんですよ。

まったく同じ姿で。


おっかないでしょう????

なんだったんでしょうか。あれは。

写真は、お寺に預けました。
そこの住職さんは、たいして驚きもせず「年に数件はあるねぇ」とか言っていましたが。


心臓、きたえられましたか?



ちょっとだけ怖い話(前編)

2006年05月26日 | 雑記
今日はちょっとだけ怖いお話を。心臓の悪いかたは、ぜひ読んで心臓を鍛えてください。

あ。これいいですね。『心臓を鍛える大人のDSトレーニング』。
うーん、河島教授に並ぶチャンスか?

と、それはさておき。
連載している『700日戦争』のメンバーというのは、実は「悪さ」をするために集まったわけではありません。
実は母体がございました。
それは「心霊研究会」という、NPOというかNGOというか、つまり勝手な団体です。

話は小学校時代にまで遡るのですが、当時、蒸気機関車が全廃されることになりまして、これを写真に撮っとこう、ってんで、時ならぬカメラブームが起りました。
これはたいへんなブームで、とにかくネコしゃくし関係なく(うちの猫と杓子は持っていませんでしたが)カメラを持ってパシャパシャやったわけですね。
SLが消えると同時に、カメラブームも納まるか?と思われたのですが、当時カメラは高額なものでしたから「後はゴミ」というわけにはまいりませんでした。

そんなわけで、各高校などには「写真部」なるものができまして、そこそこの人気クラブになっていたものです。

そこにもうひとつの流れが起きます。それが心霊ブーム。
火付け役は言うまでもなくつのだじろう先生の『恐怖新聞』です。そこに追い打ちをかけるように、定期的に起ると言われる「コックリさん」ブームが訪れまして、もう、世の中、天気から郵便屋さんまで、心霊で動いているかのような大ブームがおきたのです。

と。ここまでは時代背景。

心霊とカメラと言えば、これが結びつくのは「心霊写真」しかありません。
そこで誰ともなく、みんな昔撮った写真などを持ち出して、探したわけです。「心霊写真」。

当時、私も大の心霊好きでしたが、心霊写真については、イマイチ納得しておりませんでした。
なにしろ、人間の肉眼は、カメラのレンズよりは、はるかに優秀だからです。

ところが、後の『700日戦争』のメンバーともなる一人が写したSLの写真。これがみんなを凍り付かせました。
鉄橋を走っているSLの写真なのですが、その走るSLの前に、確かに人間が写っているんですね。

それは

おまえだー!

って、違います。

それは、誰が見ても女性で、しかもSLと逆の向き、つまり後ろ姿として写っているわけです。

いやー。ぞっとしました。

しかし、案の定、撮影した人間は、そんなものは見なかった、と言います。
で。この時に出た結論は、実は、そうした心霊現象は、1/1000秒くらいにおきていて、肉眼はそれを捉えられないのではないか?という、もっともらしいものでした。

そいじゃってんで、みんなでカメラを持ち寄りまして、撮りにいきました。この現場に。
で、またパシャパシャと意味もなく撮りまくりました。200枚くらいもありましたかね。
現像された写真屋さんが不思議がったほどでした。

ところがところが。その中のまたたった1枚に写っちゃっているわけです。
いやぁ・・・・・・。びびりまくりましたね。
前の1枚ほどにはっきりしていないのですが、その直前、直後の写真にはないものがある。

我々の仮説は裏付けられたことになりました。

私たちは、この写った女性が何者かを調べましたが、その場所での死亡事故などはまったくない。
おかげで神秘性はさらに増して、よせばいいものをまた撮りにいきました。

が、何度行っても3度めはありませんでした。

こうなると不完全燃焼なので、さらによせばいいものを、あちこちの心霊スポットなるところを撮影してみたくなったのです。

と、いうわけで6名ほどでグループをつくりまして、心霊スポットに泊まり込みで撮影するんですが、6名程度ではもうおっかなくてしょうがないわけです。だって心霊スポットですもん。
そこで、徐々にメンバーを加えてまいりまして、ついに17名にも膨れ上がります。そうです。これが後に、目的を見失って駐在さんと対抗する戦士となるわけですが、今日は、そのことはどうでもいいです。

17名ほどにもなると、さすがに恐怖はうすれます。

が。

夏休み、とある峠に泊まり込んだ時。

我々は、カメラはバルブ(開きっぱなし)にして、高校生には不似合いなどんちゃん騒ぎをしておりました。

が、その中でメンバーのひとりの様子がおかしい・・・・。


あ。書くのおっかなくなってきたので、明日また書きます。

すいません。

        というわけでこの話も後編に続きます。


おまえだー!

しずかちゃん談義

2006年05月25日 | 雑記

<Googleで出てきたしずかちゃん・・・いったい・・・>

先日TSUTAYAにまいりましたところ、アニメビデオの『どらえもん』のところで、主婦のかた2人が井戸端会議をされておりました。
本当に主婦ってのは、どこでも会議ができるんですから便利ですね。
でも、他の借りたい人にはえらく邪魔な存在です。

ちょうどそれを裏手にしておりました私は、聴く気もないのに、びんびんに彼女らの話が聴こえてまいります。

内容は、どうやら「しずかちゃん」のことらしいのですが。

なぜとりたてて「しずかちゃん」を取り上げていたかはわかりません。

不思議だな、と思い、聴いておりますと

簡単に言えば、しずかちゃんがピアノを習っている、みたいな話。

「しずかちゃん、学級委員でしょう?」

そうだったのか。学級委員だったのか。できすぎ君だとばかり思っておりましたが、考えてみるとクラスに2名くらいいるので不思議ではない。私が知らなかっただけかも知れません。

「それにくらべてうちのタクヤは・・・」。

おいおい。マンガのキャラと息子を比べるなよ。
かわいそうだろうが。タクヤが。

と、思ったところで
「うちのしずかも似たようなものよ~」。

って、しずか、実在人物か!?

まぎらわしいところで、まぎらわしい話すなっ!


って、主婦の勝手でしょ。



ところで、『どらえもん』。むかーしむかし、日本テレビでやってた、って知ってました?

【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第5話

2006年05月24日 | 連載
う、うれしい。ポツポツとこの連載にもコメントが来るようになりましたよ。
だいたい同じメンバーですけど。でも、読んでくれてる人がいるんですねぇ。
ありがたやありがたや。
あんまりうれしいんで、今日もいっちゃいますね。って、他にネタがなかったという説もある。

前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話 第3話 第4話

2章 第5話 大応援団 のつづき

僕たちは意気揚々と駅からもどりました。あの「技」のすごいところは「こちらの恥は一瞬の恥、相手の恥は一生の恥」なところです。
今頃駐在さんは、とっても居心地の悪い思いをされていることでしょう。

西条くんが思い出したように言いました。

「ところでさぁ、あの電車、俺も乗んなきゃいけなかったんだけど」。

気づくの遅すぎ。

しかし、この帰りの電車を逃がした男はついていました。
なぜ神様がこんな男に味方するのかはよくわかりませんが、僕たちが横断幕を学校に返しに向かう途中で、その神様は現れました。

そう。女神様です。

僕たちが交差点で停まっていると、その向こう側を自転車に乗った奇麗な女性が通り過ぎました。

「あ。駐在さんの奥さんだ!」
「ほんとだ。あいかわらず奇麗だなぁ」

「よし!追いかけろ!」

言い出したのは当然西条くん。
追いかけろって、お前、さっきその人の旦那にさんざんなことしておきながら・・・。

と、僕はその葛藤に悩んでおりましたが、まわりの7名はとっくにダッシュしているのでした・・・・。
でも、おいついたとしてなにをするというのでしょう?

しかし、間もなく奥さんは射程圏内。

「後ろ姿もたまらないなぁ・・・」
確かに。否定はしません。

「俺さぁ・・・」。
僕の後部座席(と言うのでしょうか?)で西条くんがしんみりと切り出します。

「俺さぁ・・・もし生まれ変わったら・・・・」
「ああ」



「自転車のサドルがいいなぁ」

それって無機物だからっ!
せめて生物に生まれ変われよ。西条。

やがて奥さんは、スーパーに到着しました。
追いかけて来た僕たちも、用事もなくスーパーへ。
これって集団ストーカーでは?

「あら。あなたたち

「奥さん、こんにちはぁ~」。
デレデレと、しかし声を合わせて挨拶する僕たち。

しかし、駐在さんは僕たちの話をつつぬけにしています。
はたして彼女が我々をどう思っているかは、かなり疑わしいものがありました。

「ウフまたなにか悪いコトしてきたの?

「いや・・・・そんな・・・・」
まさかその標的は、またしてもあなたの旦那さんです、とは、とうてい言えません。

しかし、あの駐在さんは、どうやら僕たちのことを、そんなに悪くは言っていないようでした。
それは彼女のそのくったくのない笑顔から読み取れました。

「あ、あのぉ~、おくさん」
唐突に声をかけた西条くん。

「あの、あの・・・」

「なぁに?

「手首、見せていただいてもよろしいですか?」

げげ!

この大ウツケがぁっ!!!
どこの高校生が人妻の手首を確かめる???

我々は、全員でこのうつけ者をぼっこぼっこに殴りつけ、
 「な、なんでもありません!さよーならー」
大慌てでその場を後にするしかありませんでした・・・・・。


    2章-第6話へつづく・・・・駐在さん逆襲の逆襲の逆襲開始。

【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第4話

2006年05月22日 | 連載
20日のお約束でございました連載 2章-第4話。が、コンピューターのない世界におりました。すみません。
大慌ての4話アップでございます。

前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 
1章 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話 第3話

2章-第4話 大応援団

我々が駐輪場でうだうだしていると、さらに下校してきたメンバーが加わり「うだうだ」は、9名に膨れ上がっていました。

そこにバレーボール部の連中がランニングからもどってまいりました。
そこには2名ほど我々の「メンバー」がいたのですが、彼らはランニングの列からはずれると、すぐさま報告に来ました。

「あのさー、駅に駐在さんがいたぞ。なにやら私服だった」。
「え!ほんとか??」

これは聞き逃せません。速攻逆襲のチャンスです。

「間違いないだろうな?」
「ああ、たぶん、電車に乗るんだと思うよ」

我々は顔を見合わせました。そして言うまでもなく、即逆襲の準備にとりかかったのです。

「次の電車までは?」
「まだ30分以上はあるぜ」。

田舎のことなので、電車の間隔は非常に長く、また行き先も「上り」以外は、ほぼ考えられません。

僕たちは、30分以内で一旦校内にもどり、「大道具」を用意する必要がありました。
しかし、僕たちには、シチュエーションごとにイタズラの「定番」がありましたので、その要領のいいこといいこと。これをもっと他のものに向ければ、きっと全員大成したに違いありません。

「あと10分だ!急げ!」

準備した大道具をかかえ、駅へととばす僕たち。
駅は、学校からは近く、自転車では、わずか5分もかからないところにあります。また、駅まではずっと下り坂であるため、2人乗りを混じえた僕たちには、実に便利でした。

駅前にすべりこむように到着すると、なにやら怒鳴り声が・・・。

「こらぁ!二人乗りはいかんぞ!」
「・・・・・って、またお前らかぁ・・・・・」。

駐在さんです。
駐在さんは、2人乗りをしていたのが僕たちだとわかると、かなり落胆したように肩を落としました。

「おまわりさん、今日、非番なんですか?」
「当たり前だ。あんなこと公務中にできるか」。

あんなこと、とは、自転車にエロ本を縛り付けたことでしょう。
私服でやってたとなると、もっと怪しいおっさんですけど。

「お?お前、西条!」

どうやら西条くんと駐在さんは初対面ではないようです。もちろん、原付での速度違反では面識があるはずなのですが。
それ以外にも、警察関係者とどういう面識があっても、まったく不思議じゃないやつでした。

「お前、死んでたんじゃないのか?」
「え?そうなんですか?」

西条くんは、我々が言い訳の為に彼を殺したことを知りません。

「そうなんですかって、お前、本人なのに知らないのか?」
ふふんと、にやつく駐在さん。
「おまわりさんも馬鹿だなぁ。本人だから知らないんじゃぁないですか」。
「う・・・・」。

西条、一本!

「おまわりさん、電車でどこかいかれるんですか?」
「あ?ああ。ちょっとヤボ用があってな。○○市までな」。

○○市は、県庁所在地。電車では1時間以上もかかります。
我々は、おまわりさんがこの「長時間電車に乗る」ことに歓喜しました。なぜ?
すぐにわかります。

「ところでお前ら、せこいいたずらしてんじゃねーぞ!」。
「おまわりさんこそ!僕はおかげで、学校じゃ変態扱いされそうなんですからね」。

この時、駐在さんは、確かにニヤリとしました。
おそらく、自分の作戦が的を得たことがうれしくてしかたないのでしょう。

「お、ママチャリ。お前、トランペットなんかふくのか?」
僕の自転車のカゴのトランペットのケースを見つけて、話をそらす駐在さん。

「ええ。すぐにわかります」。
「すぐ?」
「いえ」。
「ふーん。どんなやつもひとつくらい芸があるもんだな」。

カチーン。でも今はがまんがまん。西条くんが僕の肩をポンポンとたたきました。

そこにのぼりの電車が到着し、話は中断。駐在さんも僕らもホームへと入りました。

「なんだ。お前らもどっか行くのか?」
「いえいえ。僕らは、ホームまで見送りだけです」。
「ふーん。見送りねぇ」。

実は、ホームに入る時、僕たちは駅員さんとひともんちゃくがありました。
手荷物が大きすぎる、という忠告です。
が、これはホームまでで電車には乗らないことを伝えて一件落着。
もちろん、駐在さんは、そんなことは気にもとめませんでした。

やがて駐在さんは、僕たちにさんざん小言を残して電車に乗りました。
僕たちは、ホームから電車の中の駐在さんにさかんに声をかけました。
実は大声を出しているフリだけで、たいしたことを話しているわけでもないのですが、さかんに指などをさして、駐在さんの気をひきました。

駐在さんは、電車の窓際にきて、窓を開けました。

「あ?なんだって?」

「おまわりさ~ん。こっちこっち~!!」

「だからなんだってんだ?あ?」

窓から身を乗り出す駐在さん。
そして発車のベルがホームに鳴り響きました。

それは逆襲のベルでした。

僕たちは、用意してきた横断幕を広げました。その長さ6m!
これは高体連用の応援団のものを拝借してきたものです。

そしてシンバルを高らかにならし、トランペットでファンファーレをおもいっきり吹き鳴らしました。
電車の中のひとたちがいっせいにこちらを見ています。

そして全員でエール!

「がーんばれ、がーんばれ、駐在さん!」

横断幕にはこう書いてありました。


おまわりさんガンバレ!エロ本ありがとう!

直後、電車は扉を閉じ、驚きで声も出ない駐在さんと、爆笑する乗客たち、そして1時間にも渡る「恥ずかしさ」をつんでホームを後にしたのでした。


       2章-第5話へと続きます

シャンプー

2006年05月19日 | 雑記
連載に夢中で、すっっかり忘れていましたが、先日、とんだ事件がございました。
いや、事件なんて立派なもんじゃないんですけどね。


その夜、私は「ひさしぶりに」洗髪などをしていたのですが、髪を洗っている最中、シャンプーが切れてしまったのです。
やですね。あのポンプの「スカ」とも「プス」ともつかない音が。

濡れた前髪のスダレの合間から、物色いたしますと、こども用のシャンプーがありました。

かわいいかわいいピンクのパッケージ。

まぁ。子供の髪も大人の髪もたいして変わらんだろう、と、こどもシャンプーを借りまして、洗髪続行。

やっぱりあれですね。子供用は、泡立ちが少ないみたい。

と、風呂からあがりますと家人が

「あー、ごめんごめん。シャンプー切れてたでしょ?」

「うん。しょうがないから子供用のヤツを借りた」。

「え?子供用?うちに子供用シャンプーなんてないわよ?」

「えー。あったよ。ピンク色のパッケージの。なんかマンガの描いてあるヤツ」。

「・・・・・」










「マンガ・・・、マンガって猫の?」

「そう。それ」。



「それって猫用シャンプーよ
 ・
 ・
 ・

「え~~~~~~~~~~~!!」


「なんでエメロンの横に猫用置いとくんだよ!!!!!」

私の苦言に、家人は呼吸困難で答える余裕もなく、腕をわずかにぴくつかせるだけでした・・・・・・。


おかげで私の頭は、ダニもノミもシラミもおりません。

なんか毛ヅヤもいいみたい(泣)。


確かにいるはず

2006年05月18日 | 雑記
世の中には、人に知られないことはたくさんあります。

以下、絶対いるはずなもの、あつめました。いるはずなんですよねぇ。確かに。

 歴史上、世界一高いところを飛んだハエ。

 歴史上、ジャンプ力世界一のノミ。

 歴史上、世界一速く泳いだオタマジャクシ

 歴史上、チョモランマを最も上まで登ったでんでん虫

 歴史上、世界一足が長いガガンボ

 世界一兄弟が多いイクラ

 世界一固いクラゲ

 上戸あやの血を吸った蚊

 綾戸智絵の血を吸った蚊。うらやましくないけど。

 世界一IQの高いイモムシ

 『家政婦は見た!』を見た蛾。

 最も浮き沈みが激しかったボウフラ

 芥川文学をかじった蛾の幼虫(この場合は本を齧る、です)

 226事件に立ち会ったダニ


絶対にいるはずなんだけどなぁ。

ひょっとすると「人間になついた蚊」とかもいるはずなのに。
ピシャッとかやられてその生涯を閉じているかも知れません。

あ々無情。


※昨日、連載以外の日にアクセスが落ちる、とボヤきましたところ、その日に最高アクセスをマークいたしました。
 ああ。これもひとえに、おもしろいブログを書いている私のおかげと、深く感謝申し上げます。

エレベーター閉じ込められ対策

2006年05月17日 | 雑記


今日もまたNHKから話題です。
ところで今日の1時ニュースアナウンサーは、1秒だけでしたが、なかなかいい表情をされておりました。満足。

昨日、NHK教育で、マル得情報、とかなんとか言う短い番組をやっておりまして、大都会の地震の対策をとりあげていました。

その中で、冒頭の『エレベーターに閉じ込められた時は?』
の対策が素晴らしかった。

たいへん身近な出来事ですので、身を乗り出してみておりますと、

まず、その1。「全階のボタンを押す」。うんうん。最寄りに停まるためだな。

その2。「外部と連絡をとる」。うーん、当然ですな。

その3。「覚悟する

はぁ????

対策になってねーじゃん!

なんだ、覚悟する、って?

正確には「長時間閉じ込められる覚悟をする」なんですが、それにしたって閉じ込められた時の「対策」とは言わないのでは?

うーん。教育テレビもやってくれるなぁ。


 連載『ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章 第4話』は、20日お届けの予定です。
 予告すると、その日だけとってもアクセス高いんですが、他がぐぅーんと低くなっちゃったんですけど(T T)
 
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【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第3話

2006年05月16日 | 連載
今日のNHKアナウンサーはイマイチな表情で残念。
お約束。第3話です。

前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 
1章 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話

第3話 バター騒動 の続き

よりによってクラスの女子に、超エロ本『○○ファン』の山積みを目撃されてしまったあわれな高校生「僕」。
山積みしたのは、言うまでもなく駐在さんであろうことは間違いありませんでしたが、あの制服で、学校に入って来てもくもくと自転車に結びつけてたんでしょうか?
想像を絶するおまわりです。

ああ、そんなことはともかく、明日から学校では「変態」として過ごさなくてはなりません。
「前科者」の上で「変態」・・・。もう、青春のロマンスはクラス内にはいない、と覚悟しなくてはなりません。
おまけにまだ紐はとけねーし。

と、そこに本来の「変態」、西条くんが部活を終えて仲間とともに下校してまいりました。

「西条ぉぉぉぉぉ~」

「お。お前ら、なにやってんの?そんなとこで?」

まったく同じシチュエーションでありながら、さっきの女子との差!
女子はピンクな声でしたが、こいつは黒です。

我々が事の成り行きを話しますと、彼は意外なことに爆笑するでもなく、腕組みなどして○○ファンの束を見つめているのでした。

「うーむ」。

西条。考えなくていいから。はっきり言って無駄だから。

「うーん・・・・」。うなりつづける西条くん。

「あのさ」。
「なんだよ?」

「その荷造り紐が荒縄みたいでなまめかしいよな」

だから・・・・考えなくてよかったのに・・・・。

しかし、彼はやおらポケットからライターを取り出すと、その紐に火を放ったのでした。
めでたく雑誌たちは「緊縛」から解かれ、晴れて自由の身に。
でも、西条。なんでポケットにライター入ってる?聴く方が野暮ってもんか?

西条君が仲間をひきつれてきたので、総勢6名となった僕たちは、男子置き場に自転車ごと移動し、さっそく対策を話し合うことに。

「なんかさぁ。今回のは、敵にタマあげただけみたいになっちゃったな」。

「誰だ?まとめておいてこよう、なんて言い出したのは?」
西条くんの質問に、残りメンバー全員が一致して彼を指さすと

「え?俺だっけ?」

そうです。そもそものアイディアは西条くんでした。

「まぁ、作戦は失敗もあるさ。それより、次の行動にいつうつるか、だな」。
と、とりなしたのも、当の本人。

事実、僕たちは、度重なる失敗に、少々へこんでおりました。
なにしろ僕は、西条のおかげで「前科者」の「サイテー」の「変態」です。

「逆襲してくるってことは、ききめはあったってことなんじゃないかな」。

確かに。それは言えていました。
しかし問題は残り8冊。
駐在さんが、これをどう使って来るかが問題でした。うち一冊はバター付き。

そこで僕たちは、速攻で次の作戦にうつることにしました。
とりあえずは「駐在さんの一日」を調べること。

なんか、小学校の自由研究みたいな微笑ましい話ですが、目的が違います。
幸いにして、その6名の中には、面のわれていない2名がおりましたので名誉の抜擢。
作戦の成功を誓い合った我々でした。

 ところがところが。

思わぬことで、その日のうちにこっちの逆襲のチャンスがまいりました。
神様は見捨てていなかったのです。たとえ「サイテー」の「変態」の「前科者」(順不同)でも・・・・。

それは、この会議から、わずかに数十分後のことだったのです。

   2章 第4話へ続く

わずか3秒間の超おすすめ番組

2006年05月15日 | 雑記

最近めちゃくちゃはまってる「番組」があります。

もう見逃した日はくやしくて仕方ありません。

なんの番組か?と申しますと、NHK『午後1時のニュース』。

なんじゃそりゃ?と思われるかも知れませんが、あなたもご覧になれば絶対はまります。

いや。普通のNHKニュースなんですけどね。

注目は冒頭の3秒間のみ。
後はどうだっていいのです。

午後1時なので、ご覧になれない方も多いと思いますが、録画する価値あり。

なぜ3秒だけなのかと言いますと

このニュースの直前、NHKの朝の連続ドラマ『純情きらり』というのの再放送をやっています。
宮崎あおいさんが主演の朝ドラ。ああいさん、かわいい!

で。ニュ-スはこの番組が終了すると同時に始まります。

ある日、たいへんに面白いシーンでこのドラマが終わったのですが、1時ニュースのアナウンサー(若いにいちゃん)が、実ににこやかな顔でモニターを観ているところから始まりました。
やおら顔をあげて普通ニュースを始めたのですが、なにをにやついていたんだろう?と不思議に思ったわけです。

さらに翌日『純情キラリ』は、お父さんの三浦友和さんが亡くなる場面で終わりました。
すると、実に切ない顔でモニターを観ていて、またやおら顔を上げましてニュースを始めました。

これ、『純情キラリ』を観ていたのでは?

という推理をたてまして、毎日、この3秒のために、貴重な昼休みを使うようになったのですが

楽しい日には楽しい顔。複雑な場面では複雑な顔。と、実に表情豊か!

あまりに番組内容と沿うものですから、これは間違いない、と、日々の楽しみに加えたのでした。

いまや『エンタの神様』より、ずっと楽しみにしている番組です(笑)。

1度、『純情キラリ』から録画してみてください(12時45分再放送開始)。絶対笑えます。


--おことわり

 連載『ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章 第3話』は、明日(16日)お届けの予定です
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ボヘミアンラプソディ余話

2006年05月14日 | 雑記
一昨日の『ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第2話』にも登場いたしましたQueenの『ボヘミアンラプソディ』。
世紀の名アルバム『オペラ座の夜』に収録されまして、全世界を魅了した名曲です。

特にバラード部分となる「♪ママ~・・・」の導入部は、とにかく有名で、母の日になると必ずテレビでこの部分を聴くことができます。

できますが・・・。

これって、人を殺してしまって、しょうがないから自分も死のうか?って歌だってこと、わかって使ってんでしょうか?

導入部は
「ママ、人を殺してしまったよ・・・」
ですから。
しかもリアルにその状況がつづられておりまして、ほぼバイオハザード状態。

少なくとも、母親に花束わたして、涙ながらにお礼をのべるような場面で使える内容ではありません。
おそらく、「♪ママ~」だけをとりあげて使ってんでしょうけど。


馬鹿じゃないの?



というわけで「母の日」、みなさまいかがされましたでしょう?

弊社は毎年、メモリアルカラーの『母の日キャンペーン』というのをやっていたのですが、毎年毎年パニックになるものですから、今年はやりませんでした。
なにしろ、納期がすべてこの日に集中。1日とて遅れることは許されません。
そのたいへんさは、CGパースの比ではありません。

おかげさまで、個人的にも「母の日」を普通に迎えることができまして、毎年の親不孝にも少しとどめが刺せそうです。

♪ママ~人を殺したよ~
引き金をの指を、ちょいひっぱったら~
ママ~、死んじゃったんだよ~
こいつぁまじヤバかも知んないんだよ~♪

おー、ママ見や、ママ見や


それはそうとこれ。すごいです。
何度見ても泣けてしまう。
泣きたくない人は見ないこと。

連載2章の続きは、たぶん16日あたりだと思います。
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【連載】ぼくたちと駐在さんの700日戦争 2章-第2話

2006年05月12日 | 連載
お約束の日なので、お約束の2章 第2話です。なんか「納期」みたいになってきちゃいましたねー。

前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 
1章 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話

翌朝、僕たちは例によって駐在所を避けるために、回り道の急な坂を登らなくてはなりませんでした。
それにしても、高校生にして、すでに警察を避けて通るって・・・・。
人生にもわもわと暗雲がたちこめる気分が、さらにペダルを重くしておりました。

なにしろ「バター付き」の挑戦状です。よりによって・・・。
言うまでもなく、バターは黒塗り部分だけに塗られているわけで、その目的は、素人目にも明確。
そこだけ「シミ」・・・・・。
それが全ページ・・・・。西条・・・・・。

幸いにして、その朝、駐在さんと会うことはありませんでした。
しかし、あの駐在さんが、そのままなにもしない、というのは考えにくかったので、僕たちはさらに次の策をねっておりました。

予想は当たりました。
それは全授業が終わり、下校する時のことです。

ところで、僕の自転車がママチャリであることは、この戦いの前哨戦『俺たちは風』で書いた通りなのですが、覚えていらっしゃるでしょうか?
このために、僕は最後まで駐在さんから「ママチャリ」と呼ばれることになったのですが、当時の男子生徒の大半は、変速スポーツ車に乗っておりましたから、そういう意味ではちょっと変わっていました。

自転車を置く駐輪場は、特定の場所指定はなかったのですが、登校の時のグループ単位で停めていくため、男子と女子が奇麗に分かれていまして、それぞれ「男子置き場」「女子置き場」と呼ばれていました。

さて、部活も終え、友人と2人で下校しようとすると・・・

自転車がない。

WHY?

「なぁ、今日、自転車で登校したよな?」
「ほかに手段ないだろ?」

盗まれたのか?しかし、なぜ、とりたてて奇麗でもない、しかもママチャリが?

と、自転車置き場を見回すと、ありました。
なぜか、女子置き場にポツンと、僕のママチャリ。

?????

すると友人。
「おい、荷台になんか積んであるけど」。

ほんとだ。なんだろう?
と、自転車にかけよりますと・・・・。

なんと。それは『○○ファン』の束!
4冊ほどが、荷造り紐で、ガッチリと荷台に結ばれています。

やられた!!!!!!!!!!!!!!

しかもそれは女子置き場。まわりのほとんどの自転車がない、ということは、まわりの女子のほとんどがそれを目撃した、ということ???

僕は顔面蒼白。クラクラしました。

「と、とにかくはずさないと」。
「そ、そうだな、まだ女子が来るからな」。

ところが。ゴム紐と違って、荷造り紐のとけないこと。相当にガッツリ結ばれているのです。

その間にも、ちょくちょくと女子達が自転車をとりに来るものですから、その都度、僕たちは、実に不自然な姿勢で荷台のエロ雑誌をかくすはめになりました。

「くそ~。とけねーーーーー」。
「駐在だな」
「やるもんだなぁ・・・」。

感心してる場合じゃありません。

と、その時、ちょうど同級生の女子2名が、やはり自転車をとりにきて、僕たちに声をかけてきました。

「あれ?なにやってんの?」

げ。。。

「な、なんでもねーよ。あっちいけよ!」

「あ。。アヤシー。」

いつもはこっちから近寄りたい女子も、この時ばかりは違います。

「いいから、こっちくるなよ。さようなら。明日また会おうね!」

「なにかかくしてるゥ」
「かかか、かくしてねーーって!あ、あ、愛してるからコッチ来るなっ!また明日。ね。ね」。

ますます近づいてくる女子たち!絶対絶命!
こんなの見られたら、明日から学校に来れません。普通のエロ本ならともかくなんてったって「○○ファン」。そりゃ表紙からして違います。僕たちはガードを固めました。

しかし

「なにかくしてん・・・・・・・・・・」




目撃。





ああ。お母さん。今日という日まで僕を育ててくださってありがとうございました。僕の人生は、今終わります。せめて僕の葬式には、西条はぜったいよばないでください・・・・。
(ボヘミアン・ラプソディーより)







「サイッッッテーーー!!!」

「ちがうんだ!これは・・・これ・・・・は・・・・」。

女子たちは逃げるように去っていきました。

「ちがうんだよー」 だよー・・・・  だよー・・・・  だよー・・・・ だよー

僕の声は、むなしく自転車置き場にこだまするのでした。

        2章 第3話へ続く 残り8冊、「最低の変態」になった僕の運命は?