エスティマ日和

『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』2章まで収録の、エッセイ集です。独立しました。

一球入魂

2010年02月27日 | 雑記
俺はこの日のために、血の出るような思いをして、このアタックを完成した。

恋も友情も捨てて、ボールひとつに賭けた青春を

人は愚かと笑うかも知れない

だが。笑うのなら、

この渾身の一球を、見てからにするがいい。

行くぞ!秘球、サンダーアターーーーック!


 ピーーーーー!


「ハンド!」

濃い人

2010年02月24日 | 雑記
19日に行われた男子フィギュアスケート。

プルシェンコの言い分はもっともで、4回転に挑戦しなくて済むなら、誰もやらなくなるわけですが

我が家でもこのジャッジには不満が噴出。

「高橋大輔も4回転やったのにねー」

「ねー。おかしいよねー。プルシェンコも可哀想だね」

「優勝って誰だっけ?」

「ほら。あの濃い人よ、濃い人!」

「あー、そうだそうだ。2位がプルシェンコだったよね」

「そう。で、優勝が~~~」

「濃い人!」

「そうそう。あの濃い人が優勝っておかしいよねー」

いまだにチャンピオンは「濃い人」で、名前が出て来ない我が家です。

主婦のショッピング

2010年02月20日 | 雑記
今日も家人は、洞窟に入ったきり帰って来ません。

そう。ドラゴンクエスト5。
もーハマりまくり。

「そろそろ買い物行かなくって大丈夫なのか?」

晩のおかずを心配する私ですが、

「だいじょぶ、だいじょぶ。今、武器も装備も最強だから!」

そっちの買い物じゃないよ。

神の手

2010年02月19日 | 雑記
家のトイレが壊れました。

水が止まりません。

以前から、よく同じ現象がおきていたのですが、

フロートがひっかかって、うまく止水栓が機能しないのです。

1時間ほど、悪戦苦闘して、

「あー、これはさすがに素人では無理かなぁ・・・」

と、言っておりましたら、

またも家人がやってまいりまして

「えい!」

「こらこら!なんでも殴りゃいいってもんじゃないぞ!」

でも、

「ほらぁー」

止まりました・・・。

「し、信じられん・・・・」

再発もしません。

ここまで来るとゴッドハンドです。

「料理はヘタクソなのに・・・・・」

すると家人

「えい!」

たたくんじゃねーよ!

あ。でも、少し頭がスッキリしたかも・・・。

連続小説『空からやって来た少年』第2話

2010年02月15日 | 雑記
少年がつぶやくと、キマる台詞というものがある。

そう。たとえ背中がヤギのウンコだらけでも、だ。

「鳥は・・・大空が自由に飛べていいな」

これだ。
これ以上に決まる台詞は「風になりたい」以外にない。
少なくとも僕は、それしか知らない。

ポイントは「空」ではなく「大空」であること。

 ああ。少年よ。君の夢は大空をはばたいている!

という感じ?

「あら。ひょっとすると鳥は鳥で、地面を走るのをうらやましがってるかもよ?」

「んあ?」

母は。
子供のロマンというものを知らない人だ。

そんなことが、「鳥が大空を自由に飛べる」解答となるとは、予想だにしていなかった。

「空からお前を見て、アー人間は自由に大地を走れていいなーって」

母は、「大空」に対抗するため、わざわざ「大地」ときた。
抜け目がない。

「いや・・・、走れるだろ、鳥だって。ダチョウは速いよ?」

「ダチョウは飛ばないでしょ?」

「あ・・・」

なんか悔しい。
このままでは、母の思うツボなので、
僕は、めいっぱい頭を回転させて、地面を速く走れる鳥をさがした。

が、

「えっとーーーーえっとーーーーー」

なかなかいないものだ。

もともと、僕の鳥の知識は、幼稚園の頃に持っていた小学館の『かわいいことり』で得たものから、そんなに進化していない。
その後は、『1年の科学』にも、『2年の科学』にも載っていなかった。

「えっと。鳩は速い」

考えたあげくに「鳩」はなさけない・・・。

母。
「ダチョウのほうが速いでしょう」

いや・・・そういう競争の話じゃなくって・・・・。

なのに、

「チーターより速いのよ?」

しめた!
僕は母の間違いにいちはやく気づき、勝ち誇った。

「ばかだなぁ、母ちゃんは。チーターが速いに決まってんじゃん!」

「あら。ダチョウよー」

「あのねぇ。母ちゃん。チーターは時速120キロで走れるんだぜ?」

「じゃ、ダチョウは130キロにする」

するって・・・。
母ちゃんが決めるのか?

なのに幼い僕は、まんまと

「じゃーーーー、チーターは140キロだ!」

「それじゃぁ、ダチョウは200キロ」

「んーーっと、んーーっと、じゃー、チーターは千億万キロだい!」

「あ~~~~、そりゃダチョウの負けだわ~」

「やったぁーーーーーー!」

「じゃ、稲刈りしましょ?」

「うん!」

なにかが。

どこかで間違っていた。


 まだまだつづく・・・。

いつから?

2010年02月14日 | 雑記
我が家はケーブルテレビなのですが、
9チャンネルは、24時間ずーっと「ジャパネット」繰り返しやってます。
最近は、テレビ番組がつまらないので、我が家ではけっこう観るのですが。

今日、ソファーに眠ってしまっていて
ふと起きたら日付が変わっていました。

「あれ?やばい。いつ寝たんだろ?」

家人にたずねると、

「えっとねー。ジャパネットタカタん時から!」

それって・・・・何時だ?

「富士通のパソコンのときよ」

さっぱり参考になんないんですけど。

結婚相談

2010年02月13日 | 雑記
ここのところ家人は毎日、
私に結婚の相談を持ち込みます。

どうやら家人にも婚期が訪れたようなのです。

「ねぇ、ビアンカとフローラ、どっちがいいと思う?」

そう。ドラゴンクエスト5。

家人の相談事の8割は、ドラクエです。

残りの2割は、晩のおかず。

ドラゴンクエスト5は、途中で結婚相手を選べるのです。

おさななじみのビアンカと、途中で知り合うお姫様フローラ。

ビアンカは気が強く、フローラはおしとやか。

おそらく、やったかたのおおかたはビアンカだと思うのですが。
だって、苦労をともにして来てますから。

「ねぇ。どっちがいいと思う~~~?」

「知るか!」

「また、そういう他人事のようなことを」

他人事です。

あんまりうるさいので、

「ビアンカでいいんじゃないの?」

「でもねぇ・・・」

「たぶんビアンカのほうが強いよ」

「でも、フローラのほうが、家事とかやってくれそうじゃない?」

やんねーよ。

評価

2010年02月12日 | 雑記
ぼくちゅうには、イラストをアップしていますが、
女の子を描いていると、決まって家人が入って来ます。
女の臭覚とでも言うのでしょうか?

今日はこれ。


見つかった原画はこちらです。

普通、いいかげんいい歳になった亭主が、スクール水着の女の子を描いていれば、ゲンナリしそうなものですが、家人はちがいます。

もう慣れているのです。

が、あきれることはあきれるらしく、

「はぁ~~~~~~~」

「なんだよ!リクエストなんだよ!」

「アナタねぇ・・・・」

「だからなんだよ!さっさと言いたいこと言って出てけよ!」

「もっと足上げさせなきゃダメじゃない」

「あ?」

「そういうのの基本は体育すわりよ、体育すわりっ!」

「・・・・・なる・・・ほど・・・・」

家人の前世は『ぜげん』だったに違いありません。

「水着の足の根元にドキッとするんじゃなーーい。バカねぇ」

「そ、そうか?そういうもんか」

「そうよ、男なんてそんなもんだってー。あっはっはっは」

いいけど、

「男なんて」の男は、誰のことだ?

後ろの正面だぁれ?

2010年02月09日 | 雑記
エスティマにバックモニターというヤツをつけました。

そう、バックに入れると、広角レンズで後ろを確認できるヤツです。
あまりに広角すぎて、距離感がとらえられないほど。

で。

新しい遊び発見!

このレンズに顔を近づけると、かなりおもしろく映るはず。
ほら。一頃、流行った犬とかの写真あったでしょう?
理屈はあれと同じなので、相当おもしろいだろう、と、思ったわけです。

で、思いつくとやらずにいられない、ちょっとだけ幼い性格の私ですので、

やってみました!

家人が車庫入れする際に、誘導のフリして後ろにまわって、

バックモニターレンズに顔どアップ!



家人は、バックで加速して来ました・・・・。

死ぬとこだった・・・。

連続小説『空からやって来た少年』第1話

2010年02月08日 | 連載
ぼくちゅう以来の、ひさびさの連続ものです。

『空からやって来た少年』

その第1話:教えて(1)

少年などというものは、夢も希望も未来もあって、
それを空いっぱいに広げているようなイメージがあるけれど

実はそうしたものは、おろかで、浅く、
常に昨日観たテレビとか、おととい借りたマンガの影響がモロであったりして
夢というには、あまりに恥ずかしいシロモノだった。

その日も、僕は、田んぼのあぜ道の小高い所に座って
延々と、はてしない空を
夢見がちな瞳で見つめていた。

単純に稲刈りの手伝いに飽きただけだったように思うが。

とにかく空を見ていた。

少年が空を見つめているのは、なんとなくカッコイイ。
それが秋の空ならなおさらだ。
風が髪などをゆらしていけば、もう、ゆるぎもしない「主人公」なんだから。

「どうしたの?」
と、母。

たぶん、息子が「稲刈りに飽きた」ということも
とっくに悟っていたと思うのだけれど。

その母に向かい
「ああ、母ちゃん。空って広いね」。

今思えば、「手伝いは」どうしたの?という質問に
「空って広いね」は、泣けてくるほどバカな答えだ。

それでも、

「ああ、そうだね」。

母はいつも彼女がそうするように、
この時も、子供の夢想につきあった。

「空って、でっかいよなー」

なまいきに草などをくわえ、
草の上にねころぶ少年。

おそらくは、ゆうべテレビで観た
「勝海舟」だか「坂本龍馬」かなんかの話に影響されただけなのだが

そういう日には、空を見上げていれば、
「大物になれる」と、信じてうたがわなかった。

 いずれ天下とってやる!

でも、今夜、テレビでメロドラマをやれば
きっと、今度は夜空を見上げて

 ひとりの女性のために生きよう!

そう決心するにちがいないのだが。

でも、この時点では、まだメロドラマを観ていないので、
空を見上げていれば、いずれ天下をとれる、と信じて疑わない。

「あの空はさー。世界中につながってるんだよね?母ちゃん」

ほらね。

でも、母は、そんな僕を、百も承知でありながら

「ああ、そうだね」。

僕のとなりに腰掛けて、愚息のにわか大志につきあったりもした。
母親もたいへんだ。

「母ちゃん。ボク、大物になれるかな?」

「そうだねぇ・・・・」
母は、ちょっとだけ考えこんで、

将来、天下をとるかも知れない少年に向かって、

「その前に、お前がねころんだとこ。ヤギがフンしたんだけど」

「え~~~~~~~!」

 早く教えろよ!

少年の世界に君臨する野望は、
ヤギのフンによって、もろくもくずれさった。

少年などというものは、せいぜいその程度。


   つづく・・・

アナログな人

2010年02月05日 | 雑記
とうとうエスティマが2代目になりました!

ほぼ新車?と思えるエスティマ4WDを、誰も信じないような破格で買いました。

もとは、トヨタレンタカーの所有だったらしく、とにかくキレイ。
誰がどこから見ても新車!

でしたが、破格なりのことはあるもので、「現状渡し」が条件でした。
でも、そのキレイさに驚いていた私は、

「いいともさ!」

速攻で購入。


さて。やって来ました、二代目エスティマ。

なにか不具合があるのかな?

と、思いましたら、意外なところにありました。

それはオーディオ。

なにをかけてもガリガリ言うのです。

「うーん。これはプリアンプ部がいってるなぁ」

と、私が解析している横から家人。

「こんなもん、たたけば治るわよ」

「お前はまた、そういう乱暴なことを・・・・。デジタル機器ってのはそういうもんじゃ・・・」

と、解説している途中というのに

 ガン!ガン!ガン!

デジタルオーディオなぐりまくり!

「あーーーーー!こらぁーーーー!たたくなーーーーー!」

と、家人を怒ったのですが、

「ほら!なおった!」

「ほ、ほんとだ・・・・・」

オーディオはしっかり治ったのです……。

「デジタルは、気合いよ、気合い」

「う、う~~~~~~ん」

そういうんでいいのか!
トヨタ電装!