前回までのお話。
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話
30日アップの予定が31日になってしまいました。
よくあることです・・・。特に月末。
2章-第6話 万引き疑惑
逆襲がみごとに成功したとは言え、翌日の登校は、僕にとっては憂鬱なものでした。
なにしろクラスの女子に、自転車の荷台に満載した超エロ本『○○ファン』を目撃されています。
いまごろはきっと、女子の間では、僕はたいへんな変態としてウワサになっているに違いありませんでした。
ちなみに僕のクラスは、38名ほどおりましたが、うち24名が女子、というたいへん恵まれた環境だったのですが、いまとなってはこれがアダです。つまりはクラスの過半数が「変態扱い」するということなのですから。
教室につき、重い扉を開きました。その瞬間の女子の凍り付いた雰囲気。
「あ、お、おはよーー」。棒読みで挨拶するボク。
いつもはやかましいほどの女子たちは、誰ひとり、挨拶を返しませんでした。それどころか、ただでさえうっとうしい男子から
「エロ本つんでたんだって?」
などという、いらぬ詮索まで入りまして、それはすでに女子だけではなく、クラス全体の話題であることがわかりました。
この雰囲気は、もう小学校の野良やぎ事件以来でしたねぇ。
しかし、男子がこの質問をしてくれたおかげで弁解の機会が与えられました。
僕は知りうる言葉の全てを使って、それが「西条のものである」ことと、駐在さんによって積まれたことを説明しました。が、後者については「おまわりさん」という職業からか、女子はこのことを信じようとしませんでした。
おまえら、あの駐在を知らないからだ・・・。
ところで僕達も健全(か?)な高校生ですから、なにも毎日が毎日、イタズラばかりを考えていたわけではありません。ちゃんと高校生としての生活があるわけです。たとえ変態でサイテーで前科者でも学業はたいせつです。
すでにこの時、我々には中間試験が迫っておりました。
この日から数日後、僕は、西条くんと、村山くんという新キャラとともに、本屋さんにおりました。
言うまでもなく、中間試験の参考書を探すためです。この日、あのいまわしい事件がおきました。
おい、西条
どこからともなく声が聞こえてきました。
西条がきょろきょろしていると
「おい、ママちゃり」。
僕のことをママちゃりと呼ぶ人間はひとりしかいません。
するといくつかの本棚の向こうに
「駐在!」
駐在さんは、本棚の向こうからさかんに手招きしています。
今日は制服です。駐在さん。
とっっってもいやな予感がしましたが、なにしろ国家権力。行かないわけにはまいりません。
我々が、
「なんですか?」
と声をそろえて駐在さんの前に行くと、へんににやける駐在さん。
そこは成人雑誌売り場。
ああ、思い出してもいやになりますが、この話には「成人雑誌」がかかせません。情けない。
僕たちが駐在さんの真ん前まで行くと駐在さんは
「あのな・・・・」と小声で言うので、思わず顔をよせてしまいました。
駐在さん。そこでしめたとばかりに突如僕たちの二の腕をわしづかみにすると
「お前ら!なにやってる!今日という今日は許さんぞ!」
ぐいぐいと僕たちを店の外へとひきずっていきました。
「な、なんですか?いきなり!」
当然の質問には答えもせず、
「話は署で聴く!」
と言いながら、書店のあるじに会釈などして、我々をとうとう店外へと連れ出したのです。
もう店内は騒然。そりゃそうです。
高校生が警察に腕をひっぱられて、連れ出されているわけですから。それも成人雑誌売り場。
いや。これってどう見てもエロ本万引きしてつかまったようにしか・・・・・・
あ・・・・・!
誰がどう見ても万引きの僕たちの運命は、2章-第7話へとつづくのです
1章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
2章 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話
30日アップの予定が31日になってしまいました。
よくあることです・・・。特に月末。
2章-第6話 万引き疑惑
逆襲がみごとに成功したとは言え、翌日の登校は、僕にとっては憂鬱なものでした。
なにしろクラスの女子に、自転車の荷台に満載した超エロ本『○○ファン』を目撃されています。
いまごろはきっと、女子の間では、僕はたいへんな変態としてウワサになっているに違いありませんでした。
ちなみに僕のクラスは、38名ほどおりましたが、うち24名が女子、というたいへん恵まれた環境だったのですが、いまとなってはこれがアダです。つまりはクラスの過半数が「変態扱い」するということなのですから。
教室につき、重い扉を開きました。その瞬間の女子の凍り付いた雰囲気。
「あ、お、おはよーー」。棒読みで挨拶するボク。
いつもはやかましいほどの女子たちは、誰ひとり、挨拶を返しませんでした。それどころか、ただでさえうっとうしい男子から
「エロ本つんでたんだって?」
などという、いらぬ詮索まで入りまして、それはすでに女子だけではなく、クラス全体の話題であることがわかりました。
この雰囲気は、もう小学校の野良やぎ事件以来でしたねぇ。
しかし、男子がこの質問をしてくれたおかげで弁解の機会が与えられました。
僕は知りうる言葉の全てを使って、それが「西条のものである」ことと、駐在さんによって積まれたことを説明しました。が、後者については「おまわりさん」という職業からか、女子はこのことを信じようとしませんでした。
おまえら、あの駐在を知らないからだ・・・。
ところで僕達も健全(か?)な高校生ですから、なにも毎日が毎日、イタズラばかりを考えていたわけではありません。ちゃんと高校生としての生活があるわけです。たとえ変態でサイテーで前科者でも学業はたいせつです。
すでにこの時、我々には中間試験が迫っておりました。
この日から数日後、僕は、西条くんと、村山くんという新キャラとともに、本屋さんにおりました。
言うまでもなく、中間試験の参考書を探すためです。この日、あのいまわしい事件がおきました。
おい、西条
どこからともなく声が聞こえてきました。
西条がきょろきょろしていると
「おい、ママちゃり」。
僕のことをママちゃりと呼ぶ人間はひとりしかいません。
するといくつかの本棚の向こうに
「駐在!」
駐在さんは、本棚の向こうからさかんに手招きしています。
今日は制服です。駐在さん。
とっっってもいやな予感がしましたが、なにしろ国家権力。行かないわけにはまいりません。
我々が、
「なんですか?」
と声をそろえて駐在さんの前に行くと、へんににやける駐在さん。
そこは成人雑誌売り場。
ああ、思い出してもいやになりますが、この話には「成人雑誌」がかかせません。情けない。
僕たちが駐在さんの真ん前まで行くと駐在さんは
「あのな・・・・」と小声で言うので、思わず顔をよせてしまいました。
駐在さん。そこでしめたとばかりに突如僕たちの二の腕をわしづかみにすると
「お前ら!なにやってる!今日という今日は許さんぞ!」
ぐいぐいと僕たちを店の外へとひきずっていきました。
「な、なんですか?いきなり!」
当然の質問には答えもせず、
「話は署で聴く!」
と言いながら、書店のあるじに会釈などして、我々をとうとう店外へと連れ出したのです。
もう店内は騒然。そりゃそうです。
高校生が警察に腕をひっぱられて、連れ出されているわけですから。それも成人雑誌売り場。
いや。これってどう見てもエロ本万引きしてつかまったようにしか・・・・・・
あ・・・・・!
誰がどう見ても万引きの僕たちの運命は、2章-第7話へとつづくのです