10月に新設した入門クラス、おかげさまで大好評です。
級位者クラスは定員が全て埋まるまで開設から半年以上かかりましたが、
入門クラスは今回早くも定員が埋まりました。
【入門クラス】
講義のテーマは「金縛りの手筋」です。
金縛りの手筋とは、これのことです。
今▲3三と、と指した局面です。
金取りですから後手は△同金と取りたいのですが、
竜の横利きが通り、後手は玉を取られてしまいます。
つまり、4二の金は金縛りにあって動けない駒なのです。
そして▲3三とがそれを利用した手筋で、次に必ず金を取ることができます。
このように、金縛りの手筋の基本を解説し、
その後は練習問題を皆さんに考えていただきました。
指導対局では、10枚落ちで見事に勝つ方もいますし、
皆さんが少しずつ上達していると感じます。
【級位者クラス】
講義のテーマは「駒落ちの知識」です。
六枚落ちから飛香落ちまで、
定跡の種類や下手の考え方などを解説しました。
また、前提として「定跡を使う必要はなく、平手と同じ指し方ももちろんOK」と説明しました。
現在、私は四枚落ちをどう教えたらよいのか迷っています。
有名な「棒銀定跡」は確かに端を破った後の指し方が明快だというメリットがある反面、
特殊な仕掛けであり、銀を上手に渡すなどのデメリットもあります。
それなら二枚落ちと同じように指す方が良いという意見もありますし、
棒銀定跡以外の指し方で端を破る考え方もあります。
指導対局では、六枚落ちで見事に勝ち、卒業する方もいらっしゃいました。
【有段者クラス】
講義のテーマは級位者クラスと同じく「駒落ちの知識」です。
このクラスでは少しレベルを上げて「二枚落ち~角落ち」について整理しました。
この4つの中では、
二枚落ちの定跡が優秀だとよく言われます。
二歩突っ切り、銀多伝、どちらも優秀です。
一方、飛車落ちは何を教えるのがベストか迷うところがあります。
有名なのは右四間飛車定跡です。
この定跡は破壊力が抜群であり、攻め切って勝てた時は爽快です。
反面、上手の対策の数が多く、対策によっては攻め切るのが大変です。
なので、現在は引き角定跡がベストかなあと考えています。
指導対局では、今回は角落ちの方が多く、熱戦が繰り広げられました。
ところで、11月4日に宇宙棋院さんで将棋大会が開催されました。
お越し頂いた皆様、ありがとうございました!
この大会、もちろん主催は宇宙棋院さんですが、
将棋大会をやりたいというお話があり、一案として私が人数や方式等の企画を提出しました。
また、当日は一応大会審判長を務め、主にAクラスの運営を担当しましたので、
いろいろと関わらせて頂きました。
(BクラスとCクラスの運営を担当された方が優秀すぎて勉強になりました)
予想を超えるたくさんの方に来て頂いたので、
今後も開催されるかもしれません。