香港市場が壊れそう…全て中国次第
https://youtu.be/5UDN2WHPWeY
【教えて!ワタナベさん】中国はなぜ香港に手を出せないのか?国際金融センターの力[桜R1/9/14]より
今日は、中国は何故、香港に手を出せないのかという事についてお話したいと思います。
その前にチャンネル桜テレビ・ショッピング♪♪
中国大崩壊入門、徳間書店で販売中です。中国で今、何が起きているのか?これから何が起きるのか?日本企業への影響迄1冊に纏めてございます。
ご興味のある方は是非、書店でご購入下さい。
という事で、本題に入らせて頂きます。
中国は何故、香港に手を出せないのか?
香港というモノがどういうモノなのかーという事に関わってくるワケですねぇ。
中国にとって、香港の経済規模というのは、現在3%未満になっており、ホンの僅かなモノに過ぎません。
嘗て、香港返還の時、中国本土の約20%近くありました。
しかし中国の経済が発展するに連れて、香港の経済割合というのがドンドンと低下していったワケです。
しかし、中国にとって、香港はなくてはならない存在である事も確かです。
1997年の香港返還、この時、中国政府とイギリス政府との間には、1国2制度の50年の維持というのが約束されました。
1国2制度、1つの国なんですが、2つの制度がありますよ。この状況を50年間に渡って維持するという約束がなされたワケです。
国が違うと何が違うのか。
1国2制度に於いて、香港に於いてはイギリスが作った香港の法律。これを50年間守るという約束がなされたワケですね。
世界の金融ルールの中心は、イギリス。未だにイギリスのシティが世界の金融ルールを作っている。
例えばヨーロッパのECB(欧州中央銀行)が発行する債券も、その法律的根拠というのは、英国法となっているワケです。
そしてアメリカの所謂金融に関するルールも、イギリスの金融ルールが中心になっている。つまり、金融に於いて、イギリスの法律というのは世界共通言語なんです。
それに対して、中国の法律は、独自の法律で、Global Standardではありません。
ご存知の様に、中国は
① 為替すら自由化できていない。
② 資本移動の自由がない。
③ 国際法に則った金融ルールがない。
独自の共産主義、中国独自のルールを設定しています。
ですから、中国のルールで他国の銀行や他国の企業が運用した場合、非常に不利な条件で闘わなくてはならない。
それに対して、香港はイギリスの法律によって担保されているから、国際金融センターとしての役割が非常に大きいワケです。
例えば、香港ドルという通貨があります。この香港ドルと中国の人民元、これは通貨としても別の通貨です。
香港ドルの場合、ドル預託通貨と言う形で、民間の銀行HSBCやStandard Chartered Bank中国銀行という銀行が、銀行の持つアメリカ国債を担保に発行するドル預託通貨という通貨。つまり、香港ドルの裏付けというのはアメリカの国債。アメリカドルなんですね。
それに対して、中国の人民元には裏付けがありません。あくまでも中国の人民元は中国の持つ資産を担保、中国政府の持つ資産を担保に発行するだけのもので、裏付けになる資産というのはない。
それに対して、香港ドルは、ドルと同じ役割を持っている。その為に世界各国から、物を輸入する場合、中国は香港ドルで海外から物を買い、そしてそれで物を作って輸出するという構造だったワケです。
嘗て、貿易統計に於いても、香港と中国本土、別統計でした。
日本から企業が物を輸出する場合、先ず、税率のかからない、フリーポートであった香港に物を入れ、香港から本土に物を流す。そして決済は香港ドルでもらう。香港ドルはドルが裏付けになっているので、ドルと同じ役割をしていた。
これが香港ドルの役割であり、香港の金融センターであり、中国の世界の窓口の役割をしていたと言えるワケです。
もし、中国が、この香港の金融センターを1国2制度を壊し、中国の統治の下に置いたら、当然、世界の金融機関の多くは、香港を捨てていくでしょう。
何故ならば、中国の法律に基づいて債券を発行する、中国の法律に基づいて契約をする、それが守られない可能性が高くなるからです。
金融に於いて、信用が出来ない相手にお金は貸せません。
又、このルールが一方的に変えられてしまう様な国では、安心して取引が出来ないワケです。
これを担保しているのが、香港にあるイギリス法で、これは1国2制度という大きな枠組みの中でしか、成立しないからです。
現在、香港に於いて、世界中のIPO、所謂ドル建ての資金調達等の約三分の一近くが行われています。
中国企業も海外から物を買う、海外に進出する場合、外貨が必要になります。
この外貨の調達を出来るのが、香港市場だったワケです。
この香港市場が現在、壊れそうになっています。
米国政府は、もう、米国政府企業によるIPO資金調達をアメリカ国内で認めておりません。
この為、アリババを中心とする中国企業は香港に活路を求めていました。
しかし、香港も中国の支配下に落ちる可能性が高くなった事によって、この香港での外貨での資金調達が難しくなり、アリババも起債を諦めた状態に陥っています。
これがどうなるかは、中国政府次第ですが、中国が香港を失った場合、金融面での大きなダメージを受ける事は間違いありません。
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香港というモノがどういうモノなのかーという事に関わってくるワケですねぇ。
中国にとって、香港の経済規模というのは、現在3%未満になっており、ホンの僅かなモノに過ぎません。
嘗て、香港返還の時、中国本土の約20%近くありました。
しかし中国の経済が発展するに連れて、香港の経済割合というのがドンドンと低下していったワケです。
しかし、中国にとって、香港はなくてはならない存在である事も確かです。
1997年の香港返還、この時、中国政府とイギリス政府との間には、1国2制度の50年の維持というのが約束されました。
1国2制度、1つの国なんですが、2つの制度がありますよ。この状況を50年間に渡って維持するという約束がなされたワケです。
国が違うと何が違うのか。
1国2制度に於いて、香港に於いてはイギリスが作った香港の法律。これを50年間守るという約束がなされたワケですね。
世界の金融ルールの中心は、イギリス。未だにイギリスのシティが世界の金融ルールを作っている。
例えばヨーロッパのECB(欧州中央銀行)が発行する債券も、その法律的根拠というのは、英国法となっているワケです。
そしてアメリカの所謂金融に関するルールも、イギリスの金融ルールが中心になっている。つまり、金融に於いて、イギリスの法律というのは世界共通言語なんです。
それに対して、中国の法律は、独自の法律で、Global Standardではありません。
ご存知の様に、中国は
① 為替すら自由化できていない。
② 資本移動の自由がない。
③ 国際法に則った金融ルールがない。
独自の共産主義、中国独自のルールを設定しています。
ですから、中国のルールで他国の銀行や他国の企業が運用した場合、非常に不利な条件で闘わなくてはならない。
それに対して、香港はイギリスの法律によって担保されているから、国際金融センターとしての役割が非常に大きいワケです。
例えば、香港ドルという通貨があります。この香港ドルと中国の人民元、これは通貨としても別の通貨です。
香港ドルの場合、ドル預託通貨と言う形で、民間の銀行HSBCやStandard Chartered Bank中国銀行という銀行が、銀行の持つアメリカ国債を担保に発行するドル預託通貨という通貨。つまり、香港ドルの裏付けというのはアメリカの国債。アメリカドルなんですね。
それに対して、中国の人民元には裏付けがありません。あくまでも中国の人民元は中国の持つ資産を担保、中国政府の持つ資産を担保に発行するだけのもので、裏付けになる資産というのはない。
それに対して、香港ドルは、ドルと同じ役割を持っている。その為に世界各国から、物を輸入する場合、中国は香港ドルで海外から物を買い、そしてそれで物を作って輸出するという構造だったワケです。
嘗て、貿易統計に於いても、香港と中国本土、別統計でした。
日本から企業が物を輸出する場合、先ず、税率のかからない、フリーポートであった香港に物を入れ、香港から本土に物を流す。そして決済は香港ドルでもらう。香港ドルはドルが裏付けになっているので、ドルと同じ役割をしていた。
これが香港ドルの役割であり、香港の金融センターであり、中国の世界の窓口の役割をしていたと言えるワケです。
もし、中国が、この香港の金融センターを1国2制度を壊し、中国の統治の下に置いたら、当然、世界の金融機関の多くは、香港を捨てていくでしょう。
何故ならば、中国の法律に基づいて債券を発行する、中国の法律に基づいて契約をする、それが守られない可能性が高くなるからです。
金融に於いて、信用が出来ない相手にお金は貸せません。
又、このルールが一方的に変えられてしまう様な国では、安心して取引が出来ないワケです。
これを担保しているのが、香港にあるイギリス法で、これは1国2制度という大きな枠組みの中でしか、成立しないからです。
現在、香港に於いて、世界中のIPO、所謂ドル建ての資金調達等の約三分の一近くが行われています。
中国企業も海外から物を買う、海外に進出する場合、外貨が必要になります。
この外貨の調達を出来るのが、香港市場だったワケです。
この香港市場が現在、壊れそうになっています。
米国政府は、もう、米国政府企業によるIPO資金調達をアメリカ国内で認めておりません。
この為、アリババを中心とする中国企業は香港に活路を求めていました。
しかし、香港も中国の支配下に落ちる可能性が高くなった事によって、この香港での外貨での資金調達が難しくなり、アリババも起債を諦めた状態に陥っています。
これがどうなるかは、中国政府次第ですが、中国が香港を失った場合、金融面での大きなダメージを受ける事は間違いありません。
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