『愛されたいのに』 マリリン・モンロー
”I Wanna Be Loved By You” Marilyn Monroe 【YOUTUBEより】
1959年制作のビリー・ワイルダー監督によるアメリカ映画『お熱いのがお好き』の主題歌です。
映画は禁酒法下のシカゴで起きた1929年の聖ヴァレンタインデー事件をヒントに書き下ろされたラヴ・コメディです。
主題歌の『愛されたいのに』は1928年のミュージカル"Good Boy"のためにハリー・ルビーとハーバート・ストサートが
共同で作曲し、これにバート・カルマ―が詩を付けて、主役のヘレン・ケインが唄ったものです。
歌詞の内容は曲のタイトル通りで、愛してほしいのに満足されていないことへの不満をちょっとふざけ気味にコミカルに
綴っており、その不満を”Boop Boop Bee Doop!”(プップッビドゥ~!)という造語に込めているようです。
元歌を唄ったヘレン・ケインは1920年代後期に人気だった歌手兼喜劇女優で、アメリカで有名な漫画の主人公
「ベティ・ブープ」”Betty Boop” (日本では「ベティちゃん」) のモデルになっていて、”Boop Boop Bee Doop!”の
”Boop”から”Betty Boop”とネーミングされたといわれています。
この『お熱いのがお好き』が1929年頃を時代背景としていますので、当時流行していた”I Wanna Be Loved By You”
を劇中に使用したのもなるほどと頷けます。(ベティちゃんがアニメで登場したのは1930年)
関連記事
2014-04-11 映画音楽史(100)『お熱いのがお好き』1959年公開
参考までに
『愛されたいのに』 ヘレン・ケイン
”I Wanna Be Loved By You” Betty Boop (Helen Kane) 【YOUTUBEより】
この「ベティちゃん」、某歌手のグッズになるなど、今でも根強い人気があるようです。
ちなみに、わが高校時代のチャーミングな英語の教師のニックネームは「ベティちゃん」でした。
小粋なせりふの数々、そして決めぜりふ・・「完璧な人間はいない」(^^)。
ドタバタ喜劇ですが思い切り楽しめます。
ワイルダーとダイアモンドの脚本の見事さですね。
レモンとのトリオがこの後「アパートの鍵貸します」「あなただけ今晩は」と続いて行くのですね。
ご紹介いただき、ありがとうございました。
お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
私もこのコンビの作品は「いせえびさん」と同様に
台詞回しを大いに楽しんでいます。
何よりもそれぞれの映画を締めくくる最後の台詞、
『お熱いのがお好き』⇒「完ぺきな人間はいない」
『アパートの鍵貸します』⇒「黙って配って」
『あなただけ今晩は』⇒「これも余談だが…」
永遠に心に刻みつける心憎い一言でしたね。
コメントありがとうございました。