ちねんの部屋

劇団鳥獣戯画主宰 知念正文の日記

公演のパンフレットの言葉

2006年03月22日 | Weblog
去年の十二月にイタリアに行った。オリンピックの始まる前だ。世界遺産廻りだった。まあ、それはそれで良かったのだが、この旅で強く印象に残ったのは、ローマ市内とテレビの番組だった。ローマ市内は都市機能と歴史の遺跡が無造作に渾然一体となっていた。そして、テレビではニュースの次にはその日の舞台のニュースをやっていた。ウーム、なんという文化レベルの差だろう。日本にだって、世界のどこにもひけをとらない素晴らしい文化があるのだ。それが、現在では見当たらない。価値があると思っていないのだろう、くだらないバラエティーショーの数々よりも。
日本は経済活性化と言っては美しい風景を破壊してきた。京都や沖縄の島々などの汚れ方のなんとひどいことよ。土木関係にお金を回したいならば、日本の空を見にくく、そして見えなくしている電線、それに不調法な電信柱を地下に埋めてしまえ!物凄い仕事の量があるぞ!…脇道にそれてしまった。スポーツは良い。興奮とカタルシス。しかし、文化芸術は人間の感性や心を豊かにするものだ。スポーツニュースの代りとは言わないとしても、その次でもその半分でも文化芸術のニュースがあれば、日本は素敵な国になれるのに。
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