20.中ノ瀬西側海域 13:30~
さぁ、マリン塾 操船マスターⅡ 午後の部のスタートです。 YBMを出て方位計
で90°を保ってしばらく走行すると、東京湾の
航路中ノ瀬航路に進入してしまい
ます。 本船ではない為、そのまま航路に対し直角方向で横切る事も可能ですが、
今日は、講習会です。 どこにどんな航路がり灯標が設置されているのか実際に
目視確認しながら航行するのが目的です。
中ノ瀬の西側海域に設置されている
赤白の縦縞の
安全水域標識No3が見えるポイントまで行き水路に沿って北上しま
す。 右側通行なので灯標を通過してから舵を切ります。 灯標は南側からNo1、
No2、No3と3か所設置されています。 逆走しないように注意しましょう。 13:30
緑赤の航路標識や他の浮標など東京湾の中には数多く設置されているため、見
る方向によって自船がどこに位置しているのか判らなくなってしまいます。 海図
やGPSなどでしっかりと自分がどこを航行しているのか把握する事が大切ですね。
中のせ 西方1 の灯標です。 磁針方位で30°を保持して北上します。 13:31
中ノ瀬西側の水路は3か所に赤白の安全水域の灯標が設置されています。
西
方2を通過したら磁針方位で65°に舵を合わせ北上します。(13:36)廻りの船舶
にも十分注意を払って航行します。 見張り役担当は重要な役割を担っているの
です。 しばらく走ると一番北部にある、
中のせ西方3の灯標が見えてきます。
写真には写っていませんが、この水路の東側には中ノ瀬があり大型船舶はそこ
を避けて航行します。 水路の右側の端を現す、
赤色の右舷標識も設置されて
います。
南側からA、B、C、Dの標記となっています。 東京湾を航行する時は
海図などで自船の位置を確認しながら本船航行の邪魔をしないように航行しまし
ょう。 今回の操船マスターⅡは、操船の実践だけでは無く、ルールも教えてくれ
るので初心者には大変参考になる講習会です。 なるほど・・・ 13:40
中のせ西方3を通過し次は、
木更津港を目指します。 磁針方位で120°に合わ
せ舵を切ると丁度、
木更津航路に進入できます。正面右側に見える灯標が右舷
標識のDとなります。 視界が良ければ木更津港入口の煙突が見えるはずです
が、ガスってて目視確認できませんでした。 海図と磁石が頼りですね。 ちなみ
にこの灯標D付近は釣りの絶好ポイントとなっているようです。 13:42
21.中ノ瀬航路出口 13:47~
中ノ瀬西側の水路を東方向に進路を変えて航行すると直ぐに本物の
中ノ瀬航路
の出口となります。 当然ですが、本船の往来も激しいので見張り役の人は他船
の動きを良く監視する必要があります。
見張りが重要なんですね。
横切り船の航法は、他の動力船を右舷側(進んでいる方向の右側のこと)に見る
動力船は、他の動力船の進路を避けなければならない。となっており右側優先
です。 また、船首を横切る事も禁止されています。 大型船は速度が出ていな
いように見えても結構速度が速いので自船の読みが必要です。 感覚的になっ
てしまいますが、こればかりは実際に経験するしかありませんね。 当然回避し
たり、停船したり、徐行したりして対応します。 船長による判断、操船なので
責任は重大ですね。 講習会で実際に経験できるので参考になります。 13:47
中ノ瀬航路から出てくる本船の動きに注意しながら木更津港を目指します。
航路
出口の緑色灯標の
左舷標識 なかのせ7、赤色灯標の
右舷標識 なかのせ8が
正面に確認できます。 鶴見、東京・千葉、木更津の西、北、東へ向かう本船の
往来が多いので本当に注意して操船しなくてはいけませんね。 ちなみに写真の
右側の赤灯標が
なかのせ8です。 ちょうど中ノ瀬航路の出口を航行しています。
遠くに霞んで見えるのが木更津港入口の目印となる
新日鉄の煙突です。 13:49
21.木更津航路 13:54~
5分ほどで
木更津航路の入口となる緑と赤の灯標が見えてきます。左側が緑色
の左舷標識
きさらづ口(くち)1、右側が赤色の右舷標識
きららづ口2となります。
実は、黙っていましたが、今日の風、波の予報は午後から少し悪くなる方向で
した。 YMBを出て東京湾を横断している時からやや波が高くなり始めていたの
です。 それほど悪天候では無く問題なく航行可能なんですが、これから更に悪
くなる可能性もあり、急遽予定変更して木更津港入口の航路を確認だけしてから
北上することになりました。 私の場合、昨年末に木更津港でレンタルボートを
利用したのでこの先の状況は判るので大丈夫ですが、他の参加メンバーはちょ
っと残念な講習となりました。 木更津港は沖堤から大回りして入港しますが、
浅瀬があるので航路内を航行した方が安全です。 初入港時は要注意です!
講習会前の航海計画を変更しますが、航程が無くなっただけです。 木更津航路
の入口から取舵(左折)を取って磁針方位を約30°に保ちます。 13:58
22.東京湾東水路 14:10~
次の目標ポイントは
アクアラインの通気口、そうです、
風の塔と
海ほたるの間にあ
る
東京湾東水路です。 大きな建造物が目視できるので方向は判りやすいです。
と思ったら大間違い! 視界が効かないと全くどっちを向かってるのか判りません。
水路は当然右側通行で間違って航行する事はできません!
東水路は赤白の縦
ストライプの中央灯標が3ヶ所設置されています。 気が付くと全然違う方向に向
かって進んでいるではありませんか! 講師よりもうちょっと左側じゃないの? と
指摘されてしまいます。 初めての航海だとこんな初歩的な間違いをしてしまいま
すね。 冬場の東京湾は操船の本などにも紹介されているように、午後から南風
が強くなり波が立ってきます。 追い風、追い波状態です。 ミーティング時にエン
ジン回転は3500~4000prm 約15ノット程度を目安に航行しましょうと言われてい
ましたが、追い波時は回転数を落として(約3000prm?)波を追い越さないように
速度を調整して操船します。 当然速度が落ちるので目的地へ到着する時間は
遅くなります。 1級小型船舶免許試験では、航海の時間や変針ポイント潮流など
の影響などの科目がありますが、航海実技で少しは役に立つんですね。 14:10
途中、本船との横切り、対面航行をやり過ごし、追い波に対処するため、速度を
調整し船体が暴れないように丁寧に操船して東水路入口に到着です。 写真は
東すいろ1の灯標です。 ここから磁針方位で48°に舵を切って東水路の中を北
上します。 操船自体は決して難しいものではありません。 油断は禁物ですが・・・
講習会では波への対処方法とか教えてくれるので経験が浅い船長には有意義
です。 波に対する進入角度やスロットル操作など・・・ 経験が重要です。 14:15
23.東京沖灯浮標 14:46~
右手に
海ほたる、左手に
風の塔を確認し
東水路を通過して舵を3°に変針し北上
します。
東京沖灯浮標を左手に確認し
東京ゲートブリッジ方面へ向かいます。
磁針方位で約350°です。 ちなみに写真は載せていませんが、東京沖灯浮標か
ら1海里(1.850㎞)以内を航行する場合は、浮標を左舷に確認するルールになって
います。 事前に確認が必要ですね。 奥湾まで帰ってくると風も波もかなり無
くなって大変走りやすくなっていました。 操船は私が担当していました。 14:46
24.東京ゲートブリッジ 14:49~
今回の講習会で実際に操船したのは約30分くらいでしょうか? 操船マスターと
言うには、ちょっと実技の時間が少ないような気がします。 受講生4名で、船長、
見張り、外野で4ローテーションの講習ですが、操船技術の向上と言うより東京湾
体験ツアーから海のルールを少々覚えて、後は船長の責任でボートを楽しんで下
さい的な気がしないでもないような・・・ ぼったくりか! あっ失礼! 14:49
25.東京東航路 14:51~
ゲートブリッジの入口は
東京東航路となっており、ここにも右手に赤色の右舷標識
とうきょう東2の浮標、左手に緑色の左舷標識
とうきょう東1の浮標が確認できま
す。 ちなみに右手には浦安(千葉県)の
東京ディズニーランドのお城も見えます。
赤色の右舷標識
とうきょう東4の灯標、緑色の左舷標識
とうきょう東3を確認し、廻
りの船舶に注意しなら航路内を進んでゲートブリッジを通過しました。 14:51
すでに私はお役目御免で単なる観客と化しています。 最後は着岸が待っている
ので、3番目に操船実技って事だったんですね。 シースタイルの安全レクチャー
のDVDでも言われるように、時々後方の景色も確認しておきましょう・・・ って事
で東京ゲートブリッジの景色を堪能しております。 ヤマハFR-23 150馬力エン
ジンが火を噴くの図です。 写真左側岸壁は若洲海釣り公園となっています。 し
かし、真下から見上げるゲートブリッジってのはマジで迫力がありますね。 14:56
26.中央防波堤 ゴミ処理場 14:59~
ゲートブリッジを通り過ぎると正面に堤防があるので左側へ舵を取ります。堤防の
先は
新木場の貯木場です。 杭が立っていたり四角のコンクリートの柱などがある
のであまり近づかない方が身のためですね。 左手に見えるのは、
中央防波堤の
ゴミ処理センターのクレーン軍団です。 青色の扉に目玉が模してあるの少々目
立ちます。 船着き場でしょうか? とてもごみ処理場とは思えません・・・ 14:56
27.東京ビックサイト 15:00~
すでに講習会は終盤を迎えています。 貯木場付近での航行時の注意点などの
レクチャーを受け、
新日鉄物流センターと
東京湾フェリーターミナルの間の水路
に入っていきます。 右手前方には
東京ビックサイトが見えます。 15:00
東京ビックサイトを確認し、正面に
水の広場公園が近づいてきたら左折して有
明
埠頭橋をくぐります。 他船に注意して左側通行でやや回転数を落とします。
3500rpmくらいかな? 干満に注意しないと橋の下端に天井がヒットする可能性も
あるので船高には注意が必要ですね。 今回のFR-23は楽勝でした。 15:02
28.明海 お台場 15:02~
次は、有明とお台場の間にある水路を通過します。
有明埠頭橋を通過した付近
ですが、右手前方に警戒船が停泊しています。 悪い事した訳ではありませんが
赤い旗を見てしまうと、検挙されるような気分になるのは私だけでしょうか?
警戒船の後方を右折して水路に入ります。 ここでの注意事項は、警戒船に曳き
波攻撃を加えないように徐行する事です。 2000prm位でやり過ごします。 15:02
無事
あけみ橋を通過し、次は
夢の大橋です。 思い起こせばチャリでお台場散策
に来た時にこの橋も通ったんですね。 上からみる景色と下から(海から)見る景色
は全然違いますね。 両方見れるのはボート乗りの特権です。 ク~ル! 15:04
29.レインボーブリッジ 15:06~
レインボーブリッジの台場側の水路の様子です。 右手に
海上保安庁の巡視艇が
係留されています。 ここって海上保安庁じゃないですよね? ビルは
シーリア
お台場一番街です。 進行方向の後方なので方向が判りにくいかも? 15:06
次は進行方向の左手です。 曇り空の中レインボーブリッジがみえます。 15:06
30.晴海埠頭 15:08~
そのまま直進すると右手には
晴海埠頭に泊まっている大型旅客船が見えてきまし
た。 かなりデカいです! 信号棟もあるので信号の表示には要注意です! 40
00rpm位を保って走っていると前方に怪しく近づく白い影が・・・ 別に悪い事をし
てる訳ではありませんよ! その船体にはデカデカと警視庁の文字・・・ 15:08
警視庁の船はレインボーブリッジの方へ走り去っていきました。 よかったね・・・
今回の操船マスターⅡの講習会も終盤です。 勝どきのシンボルとでも言うのか?
前方にザ・東京タワーズ ミッドタワーが見えています。 晴海埠頭の角には警戒
船が停泊しています。 大型船の通行や作業(工事)を行っている場合など誘導し
たり指示があったりするので良く確認して航行しましょう。 当然引き波攻撃なん
か食らわしちゃいけません。 後方を見て引き波をチェックし徐行します。 15:10
31.東京消防庁 臨港署 15:13~
晴海埠頭と勝どきの間の水路(右折)に舵を切ります。 200m程走ると右手に赤い
船体の消防艇が見えてきます。
東京消防庁の文字が見えます。 ここは
臨港署
です。 3時の休憩時間か消防員の方々の姿は確認できませんでした。 この位の
引き波じゃちょっと速度高いかも? あっ私の操船じゃありませんから・・・ 15:13
海猿?を通過すると正面に青くカラーリングされた
朝潮小橋の歩道橋が見えて
きます。 更にその奥には水門がみえますね。 さぁ、どっち側を通る? 15:13
正解は左側です。 写真じゃ判りにくいのですが、航路←と白地に赤文字で書か
れた垂れ幕が掲示してありました。 水門には監視員の方が常駐されており、旗
で誘導してくれます。 また、信号機もあるので水門を通過する時は、良く確認し
航行しましょう。 今日は一方通行となっていました。 普通は右側通行が基本で
すが、誘導員の方が優先度が高いです。 一人で出掛けた時はちょっとドキドキ
するかもね? 電光表示板もあるので初めてでも大丈夫です。 多分・・・ 15:14
実は、この水門の先は工事中で新しい橋を建設中でした。 築地市場の移転先へ
続くメインストリートになる予定だとか・・・ 徐行して工事中の橋げたを通過し直ぐ
に左折して勝どきマリーナの方へ向かいます。 勝どきでレンタルする時は、この
景色を良く覚えておきましょうね。 隅田川側から帰港してももOKですね。 15:15
32.新月島運河 15:15~
マリーナはもうすぐ目の前です。 この
新月島運河を進み、清澄通りの
新島橋をく
ぐれば右手が着岸ポイントとなります。 奥湾の運河全てに言える事ですが、両岸
は浅瀬になっているのであまり近づか無い方が良いとの事です。 万が一、船外
機のスクリューが海底にブチ当たっても船長の責任となります。 この辺で着岸
の準備として右舷側のバンパーを降ろします。 手分け作業なので楽チンですね。
係留ロープも忘れずに! 4番目の船長は着岸でちょっと緊張気味かな? 15:15
33.帰港 着岸 15:18~
ありゃ、着岸時のポイントを船長にレクチャーしているの図です。 はっきり言っ
て聞いてませんでした! まっ、ゆっくり前進してクラッチをON-OFFさせればOK
でしょ? 右舷着岸なので桟橋に対してちょっと角度(20°くらいか?)をつけて
1.5船体分くらいの距離になったら軽く左にハンドルを切れば惰性で綺麗に桟橋
と並行に着岸できるはず・・・ 文字で書けば簡単でしょ・・・ 着岸場所は白い
船が係留されている先になります。 講師の方がアドバイスしてくれるので慣れ
てなくても大丈夫です。 って言うか、私以外の受講生は操船マスターⅠを受講
されており、手馴れたもんですよね? 多分・・・ 私も大丈夫ですよ! 15:18
一発でほぼ完ぺきに着岸できました。 流石は上級者? 止まる時は後進にシフト
して行き足を止めるんですが、やってたのかな? 着岸ちょっと前にハンドルを右
に切って後進かける技を使うと桟橋と綺麗に止められます。 今回はそんな必要
も無さそうでした。 と言う事で本日の講習会は無事終了しました。 15:20
最後にGPS魚探で本日のルートを記録しておきました。参考になるかな? 15:23
34.休憩 解散 16:15~
はぁ~い、皆さんお疲れ様でした。 午後から東京湾横断で風、波が高くなって
きた為、木更津港へ立ち寄らずに帰ってきたため、少し早目の帰港となりました。
代わりに店内ショップでコーヒーサービスがありました。 今回の受講アンケート
を記入して解散となりました。 皆さん、本当にお疲れさまでした。
35.受講結果 操船マスターできたの?
10:45出船 午前中は約1時間30分の操船、午後は13:00出船で約2時間の合計
約3時間半の東京湾横断の講習となりました。 受講料は32800円です。 テキ
スト等の配布はありませんが、今回のコース図や操船の注意事項をまとめたパン
フレットは各自に配布されました。 テキストは操船マスターⅠで配布されるよ
うです。感覚的には、この内容ではちょっと割高感が残る講習会だったと思います。
ただし操船の知識も経験もない船長が一人でいきなり東京湾を横断しろと言われ
ても、それは無理だと思います。 結局は、高額だけど有効な講習会だったと思
います。 ヤマハ シースタイルの操船講習会は会員でなくても受講可能です。
私のような新米船長は是非、受講され操船技術と海のルールを実技によって体験
されると良いとおもいます。 冬場に練習して夏シーズンに備える。 受講する、し
ないはあなた次第・・・ では皆様も安全、安心のボートライフをお楽しみ下さい。