パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

岡本氏の外交論

2009-09-02 06:27:43 | Weblog
外交評論家の岡本行夫氏の外交論の考え方に近いので
そのまま一部抜粋した。国際的な外交感覚とはこういったものだろう。

以下一部抜粋

アメリカは安保条約によって、日本を侵略から防衛する法的義務をもった国である。一方の中国は、1992年領海法により尖閣列島を中国領土と宣言し、97年国防法により海洋権益確保を海軍の主任務と確認して強力な外洋艦隊を建設中の国である。そのアメリカと中国を等置して、日本はいかにこれら2カ国から独立を保てるか、と論じているのである。

 答えはアジアの地域統合と集団安全保障体制にある、というのが鳩山論文の結論だが、国家体制、信奉する価値、そして軍事力が全く異なる国家が並立するアジアに集団安保の基盤ができるのは、遠い将来だろう。

 米中と等距離を保ちたいのなら、答えはひとつしかない。独力防衛、つまり武装中立だ。このためには自衛隊の規模は少なくとも数倍にし、核武装もしなければなるまい。それが厭(いや)なら非武装中立、かつての社会党左派の主張を採用するしかなくなる。

 民主党が「アメリカと適切な間合いをとる」というとき、喜ぶのは米国内の中国重視派だ。「なぜわれわれは日本に遠慮するのか。日本自身がアメリカと距離を置くべきだと言っているじゃないか」と。こうした雰囲気を日本が助長すれば、最悪の場合は、米中の「G2」によって、日本との協議なしに太平洋の運命が決まっていく可能性もある。民主党のアジア外交、特に中国外交には期待したい。しかし、それも強固な日米関係があってのことだ。

 自民党は多くの失敗を重ねた。それ故の大敗北だ。しかし、保守政治が戦後一貫して掲げてきた日米安保・軽武装という外交が日本の安全と繁栄をもたらしてきたことは、厳然たる現実ではないか。従来の外交との差別化を図ること自体を目的とすることに説得力はない。

 船出にあたって、鳩山さんに考えてもらいたいのはそのことだ。(おかもと ゆきお)

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