パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

61冊目

2007-03-17 19:51:56 | Weblog
◎「はじめての工学倫理」齋藤了文他、昭和堂、2001





感想:
工学部の授業を意識して作られており、
実際の出来事をケーススタディーとして「君ならどうする?」
という問いかけをしています。
巻末には参考資料がたくさん載っています。

特に印象的なのがシティコープタワーの実例で、
有名建築が設計した建築物が実は十数年に一度の
ハリケーンに耐えられないことを学生に指摘され、
その事実を認めた建築家が、シティやそのほかの関係者に事情を説明して、
補強工事を行ったという話です。
最近静かになりましたが、耐震不足のマンション建築を設計士などは
この倫理観が欠如していたのでしょう。

そのほかにも、日航機の墜落や、チャレンジャー号墜落、
原発コンクリート大量加水事件など、実例を挙げているものが多く,
ついつい読んでしまいます。

また、倫理的に問題があると、
技術者として思った場合の具体的な行動方法まで言及しており、
実務的にも使える良書です。

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