奥様的部屋

主婦の独り言&映画や本の話もちょこちょこ(ネタバレあり)

アフタースクール

2008-06-08 23:34:34 | 映画など_いろいろ


何度でも観たい~
<公式サイトへのリンク>

とにかく大泉洋が観たい
ほとんどそれだけの理由で公開初日に映画観で鑑賞した

いや、これは文句なしに誰にでもオススメ

■ここからは何を書いてもネタバレになってしまうので、鑑賞前の方はご注意

わたしは、通常、鑑賞したい作品について、(ちゃんとした原作が存在する場合を除いて)事前情報はあまり仕入れないようにしている
なるべく、フラットな状態で観て素直に驚いたり悲しんだりしたいからね

でも、本作については、鑑賞前に数々の情報が私の中に流れ込んできてしまった
だって、大泉洋目当てに雑誌を読むと必ず映画の内容に触れられているんだもの
で、結果的に"意外なラスト"や「「甘く見てるとダマされちゃいますよ」というコピーなどを知ることになり・・・・

なので、結構、最初から色々と注意深く観ていたつもり
なのに、なのに、決して甘く見ていたわけじゃないのに・・・ダマされちゃいました

でも、なんていうのかなぁ
あまりに見事でスキがなくて辻褄が合っているので"ダマされて口惜しい~"という気分には全くならなかった

そう、なんだか
「ダマしたんじゃないよ、アンタが勝手にそう思い込んだんでしょ」と言われて
「ハイ、その通りです、どうしてで気づかなかったんだろう、参りました~」って感じ

実際、鑑賞中には
"なんで朝っぱらからお父さんがいるんだろう"、とか、
"なんであのハゲのおっさんはいつもアパートの目の前にいるんだろう"、とか、
"なんで大泉洋は成り行きとはいえあんないんちき臭い探偵の言いなりになっちゃうんだろう"、とか・・・・・冷静に考えればちょっとひっかかかる部分が無かったわけではない
でも、それくらいの引っかかりなんて、映画の世界じゃ珍しくないし、アリだよね・・・・・、なんて"ダマされないぞ"と思っていたわりに、簡単に思い込まされていたワケだ(今にして思えば)

私たち観客は前半ずっと北澤の視線で観て感じて考えている
そして、北澤同様、神野はただの友達思いの人のいい中学校教師だと思い込み、なんか大泉洋は脇役みたいだなぁ、とまで思ってしまう
これは、大泉洋のキャラクターと演技に依る部分も多い(この辺もウマいなぁ)
で、マンションの前の喫茶店で凹まされた(実際は北澤の言葉に凹まされた、というより妹と一夜を過ごしたらしい木村に対して腹を立てていたのだけれど)神野のことをちょっと可哀想にさえ思ってしまう
ところがところが、この直後からの急転回が実に見事!
神野が実は木村を匿っていたことがわかり、ヤクザの女の正体が明らかにされ、途中で何度も顔を出すガラの悪い人々やお父さん(だと思っていた人)の正体も明らかになり・・・
それもこれも北澤が得意げに神野を凹ました(つもりになっていた)直後だからこそ、北澤視線になっていた私たちの驚きもハンパじゃない、というワケだ

色々なことが明らかになってみれば、確かに誰も、"夫婦"とか"親子"という関係には触れていないし、人相の悪い人が全て片桐の手下だと名乗っているわけでもないし・・・・小さな伏線はちらほら張られているし・・・

とにかく、脚本も俳優も音楽も見事で、全編を通して全く中ダルミもなくずっと面白くて、騙されてもすごく気分のいい映画だった

「お前がつまらないのは、全部お前のせいだ」
かっこよかったなぁ、この時の大泉洋
このセリフが凄く心に残った

★おまけ
  実は、2週連続で鑑賞した
  ちょっとした事情があったとはいえ、こんなことは初めて
  それでも2回目もやっぱり凄く面白くて(むしろ結末がわかっているだけに、前半部分も台詞回しもウマさやスキの無さに感心した)もう、何回でも観たい、とさえ思う
  DVD出たら買っちゃおう

★おまけ2
  水曜どうでしょうばかり観ているので、私は大泉洋自身のキャラクターが大好き、と自分で思い込んでいたのだけれど、この作品で俳優大泉洋も素晴らしいことを再認識した

★おまけ3
  内田けんじ監督って今まで知らなかった自分に腹が立つ
  同監督の『運命じゃない人』も絶対観なくちゃ

(映画館)