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安全神話?

2005-04-28 19:46:10 | ニュース関連
「揺れる日本の安全神話」…尼崎脱線事故に世界の反応 (読売新聞) - goo ニュース
【ニューヨーク・タイムズは1面で「日本の事故、定時への強迫観念が元凶か」との見出しを掲げた。記事は、電車が約1分半遅れていた点について、日本以外ではおそらく、定時運行とみなされるだろう」との見方を示した】
【英国の鉄道は遅れや運休が日常茶飯事なこともあり、デイリー・テレグラフは「日本の鉄道の運行の正確さ、安全性、訓練度、技術の高さは、英国では想像もできない」と論評】
【フランクフルター・アルゲマイネ紙は、事故を起こした列車が直前の伊丹駅で停止位置を直したための「90秒の遅れ」が、日本では異常と見なされると指摘し、その遅れを取り戻すために速度を上げたのが事故の一因、との見方を紹介した】

 事故当時の各種の証言・情報が揃ってきたので、どの様にして脱線しどの様にマンションに激突したのかがCGや模型等で再現される様になってきました。そして同時にJR西日本の日勤教育等の情報も報道される様になってきた。
 日勤教育、報道を見る限りではこれ、只のペナルティーですよね。明日に繋がる何かという様な内容が無い。JR西の会長か社長が質問に答えて「プレッシャーが無ければ駄目」と言う様な発言をしていたが、当然プレッシャーにも「良い」と「悪い」が存在する訳です。日勤教育には「ミスを犯せばこうなるぞ!」という「悪い」プレッシャー以外に感じるものは無い、これの何処が教育なのか答えて欲しい。
 他にもJR西日本は事故当日に発見された「粉砕痕」を「置き石」の可能性もあるとさっさと発表したり、過剰な遅れ監視体制をとっていた事がばれてみたり・・・・。日勤教育も含めてJR西日本の責任がこれから本格的に追及されるでしょう。

 幾つかのブログ等ではJRだけではなく、過度な定時運行を求めた利用者にも責任があると書いている方がいますが、それは一寸判断が難しいと思いますね。これはもう鶏が先か卵が先かという話と通じる部分があって、利用者が過度な定時運行を求めたから現在の状況になったのか?JRが過密ダイヤの定時運行で集客しようとしたのが現状の根本原因なのか?と言うのはやや不毛な議論のような気がするので今の段階では考えるべき事じゃないでしょうね。

 直接の脱線原因の背後にあるこれらの複合要因を一つ一つ潰していき、JR・労組・利用者其々が納得できる管理・労務・運行体制を築き上げていかなければ、今回の事故による教訓が何も得られないという事になる。JR西上層部は馬鹿らしい責任回避は止めて社員教育・安全教育をどうするか、ハード面の安全対策をどうするのかをきちんと発表しなければならないし、労組も会社に責任を押し付けるだけではなく、ヒューマンエラーを無くす為に自分達がどう動くべきかを真面目に考えてもらいたい。