マッハの貴公子 C1Runner の熱~い日記でつ(¬_,¬)b フフフ・・・

マッハの貴公子 天才タケスィが熱~く語るでつ( ̄ω ̄)ムフ~

ウォーターハンマーを防ぐでつ。

2023-10-13 07:10:29 | ビジネス
家庭の台所などにあるレバー式の水道栓を急に閉めるとコンと音がするでつ。
これが最も身近なウォーターハンマー、水撃現象でつ。

流速の急激な変化により管内圧力が過渡的に上昇または下降する現象をウォーターハンマーと言うでつ。
配管内を定常に流れる水を思い浮かべるでつ。
スムーズに流れ、圧力変動もなく穏やか。




この状態で配管末端のバルブを閉め、流れを急激に止めてしまうとどうなるか。
定常に流れていた水が行き場を失い、閉まったバルブで圧力上昇が発生するでつ。
これは満員電車が急停車し、立っている人が次々に前の方に倒れかかる様子に似ているでつ。

この状態を工学的に言うと、流れの運動エネルギーが行き場を失って、圧力エネルギーに変換されると考えられるでつ。
逆にバルブを急激に開いて開放する場合は圧力降下を生じるでつ。
このような圧力変動は配管や流体の上流・下流へ瞬間的に伝わっていくでつ。

この速さを圧力伝播速度といい、10℃の水ならば1,425m/sという超高速で圧力変動が伝わっていくでつ。
圧力変動により次の2種類のウォーターハンマーが引き起こされるでつ。

急激な圧力上昇によるウォーターハンマーは、上述のバルブを閉める場合。
圧力変動により配管を震わせる加震力が発生し、配管の固有振動数と共振して衝撃音が発生するでつ。

水柱分離によるウォーターハンマーは、ポンプが急停止してしまうと、それまで定常で流れていた流体は慣性力で下流に進もうとするのに、
ポンプから供給される流れが少なくなってしまうため、ポンプの直後で圧力低下し負圧になってしまうから現象が発生するでつ。
これを水柱分離といい、圧力低下が発生すると周囲の流体が低下点に集まって、流体同士が衝突することにより、衝撃音・振動が発生するでつ。

ウォーターハンマーによる圧力変動によって次のような問題が発生。
上昇圧により管路のポンプ、配管、バルブ、継手、配管支持などが破損する。
圧力降下により管路が圧壊(凹む)したり、水柱分離に伴う二次的な圧力上昇により管路が破壊される。
圧力制御を行っている場合は圧力変動により乱調を来す。
以上の通り、ウォーターハンマーは管路において大問題を引き起こす厄介者。

特に問題が大きくなりやすい水柱分離の対策例。
対策のポイントは原因の逆で流速の急激な変化を防止すること。

フライホイールを付加するでつ。
停電などで急激にポンプが停止しないよう、ポンプ回転体にフライホイールを付属して慣性エネルギーを付加して、ゆっくり停止させるでつ。

サージタンクを設置するでつ。
配管中にタンクを設置し、水柱分離が発生したときにタンクから配管へ水を供給する方法。

空気弁を設置するでつ。
配管中に空気弁を設置し、水柱分離が発生したときに大気から配管へ空気を供給する方法。

配管口径を大きくするでつ。
流速を下げて、急激な流れの変化を小さくするでつ。

配管を低めに敷設するでつ。
常に満水で圧がかかった状態になり、圧力低下が起こり難くなるでつ。

その他は圧力水槽で流れを止めない方法や、急または緩閉式逆止弁などがあるでつ。
事前にウォーターハンマーが発生するかどうかが分かれば、事故を事前に防止できるでつ。
下水道での検討方法は、パーマキアン線図による検討では、計算される最低圧力と管路縦断高さから算出される最大負圧を求めるでつ。

最大負圧は配管内部の圧力を示しているでつ。
農林水産省のガイドラインでは最大負圧は-7m以上(配管口径500mm以下)となるように対策を講じる必要があるとされているでつ。
縦軸は配管の底部高さ[m]と、最低圧力[m]を表するでつ。
横軸は配管の距離[m]を表するでつ。
管路は地上に設置されたポンプから、地下へ-26m下に潜り、階段状に地上に上がっており、総延長は5,500mもあるでつ。

ポンプ運転時の圧力が緑色の線であるのに対し、ポンプが急停止すると圧力変動が生じ、最低で最低圧力線のところまで圧力降下が発生。
最低圧力が管路縦断を下回るところに負圧を発生し、約3,500m地点で最大負圧-19mとなり、上記のガイドライン=-7m以下となるためNG。

そこで、ポンプに200kg弱のフライホイールを付加し、再度最低圧力線を求めたところ、最大負圧は同3,500m地点で-4m程度に抑えられたため
水柱分離が発生しない結果となるでつ。

要検討が必要でつなぁ~
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