奇跡 著:林真理子
話題作と言うことで、図書館で借りました。
一気に読んだと言うには無理があるけど、
寝しなにちんたら読んでいる私にしては、寝る間を惜しんで読んでしまうほど、
展開が気になってしまいました。
さて。
綿密な取材に基づいて、その上での脚色もあるのでしょうけど、
実話で実名らしい。
主人公をはじめ、登場人物が誰もがそれぞれの分野で名の知れた人ばかり。
こんなに、赤裸々に公にしちゃっていいのかしらと思ってしまいました。
推測だけど、「自伝を書きませんか?」とか、「モデルとして書かせてください」とか、
打診があったんじゃないかと。
そんな中で全てを話せて、任せられるのが、著者だったのではないかと。
不倫と言ってしまえば、それまでだし、間違いないのだけど、
そちら側を選ぶ理由に筋が通っていると言うか、自分の役割から逃げてないって言うか、
こんな生き方もあるんだなぁ~、と言うのが読後の率直な感想でした。
それにしても、この世での与えられた役割が多すぎますよ、博子さん。(←主人公ね)
たぶん、同世代と思うので、同じ女性として天晴な生き方だと思いました。
これは、映画化されそうな気がする。
@ふると
不倫を他者に語る本心を知りたいと思います。
女性の方が男性よりもこういう話を友人にしますよねえ。
私は、不倫の告白を若い頃に友人からされたことがあり、あの時、彼女はどういう心持ちで私に言ったのかと不思議に思います。
この手の話に疎いので、全く知らなかったけれど、本文から推察するに、近い人たちには周知な関係だったみたい。
ご本人から書いて欲しいと、著者に依頼があったと、その経緯が冒頭に書かれていました。
きっと、その当時はゴシップがあったんじゃないかな。蓋をしてきたことをきちんと伝えたくなったのかも。
「事実は小説よりも奇なり」と言う言葉を思い出しました。
ご友人は、お天気ねこさんを信頼してお話されたんだと思います。
不倫だって、本人にとっては恋バナでしょうし、誰かに話したい、話せない、色んな葛藤があったと想像します。